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関連審決 無効2000-35676
この判例には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
平成15ワ18472特許権侵害差止等請求事件 判例 特許
平成12ワ17298損害賠償等請求事件 判例 特許
平成14ワ23329特許権侵害差止等請求事件 判例 特許
平成14ワ5107特許権侵害差止等請求事件 判例 特許
平成15ワ1068損害賠償請求事件 平成15ワ28605当事者参加申立事件 判例 特許
関連ワード 新規性 /  公然実施(29条1項2号) /  頒布された刊行物 /  進歩性(29条2項) /  容易に発明 /  周知技術 /  技術的範囲 /  発明が明確 /  共有 /  権利の濫用(権利濫用) /  参酌 /  特許発明 /  実施 /  間接侵害 /  構成要件 /  差止請求(差止) /  侵害 /  不法行為(民法709条) /  訂正審判 /  新規事項追加(新規事項の追加) /  請求の範囲 /  減縮 /  拡張 /  変更 /  訂正要件 / 
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事件 平成 12年 (ワ) 8545号 特許権侵害差止等請求事件
原告 株式会社相互ポンプ製作所
補佐人弁理士 大森忠孝
被告 株式会社エフエムバルブ製作所
訴訟代理人弁護士 勝田裕子
補佐人弁理士 峰隆司
裁判所 大阪地方裁判所
判決言渡日 2002/08/29
権利種別 特許権
訴訟類型 民事訴訟
主文 1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。
事実及び理由
請求
1 被告は、別紙制御盤目録記載の制御盤を製造し、販売し、又は販売のために展示してはならない。
2 被告は、原告に対し、6307万円及びこれに対する平成12年8月22日(訴状送達の日の翌日)から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
事案の概要
本件は、「給水システム」の特許発明の特許権の共有者である原告が被告に対し、@被告は、同特許発明に係る給水システムの生産にのみ使用される制御盤を製造販売したから、同行為は間接侵害(特許法101条1号)に当たる、A被告は他人を教唆して同特許発明技術的範囲に属する給水システムを施工させたから、
同行為は不法行為(民法719条2項709条)に当たるとして、同制御盤の製造等の差止めと損害賠償を請求した事案である。
1 争いのない事実等(証拠の掲記のないものは当事者間に争いがない。) (1) 原告及び株式会社竹中工務店(以下「竹中工務店」という。)は、次の特許権(以下「本件特許権」といい、その特許発明を「本件発明」という。)を有している。
ア 発明の名称 給水システム イ 登録番号 第2832183号 ウ 出 願 日 平成3年8月27日(特願平8-196107号、実願平3-68087号の変更) エ 公 開 日 平成8年12月17日(特開平8-333780号) オ 登 録 日 平成10年9月25日 カ 特許請求の範囲は、別紙特許公報(本件公報)記載のとおりである。
(2) 本件発明の構成要件は、次のとおり分説するのが相当である。
ア 請求項1 A 流入弁を有する導水設備から供給される水を貯溜して給水栓等の末端部に供給する受水槽を備えた給水システムにおいて、
B 受水槽内の水位を無段階に連続検知する水位検出器と、
C 該水位検出器から水位信号を受け、この水位信号に対応して上記流入弁を開閉し受水槽内の水位を所定の制御水位範囲に維持する制御装置とを備え、
D 制御装置は、給水栓側の需要量に応じて水位設定するようにしている E ことを特徴とする給水システム。
イ 請求項2 F 請求項1記載の給水システムにおいて、
G 水位検出器は、受水槽内の底部に設けられ水圧により水位を無段階に検知する水位検出器である H ことを特徴とする給水システム。
(3) 原告及び竹中工務店は、平成13年3月22日、本件特許権に係る無効審判事件(請求項1及び2に係る発明についての特許を無効とする審決を求めるもの(乙17)。無効2000-35676号)において、本件発明の特許請求の範囲の請求項1を削除し、請求項2を請求項1とするとともに次のとおり訂正する旨の訂正請求をした(甲20の2。以下「本件訂正請求」といい、本件訂正請求後の発明を「本件訂正後発明」という。なお、下線部は訂正箇所を示す。)。
ア 請求項1 A' 流入弁を有する給水元管から供給される市 水を貯溜してポンプ により給水栓等の末端部に供給する受水槽を備えた給水システムにおいて、
B' (本件訂正請求前の構成要件Bと同じ) C' (本件訂正請求前の構成要件Cと同じ) D' 制御装置は、給水栓側の需要量に応じて水位設定するようにしており、該水位検出器 は、受水槽内 の底部 に設けられ 水圧 により 水位 を無段階 に検知 する水位検出器 である E' (本件訂正請求前の構成要件Eと同じ) (4) 特許庁は、平成13年12月4日、上記無効審判事件(無効2000-35676号)について、「訂正を認める。特許第2832183号の請求項1に記載された発明についての特許を無効とする。」との審決をした(乙42)。
原告及び竹中工務店は、平成14年1月11日、上記審決の取消しを求める訴え(東京高等裁判所平成14年(行ケ)第31号審決取消請求事件)を提起した(甲26の1)。
(5) 原告及び竹中工務店は、平成14年1月22日、本件発明の特許請求の範囲の上記(3)の構成要件D'の「受水槽内の底部」を「受水槽の底部」と訂正する旨の訂正審判を請求した(甲27の1。以下「本件訂正審判」という。)。
(6) 原告は、平成14年4月19日の本件弁論準備手続期日において、本件訂正請求による訂正事項について、「本件訂正審判による訂正事項のほかは、今後、
変更するつもりはない。」と述べた(第11回弁論準備手続調書)。
(7) 被告は、別紙制御盤目録記載の制御盤(以下「被告制御盤」という。)を製造、販売している。
被告は、「FMレベルキャッチャー」の商品名で、一連の型式の制御盤、
バルブ、水位センサーを販売しているが、被告制御盤は上記制御盤の一部であり、
型式「FM-CTS」における「S」は水位検出をセンサーによって行うタイプであることを示すものである(乙1、弁論の全趣旨。以下、被告制御盤を含むFMレベルキャッチャーの一連の制御盤を総称する際には「FM制御盤」という。)。
2 争点 (1) 間接侵害の成否 (2) 教唆による不法行為の成否 (3) 権利濫用(明白な無効理由) (4) 損害の発生及び額
争点に関する当事者の主張
1 争点(1)(間接侵害の成否)について 〔原告の主張〕 (1)ア 被告制御盤は、被告がカタログで推奨している使用例、被告作成の「FMレベルキャッチャー主な納入実績表」(甲6)に記載の納入先、被告制御盤を使用した給水システムの施工例(甲17等)から判断すると、別紙「被告製品の説明書」記載の給水システムにおいて、制御装置(32)を内蔵する制御盤として使用されるものであって、同給水システムにのみ使用されるものである。
イ 別紙「被告製品の説明書」記載のシステムは、
(ア) 流入弁(3)を有する給水元管(2)から供給される市水を貯溜してポンプ(16)により給水栓(25)等の末端部に供給する受水槽(1)を備えた給水システムにおいて(構成要件A'に対応)、
(イ) 受水槽(1)内の水位を無段階に連続検知する水位検出器(30)と(構成要件B'に対応)、
(ウ) 該水位検出器(30)から水位信号を受け、この水位信号に対応して上記流入弁(3)を開閉し受水槽(1)内の水位を所定の制御水位範囲に維持する制御装置(32)とを備え(構成要件C'に対応)、
(エ) 制御装置(32)は、給水栓(25)側の需要量に応じて水位設定するようにしており、該水位検出器(30)は、受水槽(1)内の底部に設けられた水圧により水位を無段階に検知する水位検出器(30)である(構成要件D'に対応) (オ) ことを特徴とする給水システム(構成要件E'に対応) であるから、本件訂正後発明の構成要件をすべて備えている。
ウ したがって、被告が、被告制御盤を製造販売する行為は、間接侵害(特許法101条1号)に当たる。
(2) 被告は、被告制御盤には本件発明に係る給水システム以外に使用する用途があると主張するので、以下のとおり反論する。
ア 本件発明に係る給水システム以外に使用する用途があるとして被告制御盤の製造販売行為が間接侵害に当たらないとするためには、被告は、別紙制御盤目録記載のすべての被告制御盤について他の用途があることを立証する必要があるというべきであるところ、被告は、一部について立証しているにとどまる。
被告は、本件発明の制御装置に相当するのは、水位設定値と水位信号を比較して制御信号を出力する「CPU」であり、被告制御盤のすべての型式においてこの機能が備わっているから、一つの制御盤において他の使用例を立証すれば十分であると主張する。
しかし、各被告制御盤は、CPUのほか、リレー、タイマー、切替えスイッチ、ランプ等の操作機器、部品を取り揃え、これらを箱体に収納して完成品としたものである。また、被告制御盤の各型式において用いられるCPUは同一ではない。完成品としての被告制御盤の製造、販売行為が、本件特許権の間接侵害に当たり、また、直接侵害に加担するものであるから、被告制御盤の各型式すべてについて、他の用途の立証を行うべきである。
イ また、被告が提出した証拠は、以下のとおり、他の用途があることを示すものとはいえない。
(ア) 被告提出の各書証中のFMレベルキャッチャーの内部配置図に記載の使用例について a 内部配置図に示された型式「FM-CTS-2P」(乙6)、「FM-CTS-8N」(乙7)、「FM-CTS-8RS-MVP」(乙9〜11)は、別紙制御盤目録にないものであるから、被告制御盤の他の用途を示すものではない。また、発行日付も配布の立証もないから、他の用途を示す証拠として証拠力がない。
b 乙7の内部配置図は、雑排水システムに係るものであるとはいえない。
(イ) FMレベルキャッチャーのカタログに記載の使用例について 被告は、カタログに記載されている「FMレベルキャッチャー 高架水槽給水システム例図」は、揚水ポンプによって高置水槽に送り、そこから各給水栓に給水するシステムであるから、「ポンプにより給水栓等の末端部に供給する」(構成要件A')との構成に当たらないと主張する。
しかし、同構成要件は、ポンプが直接給水栓に給水することを意味するものではなく、そのことは、本件公報において、本件発明の基となった従来例として、図10(高置水槽式給水システム配管図)、図12(ポンプ直圧式給水システム配管図)が記載されていることからも明らかであり、被告の同主張は理由がない。
(ウ) 実際の施工例について 被告は、被告制御盤には本件発明に係る給水システム以外に使用する用途があるとして、乙8、19、39〜41、43を提出するが、いずれのシステムにおいても、施工現場と使用状態に適合するように製造された別紙制御盤目録にない型式のものが用いられているにすぎない。
また、乙8(中野区常葉少年自然の家)は、雑排水システムが設置されていることを示すものではない。
したがって、これらの証拠によっても被告制御盤が本件発明に係る給水システムのみに使用されるものであることが否定されるものではない。
ウ 被告は、原告のカタログにおいて本件発明の実施品である「レベッター」が、本件発明に係る給水システム以外に使用する用途があることが紹介されていると主張するが、原告のカタログに「上水」以外の用途が記載されていることが、直ちに被告制御盤の「上水」以外の用途に結びつくものとは考え難い。
〔被告の主張〕 (1) 本件発明における給水システムについて ア 本件訂正請求前の特許請求の範囲について 本件発明における「給水システム」とは、本件明細書の【発明が解決しようとする課題】において「休日が続く時あるいは集合住宅で入居開始早々時等には、水質劣化防止のため受水槽の貯溜量を減らしたい必要があるが、上記のように電極棒の設定水位が固定式であるとこれに対応できない」との課題を解決することを目的とするものである。したがって、本件発明の「給水システム」は、上水に関するシステムであって、雑排水等の上水以外に関するシステムを含むものではない。
イ 本件訂正後発明の特許請求の範囲について 本件訂正請求により、本件発明は「給水元管から供給される市水」(構成要件A')に関するシステムであることが明確になった。
(2) 本件発明に係る給水システム以外に使用する用途について 上記(1)の解釈を前提とすると、被告制御盤には、以下のとおり、本件発明に係る給水システム以外に使用する用途があるから、被告制御盤の製造販売行為は、間接侵害には当たらない。なお、FMレベルキャッチャーのカタログにおいて、被告制御盤を本件発明に係る給水システムに使用する例が記載されているとしても、同カタログは単に使用例を記載したものにすぎず、実際のシステム設計は施工業者が行うものであるから、カタログに記載された使用例に限定されるものではない。
ア FMレベルキャッチャーの内部配置図に記載の使用例について (ア) 被告制御盤は、受水槽への供給路にバルブではなく揚水ポンプを使用することも可能であり、被告はそのような使用例も推奨している(乙6)。このシステムでは「流入弁を開閉し」(構成要件C)との構成を備えないものである。
(イ) 被告制御盤は、雑排水システムにも用いることができる(乙7)。
このシステムでは、上水の受水槽の水位を給水栓側の需要量に応じて水位設定する水質劣化対策等の構成は備えておらず、「給水栓側の需要量に応じて水位設定する」(構成要件D)との構成を備えないものである。
(ウ) 「FM-CTS-8RS-MVP」の「雑排水受水槽」の用途を示す内部配置図(乙9)によれば、同制御盤は、雨水貯溜水槽から雑排水受水槽に雨水を供給するとともに、雨水の不足時には、投入式センサーの検知により上水を電磁弁を介して流入するものである。
この施工例も、対象が主に雑排水であるため、本件発明における上水の受水槽の水位を給水栓側の需要量に応じて水位設定する水質劣化対策等の機能は実現しておらず、右雑排水受水槽にはそもそも「給水栓側の需要量」、「需要量に応じて水位設定」等の概念が存在しないため、「給水栓側の需要量に応じて水位設定する」(構成要件D)との構成を備えないものである。
(エ) 「FM-CTS-8RS-MVP」の「冷却補給水槽制御部」の用途を示す内部配置図(乙10)は、一例として空調装置のクーリングタワーの冷却用に使用されるものであり、上水の受水槽の水位を給水栓側の需要量に応じて水位設定する水質劣化対策等の機能は実現しておらず、「給水栓側の需要量に応じて水位設定する」(構成要件D)との構成を備えないものである。
(オ) 「FM-CTS-8RS-MVP」の「雨水貯留水槽制御部」の用途を示す内部配置図(乙11)は、雨水を雨水貯留水槽に電動弁を介して供給するものであり、対象が雨水であって、上水の受水槽の水位を給水栓側の需要量に応じて水位設定する水質劣化対策等の機能は実現しておらず、「給水栓側の需要量に応じて水位設定する」(構成要件D)との構成を備えないものである。
イ FMレベルキャッチャーのカタログに記載の使用例について カタログ(乙1)の「FMレベルキャッチャー 高架水槽給水システム例図」においては、揚水ポンプによって集合住宅の屋上の高架水槽に水を送って高架水槽内にいったん水を溜め、そこから重力により各給水栓に給水するシステムにFM制御盤を使用する例が示されているが、同システムでは、各給水栓に給水するのは重量によるのであるから、「ポンプにより給水栓等の末端部に供給する受水槽を備えた給水システム」(本件訂正後発明の構成要件A')との構成を備えていない。
ウ 実際の施工例について 以下の給水システムにおいてFM制御盤が用いられているが、いずれも、その受水槽は「給水元管から供給される市水」を貯溜するもの(本件訂正後発明の構成要件A')を備えていない。
また、重力により末端部に供給するもので「ポンプにより給水栓等の末端部に供給する」(本件訂正後発明の構成要件A')との構成を備えていないもの((エ)、(オ))、ポンプを使用しており「流入弁を開閉」する(本件訂正後発明の構成要件C')との構成を備えていないもの((イ))、「給水栓側の需要量に応じて水位設定」するとの構成(本件訂正後発明の構成要件D')を備えていないもの((ア)、(イ))、水位検出器が受水槽の外側に設けられており「受水槽内の底部」に設けられている(本件訂正後発明の構成要件D')との構成を備えていないもの((ア)、(イ))もある。
(ア) 福島県の「中野区常葉少年自然の家」の給排水設備において、被告制御盤が、乙7に記載の雑排水システムに用いられている(乙8)。
a 同システムの「原水(雑水)タンク」に「FM-CTS-8N」が使用されているが、同システムは「市水」に係るものではない。
また、原水タンク内の雑水が所定水位に達すると、給水用弁を閉じるとともに、放水用弁を開放してタンク内の雑水は池に流されるから、「給水栓側の需要量に応じての水位設定」はされていない。
b 同システムの「飲料用タンク」に「FM-CTS-8PN」が使用されている。同タンクには、原水タンクの一部が急速ろ過装置を経て薬剤を注入したものが供給されるから、同システムは「市水」に係るものではない。
c 同システムにおける水位センサーは、「受水槽内の底部」ではなく、受水槽の外側に取り付けられている。
(イ) 横浜市都筑区所在の「横浜国際プール」について(乙19) a プール自体の水位制御システムに「FM-CTS-2P」が使用されているが、同システムは、「市水」に係るものではなく、ポンプを使用し、そもそも「流入弁(バルブ)」を使用していない。また、同システムは、プール水の循環モードに応じた水位制御のためのものであることから、「給水栓側の需要量に応じて水位設定する」ものではない。
b オーバーフロー水槽の水位制御システムに「FM-CTS-6RSE」が使用されているが、同システムは「給水栓側の需要量に応じて水位設定する」ものではない。
c 横浜国際プールの水位制御システムでは、水位センサーが「受水槽内の底部」ではなく、受水槽の外側に取り付けられている。
(ウ) 東芝研究開発センター(乙39) 工業用水の水位制御システムに「FM-CTS-2」が使用されているが、同システムは「市水」に係るものではない。
(エ) 昭和大学横浜市北部病院(乙40) 雑用水の給水システムとして、「FM-CTS-8SW」(水位高低切替機能付き)が使用されているが、同システムは「市水」に係るものではない。
また、雑用水は、揚水ポンプによって高置水槽に送られた後、重力により各部に送られる。
(オ) 神奈川工科大学(給水設備)(乙41) a 同大学の実験研究棟において、井戸水を使用した給水システムに「FM-CTS-10R-8」(高架水槽満減警報付き、水位高低切替機能、2槽切替機能付き)が用いられているが、同システムは「市水」に係るものではない。
b また、同大学の実験研究棟において、雨水及び井戸水を使用した雑水用システムに、「FM-CTS-10RSE-8」(高架水槽満減警報付き、水位高低切替機能、2槽切替機能付き)が用いられているが、同システムは「市水」に係るものではない。
c これらのシステムは、揚水ポンプにより高置水槽に送り、そこから重力により、飲料用、消火用、トイレ等に送られる。
(カ) その他の市水以外に係るシステムに用いた実施例として、日本科学未来館の中水(雑用水)給水設備(乙43)がある。
エ さらに、原告の水位制御ユニットの取扱説明書(カタログ)(甲19)において、原告が被告制御盤との同等性を認めている本件発明の実施品の原告製品「レベッター」が、給水システムの受水槽などの水位制御に限らず、それ以外の水位制御、すなわち@高置水槽などの水位制御、A排水槽・汚水槽等の水位制御に適用できることが紹介されている。このことは、原告が本件発明を実施した水位制御ユニットが、もともと原告がいうような受水槽の水位制御専用のものでなく、高置水槽や配水槽・汚水槽にも実質的にそのままで用途があることを示している。
(3) 原告は、被告制御盤のすべての型式ごとに本件発明に係る給水システム以外に使用する用途が立証されなければ、間接侵害を否定できないと主張する。
しかし、FM-CTS型制御盤は、@水位設定値と水位信号を比較して制御信号を出力する「CPU」と、A「水位設定器」、B「CPU回路」からの制御信号で作動する内部接点(リレー回路)から構成されているが、本件発明の「制御装置」に相当するのは@のCPUである。
型式のCTSの次の数字は、制御チャンネルの数を示し、このチャンネル数に対応した数の制御が可能となっているが、チャンネル数の違いはあっても、各型式のCPUはすべて弁の開閉(給水・停止の基本制御)のもっとも基本的な2チャンネルのものを共通して保有しており、4チャンネルはそれに満水・減水の警報が付いたもの、6チャンネルのものは、さらにポンプの空転防止信号の出力、ポンプ運転再開信号の出力(復旧)が追加されたもの、8チャンネルのものは更に高水位-低水位の切替えができるものというように機能が付加されているにすぎない。
本件発明における「制御装置」とは、「水位信号に対応して、上記流入弁を開閉し受水槽内の水位を所定の制御水位範囲に維持する制御装置」であり、水位信号を受けて弁の開閉をする基本的機能を有する前記2チャンネルがこれに対応するのであり、かかる機能は、被告制御盤のすべての型式において備わっているものである。
したがって、ある型式のFM-CTS型制御盤について他の用途に使用する例を立証すれば十分であり、本件発明とは関係のない機能が付加されているすべての型式の製品ごとの立証まで必要はない。
2 争点(2)(教唆による不法行為の成否)について 〔原告の主張〕 被告は、以下に述べるとおり、FMレベルキャッチャーの取扱説明書(カタログ)を大量に頒布して、本件発明の技術的範囲に属する給水システムの施工を推奨し、被告制御盤を販売したが、この行為は、本件発明の実施を教唆して他人(顧客)に本件特許権侵害を実行させたものであり、不法行為(民法719条2項709条)に当たる。
(1) FMレベルキャッチャーの取扱説明書(カタログ)の内容及び頒布状況について ア 被告の「センサ式水位制御システム FMレベルキャッチャー」と題する1996年4月印刷の取扱説明書(甲4)には、「FMレベルキャッチャー」は水位センサー、FM制御盤及び電磁弁から構成され、本件発明に係る給水システムに用いることが明記され、同取扱説明書は5000部印刷されている。
その他に原告が入手した1999年版の取扱説明書や、乙1の2000年版の取扱説明書にも同様の記載がある。
イ 上記取扱説明書には、「機能と設置方法」、「水位センサの設置」、
「制御盤の操作手順」、「電源を入れる前に」、「電源を入れてください」、「水位の設定とゼロ調整」、「水位の設定方法」、「ZERO調整」、「SPAN調整」、「遠隔操作盤 操作手順」、「FMレベルキャッチャー 高架水槽給水システム例図」、「作動異常と対策」、「制御盤の非常時の操作について」等々、カタログの範囲をはるかに超え、まるで取扱説明書と変わらない表現となっている。
(2) 被告の教唆行為により、少なくとも次の建築現場においてFM制御盤が使用されて本件発明に係る給水システムが施工された。
ア 阪南大学高等学校・中等部新築工事(甲8) イ 秋吉台国際芸術村ポンプ棟機械工事(甲9) ウ 明治生命青山ビル(甲10) エ 芦屋松ノ内町パークハウス・芦屋市3条町メゾン芦屋(甲11の1・2、17) オ グランドメゾン学園前(甲12) カ 芦屋大東町第2地区優良建築物等整備事業施設(甲13) キ (仮称)南芦屋浜団地(公営)A地区建設工事(甲14) ク ファミール芦屋ガーデンスクエア新築工事(甲15) ケ 芦屋駅西ビル(モンテメール西館)(甲16) 〔被告の主張〕 (1) 原告が本件発明に係る給水システムが施工されたと主張する工事現場の一部に、FM制御盤が納入されたことは認めるが、原告提出の各証拠は、同工事現場において施工された給水システムが、本件発明の技術的範囲に属することまでを示すものではない。
(2) また、仮に納入業者において本件発明を実施している事実があったとしても、被告が一つの実施例としてカタログに本件発明に係る給水システムの施工例を記載している事実のみをもって、本件発明の直接侵害行為の教唆行為をなしたということはできない。被告は、本件発明に属さない他の多数の使用例も顧客に示しており、被告制御盤を購入した顧客が実際にどのような使用をするかは全く顧客の自由に委ねられている。
(3) したがって、被告が顧客に対し本件発明に係る給水システムの施工を教唆したとの原告の主張は理由がない。
3 争点(3)(権利濫用(明白な無効理由))について 〔被告の主張〕 (1) 新規性の欠如について 本件特許の出願前の公知文献である実願昭63-126577号(実開平2-47524号)のマイクロフィルム(乙44。以下「乙44公報」という。)には、「ポンプにより」給水されることが記載されていない点、「受水槽内の底部に設けられ水圧により」水位を検出することが記載されていない点(同マイクロフィルム記載の技術は「受水槽の底部に接続され超音波により」水位を検出する)を除けば、本件発明の構成要件をすべて充足する技術が開示されており、上記相違点も周知技術にすぎず、実質的には記載されているに等しいものである。
したがって、本件特許は、その構成要件のすべてが開示された公知の発明であって新規性を欠くから、明らかな無効理由がある。
(2) 進歩性の欠如について ア 本件特許の出願前の公知刊行物である特開昭53-38883号公開特許公報(乙12。以下「乙12公報」という。)に開示された技術は、構成要件B、C、Eを備えており、@受水槽が給水栓等の末端部に供給するとの明確な記載がない点で構成要件Aと相違し、A必要に応じて任意に水位設定するとされている点で構成要件Dと相違する。
しかし、@の点は、乙12公報記載の技術を上水用給水システムに適用することは容易であり、その場合の受水槽は必然的に給水栓を具備するものであり、これを上水用給水システムに適用できない格別の疎外要因はなく、Aの点についても、上水用給水システムにおいて、給水栓側の需要量に応じて水位設定するようにすることは、特開昭58-26131号公開特許公報(乙13。以下「乙13公報」という。)、特開昭59-60516号公開特許公報(乙14。以下「乙14公報」という。)に示されているように自明の事項である。また、水位検出方式を電極棒方式から水圧計方式に変換することについても、乙12公報の記載や、株式会社産業調査会昭和51年10月1日発行「上下水道機材事典」(乙15)の記載からすれば、それらの方式は必要に応じて選択できる事項というべきであって、
水圧計方式への変換は常套手段というべきである。
イ また、乙12公報には、水位を無段階に検知する水位検出器が受水槽の底部に設けられること(本件発明の請求項2の構成要件G)が開示されている。
ウ したがって、本件発明の請求項1及び請求項2(いずれも本件訂正請求前のもの)は、乙12公報記載の発明に基づいて、又は、乙12公報記載の発明に、乙13公報及び乙14公報記載の発明を組み合わせることにより、当業者であれば容易に発明できたものである。
エ さらに、本件特許出願前に頒布された刊行物「明電時報」1977年第5号(昭和52年10月25日発行)(乙21)、「三菱電機技報」1984年第6号(昭和59年6月25日発行)(乙22)には、上水道設備に関し、水の需要量に対応して水位を設定することが示唆されている。
また、本件発明は電極棒方式の水位計の問題点を解決するために水圧による水位計を採用してなされたものであるところ、「明電時報」1976年第2号(昭和51年発行、国会図書館同年5月24日受入れ)(乙23)には、「東京都下水道局砂町雑水用三次処理設備」において排水池の底部に圧力式水位計が配置されていることが示されており、また、「富士時報」1983年第8号(昭和58年8月10日発行)(乙24)には、浄水池、排水池の水位検出などのために、検出原理の異なる2種類のセンサーの設置が提唱されているから、圧力式の水位計を従来公知の電極棒方式の供給システムに適用することに何らの困難性も存しないことは明らかである。
オ なお、「給排水設備技術基準・同解説(1983年版)」(財団法人日本建築センター昭和58年2月25日発行。乙30)、「上下水道機材事典」(株式会社産業調査会昭和51年10月1日発行。乙33)によれば、昭和58年当時には、いわゆる「死水」対策として、電極棒式ではあるが、タンクの水位を変化させることが開示され、また、昭和51年ないし53年当時には、給水分野において、水位を圧力により無段階に検出し、かつ監視、制御する技術、及びその製品の紹介がされていることから、この技術も当業者に周知のものであったことは明らかである。これらの周知技術に基づいて、本件発明の主要な構成要件である(水質劣化防止のために)「給水栓側の需要量に応じて水位設定する」技術も既に当業界に周知の事実であることが明らかである。
(3) 出願前公然実施について 本件発明は、本件特許出願前に公然実施された給水システムである、平成3年8月7日に新宿ステーションビルの給水設備改修工事として施工された給水システム(乙16の1〜4)、昭和57年に建設された兵庫県川西市久代浄水場の水位制御システム(乙20)と同一、又はこれらの給水システムから当業者が容易に発明できたものである。
(4) 本件訂正請求について ア 本件訂正請求は、高置水槽に揚水する揚水ポンプをその訂正の根拠としながら、高置水槽を対象としない給水栓等の末端部に供給する発明を包含する矛盾を有することとなって、特許を受けようとする発明が明確でないことが明らかであり、特許法36条6項2号に違反し、特許出願の際、独立して特許を受けることができないものであるから、同法126条4項に違反するものである。
イ また、本件訂正請求において、「該水位検出器は、受水槽内の底部に設けられ」るとの訂正(構成要件D')を求めているが、図示された実施例と併せて判断しても、受水槽内の底部とは具体的にどこを意味しているのか明瞭ではなく、さらに原明細書には水位検出器が「受水槽内の底部」に設けられている旨の記載はないから、本件訂正請求は、原明細書の記載の範囲内のものとはいえず、特許法126条2項に違反する。
ウ また、本件訂正請求によって訂正される発明のうち、少なくとも請求項1の発明は、無効理由を解消したものとはいえず、独立して特許を受けることができないものであることが明らかである。
〔原告の主張〕 (1) 新規性の欠如について 乙44公報記載の技術は、貯水槽1内に波打ちがあっても、貯水槽1の外に設けた連通管9内には波打ちが生じないことを利用して、この連通管9内に水位を検出する水位センサーを設けるという技術思想が開示されているにすぎない。また、乙44公報には、「ポンプにより」給水されること、「受水槽内の底部に設けられ水圧により」水位を検出することが記載されているとはいえず、本件発明の構成要件がすべて開示されているとはいえない。
(2) 進歩性の欠如について ア 乙12公報には、当該システムが、@「流入弁を有する給水元管から供給される市水を貯溜してポンプにより供給栓に供給する受水槽」(本件訂正後発明の構成要件A')へ適用されること、A需要量に応じて水位設定する制御装置を備えること、B「受水槽の底部に設けられ水圧により水位を無段階に検知する水位検出器」(本件訂正後発明の構成要件D')が採用されていることについては、いずれも開示も示唆もない。また、浴槽1は、ポンプにより水を給水栓に供給する受水槽ではないから、給水システムを構成しているとはいえない。
イ 乙13公報は、「排水塔の水位制御装置」に関するものであり、受水槽への適用は開示も示唆もされていない。また、乙13公報記載の技術は、水位検出器が水面上にあり、水位検出器が受水槽の底部に設けられているとの構成(本件訂正後発明の構成要件D')とは異なる上、供給されるのはポンプ井からの水であって「給水元管から供給される市水」(本件訂正後発明の構成要件A')ではない。
ウ 乙14公報の技術は、需要量に応じた水位に維持する構成にはなっていない上、水位検出器は水面上にあり、水位検出器が受水槽の底部に設けられているとの構成(本件訂正後発明の構成要件D')とは異なる。
エ 乙15(上下水道機材辞典)は、水位検出器が受水槽の底部に設けられている構成を示していない。
オ 「明電時報」1977年第5号(乙21)は、本件発明における「受水槽」、「水位検出器」、「給水栓側の需要量に応じて水位設定する制御装置」等は、全く示されていない。
「三菱電機技報」1984年第6号(乙22)は、本件発明における「受水槽」が示されておらず、その「受水槽」に水位計が装着されていることの開示も示唆もない。
「明電時報」1976年第2号(乙23)及び「富士時報」1983年第8号(乙24)は、本件発明における「受水槽」に対応する受水槽に適用されることの開示も示唆もない。
(3) 出願前公然実施について 乙16(枝番号を含む)の各資料は、当該給水システムが公然と実施されたことを示す資料であるとはいえない上、「受水槽の底部に設けられ水圧を無段階に検知する水位検出器」(本件訂正後発明の構成要件D')の構成や、「給水栓側の需要量に応じて水位設定できる」(構成要件D)との構成を示しているものではない。
また、被告が兵庫県川西市久代浄水場の水位制御システムの実施を示す証拠をして提出する乙20は、当該水位制御システムが公然と実施されたことを示すものではなく、本件発明における「受水槽」が存在せず、圧力検出器の有無が不明であるなど、本件発明とどのような関係があるのか全く不明である。
(4) 本件訂正請求について 本件訂正請求が特許法36条6項2号126条2項・4項に違反するものであるとの被告の主張は争う。
4 争点(4)(損害の発生及び額)について 〔原告の主張〕 (1) 被告は、平成12年7月14日までの間に、被告制御盤を265個製造販売し、1個当たり23万8000円、合計6307万円の利益を得た。
(2) 被告の上記製造販売行為により原告が被った損害は、6307万円と推定される(特許法102条2項)。
〔被告の主張〕 原告の主張事実は争う。
争点に対する判断
1 争点(1)(間接侵害の成否)及び争点(2)(教唆による不法行為の成否)を判断するに先立ち、本件訂正請求前後のどちらの明細書に基づいて本件発明の技術的範囲を判断すべきかについて検討する。
(1) 前記第2の1の(3)、(4)記載のとおり、原告は、無効審判事件(無効2000-35676号)において本件訂正請求をし、特許庁は、平成13年12月4日に「訂正を認める。特許第2832183号の請求項1に記載された発明についての特許を無効とする。」との審決をしたが、同審決が未だ確定していない以上、
本件発明の技術的範囲は、本件訂正請求以前の明細書の特許請求の範囲の記載に基づいて判断されるべきものである(特許法134条5項128条70条)。
(2) しかし、東京高等裁判所における審決取消訴訟や、訂正審判の申立て及びそれに対する判断の帰趨によっては、本件訂正請求に係る訂正事項が変更される可能性が皆無であるとはいえないものの、原告は、平成14年4月19日の本件弁論準備手続期日において、本件訂正請求による訂正事項について、「本件訂正審判による訂正事項のほかは、今後、変更するつもりはない。」と述べている。このような原告の陳述及び弁論の全趣旨によれば、原告は、本件訂正後発明の特許請求の範囲の記載に基づいて定められる技術的範囲に基づいて、被告制御盤の製造販売行為が、間接侵害ないし不法行為に当たると主張するものと解される。
(3) なお、本件訂正請求は、本件訂正請求前の特許請求の範囲の請求項1を削除するとともに、新たな請求項1は、本件訂正請求前の特許請求の範囲の請求項2に記載された発明の「導水設備」を「給水元管」に、「水」を「市水」に各々限定し、さらに「ポンプにより」との構成を付加するものであるが、かかる構成は、本件訂正請求前の明細書に記載されていたものと認められる(甲2)から、本件訂正請求は、前記審決が判断したように、特許請求の範囲減縮を目的とし(特許法134条2項1号)、新規事項の追加に該当せず(同法134条5項126条2項)、実質上特許請求の範囲拡張し又は変更するものではない(同法134条5項126条3項)と認められるから、訂正要件を欠く違法なものということはできない。
なお、被告は、本件訂正後発明の明細書は、特許を受けようとする発明が明確でないことが明らかであり、特許法36条6項2号に該当し、特許出願の際、
独立して特許を受けることができないものであるから、同法126条4項の規定に違反すると主張する(前記第3の3〔被告の主張〕(4)ア)。しかし、平成11年法律第41号の施行日(平成12年1月1日)以降に請求された無効審判手続における訂正請求(特許法134条2項)において、同法126条4項は、同法123条1項の無効審判の請求がされている請求項の訂正については準用されないものである(平成11年法律第41号による改正後の特許法134条5項、改正附則2条13号)。したがって、請求項1及び2について同法123条1項の無効審判の請求がされている場合(乙17)の本件訂正請求においては、同法126条4項の準用はなく、被告の同主張は理由がない。
また、被告は、原明細書には水位検出器が「受水槽内の底部」に設けられている旨の記載はないから特許法126条2項に違反すると主張(同イ)するが、
本件訂正請求前の特許請求の範囲の請求項2において「水位検出器は、受水槽内の底部に設けられ」と記載されていたものであるから、被告の同主張は理由がない。
(4) そうすると、本件訂正請求は訂正要件を充たすものであり、本訴における前記(2)記載の原告の主張に照らせば、本件訂正請求は未だ確定していないけれども、原告が間接侵害ないし不法行為により侵害されたと主張する本件特許権の内容は、原告が主張するように本件訂正請求の訂正事項を前提として権利侵害の有無を判断すれば足りるというべきであるから、以下、争点(1)(間接侵害の成否)及び争点(2)(教唆による不法行為の成否)について、上記の解釈を前提として判断することとする。
2 争点(1)(間接侵害の成否)について (1) 原告は、被告制御盤は本件訂正後発明の実施にのみ用いられるものであるとして、被告制御盤の製造、販売行為は間接侵害(特許法101条1号)に当たると主張する。
ア 原告作成の「FMレベルキャッチャー」のカタログ(乙1、4頁)によれば、FMレベルキャッチャーは、水位センサー、FM制御盤及び電磁弁(FM電磁弁、FMバルブ)から構成されており、それぞれの機能は次のようなものであることが認められる。
(ア) 水位センサーは、受水槽の水位を圧力として検出し、連続的に電気信号に変換するものである。
(イ) 制御盤は、水位センサーの電気信号により電磁弁の開閉をコントロールするものであり、受水槽の現在水位をp単位でデジタルパネルに表示するものである。そして、受水槽の水位の設定及び変更は、制御盤のデジタルスイッチを押すことにより行う。
(ウ) 電磁弁は制御盤からの信号で受水槽へ給水を行うものである。
イ また、同カタログ2頁には、「近年、社会の多様化と共に週休2日制の普及などにより、建物の使用水量が、日によって大きく変化する状況が顕著になってまいりました。一般に受水槽の貯水量は一日に2回程度入れ替わるくらいの量が適当とされていますが、従来の水位制御方式では電極棒による固定式のため使用水量の変化に対応することが難しく、水質管理上問題となることが多く見られます。
そこで弊社では、このような問題を解決するため、使用水量に応じて受水槽の貯水量すなわち水位を自由にコントロールすることができる、全く新しい方式の水位制御システム「FMレベルキャッチャー」を業界に先駆けて開発いたしました。」と記載されており、FMレベルキャッチャーは、給水栓側の需要量に応じて水位を設定できる機能を有していることが認められる。
ウ したがって、FMレベルキャッチャー(水位センサー、FM制御盤及び電磁弁)を用いて、別紙「被告製品の説明書」に記載されるような給水システムを構成した場合には、同給水システムは本件訂正後発明の技術的範囲に属することになる(なお、この点について被告は特に争っていないものと解される。)。
(2) 被告は、被告制御盤には本件発明に係る給水システム以外に使用する用途があるとし、具体的実施例をその根拠として主張する。これに対し、原告は、被告制御盤のすべての型式について他の用途があることを立証しなければならないと主張する。
ところで、被告制御盤は、本件訂正後発明に係る給水システムに使用された場合には、「水位検出器から水位信号を受け、この水位信号に対応して流入弁を開閉し受水槽内の水位を所定の制御水位範囲に維持する制御装置」(構成要件C')に該当することとなる。被告は、本件訂正後発明の制御装置に相当するのは、水位設定値と水位信号を比較して制御信号を出力する「CPU」であると主張するが、
被告制御盤は、CPUのほか、A/D変換器、水位設定器、リレー等の部品から構成されており(乙28の1・2)、これらの部品を介した入出力があって初めてCPUが機能するのであるから、「CPU」のみが本件訂正後発明の制御装置に相当するとの被告の主張は採用できない。
もっとも、被告が主張するように、被告制御盤の型式が異なっても、CPU、A/D変換器、水位設定器、リレー等の部品から成る構成要件C'の機能を果たす基本的な回路部分は同一である可能性は否定できない。しかし、弁論の全趣旨によれば、被告は、構成要件C'の機能を果たす基本的な回路部分のみを切り離して販売しているのではなく、同回路部分に加えてさまざまな機能(例えば、週間タイマーによる自動的な切替え等)が付加された完成品としての被告制御盤を製造、販売しているのであり、原告は、その完成品としての被告制御盤の製造、販売行為が間接侵害に当たると主張しているのである。そして、付加されている機能によっては、一定の型式の被告制御盤について、その実用的な用途が限定されているとみなすべき場合があり得るものと考えられる。
したがって、仮に各型式の被告制御盤において構成要件C'の機能を果たす基本的な回路部分が同一であったとしても、完成品としての被告制御盤それぞれについて、付加されている機能を参酌しながら、本件訂正後発明の実施のほかに実用的な用途が存するか否かを検討すべきである。
(3) そこで、まず、各型式の被告制御盤が有する機能について検討する。乙1によれば、次の事実が認められる。
ア 「FM-CTS」に続く数字は、制御盤のチャンネル数を意味する(なお、下記(ア)〜(エ)の水位設定は標準的な設定例を示すもので、後記エの水位設定例や、後記(4)の被告制御盤の使用例等のように、この標準的な設定例以外の水位設定も可能である。)。
(ア) チャンネル4は、給水開始、給水停止、満水警報、減水警報の各水位を設定することが可能である。
(イ) チャンネル6は、チャンネル4の水位設定に加え、ポンプ復旧、ポンプ空転防止の各水位を設定することが可能である。
(ウ) チャンネル8は、チャンネル6の水位設定に加え、高水位・低水位を切替え可能にするため、給水開始及び給水停止の各水位を、高水位・低水位の2か所設定できるようにしたものである。
そして、末尾に「-4」が付記されているものは、高水位・低水位を週間タイマーによって自動的に切替え可能にしたものである。
(エ) チャンネル10は、高架水槽の給水システム用のもので、受水槽に関し、給水開始、給水停止、満水警報、減水警報、ポンプ復旧、ポンプ空転防止の各水位を設定し、高架水槽に関し、給水開始、給水停止、満水警報、減水警報の各水位をそれぞれ設定することが可能である。
イ 型式に「RS」が付記されているものは、水位の設定キーが電気式構造になっており、表示切替えボタン、UPボタン、DOWNボタンを操作することにより各水位を設定することが可能である。型式に「RS」が付記されていないものは、各水位設定項目に対応した機械式構造の水位設定スイッチが設けられており、
この水位設定スイッチのスイッチボタンを操作することにより各水位を設定することが可能である。
ウ 型式の末尾に「-2」が付記されているものは、受水槽を2個設けたシステムにおいて、交互に受水槽を用いることが可能である。
エ 「FM-CTS-8M」、「FM-CTS-4MR」は、高水位・低水位の切替え機能を有する「FM-CTS-4」(ただし、この4チャンネルは、給水開始(高水位・低水位)と給水停止(高水位・低水位)の4水位に設定したもの)及び「FM-CTS-8」に、高水位・低水位の切替えを遠隔操作により行うことができるような付加機能を設けたものである。
(4) 以下、被告制御盤の使用例を個別に検討する。
ア FMレベルキャッチャーの内部配置図 (ア) FM制御盤について、「FM-CTS-8N」を、雑排水システムにも用いること(乙7)、「FM-CTS-8RS-MVP」を、雨水貯留水槽から雑排水受水槽に雨水を供給するとともに、雨水の不足時には、上水を流入させる「雑排水受水槽システム」(乙9)、空調装置のクーリングタワーの「冷却補給水槽システム」(乙10)、雨水を雨水貯留水槽に電動弁を介して供給する「雨水貯留水槽システム」(乙11)に用いることを示す内部配置図を作成している。
これらのシステムは、いずれも「給水元管から供給される市水」に係るものではないから、少なくとも、本件訂正後発明の構成要件A'を備えていないものである。
(イ) なお、被告は、本件訂正後発明の実施以外の用途に用いることを推奨していることを示す施工図として、「FM-CTS-2P」が、「流入弁」ではなく揚水ポンプを使用したシステムに用いられている施工図(乙6)を提出する(同システムは、「流入弁」が用いられていないから構成要件A'及びC'を備えないものである。)。
しかし、弁論の全趣旨によれば、ポンプ型のシステムに使用する制御盤の型式にはポンプを示す「P」が付されていることが認められるから、上記「FM-CTS-2P」はそもそもポンプ型のシステムに使用する制御盤であり、一方、型式に「P」が付されていない被告制御盤はポンプ型のシステムに使用することを予定していないものであることになる。
したがって、「FM-CTS-2P」をポンプ型のシステムに使用している推奨例があることをもって、被告制御盤をポンプ型のシステムに使用することを推奨していることには結びつかないものというべきである。
イ 実際の施工例について (ア) 中野区常葉少年自然の家(乙7、8) a 用途及び使用制御盤 (a) 原水(雑水)タンク:「FM-CTS-8N」 原水(雑水)タンクには、山からの雨水や湧き水の混じった原水(雑水)が供給されるもので、原水の不足時に緊急用に町営水道から供給されることはある。
(b) 飲料用タンク:「FM-CTS-8PN」 飲料用タンクには、原水(雑水)タンクの一部が急速ろ過装置を経て、薬液を注入したものが供給される。
b 制御盤の有する機能 (a) 原水(雑水)タンクの「FM-CTS-8N」は、放水開始、放水停止、給水開始、給水停止、満水警報、減水警報、ポンプ復旧、ポンプ空転防止の各水位の設定が可能となっている。
(b) 飲料用タンクの「FM-CTS-8PN」は、8チャンネルが備わっているものの、各チャンネルがどのような制御のために用いられているかは明らかではない。
(イ) 横浜国際プール(乙19) a 用途及び使用制御盤 (a) プール自体の水位制御システム:「FM-CTS-2P」 (b) プール水のろ過循環システムのオーバーフロー水槽:「FM-CTS-6RSE」 b 機能 (a) プール自体の水位制御システムにおいては、プール水の供給は流入弁(バルブ)ではなくポンプによって行われ、「FM-CTS-2P」は、そのポンプを運転、停止を制御する機能を有する。もっとも、「FM-CTS-2P」に付された「P」は制御対象がポンプであることを示すものであり、被告制御盤はいずれも「P」の付記がなくバルブを制御するものであるから、「FM-CTS-2P」が他の用途に使用されていたとしても、そのことは、直ちにバルブを制御対象とする被告制御盤における他の用途の使用可能性の立証に結びつくものではない。
(b) オーバーフロー水槽の制御に用いられている「FM-CTS-6RSE」は、6チャンネルのうち、2チャンネルは給水開始、給水停止の各水位を設定できるようになっていることは認められるものの、他の4チャンネルは、証拠上必ずしも明らかではない。
(ウ) 東芝研究開発センター(乙39) a 用途及び使用制御盤 工業用水の受水槽の水位制御システム:「FM-CTS-2」 b 機能 給水開始、給水停止の各水位の設定ができるようになっている。
(エ) 昭和大学横浜市北部病院(乙40) a 用途及び使用制御盤 雨水を処理した雨水処理水と上水とを併用した雑用水の給水システム:「FM-CTS-8SW」(なお、「SW」は他と識別するために昭和大学のアルファベットの頭文字を付加したものである。) b 機能 雨水処理水の給水開始・停止、上水の給水開始・停止、満水警報、
減水警報、ポンプ復旧、ポンプ空転防止の各水位の8チャンネルが設定されている。
雑用水受水槽の水位が雨水処理水の給水開始位置まで低下すると、
雨水処理装置の制御盤に信号が送られ、雨水処理水がこの水槽に給水される。しかし、雨が少ない場合には、雨水処理水が給水されなくなるので、雑用水受水槽の水位はさらに低下し、この水位が上水の給水開始位置になると、電磁弁の制御チャンネルからの信号で、上水の給水弁が開弁し、雑用水受水槽内に上水が供給される。
FM-CTS-8は、通常、高水位・低水位の切替え可能なシステムに用いられるが、このように、受水槽への給水源の切替えにも用いられる。
(オ) 神奈川工科大学(給水設備)(乙41) a 用途及び使用制御盤 (a) 井戸水を使用した給水設備:「FM-CTS-10R-8」 (b) 雨水及び井戸水を使用した雑水用設備:「FM-CTS-10RSE-8」 b 機能 (a) 受水槽制御部には、給水開始(高水位・低水位)、給水停止(高水位・低水位)、満水警報、減水警報、ポンプ復旧、ポンプ空転防止の各水位の8チャンネルが設定され、高置水槽制御部には、給水開始、給水停止、満水警報、減水警報の各水位の4チャンネルが設定されている。
また、井水の受水槽は2槽式であり、各水槽の切替え機能を有している。
(b) 雑水用貯留槽の制御部には、雨水給水開始・停止、井戸水給水開始・停止、満水警報、減水警報、ポンプ復旧、ポンプ空転防止の各水位の8チャンネルが設定され、高置水槽制御部には、給水開始、給水停止、満水警報、減水警報の各水位の4チャンネルが設定されている。
(キ) 日本科学未来館の中水(雑用水)給水設備(乙43) a 用途及び使用制御盤 中水、すなわち下水を処理した「雑用水」の受水槽:「FM-CTS-8RS-4YT-MV」 b 機能 給水開始(高水位・低水位)、給水停止(高水位・低水位)、満水警報、減水警報、ポンプ復旧、ポンプ空転防止の各水位の8チャンネルが設定され、しかも、高水位・低水位の切替えを週間タイマーで自動的に行うことができる。
日本科学未来館では、来館者が集中する土日は、平日に比べトイレの水の使用量が大きく増加することから、そうした中水の需要量の変化に対応することを目的として、週間タイマー機能の付いた被告制御盤が用いられている。
ウ 上記各実施例における給水システムは、井戸水、プール水、雨水、中水等に係るものであって、「給水元管から供給される市水」に係るものではないから、少なくとも、本件訂正後発明の構成要件A'を備えていないものである。
(5) 上記のとおり、本件訂正後発明の技術的範囲に属しない給水システムに用いられている制御盤が有する機能は、給水開始、給水停止、満水警報、減水警報、
ポンプ復旧、ポンプ空転防止の各水位のほか、給水開始及び給水停止の各水位を高水位・低水位と切替え可能にすること、その切替えを週間タイマーにより自動的に行うこと、2槽式の受水槽の水位制御が可能であること、受水槽とともに高置水槽の水位も制御することといった、各型式の被告制御盤が有する諸機能がすべて含まれている。
そうすると、被告制御盤が有する給水開始、給水停止の各水位を設定しそれに応じてバルブを開閉するという基本的な機能のみに着目しても、本件訂正後発明の実施以外の他の実用的な用途が存する上、さらに各型式ごとに付加されているいずれの機能についてみても、「給水元管から供給される市水」以外の井戸水、雑水等の給水システムに用いられる実用的な用途が存するから、各型式の被告制御盤にそうした機能が付加されていることを考慮しても、被告制御盤が本件訂正後発明の実施にのみ用いられるものであるということはできない。
(6) 以上によれば、原告の間接侵害を理由とする請求はいずれも理由がない。
3 争点(2)(教唆による不法行為の成否)について (1) 原告は、被告がFMレベルキャッチャーの取扱説明書(カタログ)を大量に頒布して、本件訂正後発明の技術的範囲に属する給水システムの施工を推奨し、
被告制御盤を販売したが、この行為は、本件訂正後発明の実施を教唆して他人(顧客)に本件特許権侵害を実行させたものであり、不法行為(民法719条2項709条)に当たると主張する。
(2) 被告会社が作成した「FMレベルキャッチャー」のカタログには、本件訂正後発明の実施に当たる使用例が記載されていることは前記のとおりである。
(3)ア 原告は、次の(ア)〜(ケ)の建物において、被告制御盤が実際に本件訂正後発明に係る給水システムに使用されていると主張する。
(ア) 阪南大学高等学校・中等部新築工事(甲8) (イ) 秋吉台国際芸術村ポンプ棟機械工事(甲9) (ウ) 明治生命青山ビル(甲10) (エ) 芦屋松ノ内町パークハウス・芦屋市3条町メゾン芦屋(甲11の1・2、17) (オ) グランドメゾン学園前(甲12) (カ) 芦屋大東町第2地区優良建築物等整備事業施設(甲13) (キ) (仮称)南芦屋浜団地(公営)A地区建設工事(甲14) (ク) ファミール芦屋ガーデンスクエア新築工事(甲15) (ケ) 芦屋駅西ビル(モンテメール西館)(甲16) イ このうち、(ア)、(カ)を除くその余の建物工事においては、被告作成に係る「FMレベルキャッチャー主な納入実績表」(甲6)にその工事名が記載されているから、同工事においてFM制御盤が使用されたものと推認できる。
なお、上記(ア)の工事(阪南大学高等学校・中等部新築工事)に関して提出された甲8、及び上記(カ)の工事(芦屋大東町第2地区優良建築物等整備事業施設)に関して提出された甲13のみからは、いずれも各工事においてFM制御盤が用いられていることを認めることはできない。
ウ FM制御盤が使用されていることを推認することができる工事において、本件訂正後発明が実施されているというためには、当該給水システムが本件訂正後発明の各構成要件をすべて備えていることが立証されなければならない。
この点について、芦屋市3条町メゾン芦屋における給水システムについて、現場で公証人が目撃・見分した事実を録取した公正証書(甲17)には、FM制御盤、センサー、電磁弁(バルブ)が用いられていることや、その設置状況が具体的に示されているものの、その余の工事に関して提出された各書証からは、施工された給水システムの具体的な施工状況は明らかではない。しかし、上記各建物は人が集まる建物やマンションであるから、当該給水システムが「給水元管から供給される市水」に関するものである可能性は高いこと、証拠からセンサーが用いられていることが認められるもの(甲9、14、15の4・5、16)、電磁弁(バルブ)が用いられていることが認められるもの(甲14、15の2・3、16)があることからすると、不確定な要素が含まれるものの、上記各工事において施工された給水システムの少なくとも一部は、本件訂正後発明の構成要件をすべて備えているものと推認できる。
(4) 原告は、当該工事において本件訂正後発明の技術的範囲に属する給水システムが用いられているのは、被告の教唆行為によるものであって、被告は不法行為責任(民法719条2項709条)を負うと主張するところ、上記のとおり、仮に一部の工事において本件訂正後発明に係る給水システムが施工されていたとしても、本件訂正後発明の直接の実施行為者は施工業者であるから、被告が、直接の実施行為者である施工業者に対し、教唆行為をしたか否か、すなわち施工業者が本件訂正後発明の実施行為をするについて、被告がその意思決定をなさしめたといえるか否かが問題となる。
ア 原告が上記各工事に関し提出する証拠のうち、甲8、9、11の1・2、甲12、13は、これらの体裁や記載内容に照らして、施工業者ないし設計事務所が原告や被告のように給水システム関係の器具を製造販売している業者に当該器具の代金の見積りを依頼する時点で作成された書面と考えられる。また、甲14、15の1〜5、甲16は、設計事務所の作成に係る給水システムの配管図である。
そうすると、上記各工事では、当該工事においてどのような給水システムを施工するかについて、そのシステムに用いる器具を被告から納入することが決定する以前に、施工業者ないし設計者において決定されていたと推認される。
イ なお、被告のカタログに本件訂正後発明の技術的範囲に属する給水システムの施行例が記載されていることは前記のとおりであるが、既に述べたとおり、
被告制御盤は、本件訂正後発明の実施にのみ用いられるものではないことからすると、そのカタログの記載のみから、被告が当該施工業者ないし設計者に対し、本件訂正後発明の技術的範囲に属する給水システムを設計、施工することについての意思決定をさせたものということはできない。
ウ その他、被告が、施工業者に対し本件訂正後発明に係る給水システムを施工することを教唆したことを認めるに足りる証拠はない。
(5) 以上によれば、原告の不法行為(教唆行為)を理由とする請求は理由がない。
3 よって、主文のとおり判決する。
追加
(別紙)制御盤目録下記型式の制御盤FM-CTS-4型FM-CTS-4-2型FM-CTS-6型FM-CTS-6-2型FM-CTS-8型FM-CTS-8-2型FM-CTS-8-4型FM-CTS-8M型FM-CTS-4RS型FM-CTS-4RS-2型FM-CTS-6RS型FM-CTS-6RS-2型FM-CTS-8RS型FM-CTS-8RS-2型FM-CTS-10RS型FM-CTS-8RS-4型FM-CTS-4MR型
裁判長裁判官 小松一雄
裁判官 阿多麻子
裁判官 前田郁勝
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