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事件 平成 19年 (ワ) 6565号 特許権侵害差止等請求事件
東京都板橋区<以下略>
原告 株式会社タニタ
同訴訟代理人弁護士安江邦治 福岡市南区<以下略>
被告 株式会社オーワメディカル
同訴訟代理人弁護士藤井信孝
同訴訟代理人弁理士藤井重男
裁判所 東京地方裁判所
判決言渡日 2007/09/26
権利種別 特許権
訴訟類型 民事訴訟
主文 1原告の請求を棄却する。
2訴訟費用は原告の負担とする。
事実及び理由
全容
第1請求1被告は,別紙物件目録記載1ないし8の物を輸入し,使用し,譲渡し,貸し渡し,又は譲渡若しくは貸渡しの申出をしてはならない。
2被告は,別紙物件目録記載1ないし8の物を廃棄せよ。
3被告は,原告に対し,2000万円及びこれに対する平成19年3月25日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
第2事案の概要本件は,体内脂肪重量計についての特許を有する原告が,被告の輸入等する製品は同特許権を侵害すると主張して,特許法100条1項に基づく輸入等の差止め及び同条2項に基づく在庫品の廃棄,並びに同法102条2項に基づく損害賠償の支払を求めたものである。
1前提事実( )当事者1ア原告は,各種計量器,計測器及びその付属品の製造,販売並びに各種計量器,計測器に関するソフトウエアーの販売等を業とする株式会社である。
イ(ア)被告は,医療機器及び医療計測周辺機器の製造,販売並びに医療機器の輸出入等を業とする株式会社である。
(イ)被告は,韓国法人である株式会社ジャウォンメディカル(以下「JAWONメディカル」という。)の日本における子会社であり,日本において,JAWONメディカルの製品を輸入の上,販売している。
(以上,争いのない事実)( )本件特許権2ア原告は,次の特許権を有している(以下「本件特許権」といい,請求項14の特許発明を「本件発明 ,本件発明に係る特許を「本件特許 ,本件特許権に係 」 」る出願を 本件出願 とそれぞれいう また 本件特許権に係る明細書及び図面(甲 「」。,2。別紙特許公報参照。)を「本件明細書」という。)。
発明の名称体内脂肪重量計特許番号第3830255号出願日平成9年10月31日登録日平成18年7月21日特許請求の範囲別紙特許公報の該当欄に記載のとおり。
(争いのない事実)イ構成要件の分説本件発明を分説すると,次のとおりである(以下,各構成要件を「構成要件A」のようにいう。)。
A載置台上に被測定者が乗ることで体重を測定する重量測定装置と,B靴下の無い足上部に接触する足用電極を上部のU字形状の両内側に備え前記載置台上に配設された足用アタッチメントと,C前記足用電極を通じて,被測定者の生体インピーダンスを測定するインピーダンス測定装置と,D前記体重と前記生体インピーダンスを演算処理して被測定者の体内脂肪重量を算出する演算処理装置とEを備えることを特徴とする体内脂肪重量計。
(争いのない事実)( )本件特許権の査定の経緯3ア当初明細書の記載内容本件出願の願書に最初に添付した明細書及び図面(乙2。乙31の1は,その公開公報である。以下「当初明細書」という。別紙当初明細書参照)には,次の記載がある。
(ア)特許請求の範囲【請求項1】被測定者の身長等の身体的データを入力する入力装置と,被測定者の体重を測定する重量測定装置と,該重量測定装置の載置台には被測定者の両足の裏面にそれぞれ接触できる二対の足裏用電極を設け,被測定者の生体インピーダンスを測定するインピーダンス測定装置と,入力された身体的データと測定または入力された体重値及びインピーダンス測定装置で得たインピーダンス値を演算処理して体内脂肪量を算出する演算処理装置と,演算処理装置で得た体内脂肪量,重量測定装置で測定された体重値などを表示する表示装置と,足裏以外の部分に接触できる第2の電極を設けたアタッチメントを有することを特徴とする体内脂肪重量計。
【請求項2】アタッチメントは足裏以外の足部に第2の電極が接触できる足用アタッチメントであることを特徴とする請求項1に記載の体内脂肪重量計。
【請求項3】足用アタッチメントには,載置台に設けた足裏用電極と接触できる裏面電極を配, , 設し 足用アタッチメントの上部には足部に接触できる位置に第2の電極を配設し該アタッチメントの裏面電極と上部の第2の電極とは互いに電気的に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の体内脂肪重量計。
【請求項4】左足用アタッチメントと右足用アタッチメントとは互いに独立していることを特徴とする請求項3に記載の体内脂肪重量計。
【請求項5】左足用アタッチメントと右足用アタッチメントとは1個の部材に配設されていることを特徴とする請求項3に記載の体内脂肪重量計。
【請求項6】足用アタッチメントは高さを調節できることを特徴とする請求項2に記載の体内脂肪重量計。
【請求項7】足裏用電極と第2の電極とは切換装置で選択可能に切り換えることを特徴とする請求項1に記載の体内脂肪重量計。
(イ)発明の詳細な説明及び図面発明の詳細な説明及び図面の記載内容は,別紙公開特許公報のとおりである。
イ第1回補正(ア)原告は,平成16年5月31日,本件出願につき,第1回目の補正書(乙3。乙31の2は,その補正公報である。)を提出した(以下,この補正を「第1回補正」という。)。
(イ)原告は,第1回補正により,当初明細書に記載されていた【請求項1】ないし【請求項7】を変更し 【請求項8】ないし【請求項17】を追加した。 ,変更後の請求項1ないし7並びに追加された請求項のうち請求項14及び請求項15は,次のとおりである。
【請求項1】載置台上に被測定者が乗ることで体重を測定する重量測定装置と,前記載置台上に設けた足裏用電極と,靴下の無い足上部に接触する足用電極を上部のU字形状の両内側に備えた足用アタッチメントと,前記足裏用電極あるいは前記足用電極を通じて,被測定者の生体インピーダンスを測定するインピーダンス測定装置と,前記体重と前記生体インピーダンスを演算処理して被測定者の体内脂肪重量を算出する演算処理装置とを備えることを特徴とする体内脂肪重量計。
【請求項2】更に,前記載置台に被さるように下方が開放された逆U状の電極カバーを備える一体型アタッチメントを備え,前記足用アタッチメントの左足用と右足用が前記電極カバーに配設され,前記電極カバーの裏面底部には,裏面電極が配設され,前記足用電極と前記裏面電極は電気的に接続され,前記裏面電極は前記電極カバーを前記載置台に被せたとき,前記足裏用電極と接触する請求項1に記載の体内脂肪重量計。
【請求項3】前記足用アタッチメントは,前記足裏用電極と接触できる裏面電極を備え,前記足用電極は前記裏面電極と電気的に接続されている請求項1に記載の体内脂肪重量計。
【請求項4】前記足用アタッチメントは,左足用と右足用が互いに独立している請求項1に記載の体内脂肪重量計。
【請求項5】前記足用アタッチメントは,左足用と右足用が1個の部材に配設されている請求項1に記載の体内脂肪重量計。
【請求項6】更に,前記足裏用電極と前記足用電極を切り換える切換手段を備える請求項1に記載の体内脂肪重量計。
【請求項7】前記切換手段は,設定釦からなる請求項6に記載の体内脂肪重量計。
【請求項14】載置台上に被測定者が乗ることで体重を測定する重量測定装置と,前記載置台上に設けられ,靴下の無い足上部に接触する足用電極と,前記足用電極を通じて,被測定者の生体インピーダンスを測定するインピーダンス測定装置と,前記体重と前記生体インピーダンスを演算処理して被測定者の体内脂肪重量を算出する演算処理装置とを備えることを特徴とする体内脂肪重量計。
【請求項15】載置台上に被測定者が乗ることで体重を測定する重量測定装置と,靴下の無い足上部に接触する足用電極を上部のU字形状の両内側に備え前記載置台上に配設された足用アタッチメントと,前記足用電極を通じて,被測定者の生体インピーダンスを測定するインピーダンス測定装置と,前記体重と前記生体インピーダンスを演算処理して被測定者の体内脂肪重量を算出する演算処理装置とを備えることを特徴とする体内脂肪重量計。
ウ平成18年5月拒絶理由通知特許庁審査官は,平成18年5月11日(起案日),原告に対し,次のとおり,上記請求項14は当業者が容易に発明できたものであり,特許法29条2項により特許を受けることができないことなどを理由とする拒絶理由を通知した(乙4。以下「平成18年5月拒絶理由通知」という。)。
「本願の請求項14に係る発明と引用文献1(注:特開平6-304149号公報)に記載された発明では,前者においては,靴下の無い足上部に接触する足用電極が載置台上に設けられているのに対し,後者においては,足裏用電極が載置台上に設けられている点において相違し,その余の点で一致する。
しかし,引用文献2(注:国際公開第97/24984号パンフレット。本件の乙29)には,生体インピーダンス測定において,足首に電極を配置する構成が記載されている。
したがって,被検者が靴下を履いていることによる生体と電極との接触状態を改善するために,引用文献1に記載された足裏用電極を,引用文献2に記載された足首に配置する構成とするとする(ママ)ことは,当業者が容易に想到し得るものである 」。
エ第2回補正これに対し,原告は,平成18年6月16日,上記請求項14を削除し,請求項15ないし17を請求項14ないし16に繰り上げることなどを内容とする補正を行った(乙5。以下,この補正を「第2回補正」という。)。
オ特許査定特許庁審査官は,平成18年7月4日,第2回補正後の本件出願につき,特許査定をし,本件出願に係る発明は,同月21日,設定登録された。
(以上,争いのない事実)( )被告物件4ア被告は,平成18年7月21日以降,別紙物件目録記載1ないし4,6及び7のモデル名の製品(以下 「本件製品1」のようにいい,本件製品1ないし8 ,の物件を「被告物件」といい,本件製品1ないし4,6及び7を併せて「輸入自認物件」という。)を輸入し,日本国内で販売している。
(争いのない事実)イ(ア)輸入自認物件の構成は,別紙被告物件説明書記載のとおりである。
(争いのない事実,乙17〜19,20の1〜6,弁論の全趣旨)(イ)原告は,被告は自己のホームページ(甲6の1の3頁。以下,ホームページを「HP」という。)には,本件製品1について 「オプションである足首電極を使 ,う場合」と記載されているから,輸入自認物件の「足首電極部」は体重測定装置1の上面1aに固定されていない旨主張する。
しかしながら,証拠(乙17〜19)によれば,被告は,本件製品1,2及び4について,薬事法23条,14条1項の規定による輸入承認を得ているが,その申請書において,付属品として通信ケーブルのみを掲げており,製品の外観の写真からも 「足首電極部」が取り外し可能であることをうかがわせる点はないことが認め ,られる。また,証拠(甲6の1)によれば,原告が主張する「オプションである足首電極を使う場合」との記載は,被告のHPである<アドレス略>ではなく,被告の韓国の親会社であるJAWONメディカルのHPである<アドレス略>にされてい。, , るにすぎないことが認められる これらの事実によると 輸入自認物件については上記(ア)のとおり 「足首電極部」は体重測定装置1の上面1aに固定されている ,と認定すべきである。
ウ輸入自認物件は,構成要件Eを充足する。
(弁論の全趣旨)エ本件製品5及び8の構成が別紙被告物件説明書記載のとおりであることを認めるに足りる証拠はない。
2争点( )争点1被告は,本件製品5及び8を輸入,販売しているか。
1( )争点2構成要件Aの充足2( )争点3構成要件Bの充足3( )争点4構成要件Cの充足4( )争点5構成要件Dの充足5( )争点6本件特許の無効理由の存否 6ア争点6-1補正制限違反(特許法17条の2第3項)イ争点6-2開示義務違反(特許法36条6項1号)ウ争点6-3進歩性の欠如(特許法29条2項)( )争点7損害の発生及び額73争点に関する当事者の主張( )争点1(本件製品5及び8の輸入等の有無) 1(原告の主張)ア被告は,自己のHPである<アドレス略>に,本件製品5及び8の宣伝広告を掲載している(甲6の5及び8)。
イよって,被告が,本件製品5及び8についても,現に輸入,販売し,少なくとも販売の申出をしている。
(被告の主張)ア原告の主張アは認め,イは否認する。
イ被告は,本件製品5及び8を日本に輸入し,販売したことはない。
( )争点2(構成要件Aの充足)2(原告の主張)アクレーム解釈(ア)載置台a構成要件Aにいう「載置台」は,被測定者がその上に乗って体重を測定するための台を指称する。
b被告は,構成要件Aにいう「載置台」は「足裏用電極」を具備したものを意味する旨主張する。しかし,請求項1の発明は 「足裏用電極」が「載置台上に ,設けられる」ことを規定しているのに対し,本件発明の構成要件Aは,特許請求の範囲の記載だけでなく,発明の詳細な説明及び図面の記載を併せ考慮しても 「載,置台」に「足裏用電極」が存在することが前提となっていると解することはできない。
(イ)載置台の構造aまた,構成要件Aにいう「載置台」は 「重量測定装置」よりも大きく, ,「重量測定装置」の上から覆い被さる構成となっているものに限定されない。
b被告は,構成要件Aにいう「載置台」は「重量測定装置」よりも大きい等と主張するが,特許請求の範囲にはそのような限定はなく,被告の主張は,実施例の記載に基づく主張にすぎない。
イ充足よって,輸入自認物件(別紙被告物件説明書3( ))は,構成要件Aを充足する。
1(被告の主張)アクレーム解釈(ア)載置台a原告の主張ア(ア)aは争う。
b構成要件Aにいう「載置台」は 「足裏用電極」を具備した「載置台」を ,意味する。
(イ)載置台の構造a同ア(イ)aは争う。
b構成要件Aにいう「載置台」は 「重量測定装置」よりも大きく 「重量 , ,測定装置」の上から覆い被さる構成となっているものを意味する(本件明細書の図1〜図3)。
イ充足(ア)同イは否認する。
(イ)輸入自認物件の「体重測定装置1」は 「足裏用電極」は有しないから, ,構成要件Aを充足しない。
(ウ)また,輸入自認物件の「載置台」は 「重量測定装置」よりも大きく 「重 , ,量測定装置」の上から覆い被さる構成となっていないから,構成要件Aを充足しない。
( )争点3(構成要件Bの充足)について3(原告の主張)アクレーム解釈(ア)足用アタッチメント構成要件Bは 「足用アタッチメント」が「載置台上に配設され」ることを規定 ,しているところ足用アタッチメントは載置台上に配設された時点で体 ,「」,「」,「脂肪重量計 という装置を構成する一部材となるから 構成要件Bは足用アタッ 」 ,,「チメント」が載置台上に固定的に配設される場合も,オプションとして装着される場合も含んでいる。
(イ)U字形状の両内側a本件発明は,足用電極を靴下のない足上部の2点に接触し得るような態様で配設し,被測定者の生体インピーダンスを足用電極を通じて測定することを目的とするから 「足用電極」が被測定者の足上部の2点に接触し,一方が電流電極, ,他方がインピーダンス値の測定電極として作用するようになっていればよい。
bしたがって,構成要件Bの「U字形状」は,上記aの作用を果たすものであれば,円弧状のものも含む。
,「」 , , cさらに足用電極 が足首の後部に接するか 足首の側面に接触するか及び「足首電極支持部5b」の形状が左右非対称であるかは,単なる設計上の問題である。
イ充足(ア)足用アタッチメント輸入自認物件は,足首電極支柱4が体重測定装置1の上面1aに固定されていても(別紙被告物件説明書3( )ア),構成要件Bを充足する。
2(イ)U字形状の両内側輸入自認物件は,足上部に接触する一対の電極を円弧状の両内側に備えた足首電極支持筐体を有しているから(別紙被告物件説明書3( )イ),構成要件Bを充足す2る。
(被告の主張)アクレーム解釈(ア)足用アタッチメントa原告の主張ア(ア)は争う。
「アタッチメント」との文言から 「足用アタッチメント」は 「体内脂肪重量 , ,計」の「付属品」としての構成を本質的特徴とし,体重測定装置1に取付け,取り,「」 , 外し可能であり足裏用電極 で生体インピーダンスを測定し得る機能に加えて足裏以外の足上部において生体インピーダンスを測定可能とするものを意味する。
b原告は,平成18年5月拒絶理由通知により,足用アタッチメントとの限定を付さない第2回補正前の請求項14が進歩性がないとの理由により拒絶されたため,第2回補正前の請求項14を削除し 「足用電極」は「足用アタッチメント ,に配設されている」旨規定していた第2回補正前の請求項15を請求項14に繰り上げる第2回補正を行った結果,特許査定を受けたものである(前提事実( )ウ〜3オ)。
このような補正の経過からも,構成要件Bは 「足用アタッチメント」が載置台 ,上に固定的に配設されたり 「足裏用電極」を有しないものを含まない。 ,(イ)U字形状の両内側a同ア(イ)は争う。
b「U字形状」とは,アルファベットのUの字の形状,すなわち 「互いに,対向する面を有する一対の平行な直線部分と,それらの直線部分の一端を連結する部分からなる形状」をいう(乙22〜24)。
「」,「 」。 c両内側 とは相対して一組となるものの双方の内側 をいう(乙25)イ充足(ア)足用アタッチメント同イ(ア)は否認する。
「足用アタッチメント」が載置台上に固定的に配設され 「足裏用電極」を有し ,ない輸入自認物件は,構成要件Bを充足しない。
(イ)U字形状の両内側。「」「」 a同イ(イ)は否認する本件発明のU字形状と輸入自認物件の円弧状とは,同一ではない。
b輸入自認物件の足首電極部6の足首電極7は,それらの湾曲面7aが各々対向することなく前方向を向き,足首後部に接触するように,円弧状をなす足首電極支持部5bに設けられているため(別紙被告物件説明書3( )イ及びウ),輸入自2認物件は,本件発明とは異なり,被測定者の足首の太さにかかわらず,足首電極7を被測定者の足首後部に適切に接触させることができるという独自の効果がある(乙27の1〜3)。
( )争点4(構成要件Cの充足)4(原告の主張)アクレーム解釈(ア)手電極体脂肪重量を測定する装置において 「手電極」と「足首電極」とを組み合わせ ,た拘束型装置,及び「手電極」と「足裏用電極」を組み合わせた非拘束型装置は,本件発明以前から公知であった。
本件発明は,従来公知であった拘束型又は非拘束型体脂肪重量計の有する課題を解決し 「靴,靴下を着用した状態でも,簡単に,正確に体内脂肪量を推定するこ ,とができる体内脂肪計付体重計」(本件明細書【0005】)を提供することを目的とするものであり 「足首電極」だけで測定するものも 「手電極」と「足首電極」 , ,とを組み合わせて測定するものも含む。
(イ)同時a本件発明(請求項14)には,体重を測定しながら生体インピーダンスも同時に測定するものに限定する文言はないから,本件発明は,生体インピーダンスと体重とを正に同時に測定するものも,体重を測定してから生体インピーダンスを測定するものも含む。
b後記被告の主張ア(イ)aは認め,bは争う。
被告が指摘する詳細な説明中の「生体インピーダンスと体重を同時に測定し」との記載(【0001】)は 「同じ機会に」程度の意味であり,他は実施例について ,の説明にすぎない。
イ充足(ア)手電極輸入自認物件は,足用電極に相当する「足首電極」が存在し 「足首電極」を通,じて,被測定者の生体インピーダンスを測定するインピーダンス測定装置を有しており(別紙被告物件説明書3( )ウ及びエ並びに( )) 「手電極」は付加的機能を与23 ,えるにすぎないから,輸入自認物件は,構成要件Cを充足する。
(イ)同時輸入自認物件は,体重と生体インピーダンスの同時測定が不可能であっても(別紙被告物件説明書3( )),構成要件Cを充足する。
3(被告の主張)アクレーム解釈(ア)手電極同ア(ア)は争う。
本件発明は 「手電極」についての記載は全くないことから明らかなように 「足 , ,裏用電極」又は「足首電極」のみを使用して身体全体の体内脂肪重量を求めるものに限定される。
(イ)同時a本件発明の発明の詳細な説明には 「生体インピーダンスと体重を同時に ,測定し,別に入力された身長,性別,年齢等の身体的データを基に体内脂肪量を算出表示する体内脂肪量計付体重計に関し 」(【0001】)と記載されている。 ,bそうすると,本件発明の技術的範囲は 「体重測定と同時に生体インピー ,ダンスの測定が可能なもの」に限定されるべきである。
イ充足(ア)手電極同イ(ア)は否認する。
輸入自認物件は 「手電極」と「足首電極」を使用して被測定者の身体全体の体 ,内脂肪重量を測定するものであり(別紙被告物件説明書3( )ウ及びエ並びに( )),23「手電極」は不可欠なものである。
(イ)同時同イ(イ)は否認する。
輸入自認物件は,体重測定後に,生体インピーダンスの測定を行うものであり,それらの同時測定は不可能であるから(別紙被告物件説明書3( )),構成要件Cを3充足しない。
( )争点5(構成要件Dの充足)5(原告の主張)アクレーム解釈(ア)本件明細書の発明の詳細な説明には 「被測定者の身長,年齢,性別など ,を設定釦( )で入力・設定する。…重量測定装置( )が被測定者の体重を測定し,イ7 2ンピーダンス測定装置…が足用電極を通じてインピーダンスを測定し,演算処理装置…で演算処理されて,被測定者の体内脂肪重量が算出され 」(【0017 【0 ,】018】)と記載されている。
(イ)上記記載から明らかなように,構成要件Dは,被測定者の体内脂肪重量の演算処理に当たり,被測定者の体重及び生体インピーダンスに加え,年齢,性別等を取り入れるものも含む。
イ充足輸入自認物件は,被測定者の体重及び生体インピーダンスに基づき体内脂肪重量,。 の演算処理を行っているから(別紙被告物件説明書3( )) 構成要件Dを充足する4(被告の主張)アクレーム解釈原告の主張アのうち,(ア)は認め,(イ)は争う。
イ 充足同イは否認する。
輸入自認物件は,体重及び生体インピーダンス値だけでなく,被測定者の年令,性別等に基づいて演算処理をして被測定者の体脂肪量を算出するものであり(被告物件説明書3( )),構成要件Dを充足しない。
4輸入自認物件の演算処理装置は 「足首電極」に加えて「手電極」を使用して測 ,定した生体インピーダンス値に基づいて,被測定者の身体全体の「体内脂肪量」を演算処理するものであるから 「足用電極」のみに基づいて測定した生体インピー ,ダンスに基づいて「体内脂肪重量」を演算するものとは計算式からして異なる。
( )争点6(本件特許の無効理由の存否)6ア争点6-1(補正制限違反)(被告の主張)(ア)無効a「足裏用電極」の存在しない体内脂肪重量計は,当初明細書に記載されておらず,当初明細書の記載から自明でもない。
b本件発明は 「足裏用電極」を具備しない体内脂肪重量計も形式的にはそ ,の技術的範囲に含む。
cよって,第2回補正は,当初明細書に記載した事項の範囲内でするものではないから,特許法17条の2第3項に違反し,本件特許は,同法123条1項1号の規定により無効とされるべきである。
(イ)当初明細書の記載a特許請求の範囲当初明細書の特許請求の範囲は,請求項1ないし7の7つの請求項により構成されているが,いずれの請求項も,構成要件として「足裏用電極」を含んでいる。
b課題を解決するための手段及び作用( )当初明細書の発明の詳細な説明中の課題を解決するための手段及び作用a(【0006】〜【0008】)には 「足裏用電極」が本件発明の構成要件として ,記載されている。
( )一すなわち 【0006】及び【0007】では,足用アタッチメントb ,の電極を「第2の電極」と表現している。
,「」 。 二このことは 第1の電極である 足裏用電極 の存在を前提としている( )一【0006】には 「切換装置」が記載されている。
c ,二「切換装置」が存在していることは 「第2の電極」以外の「足裏用電 ,極」が存在していることを前提としている。
( )一【0007】及び【0008】には,足用アタッチメントの第2の電d極は,足用アタッチメントの下部裏面の裏面電極が足裏用電極に接触することにより,電気的接続が実現される旨記載されている。
二したがって,上記に記載された発明は,足裏用電極の存在なしでは体内脂肪重量計として機能しない。
c実施の形態( )当初明細書の発明の詳細な説明中の実施の形態(【0009】及び【00a10】)には 「足裏用電極」の存在する体重測定装置しか開示していない。 ,( )原告が指摘する【0009】中の記載は,実施例3に対応する記載であbり 「足裏用電極」の存在する体重測定装置しか開示していない。 ,d実施例( )実施例1a当初明細書の発明の詳細な説明中に記載された実施例1は,足用アタッチメントの下部裏面の裏面電極が足裏用電極に接触することにより,電気的接続を実現している(【0014】)。
( )実施例2b同実施例2も,足用アタッチメントの下部裏面の裏面電極が足裏用電極に接触することにより,電気的接続を実現している(【0019】)。
( )実施例3c一実施例3は 「足裏用電極」と「足用電極」との「切換装置」を具備し ,た体内脂肪重量計を開示している。
二「切換装置」が存在するということは 「足裏用電極」の存在を前提と ,している。仮に 「切換装置」が存在しないとすると 「足裏用電極」と「足用電 , ,」 , 。 極 の両方が導通することになり 体内脂肪重量計として機能し得ないことになるeまとめ( )以上のように,当初明細書には,@足用アタッチメントの下部裏面の裏a面電極が足裏用電極に接触することにより,電気的接続を実現しているか,A「足裏用電極」を有しているため 「切換装置」を必要とする体内脂肪重量計が開示さ ,れているのみであり 「足裏用電極」の存在しない「体内脂肪重量計」は,記載さ ,れておらず,自明でもない。
( )実施例1及び2の装置における「足裏用電極」は,足用アタッチメントb,「」 , を装着しない状態においては足裏用電極 として機能しているものであるからこの「足裏用電極」が単に「電気的接点」又は「導線」の役割しか果たしていないとする原告の主張は,当初明細書の記載事実に反する。
(原告の主張)(ア)無効被告の主張(ア)のうち,bは認め,a及びcは否認する。
(イ)当初明細書の記載a特許請求の範囲同(イ)aは認める。
ただし,請求項7には 「足裏用電極と第2の電極とは切換装置で選択可能に切 ,り換えることを特徴とする請求項1に記載の体内脂肪重量計」と記載されている。
b課題を解決するための手段同(イ)b( )は否認する。
a同( )のうち,一は認め,二は否認する。b「第2の電極」は 「足裏用電極」と区別することを目的としたものであり 「第 , ,1の電極」と「第2の電極」が常に併存することを意味するものではない。
同( )のうち,一は認め,二は否認する。
c同( )のうち,一は認め,二は否認する。dc実施の形態同c( )は否認する 【0009】には 「足用アタッチメントを載置台へ勘合すa 。,るものでは,勘合部がコネクターを兼ねていて,インピーダンス測定装置と電気的に接続される 」と記載されている。 。
d実施例( )実施例1a同d( )は明らかに争わない。 a( )実施例2b同( )は明らかに争わない。b( )実施例3c同( )のうち,一は認め,二は否認する。c実施例3は,足用アタッチメントを載置台へ嵌合すると,自動的に,切換装置である設定釦(7)で切り換えて,又は足裏用電極が導通されたか,足用電極が導通されたかを電気的に判断して,適用電極を切り換えて(【0020】),靴下を履いたままでインピーダンスを測定することが可能となるものである(【0022】)。
eまとめ( )同e( )は否認する。
aa( )当初明細書には,足用アタッチメントを載置台に直接嵌合し,嵌合部が bコネクターとなり第2の電極がインピーダンス測定装置と直接電気的に接続される方式の体内脂肪重量計が記載されている(【0009】)。本件発明は,この方式の体内脂肪重量計の構成を採用したものである。
( )足用アタッチメントの下部裏面の裏面電極が足裏用電極に接触することcにより電気的接続を実現している方法においても 「足裏用電極」は,単に足用ア ,タッチメントの「第2の電極」と「インピーダンス測定装置」とを結ぶ電気的回路の途中に存在する「電気的接点」又は「導線」の役割しか果たしていない。
( )さらに,本件発明の解決しようとした課題は 「抵抗の大きな靴,靴下d ,を着用した状態でも,簡単に,正確に体内脂肪重量を推定することができる体内脂肪計付体重計を提供する事」(【0005】)である。
( )したがって,本件発明の構成は,当初明細書に記載されているか,当初e明細書の記載から自明である。
イ争点6-2(開示義務違反)(被告の主張)(ア)「足裏用電極」の存在しない体内脂肪重量計は,当初明細書に記載されておらず,当初明細書の記載から自明でもない。
(イ)本件発明は 「足裏用電極」を具備しない体内脂肪重量計もその技術的範 ,囲に含む。
(ウ)よって,本件発明は,特許を受けようとする発明が発明の詳細な説明に記載されておらず,特許法36条6項1号に違反し,本件特許は,同法123条1項4号の規定により無効とされるべきである。
(原告の主張)被告の主張(イ)は認め,(ア)及び(ウ)は否認する。
ウ争点6-3(進歩性の欠如)(被告の主張)(ア)主引用例(乙9)特開平7-59744号公報(乙9。これに記載された発明を「乙9発明」という。)には,次の発明が開示されている。
@’載置台上に被測定者が乗ることで体重を測定する重量測定装置(図8の68)と,A 足裏用電極 図1の55〜58 を備え 前記載置台上に配設された足用アタッ ’(),チメント(図8の50)と,B’前記足裏用電極(図1の55〜58)を通じて,被測定者の生体インピーダンスを測定するインピーダンス測定装置(図1の10,図4,図5)と,C’前記体重と前記生体インピーダンスを演算処理して被測定者の体内脂肪重量を算出する演算処理装置(図1の10,図4)とD’を備えることを特徴とする体内脂肪重量計(図8 。)(イ)一致点及び相違点の認定乙9発明と本件発明とは,@乙9発明の足用アタッチメント(図8の50)が「足裏用電極(図1の55〜58)」を具備しているのに対して,本件発明の足用アタッチメントが「靴下のない足上部に接触する足用電極」を具備している点,及びA本件発明の足用電極が上部のU字形状の両内側に備えられている点で相違するが,その余の点において一致する。
(ウ)相違点についての判断a公知技術( )生体インピーダンスを測定するに際して 「足裏用電極」ではなく被測定a ,者の靴下のない足上部,例えば足首に接触する電極を使用することは,次@〜Dに開示されているように,公知の技術である。
@特開平9-51884号公報(乙10)明細書の【0001【0017【0019 ,図2の電極Lp,Lc 】,】,】A特開平9-51883号公報(乙11)明細書の【0001【0020【0022 ,図5の電極Lp,Lc 】,】,】B米国特許第4,793,362号明細書(乙12)Fig.1の電極E2,E4C国際公開第97/24984号パンフレット(乙29)FIG.4,明細書の7頁20行目ないし27行目D米国特許第5,335,667号明細書(乙32)Fig.3A,明細書の第6欄49行目ないし54行目( )生体(足首,頭等)に装着する円弧形状部材やU字形状部材の内側に生体bに接触させるための電極を配置することは,次のE〜Iに開示されているように,公知の技術である。
E米国特許4,969,452号明細書(乙13)FIG-2,FIG-8ないし10,明細書の第6欄1行目ないし13行目F実願平5-22757(実開平6-70704号のCD-ROM)(乙14)図1,図5,明細書の【0002】ないし【0005】G特開平3-70572号公報(乙15)第3図及び第4図の電極10a,10bH米国特許第5,203,344号明細書(乙16)FIG-2,FIG-3,明細書の第4欄38行目ないし43行目,同49行目ないし60行目I米国特許第3,703,900号明細書(乙34)FIG.1,FIG.1-a,明細書の第2欄34行目ないし63行目( )原告は,乙9発明と乙10〜16等の発明を組み合わせたとしても,立c位の状態で,身体に電極を固定することなく計測する本件発明の構成とはならない旨主張するが(後記原告の主張(ウ)a( )),被測定者が立位の状態で測定することやc身体に電極を固定しないことは,本件発明の構成要件ではないから,原告の上記主張は理由がない。
b容易想到性乙9発明に開示されている足用アタッチメント(50)の足裏に接触し得る電極(55〜58)を上記乙10〜12等に開示された発明を参酌して,足首等の足上部に接触し得る電極とした上で,上記乙13〜16等に開示された発明を参酌して,その電極をU字形状部材の両内側に配置して足上部に装着し得るように構成することは,当業者であれば,容易に想到し得たことである。
よって,本件特許は,特許法29条2項の規定に違反し,同法123条1項2号の規定により無効とされるべきである。
(原告の主張)(ア)主引用例(乙9), ’ ,。 被告の主張(ア)のうち A 中の足用アタッチメントは否認し その余は認める図8の50は,シート状のフット電極部であり,本件発明における「足用アタッチメント」とは異なる。
(イ)一致点及び相違点の認定同(イ)のうち,相違点は認める。一致点のうち,乙9発明と本件発明とは「足用アタッチメント」を有する点でも一致することは否認し,その余は認める。
乙9発明の「足用アタッチメント(図8の50)」は本件発明の「足用アタッチメント」に相当しないから,乙9発明と本件発明とは,本件発明は「足用アタッチメント」を有するのに対し,乙9発明はこれを有しない点においても異なる。
(ウ)相違点についての判断a公知技術( )同(ウ)a( )は認める。ただし,これらの発明は,被験者の身体に固定すaaる「拘束性」の測定装置についてのものであり,電極の装着,操作が複雑で専門家による操作が必要となる。
( )同(ウ)a( )は認める。ただし,これらの発明も,被験者の身体に固定すbbる「拘束性」の測定装置についてのものである。
( )したがって,仮に,乙9発明と乙10〜16等の発明を組み合わせたとcしても,被測定者が靴下を履いたまま立位の状態で,載置台に乗って「足用電極」に足上部を接触させ,被測定者の身体に電極を固定することなく,体内脂肪重量を計測する本件発明の構成とはならない。
b容易想到性( )同(ウ)bは否認する。a( )乙10〜16等の発明に開示された電極は 被験者の身体に固定する 拘 b , 「束性」の測定装置であり,電極の装着,操作が複雑で専門家による操作が必要となる このような問題を解決するものとして 乙9発明の電極を身体に固定しない 非 。 , 「拘束性」の測定装置が開発されたという技術上の流れがある。したがって,乙9発明に乙10〜16等に開示された「拘束性」の電極を組み合わせることは,技術上の流れを無視したものであり,そのような組合せの動機付けは起こり得ない。
( )争点7(損害の発生及び額)について7(原告の主張)ア被告は,平成18年7月21日から平成19年2月末日までの間,被告物件を販売し,少なくとも4000万円の売上げを上げた。
イ被告は,上記売上げにより,2000万円の利益を得た。
ウよって,原告は,特許法102条2項に基づき,同額の損害を被ったものと推定される。
(被告の主張)原告の主張は否認する。
第3当裁判所の判断1争点1(本件製品5及び8の輸入等の有無)について( )被告が自己のHPである<アドレス略>に,本件製品5及び8の宣伝広告1を掲載していること(甲6の5及び8)は,当事者間に争いがない。
この事実によれば,被告は,少なくとも本件製品5及び8について,販売の申出をしているものである。
( )被告は,他の6つのモデル名の製品については輸入販売を認めた上で,本2件製品5及び8については輸入,販売を否認しているところ,上記HPでの宣伝広告のみから,被告による本件製品5及び8の輸入,販売の事実を推認することはできず,他にこれを認めるに足りる証拠はない。
2争点3(構成要件Bの充足)について( )クレーム解釈1ア「アタッチメント」とは 「器具・機械の付属品」を意味する(広辞苑第5 ,版)ところ,本件明細書には 「足用アタッチメント」をこれと異なる意味で使用 ,する旨の明示又は黙示の定義はない。
イしかも,原告は,平成18年5月拒絶理由通知により,足用アタッチメントとの限定を付さない第2回補正前の請求項14が進歩性がないとの理由により拒絶されたため,第2回補正前の請求項14を削除し 「足用電極」は「足用アタッ ,チメントに配設されている」旨規定されていた第2回補正前の請求項15を請求項14に繰り上げる第2回補正を行った結果,特許査定を受けたものである(前提事実( )ウ〜オ)。
3, 「」 「」 ウしたがって本件発明の構成要件Bの足用アタッチメントは付属品であり,体重測定装置に取付け,取り外し可能であるものを意味すると解すべきである。
エこれに反する原告の主張は,採用することができない。
( )充足2輸入自認物件は,足首電極支柱4が体重測定装置1の上面1aに固定されているから(別紙被告物件説明書3( )ア),構成要件Bを充足しない。
23争点6-1(補正制限違反)について( )当初明細書の記載1アまとめ当初明細書に記載されている内容は,イ以下のとおり,@足用アタッチメントの下部裏面の裏面電極が足裏用電極に接触することにより,電気的接続を実現しているか,A「足裏用電極」を有しているため 「切換装置」を必要とする体内脂肪重 ,量計であると認められる。
したがって,本件発明の構成が当初明細書に記載されていると認めることはできない(自明か否かの点は,次の( )で検討する。)。 2イ特許請求の範囲当初明細書の特許請求の範囲は,請求項1ないし7の7つの請求項により構成されているが,いずれの請求項も構成要件に「足裏用電極」を含んでいることは,当事者間に争いがない。
ウ課題を解決するための手段及び作用当初明細書の発明の詳細な説明中の課題を解決するための手段及び作用の記載(【0006】〜【0008】)によれば,同所には 「足裏用電極」が本件発明の ,構成要件として記載されていることが認められる。
これに反する原告の主張は,当初明細書に記載されているか,同記載から自明かの議論を混同するものであり,採用することができない。
実施の形態当初明細書の発明の詳細な説明中の実施の形態の記載(【0009】及び【0010】)によれば,被告が指摘する「足用アタッチメントを載置台へ勘合するものでは,勘合部がコネクターを兼ねていて,インピーダンス測定装置と電気的に接続される 」(【0009】)との記載は,実施例3(後記オ(イ))に対応するものであ 。
り 【0009】及び【0010】に記載されたものは,すべて「足裏用電極」の ,存在する体重測定装置であることが認められる。
実施例(ア)実施例1及び2当初明細書の発明の詳細な説明中に記載された実施例1及び2が,足用アタッチメントの下部裏面の裏面電極が足裏用電極に接触することにより,電気的接続を実現しているものであること(【0014】及び【0019】)は,原告において明らかに争わないから,これを自白したものとみなす。
(イ)実施例3当初明細書の発明の詳細な説明中の実施例3の記載(【0020】)によれば,同所には 「足裏用電極」と「足用電極」とを有し,それらの「切換装置」を具備し ,た体内脂肪重量計が記載されており,この構成においては,足裏用電極を経由することなく,嵌合部がコネクターとなり,第2の電極がインピーダンス測定装置と直接電気的に接続されていることが認められる。
カ本件発明の課題等当初明細書の発明の詳細な説明中の発明が解決しようとした課題等の記載(【0005】及び【0023】)によれば,同所には,本件発明が解決しようとした課題について 「足裏用電極」について触れずに 「抵抗の大きな靴,靴下を着用し , ,た状態でも,簡単に,正確に体内脂肪重量を推定することができる体内脂肪計付体重計を提供する事」(【0005】)であると記載されていること,効果の欄にも,同旨の記載があること(【0023】)が認められる。
しかし 【0005】の記載は 「足裏用電極」を有する従来の脂肪計付体重計 ,,の問題点を指摘した上でのものであり(【0004】),直後に続く課題を解決するための手段(【0006】及び【0007】)においては 「足裏用電極」を構成要 ,件とする構成が記載されている。効果についての【0023】の記載も 「足裏用,電極」を構成要件とする実施例1ないし3の効果の記載(【0022】)に続くものである。よって 【0005】又は【0023】が 「足裏用電極」を構成要件と , ,しない構成を記載していると認めることはできない。
( )当初明細書の記載からの自明2ア電気的接点原告は,足用アタッチメントの下部裏面の裏面電極が足裏用電極に接触することにより電気的接続を実現している方法においても 「足裏用電極」は単に「足用ア ,タッチメント」の「第2の電極」と「インピーダンス測定装置」とを結ぶ電気的回路の途中に存在する「電気的接点」又は「導線」の役割しか果たしていないから,「足裏用電極」を構成要件に含まない本件発明の構成は当初明細書の記載から自明である旨主張する。
しかしながら 原告が指摘する発明が解決しようとした課題等の記載(前記( )カ) , 1を併せ考慮しても,前記( )に説示の内容を有する当初明細書の記載から「足裏用 1電極」を構成要件に含まない本件発明の構成が当業者に自明であると認めることはできない。
イ嵌合次に,原告は,当初明細書には,足用アタッチメントを載置台に直接嵌合し,嵌合部がコネクターとなり第2の電極がインピーダンス測定装置と直接電気的に接続【】 ,「」 される方式の体内脂肪重量計が記載されているから( 0009 )足裏用電極を構成要件に含まない本件発明の構成は当初明細書の記載から自明である旨主張する。
しかしながら,前記( )に説示のとおり,当初明細書に記載された構成は,嵌合1部がコネクターとなり第2の電極がインピーダンス測定装置と直接電気的に接続される方式のものであっても「足裏用電極」を構成要件に含むものであるから,原告が指摘する発明が解決しようとした課題等の記載(前記( )カ)を併せ考慮しても,1当初明細書の記載から「足裏用電極」を構成要件に含まない本件発明の構成が当業者に自明であると認めることはできない。
( )補正後の本件発明3本件発明は 「足裏用電極」を具備しない体内脂肪重量計もその技術的範囲に含 ,むことは,当事者間に争いがない(被告は,本件発明の充足論におけるクレーム解釈においては,本件発明は「足裏用電極」を具備するものに限られる旨主張するので,念のため判断すると,本件発明(請求項14)の文言上,そのような限定はないこと 「足裏用電極」を具備しない場合でも,発明が解決しようとした課題等の記 ,載(前記( )カ)を解決し,作用効果を奏することができることからすると,本件発1明は 「足裏用電極」を具備しない体内脂肪重量計もその技術的範囲に含むものと ,認めるのが相当である。)。
( )まとめ4よって,第2回補正は,当初明細書に記載した事項の範囲内でする補正とはいえないから,特許法17条の2第3項に違反するものであり,本件特許は,同法123条1項1号に該当し,無効とされるべきものであり,原告は,同法104条の3により,同権利の行使をすることができない。
4結論以上によれば,原告の請求は,補正制限違反を理由とする特許無効により,輸入自認物件については更に構成要件の非充足により,理由がないから,棄却することとし,主文のとおり判決する。
追加
(別紙)物件目録下記モデル名の「体成分分析器」記1ZEUS9.9PLUS2X-SCANPLUS3X-SCANJP4T-SCANPLUS5T-SCANJP6OLYMPIA3.5JP7GAIA359JP8JPAVIS333以上(別紙)被告物件説明書1図面の簡単な説明図1製品の全体構成及び電気的構成を示すブロック図である。
図2製品の足首電極支持筐体の内部構造を示す図である。
図3製品の電極取手を示す図である。
2符号の説明1体重測定装置1a上面2情報操作表示部3支柱4足首電極支柱5足首電極支持筐体5a突出部5b足首電極支持部5b’電極取付用開口部5c湾曲面6足首電極部7足首電極7a湾曲面8案内枠9スプリング10マイクロスイッチ11コード12電極取手13手電極14インピーダンス測定装置15演算処理装置16親指スイッチ3被告物件の構造()体重測定装置1の上面1aに被測定者が乗ることで体重を測定する体重測定1装置1と,この体重測定装置1の前面に設けられ,情報操作表示部2を所定高さに支持する支柱3とを具備している。
()足首電極部等2ア足首電極部6足首電極部6は,本の足首電極支柱4とその上部に水平方向に設けられた足首電極1支持筐体5からなり,上記体重測定装置1の上面1aに起立した状態で固定されている。
イ足首電極支持筐体5,,図2に示すように前方側にはその中央部に突出部5aが設けられているとともに該突出部5aの左右位置に足首電極支持部5bが上記突出部5aに連続して設けられている。
足首電極支持部5bの後面側は緩やかな湾曲面5cを形成しており,該足首電極支持部5bはその端部から中央部方向(突出部5a方向)に向けて徐々にその前後方向幅が増大するような形状(円弧状)をなしており,一方の足首電極支持部5bに着目すると左右非対称の形状をなしている。
足首電極支持筐体(ケース)5は,その直線部分の存在しない浅い曲面からなる足首電極支持部5bに2つの電極取付用開口部5b’が隣接状態で前方に向けて大きく開口しており,電極取付用開口部5b’に,一対の足首電極7が,各後半部を上記筐体5内に位置させた状態で,各々前進後退し得るように収納支持されている。
ウ足首電極7足首電極7は,足首後部に接触し得るように,それらの湾曲面7aが各々対向することなく前方側を向くように設けられている。
足首電極7は,一方が生体に電流を流す電源電極,他方がインピーダンス値を測定する測定電極として機能する。
足首電極7は,上記電極取付用開口部5b’後方に固定された案内枠8に沿って前進後退可能であり,上記筐体5に内臓するスプリング9により,それらの前面側(湾曲面7a)が上記電極取付用開口部5b’から前方に突出した状態となるように,常時前進方向に付勢されている。
足首電極7の背面側には各々マイクロスイッチ10が固定されており,この足首電極7に足首後部が接触し,両足首電極7が後退すると,上記マイクロスイッチ10がオンし,これらのマイクロスイッチ10が共にオンすることで生体インピーダンス測定の準備状態となるように構成されている。
エ電極取手等について上記支柱3の上部の両側にコード11が接続されており,このコード11の先端部に電極取手12が設けられている。
各電極取手12には,各々2つの手電極13が設けられており,左右の電極取手12を各々の手で握ることで,これら2つの手電極13が被測定者の左右の手に接触するように構成されている。
上記電極取手12の一方の手電極13が生体に電流を流す電源電極,他方の手電極13がインピーダンス値を測定する測定電極として機能する。
図3において16は生体インピーダンスの測定を開始するための親指スイッチであり,両方の電極取手12に各々設けられている。
オその他上記体重測定装置1の上面1aに円形状の模様があるが,これは電極ではない。上記体重測定装置1の上面1aには上記足首電極部6があるのみであり,足裏電極は存在しない。
()インピーダンス測定装置143上記両足首に接触した足首電極7と,上記両手に接触した手電極13を用いて,被測定者の生体インピーダンスを測定する。
生体インピーダンスの測定は,まず体重測定装置1に被測定者が乗り,足首電極7に足首を接触させない状態で体重を測定する。
次に,被測定者の左右足首後部に各2つずつの足首電極7を接触させ,上記マイクロスイッチ104個をオンすると生体インピーダンスの測定準備状態となる上(),(記マイクロスイッチ10がオンの状態では体重測定は不能である。)さらに,被測定者の左右の手に各2つずつの手電極13を接触させ,その状態で被測定者が両方の電極取手12の親指スイッチ16をオンすると,生体インピーダンスの測定が開始される。
手に接触している2つの手電極のうちの1つの手電極(電源電極)13から,足首後部に接触している2つの足首電極の内の1つの足首電極(電源電極)7に電流を流し,その状態における上記手に接触している他の手電極(測定電極)13と上記足首()。後部に接触している他の足首電極測定電極7間の生体インピーダンスを測定するこのようなインピーダンス測定を,電流を右手から右足,左手から左足等に複数回流して行い,これにより複数のインピーダンス値を測定する。
()演算処理装置154上記体重測定装置1で測定した体重と,上記インピーダンス測定装置14で測定した生体インピーダンス値及び被測定者の年齢,性別等に基づいて演算処理をして被測定者の体脂肪量を算出する。
()体成分分析器5被告物件は,上記()ないし()の構成を備えた体成分分析器である。14以上
裁判長裁判官 市川正巳
裁判官 大竹優子
裁判官 中村恭
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