関連審決 |
審判1995-20943 審判1995-13939 |
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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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平成20行ケ10151審決取消請求事件 | 判例 | 特許 |
平成19行ケ10300審決取消請求事件 | 判例 | 特許 |
平成17ワ2649特許権侵害差止等請求事件 | 判例 | 特許 |
平成22行ケ10221審決取消請求事件 | 判例 | 特許 |
平成15行ケ39審決取消請求参加事件 | 判例 | 特許 |
関連ワード | 新規性 / 29条1項3号 / 進歩性(29条2項) / 容易に発明 / 寄せ集め / 手続違反 / 発明の詳細な説明 / 明瞭でない記載 / 分割出願 / 出願変更 / 発明の要旨認定 / 容易に想到(容易想到性) / 特許発明 / 実施 / 設定登録 / 誤訳の訂正 / 誤記の訂正 / 請求の範囲 / 減縮 / 拡張 / 変更 / 釈明 / 要旨変更 / 対世的効力 / 審決確定(審決が確定) / |
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事件 |
平成
10年
(行ケ)
39号
審決取消請求事件
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原告 株式会社ディスクラボ代表者代表取締役 【A】 原告 株式会社ツルテック代表者代表取締役 【B】 原告ら訴訟代理人弁護士 飯田秀郷 同 栗宇一樹 同 和田聖仁 同 早稲本和徳 同 久保田伸 同 弁理士 【C】 被告 三洋電機株式会社代表者代表取締役 【D】 訴訟代理人弁護士 本渡諒一 同 「薫 同 外川裕 同 林範夫 同 木島喜一 同 趙星哲 同 伊藤孝江 同 弁理士 【E】 同 【F】 |
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裁判所 | 東京高等裁判所 |
判決言渡日 | 2000/01/20 |
権利種別 | 特許権 |
訴訟類型 | 行政訴訟 |
主文 |
特許庁が平成7年審判第20943号事件について平成9年12月2日にした審決を取り消す。 訴訟費用は被告の負担とする。 |
事実及び理由 | |
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請求
主文と同旨の判決 |
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前提となる事実(当事者間に争いのない事実)
1 特許庁における手続の経緯 被告は、発明の名称を「記録媒体」とする特許第1641076号発明(昭和55年6月9日実用新案登録出願(以下「原実願」という。)、昭和62年4月16日特許出願(特願昭62-93714号)として出願変更、同日に特願昭62-93716号として分割出願、平成2年12月26日出願公告、平成4年2月18日設定登録。以下「本件特許」といい、その発明を「本件特許発明」という。)の特許権者である。 原告らは、平成7年9月27日、本件特許を無効とすることについて審判を請求をした。 特許庁は、この請求を同年審判第20943号事件(以下「本件無効審判事件」という。)として審理した結果、平成9年12月2日、「訂正を認める。本件審判の請求は、成り立たない。」との審決をし、その謄本は、平成10年1月14日原告らに送達された。 2 本件特許発明の特許請求の範囲の記載 (1) 複数のプログラムにより成る主情報に対しトータル再生経過時間情報を所定周期で多重記録して成る記録媒体に於て、 プログラム毎に設定されるプログラム再生経過時間情報を前記所定周期で多重記録することを特徴とする記録媒体。 (2) 前記記録媒体はスパイラル状記録トラックを形成するディスクレコードであることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の記録媒体。 3 審決の理由 審決の理由は、別紙審決書の理由の写し(以下「審決書」という。)に記載のとおりであり、審決は、被請求人(被告)の平成7年10月23日付け訂正請求(以下「本件訂正請求」という。)は認められると判断した上、請求人(原告ら)主張の無効理由1(本件特許発明は、甲第3号証(米国特許第4167028号公報。 審判甲第1号証。以下、本訴における書証番号で表示する。)に記載された発明と同一であるので、特許法29条1項3号に該当する。)、及び無効理由2(本件特許発明は、甲第3号証、甲第4号証(実公昭52-4021号公報。審判甲第2号証)及び甲第5号証(特開昭55-71365号公報。審判甲第3号証)の刊行物に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであって、特許法29条2項に該当する。)があるから、本件特許は、特許法123条1項1号により無効とされるべきであるとの主張は、いずれも理由がない旨判断した。 ただし、審決書3頁6行及び14行の「複合」は「復合」の、8頁12行の「甲第5号証」は「甲第2号証」のそれぞれ誤記である。 |
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審決の取消事由
1 審決の認否 審決の理由T(手続きの経緯)のうち、1、2は認め、3(訂正請求)は争う。 同U(訂正の当否に対する審決の判断)及び同V(訂正後の本件発明の要旨)は争う。 同W(甲各号証の記載事項)は認める。ただし、甲第3ないし第5号証の記載事項はこれらに限られない。 同X(審決の判断)中、甲第3号証(審判甲第1号証)との同一性についての審決の判断(審決書6頁7行ないし7頁6行)は認める。 同X中、甲各号証からの容易性についての審決の判断(審決書7頁8行ないし10頁5行)のうち、審決書7頁8行から8頁15行「れていない。」までは認め、 その余は争う。 同Y(むすび)は争う。 2 取消事由 審決は、本件無効審判事件の被請求人(被告)の申し立てていない本件訂正請求について審理、判断をした手続上の違法があり(取消事由1)、本件特許発明の要旨認定を誤り(取消事由2)、進歩性の判断を誤り(取消事由3)、また、訂正の可否についての判断を誤ったものであるから(取消事由4)、違法なものとして取り消されるべきである。 (1) 取消事由1(手続上の違法) ア 被告は、訴外メモリーテック株式会社が請求人となって本件特許についてされた平成7年審判第13939号事件(以下「別件無効審判事件」という。)において本件訂正請求をしたが、本件無効審判事件においては訂正請求書の提出はされなかったし、本件無効審判事件と別件無効審判事件とは、審理の併合(特許法154条)がされなかった。 イ しかも、訂正請求がある無効審判手続においてされ、審決においてそれが認められても、当該訂正及び無効の成否について判断した審決が確定しない限り、対世的効力を生じない。 ウ したがって、ある無効審判手続において訂正の請求がされても、別の無効審判手続においては訂正請求がなく、しかも、訂正を認めた審決が確定していない以上、別の無効審判手続においては訂正がされていないものとして無効理由の存否を判断しなければならない。 エ そうすると、審決には、本件無効審判事件の被請求人(被告)の申し立てていない訂正請求について審理、判断した違法があるから、審決は取り消されるべきである。 (2) 取消事由2(要旨認定の誤り) 審決には、本件特許発明の要旨の認定(審決書4頁4行ないし15行)を誤った違法がある。 すなわち、上記(1) のとおり、審決は、本件訂正請求がされていないにもかかわらず、誤って本件訂正請求を認めた結果、本件特許発明の要旨を本件訂正請求後の明細書の記載に基づいて認定した上、無効理由の存否を判断したものである。 したがって、審決は、その余の点について判断するまでもなく、取り消されるべきである。 (3) 取消事由3(進歩性についての判断の誤り) 審決は、本件特許発明が甲第3ないし第5号証記載の事項に基づいて当業者が容易になし得たものとは認められない旨(審決書7頁8行ないし10頁5行)判断するが、誤りである。 ア まず、本件特許の出願日は、その現実の出願日である昭和62年4月16日である。 (ア) すなわち、@原実願においては、「映像信号を螺線状トラックに記録するビデオディスクレコード」であったものが、本件特許においては、「記録媒体」に変更され、A原実願においては、プログラムの再生時間等に関する情報を「映像信号の垂直帰線区間」に記録するものであったものが、本件特許においては、同情報を「所定周期」で記録することに変更され、B原実願においては、記録方式が「重畳記録」であったものが、本件特許においては、「多重記録」に変更された。 (イ) しかしながら、原実願の当初明細書及び図面(甲第15号証の2。以下「原実願の当初明細書」という。)に開示されていた考案の内容は、映像信号を所定のテレビ信号方式(フォーマット)で記録したビデオディスクレコードのみを念頭に置いたものであって、これをテープやCDその他の記録媒体に拡張適用したり、垂直帰線区間を有するテレビ信号方式以外の他の信号形式の信号を記録する記録媒体に拡張すること、更には、時間情報を垂直帰線区間に重畳する記録方式以外の記録方式を含むように拡張することは、その技術思想として包含していなかった。 (ウ) したがって、本件特許発明は、原実願の当初明細書に開示されていた内容によって支持されないものである。 (エ) なお、被告は、審判段階で上記の要旨変更の点を主張していない以上、本訴においてこの点を主張することはできない旨主張するが、原告は、上記要旨変更の点を審決の取消事由として主張しているのではなく、本件特許発明の進歩性の判断基準日が何時となるかを主張しているにすぎないから、被告の上記主張は理由がない。 イ(ア) 甲第3号証には、記録開始毎にカウントされる経過時間、すなわちプログラム毎の経過時間情報を記録してこれを再生表示するものが記載されている。 (イ) 甲第4号証第4図(C)には、@複数の記録内容のそれぞれの記録(再生)合計時間情報(PN)、Aトータル経過時間情報をそれぞれ別の情報として表示信号として垂直同期信号が記録された付近(数H(水平走査期間)ずれた位置)に周期的に重畳して記録されたものが記載されている。 そして、甲第4号証においては、プログラム毎の経過時間情報を表示することが可能であることを開示している。 (ウ) 確かに、甲第3号証及び甲第4号証は、「トータル再生経過時間情報」と「プログラム毎に設定されるプログラム再生経過時間情報」を別のデータとして同じ記録媒体に記録していることが直接記載されていない点では、本件特許発明と異なる。 しかし、「トータル再生経過時間情報」と「プログラム毎に設定されるプログラム再生経過時間情報」とは、記録されたプログラムごとの記録合計時間が与えられれば、相互に変換可能な情報であること、したがって、甲第4号証第4図(C)に開示された技術がとりもなおさず、前記「複数の記録内容のそれぞれの記録(再生)合計時間情報(PN)」信号及び「トータル経過時間情報」信号をビデオ信号に重畳して記録することを示す技術である以上、その両者から、「プログラム毎に設定されるプログラム再生経過時間情報」が容易に演算されるものであるから、甲第3号証に開示された「プログラム毎に設定されるプログラム再生経過時間情報」を「トータル再生経過時間情報」とは異なる別の情報として、同一媒体に、表示信号として垂直同期信号が記録された付近(数Hずれた位置)に周期的に重畳して記録することは、本件特許の出願当時(昭和62年4月16日)、ビデオディスク、テープ等の記録媒体において、複数のプログラムよりなる主情報に対しトータル再生経過時間情報を所定周期で重畳して記録することが周知かつ普遍的であったことからすると、当業者が容易に想到することができたものである。 (4) 取消事由4(訂正の可否についての判断の誤り) 仮に、本件訂正請求について判断したことに手続的な違法はないとしても、審決が「「記録することも可能であり、また、経過フレーム数に代えて残りフレーム数を記録しても良いことは言うを挨たない。」を「記録することも可能である。」にする訂正は、明瞭でない記載の釈明に該当するものであるので、当該訂正は認められる。」(審決書3頁15行ないし4頁2行)と判断する点は誤りである。 ア 原実願の当初明細書(甲第15号証の2)においては、「本考案は、残り時間を正確に表示し得るビデオディスクレコードに関する」(1頁12行、13行)と記載していたものであり、残り時間を表示することを出願にかかる考案の内容として強調していた。そして、同明細書中では、このことを前提として、「上述せる本実施例は、垂直帰線区間にプログラムのフレーム数とプログラムの経過フレーム数を重畳したが、本考案は、フレームに代え秒情報を記録することも可能であり、また経過フレーム数に代えて残りフレーム数を記録しても良いことは言うを挨たない。」(5頁14行ないし19行)と説明していた。 イ したがって、この部分の説明が不明瞭であるとすることはできないから、その釈明を認めることは、いかなる点からみても根拠のないものである。 |
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審決の取消事由に対する認否及び反論
1 認否 原告ら主張の取消事由1のうち、アは認め、その余は争う。取消事由2ないし4は争う。 2 反論 (1) 取消事由1(手続上の違法)について 特許法134条2項は、訂正の内容が同一であれば、特許権者に対して1個の訂正請求権を与えるものである。したがって、無効審判手続が2つ係属し審理の併合も行われていない場合でも、特許権者は、1つの無効審判手続(A)において訂正請求をすると、他の無効審判手続(B)においては同一内容の訂正請求を行うことはできないと解すべきである。無効審判手続を担当する審判官としては、無効審判手続(A)が確定していないとしても、無効審判手続(B)においても訂正請求があったものとして取り扱うべきである。そして、無効審判手続(B)の当事者が訂正の結果に不服があるような場合には、その請求人は、無効審判手続(B)の審決に対する審決取消訴訟においてこれを争うことができ、さらには、特許法123条1項8号に基づき別途無効審判を請求することができると解すべきである。 このことは、訂正請求の範囲が「特許請求の範囲の減縮、誤記又は誤訳の訂正、 明瞭でない記載の釈明」に制限され、これらの訂正請求が認められても第三者の利益を害することはなく、かつ、訂正請求が本来、特許庁と一方当事者の関係のみが問題となる査定系に属することからの当然の帰結である。 本件における審決の結論に訂正を認める旨記載したことにも瑕疵はない。むしろ、特許庁は、訂正を認める旨を審決中に記載することによって、他の無効審判手続の当事者である原告らに対し、その審決取消訴訟中において訂正の適否について争う機会を与えている。 (2) 取消事由2(要旨認定の誤り)について 本件訂正請求による訂正は、原告らが本件特許発明につき新規性、進歩性を欠くとして主張する理由とは無関係な部分であり、訂正についての判断の誤りを理由に審決を取り消す必要はないものである。 (3) 取消事由3(進歩性の判断の誤り)について ア 原告は、審判段階において、要旨変更の主張を全く行っておらず、審決も審決理由としてそのような要旨変更に関する判断は行っていない。したがって、 原告の上記要旨変更の主張は、本訴において主張することはできないものである。 イ 甲第3号証の技術は、トータル再生経過時間情報のみの記録及び再生に関心事のあるものである。 他方、甲第4号証は、第4図(C)において表示信号(映像信号)により複数の記録内容を異なった色に色分けして円グラフ表示し、その中心に設けられた指針がトータル再生経過時間情報を示すように表示し、その表示が移動することから、その表示状態より複数の記録内容ごとの再生経過時間情報を読み取ることができる(目視効果)から、複数のプログラムごとの再生経過時間情報を目視可能とすること自体については既に技術が完成しているため、「プログラム毎に設定されるプログラム再生経過時間情報」を「トータル再生経過時間情報」とともに記録することについて技術的課題が存在しない。 これらのことからすると、両者を寄せ集める必然性が全く存在しない。それにもかかわらず、何らかの事情で甲第3号証と甲第4号証を寄せ集め、また、組み合わせることの指示を当業者が受けたとしても、両者ともにトータル再生経過時間情報の表示において重複するから、かかる寄せ集め又は組合せは、屋上屋を架すものであり、さらに、甲第3号証の時間情報はデータ信号であるのに対し、甲第4号証の時間情報はテレビ画面に映されたとき初めて人間に目視可能となるにすぎない映像信号であってデータ信号を含まず、両者は時間情報の性格において全く異なるものであるから、かかる寄せ集めないし組合せは、当業者にとって思いもよらぬことであり、組合せには想到困難性がある。 (4) 取消事由4(訂正の可否についての判断の誤り)について ア 審決が、本件無効審判事件において何ら訂正請求がなくても、訂正の請求があったとしてその訂正を認める旨の判断を示したことに何ら手続違反がないことについては、前記(1) において述べたとおりである。 イ そして、本件特許発明の出願の際に行われた特許請求の範囲の補正が要旨変更を含む旨の主張を本訴において行うことはできないことは、前記(3)アのとおりである。 このように、特許請求の範囲の補正が有効と扱われる以上、特許請求の範囲の補正に整合するような明細書の記載の訂正は、明瞭でない記載の釈明に該当するものである。 理 由1 取消事由1(手続上の違法)について (1) 審決は、本件無効審判事件において、本件訂正請求に基づく訂正を認めたが、本件訂正請求は、別件無効審判事件においてされたものであり、本件無効審判事件においては訂正請求書は提出されていないし、本件無効審判事件と別件無効審判事件とは審理の併合(特許法154条)がされなかったことは、当事者間に争いがない。 また、訂正を認めた別件無効審判事件が確定していないことは、当裁判所に顕著である。 (2) そうすると、本件無効審判事件を担当する審判合議体としては、本件訂正請求がないものとしてその無効理由の審理を進めざるを得ないものであり、訂正請求がないのに訂正を認める旨の判断をし、かつ、審決の結論に掲げたことは、誤りであるといわなければならない。したがって、審決のうち訂正を認めた部分は違法であり、原告ら主張の取消事由1は理由がある。 2 取消事由2(要旨認定の誤り)について (1) 審決は、上記1のとおり訂正を認めると誤って判断したため、本件訂正請求後の明細書の記載に基づき、本件特許発明の要旨を認定した上、本件特許発明の進歩性等の判断を行ったものである。 (2) そして、前記認定のとおり、本件訂正請求に係る事項は、@特許公報(甲第2号証)2欄17行の「複合化」を「復号化」とし、3欄19行の(2箇所)、 4欄1行及び2行の「復合」を「復号」とし、A4欄18行、19行の「記録することも可能であり、また、経過フレーム数に代えて残りフレーム数を記録しても良いことは言うを挨たない。」を「記録することも可能である。」に訂正するものであるところ、いずれも「発明の詳細な説明」の記載を訂正するものであって、「特許請求の範囲」の記載を訂正するものではない。しかしながら、上記訂正のうち、 @の事項は、誤記の訂正であり、これらの点の訂正は本件特許発明の要旨の認定・解釈及び審決の結論に影響しないものと認められるが、Aの事項の訂正は、本件特許発明の要旨の認定・解釈ひいては審決の結論に影響する可能性を有するものと認められる(したがって、特許庁としては、訂正前の本件特許発明につき、新たに無効理由の有無の判断をすべきである。)。 (3) したがって、原告ら主張の取消事由2も理由がある。 3 結論 以上によれば、原告らの請求は、その余の点について判断するまでもなく、理由がある。 よって、原告らの請求を認容することとし、主文のとおり判決する。 (口頭弁論終結の日 平成11年12月14日) |
裁判長裁判官 | 永井紀昭 |
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裁判官 | 塩月秀平 |
裁判官 | 市川正巳 |