関連審決 | 不服2011-25799 |
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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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平成22行ケ10389審決取消請求事件 | 判例 | 特許 |
平成21行ケ10130審決取消請求事件 | 判例 | 特許 |
平成19行ケ10257審決取消請求事件 | 判例 | 特許 |
平成24行ケ10174審決取消請求事件 | 判例 | 特許 |
平成23行ケ10337審決取消請求事件 | 判例 | 特許 |
元本PDF | 裁判所収録の全文PDFを見る |
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事件 |
平成
24年
(行ケ)
10298号
審決取消請求事件
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原告X 被告特許庁長官 指定代理人 千馬隆之 同 小関峰夫 同 杉浦貴之 同 芦葉松美 |
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裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
判決言渡日 | 2013/01/21 |
権利種別 | 特許権 |
訴訟類型 | 行政訴訟 |
主文 |
1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 |
事実及び理由 | |
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請求
特許庁が不服2011-25799号事件について平成24年7月17日にした審決を取り消す。 |
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事案の概要
1 特許庁における手続の経緯 原告は,平成20年10月27日,発明の名称を「推進装置」とする特許を出願したが,平成23年10月31日付けで拒絶査定を受けたので,同年11月10日,これに対する不服の審判(不服2011-25799号)を請求した。 特許庁は,平成24年7月17日,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決をし,その謄本は,同年8月4日原告に送達された。 2 特許請求の範囲の記載本願の請求項1の記載は次のとおりである(以下,請求項1に記載されている推進装置を「本願推進装置」という。)。 「【請求項1】縦軸回転可能とする被作用体1の周縁部位に,所要数の横軸回転可能とする作用体3の軸芯の一端を自在継手様若しくは蝶番様の連結具2を介して軸支することにより,該作用体3の軸芯を該連結具2の屈曲可能部の中心を支点として上下に傾斜可能とし,該作用体3が自転しながら該被作用体1の回転軸(縦軸)の周囲を公転するごとく該作用体3及び該被作用体1を独立して若しくは連動して回転させることにより該被作用体1を該縦軸回転軸の軸芯に沿って上方又は下方へ移動させることを特徴とする推進装置。」3 審決の理由審決の理由は別紙審決書写しのとおりであり,その要点は,@本願は,発明の詳細な説明の記載が特許法36条4項1号に規定する要件を満たしていない,A本願推進装置は自然法則を利用したものではなく,特許法2条にいう「発明」に該当しない,というものである。 |
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審決の取消事由に係る原告の主張
1 取消事由1(本願発明の認定の誤り)本願の請求項及び明細書は,作用体自転軸に屈曲可能点を設けることで,該屈曲可能点と該作用体中心点との間に,公知の歳差運動が形成する,公転面に直角な偶力のモーメントの該作用体側偶力の水平分力と該作用体に働く公転遠心力とを調整することで,屈曲可能点側偶力の垂直分力で被作用体周縁部を上方に引き上げさせ,さらに所要数の作用体のバランスで,該屈曲可能点側偶力の水平分力を打ち消し合わせて,全体として零にして,安定的に被作用体を上昇させる機能構造を平易な表現で記載したものであるのに,審決は,公知の歳差運動が形成する偶力のモーメントの存在を無視して,本願発明の認定を誤った。 2 取消事由2(発明の詳細な説明の記載につき,特許法36条4項1号に規定する要件認定の誤り) 自転軸に屈曲可能点をもつ作用体が自転運動(横軸回転)しながら公転運動(縦軸回転)するとの請求項の記載は,公知の歳差運動の利用が前提であることが明らかであると推定されるのに,審決は,公知の歳差運動利用の記載であることを認めず,特許法36条4項1号に規定する要件の認定を誤った。 3 取消事由3(太陽が惑星を引き連れて上方へ移動する原理は,当業者が容易に理解できないとする明細書記載事項認定の誤り) (1) 明細書の記載は,自転軸に屈曲可能点をもつ,所要数の作用体を被作用体の周縁部に配置すれば,それぞれの屈曲可能点に働く偶力の水平分力はトータルで零になるとの予測が可能となり,垂直分力の全てを上方に向かわせるので,視覚的には太陽が引き連れているかに見えるとする比喩を平易に表現したものにすぎないのに,審決は,明細書の記載事項の認定を誤った。 (2) 審判官は,縦軸回転と横軸回転の連動方法が記載してないというが,実施例の記載があるので,連動は,適宜連動との解釈で十分である。特許法36条4項は,通常の知識を持った者が実施できる程度の記載を求めている。「90度法則」を伴う歳差運動の知 識 と,請求項にある「作用体3と被作用体1の 問 の連結具2の 存在」及び明細書にある「公転遠心力の利用」を知り,明細書の実施例を読み,その実施例どおりに作れば(大きさまで記してある。),本願発明を実施することができる。図面は必ずしも必要ではない。ジャイロの歳差運動は知っているが,成因までは知らない当業者であっても,航空機の設計製造はできる。原告は,「90度法則」の成因を調べた結果,本願発明の出願に至ったもので,当業者でなくても利用実施が可能な程度に請求項及び明細書の記載をしている。ジャイロの歳差運動(摂動 運動)な ど は一 般的 な知識 であり,当 業者 なら,請求項 や 明細書の記載の中に「自転軸に屈曲可能点があって,作用体に公転遠心力が作用する」を見つけた途端に本願推進装置の実現性を感じたと思われる。 (3) 地球が自転しながら太陽の周りを公転するだけで,太陽を上方に引き上げることは,「運動量保存則」から見て有り得ないことだとする人もいる。確かに,公転運動及び自転運動が互いに力を及ぼし合って運動するとき,何らの外力も作用しなければ,合計運動量は保存されるであろう。しかし,第三者的に外から隕石が衝突するような外力ばかりではない。内側から与える外力もある。公転用のモーターMや,自転用モーターm1のエネルギー供給の増減により,それぞれの運動量が変化するという外力もある。同様に,太陽系においても,地球自転が昔より遅くなった分のエネルギーを使って太陽を動かしていると考えられないだろうか。 「運動量保存則」も一般的な知識である。自転運動と公転運動が互いに力を及ぼし合っているところへ,第三者が入り込む「割り込み外力」がなければ,この法則は成り立つ。ところが,外力は「割り込み」だけではない。本願推進装置のように,モーターなどで,自転運動や公転運動の力を常に増減させる内なる外力もある。 取消事由4(本願発明の技術的思想利用に基づく,特許請求項及び明細書の 4詳細な説明に対する記載事項認定の誤り) 自転運動及び公転運動が互いに力を及ぼし合って運動するとき,何らの外力も作用しなければ運動量は保存されるが,ふたつの運動の間に第三者として割り込むだけが外力ではなく,内なる外力もある。本願発明(本願推進装置)では,自転運動用モーターや公転運動用モーターを用いたり,一つのモーターを自転軸及び公転軸の連動回転に用いたりして,自転運動及び公転運動の少なくとも一方の力を増減させるようにして実施するものであるから,歳差運動持続(公自転持続)機能をもたせており,「運動量保存則」に矛盾しないのに,審決は,「割り込み外力」にこだわり,本願発明が自然法則を用いていないと誤認して記載事項の認定を誤った。 |
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被告の反論
1 実施可能要件に関する原告の主張に対し (1) 本願明細書の段落【0006】に「この公転により生ずる歳差運動により,プーリーには横倒しを是正しようとする偶力が働く。その偶力に対する反作用として前記円盤が上方へ移動させられる。」とある記載を参照すると,本願推進装置は,審決に記載したように,作用体が自転をしながら被作用体の周りに公転運動すると歳差運動が引き起こされ,歳差運動により偶力が働き,偶力に対する反作用として被作用体が上方へ移動するものであると解される。 歳差運動とは,コマの首振り運動のように,自転している物体の回転軸が円を描くように振れる現象をいうものであるが,本願推進装置がこの歳差運動を利用したものであるとしても,「歳差運動により偶力が働き,偶力に対する反作用として被作用体が上方へ移動する」というのは論理に飛躍があり,本願推進装置の原理は不明というべきである。特に,本願推進装置の原理に関わると思われる図面(甲14の2の図2)で示される作用点(連結具2-1屈曲部及び作用体3-1の中心部)及び向き(連結具2-1屈曲部と作用体3-1の中心部までの距離Lに対して垂直な向き)をもつ一対の偶力fが何故発生するのか,明らかでない。また,原告が主張する「上向きの垂直分力だけを残し」あるいは「垂直分力のすべてを上方に向かわせる」との動作原理も不明である。 以上のとおり,本願推進装置の「被作用体1を縦軸回転軸の軸芯に沿って上方又は下方へ移動させる」原理は不明である。 (2) 請求項1に記載された発明特定事項のうち,「縦軸回転可能とする被作用体1の周縁部位に,所要数の横軸回転可能とする作用体3の軸芯の一端を自在継手様若しくは蝶番様の連結具2を介して軸支することにより,該作用体3の軸芯を該連結具2の屈曲可能部の中心を支点として上下に傾斜可能とし,該作用体3が自転しながら該被作用体1の回転軸(縦軸)の周囲を公転するごとく該作用体3及び該被作用体1を独立して若しくは連動して回転させる」は,本願明細書の段落【0006】に記載された「実施例」(原告が実施例と称して記載したもの)に基づくものと いうことがで き る。そして,「実 施例 」には,「 蓋 付 円筒容器 」,「縦軸 電 動機」,「シャフト」,「円盤」,「蝶番」,「プーリーつき電動機」,「電源」などの構成要素と,その組み立てについて説明されている。しかし,本願には,当該「実施例」の参照とすべき「図面」が添付されていない。 通常,装置の発明においては「実施例」に対応する図面を添付して,当業者に当該発明が理 解 されるよう 便宜 を 図 るとこ ろであるが,本願においては,明細書の「実施例」に関する図面が添付されておらず,よって,その具体的構成(構成要素の外形,配置,構成要素相互の関係など)が明らかでなく,当業者は,本願明細書の「実施例」に関する記載を見て本願推進装置を漠然と想像するのみであり,実施し得る程度に装置を概念することは困難である。 さらに,本願推進装置を実施するためには,具体的な電動機の回転速度が重要であるところ,それについては何ら開示されておらず,また,本願発明のように装置の動作原理が明らかでない場合においては,実際に本願推進装置が動作したことの実証実験が重要であるところ,動作原理の説明以上のものはなく,実際に動作した実証結果については何ら開示されていない。 してみると,本願推進装置について,当業者は,まず,明細書を見て本願推進装置の動作原理が理解できず,また,動作原理が理解できないままで実施しようとしても,本願明細書には,本願推進装置を組み立て動作させるのに十分な情報が開示されていない。 (3) 以上のことから,「被作用体1を縦軸回転軸の軸芯に沿って上方又は下方へ移動させる」との要件を備えた本願推進装置について,本願明細書は,当業者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものとはいえず,特許法36条4項1号に規定する要件を満たしていない。 2 自然法則の利用性に関する原告の主張に対し 本願明細書全体の記載からみて,被作用体を縦軸回転軸の軸芯に沿って上方へ移動させる原理は,単に,装置全体として重心のバランスがとられるように,作用体が下方に移動した分だけ,被作用体が上方に移動するものと解する余地はない。本願推進装置は,「航空機や宇宙衛星打ち上げロケットの推進装置とか水上及び陸上輸送など輸送用機械動力に関するもの」であり(段落【0001】),「周囲の媒介 物 な どか らの連続 的 な 反作用 や燃料 の 燃焼ガス による 反 作用に 頼 らない推進装置」であり(段落【0004】),「推進力を必要とする移動体の環境に関係なく推進力を与えることが出来る。一方的に押すだけ,あるいは引くだけなので,この装置を 複 数用いて 宙 に 浮かせて移動させることも可能である。」( 段落 【0007】)装置であるからである。 本願推進装置は,その外側からは何らの力も受けず,その内部で,作用体が被作用体の周りに公転運動をするとともに自転運動をするだけで,推進装置が全体として,公転軸である縦軸の方向に沿って一方向に連続的に移動する推進力をもつと解されるが,そのような事象は,運動量保存の法則に反する。本願推進装置は,全体として質量が変化するものではなく,地面等の外部環境に対する反作用の力を生じるものではないから,推進力が発生する要因となるものは全く見当たらない。 原告は,自転運動及び公転運動が互いに力を及ぼし合って運動するとき,何らの外力も作用しなければ運動量は保存されるが,二つの運動の間に第三者として割り込むだけが外力ではなく,内なる外力もあると主張する。しかし,「内なる外力」という概念や,「内なる外力」がある場合は運動量が保存されないことが,常識であるとか,公知であるとは到底考えられない。原告の主張は,当業者の理解が及ばない,独自に作り出した理論であって,その合理性について根拠を欠くものと言わざるを得ない。 |
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当裁判所の判断
当裁判所は,本願推進装置は自然法則を利用したものではく,特許法2条にいう「発明」に該当しないものであるとした審決の判断に誤りはないものと判断する。 1 自然法則の利用性について (1) 1つの運動系において,外部から力が加わらなかった場合,当該運動系全体の運動量は保存される。これを運動量保存の法則という。ここでいう運動量とは,ある物体の質量と速度の積,すなわち,運動量をp,質量をm,速度をvとすると,p=m×vである。したがって,運動量保存の法則によれば,互いに作用し合う質量m1 と質量m2 の運動系 があり,これらに外 部 から力が加わら ず ,それぞ れ 速度v1,v2で移動しているとすると,m1×v1 + m2×v2=一定,という関係が成り立つ。 審決は,本願推進装置は,「全体として,公転軸である縦軸の方向に沿って一方向に連続的に移動する推進力をもつと解されるが,そのような事象は,運動量保存の法則に反する」(審決書5頁)ものであると判断した。これに対し,原告は,本願推進装置は運動量保存の法則に矛盾しないと主張し,審決の判断を争っているものの,本願推進装置について運動量保存の法則が成り立つこと自体については,当事者間に争いがない。 (2) そこで,本願推進装置が運動量保存の法則に適合するものであるかどうかを検討する。 本願明細書の段落【0004】によれば,本願推進装置は,「周囲の媒介物などからの連続的な反作用や燃料の燃焼ガスによる反作用に頼らない推進装置」であることが認められる。また,段落【0003】ないし【0006】の記載によれば,本願推進装置は,周囲の媒介物などとの間に,連続的な反作用や他の外力が作用しないだけでなく,連続的でない反作用や他の外力も作用しないものであると解される。したがって,本願推進装置は,全体として一つの運動系を構成しており,この運動系の中で質量保存の法則が成り立つものと考えられる。 そして,本願推進装置は,「被作用体1」,「作用体3」,「連結具2」等からなるものであるところ(段落【0004】),本願推進装置が静止している状態での運動量と,静止状態から「縦軸回転軸の軸芯に沿って上方又は下方へ移動」している状態での運動量についてみると,本願推進装置が静止している状態のときは,本願推進装置全体の運動量は0である。これに対し,本願推進装置が静止状態から「縦軸回転軸の軸芯に沿って上方又は下方へ移動」している状態のときには,本願推進装置は,一定の速度を有しており,本願推進装置の質量とその移動速度の積である運動量を有することになる。 そうすると,本願推進装置は,静止している状態と,縦軸回転軸の軸芯に沿って上方又は下方へ移動している状態とで,運動量が変わっていることは明らかである。 したがって,本願推進装置は,運動量保存の法則に反するものである。 (3) 原告は,本願推進装置では,自転運動用モーターや公転運動用モーターを用いたり,一つのモーターを自転軸及び公転軸の連動回転に用いたりして,自転運動及び公転運動の少なくとも一方の力を増減させるようにして実施するものであるから,歳差運動持続(公自転持続)機能をもたせており,「運動量保存則」に矛盾しないと主張する。 なるほど,本願明細書には,電動機(原告の主張によればモーター)を自転軸及び公転軸の連動回転に用いることが記載されている。 しかし,被作用体1が電動機の動作により縦軸回転軸に沿って上昇,下降するとしても,電動機が本願推進装置の外部に運動を作用させるものでないのであれば,電動機は,単に,「被作用体1」が上昇,下降するのに必要となる運動量を「作用体3」や「連結具2」等が打ち消す方向に移動することによって,本願推進装置全体の運動量が静止している状態と同じ状態にしたものにすぎない。言い換えれば,電動機は,本願推進装置全体の運動量を0に維持したからこそ被作用体1を上昇,下降させることができるものと考えられる。そして,「作用体3」や「連結具2」等の上記の運動には,「被作用体1」の移動方向とは逆の方向の成分が含まれることになるため,本願推進装置が全体として縦軸回転軸に沿って上昇又は下降し続けることはない。 したがって,電動機が本願推進装置の外部に運動を作用させるものでないにもかかわらず,本願推進装置が全体として縦軸回転軸に沿って上昇又は下降し続けるとすれば,本願推進装置は運動量保存の法則に反することになる。原告の上記主張は理由がない。 なお,原告は,運動量保存の法則に関して,自転運動及び公転運動のふたつの運動の間に第三者として割り込むだけが外力ではなく,内なる外力もある等主張するが,上記説示に照らして採用することはできない。 2 以上のとおりであるから,本願推進装置は,自然法則を利用したものではなく,特許法2条にいう「発明」に該当しない。 したがって,これと同趣旨をいう審決の判断に誤りはなく(本願推進装置が発明に該当しない以上,その余の取消事由について判断するまでもない。),審決に取り消されるべき違法はない。 |
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結論
以上によれば,原告の請求は理由がないからこれを棄却することとして,主文のとおり判決する。 |
裁判長裁判官 | 文 |
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