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審判番号(事件番号) データベース 権利
平成18ネ10075特許権侵害差止請求控訴事件 判例 特許
平成16ワ11060職務発明の対価請求事件 判例 特許
平成17ワ3155特許権侵害差止請求事件 判例 特許
平成18ワ29554特許権侵害差止等請求事件 判例 特許
平成14ネ1567損害賠償請求控訴事件 判例 特許
関連ワード 冒認出願(冒認) /  特許を受ける権利 /  承継 /  発明者 /  発明行為 /  協議 /  黙示の合意 /  自然法則 /  技術的思想 /  有用性 /  創作性(創作) /  共同研究 /  共同発明 /  物質発明 /  公知技術 /  技術的範囲 /  実施可能要件 /  試行錯誤 /  化学構造 /  要約書 /  優先権 /  共同出願 /  共有 /  着想 /  クレーム /  特許出願日 /  数値限定 /  不存在 /  特許発明 /  実施 /  交換 /  構成要件 /  共同発明者 /  持分譲渡(持分の譲渡) /  同意 /  目的の範囲 /  対価 /  共同出願人 /  請求の範囲 /  変更 /  同一事実(同一の事実) /  費用負担 / 
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事件 平成 19年 (ワ) 8449号 先願たる地位の不存在確認等請求事件
平成 19年 (ワ) 14328号 共有持分不存在確認請求事件
本訴原告(反訴被告)国立大学法人 大阪大学(以下「原告」という )。
同訴訟代理人弁護士鎌倉利行
同 山上和則
同 阿部隆徳
同 下元高文
同補佐人弁理士植村昭三
本訴被告(反訴原告)バイオメディクス 株式会社 (以下「被告」という )。
同訴訟代理人弁護士尾崎英男
同 日野英 一郎
同 藤田浩司
同 奥原玲子
裁判所 大阪地方裁判所
判決言渡日 2009/10/08
権利種別 特許権
訴訟類型 民事訴訟
主文 1(本訴関係)(1) 原告の,先願たる地位の不存在確認請求に係る訴えを却下する。
(2) 原告が別紙出願目録1記載(3)の特許出願に係る発明について,特許を受ける権利の3分の2の共有持分を有することを確認する。
2(3) 原告の,別紙動産目録記載2(4)の動産について共有持分を有することの確認請求に係る訴えを却下する。
(4) 原告が,別紙動産目録記載の各動産のうち2(4)の動産を除くその余の動産について,91分の46の共有持分を有することを確認する。
(5) 被告は,原告に対し,1117万8468円及びうち1116万6451円に対する平成18年5月1日から支払済みまで年6%の割合による金員を支払え。
(6) 原告のその余の請求をいずれも棄却する。
2(反訴関係)(1) 被告が別紙出願目録1記載(3)の特許出願に係る発明について,特許を受ける権利の3分の1の共有持分を有することを確認する。
(2) 被告のその余の請求をいずれも棄却する。
3訴訟費用は,本訴反訴を通じ,これを3分し,その2を被告の負担とし,その余を原告の負担とする。
事実及び理由
全容
第1当事者の求めた裁判(本訴)1原告(1) 別紙出願目録1記載(1)及び(2)の各特許出願は,別紙出願目録2記載(1)の特許出願に対して,別紙出願目録1記載(1)ないし(3)の各特許出願は,別紙出願目録2記載(2)の特許出願に対して,それぞれ先願たる地位を有しないことを確認する。
(2) 原告が,別紙出願目録1記載(3)の特許出願に係る発明について,特許を受ける権利の5分の4の共有持分を有することを確認する。
(3) 原告が,別紙動産目録記載の各動産について,3分の2の共有持分を有3することを確認する。
(4) 被告は,原告に対し,金1300万円及びこれに対する平成17年10月1日から支払済みまで年6%の割合による金員を支払え。
(5) 訴訟費用は,被告の負担とする。
(6) (4)につき仮執行宣言2被告(1) 原告の訴えのうち,請求(1)に係る部分を却下する。
(2) 原告の訴えのうち,その余の部分に係る請求をいずれも棄却する。
(3) 訴訟費用は,原告の負担とする。
(反訴)1被告(1) 被告が,別紙出願目録1記載(3)の特許出願に係る発明について,特許を受ける権利を全部有していることを確認する。
,, ,, (2) 原告は 被告に対し 別紙動産目録記載の各動産のうち 1(1)・(7)2(2)ないし(4)を除くその余の動産を引き渡せ。
(3) 原告は,被告に対し,2246万8976円及びこれに対する平成20年5月3日から支払済みまで年6%の割合による金員を支払え。
(4) 訴訟費用は,原告の負担とする。
(5) (2)及び(3)につき仮執行宣言2原告(1) 被告の請求をいずれも棄却する。
(2) 訴訟費用は,被告の負担とする。
第2事案の概要1前提事実(証拠等の掲記のない事実は,当事者間に争いがない )。
(1) 当事者等ア原告関係4(ア) 原告原告は,国立大学法人である。
(イ) A及びBAは,大阪大学大学院工学研究科教授であり,A’研究室の主宰者である。
, , ’, Bは 大阪大学大学院工学研究科助教であり A 研究室に在籍しタンパク質などの生体分子の分子間相互作用を専門に研究している。
イ国立大学法人鳥取大学(以下「鳥取大学」という )関係。
Cは,細菌やウイルスによる感染症を専門に研究しており,平成15年4月から平成17年6月まで,鳥取大学医学部助教授であった(甲166 。)ウ被告関係(ア) 被告被告は,平成15年10月1日に設立された,医薬品の開発及び販売等を目的とする株式会社である。
(イ) DDは,被告の実質的な設立者であり,被告の設立時,米国バイオ医薬開発ベンチャー企業の日本法人において代表取締役を務めていたが,平成18年3月,辞任した。
(ウ) E及びFEは,被告の設立時から平成17年4月6日に辞任するまで,被告の代表取締役であった。
Fは,平成17年4月6日から平成21年5月26日まで被告の代表取締役であったが,医薬系バイオベンチャー企業である株式会社特殊免疫研究所(以下「特殊免疫研究所」という )及び株式会社イム 。
ノ・ジャパン(以下「イムノ・ジャパン」という )の各代表取締役 。
5でもある。なお,イムノ・ジャパンは,特殊免疫研究所の特許管理会社である。
(エ), ,IGHGは,昭和56年から,特殊免役研究所に勤務しており,平成15年6月25日にイムノ・ジャパンの取締役となり,平成17年4月6日に被告の取締役となった。
Hは,平成17年4月6日に被告の取締役になったが,同年7月7日に辞任した。
Iは,被告の設立時からの取締役である。
L (オ) J,K,Jは,平成16年6月1日に被告にテクニシャン(技術員)として採用され,A’研究室に派遣された。
Kは,平成16年4月1日に被告にテクニシャンとして採用され,鳥取大学のCの下に派遣された。
Lは,大阪市立大学大学院医学研究科の大阪市非常勤職員で,テクニシャンである(甲76 。)(2) 本件契約ア契約内容,,, 平成16年4月ころまでには 原告と被告は 共同研究を開始したが同年12月20日付けで,次の内容の契約書(甲18)を作成した(以下,同契約書の内容の共同研究契約を「本件契約」といい,同契約書の条項を「本件契約条項」という。。)(ア) 研究題目(2条1号)膜表面分子非可溶性エピトープの研究(イ) 研究担当者(2条3号)原告側:A及びB6被告側:J及びE(ウ) 研究期間(3条)契約締結日から平成18年3月31日まで(エ) 研究経費(7条1項)平成16年度分:原告1600万円,被告1500万円平成17年度分:原告3000万円,被告3000万円(オ) 経理(9条)研究経費の経理は原告が行う。
(カ) 研究の中止(12条)天災その他研究遂行上やむを得ない事由があるときは,協議の上,共同研究を中止することができる。
(キ) 研究の完了又は中止に伴う研究経費の取扱い(13条1項)共同研究を完了又は中止した場合において,納入された研究経費の額に不用が生じた場合は,被告は原告に不用となった額の返還を請求できる。
(ク) 知的財産権の出願等(14条3項)原告又は被告に属する研究担当者が,共同研究の結果,共同して知的財産の創作を行い,当該創作に係る知的財産権の出願等を行おうとするときは,当該知的財産権に係る持分を協議して定めた上で,共同して出願等を行う。
(ケ) 研究協力者の参加及び協力(27条4項)研究協力者が,共同研究の結果,知的財産権を創作した場合の取扱いについては,前記(ク)の規定を準用する。
イ研究経費の支払被告は,原告に対し,前記ア(エ)の研究経費のうち,平成17年1月14日に1500万円を,同年6月30日に1700万円を支払った。
7残額1300万円については,被告から期限の猶予の申入れがあり,同年9月30日を支払期限とすることで合意されたが,被告は,現在まで支払を行っていない。
(3) 本件共同研究ア本件共同研究の目的本件契約の締結前に提出された共同研究申込では,研究題目は前記(2)ア(ア)のとおりであったが,その具体的研究目的及び内容は,すい臓がんに関する2抗体の開発とされていた(甲16の1〜3 。しかND )し,実際は,主として,悪性リンパ腫に関する抗20モノクローナルCD抗体の研究開発(以下「本件共同研究」という )が行われた(このた 。
め,本件共同研究が本件契約に基づく研究か否かについても,争いがある。。)悪性リンパ腫の治療薬としては,既に,抗体医薬品「リツキサン」が存在していたため,本件共同研究の目的は,リツキサンに替わる抗体医薬品を開発することであった。
イ抗体医薬品抗体とは,生体内に異物が侵入したとき,それを抗原として認識し,結合するタンパク質である。そして,抗体が抗原に結合した場合,抗原,(,), に対し生物活性を及ぼし 細胞を破壊したり活性活性CDCADCC細胞死を誘導したりする(アポトーシス誘導 。この結合の強さ(親和 )性)や生物活性の度合いは,抗体によって異なっている。
悪性リンパ腫の抗体医薬品は,抗体の上記性質を利用して,標的となるリンパ腫細胞を消滅させることにより,悪性リンパ腫を治療するものである。
抗体医薬品の開発は,一般に,マウスに抗原を注射してマウス抗体産生細胞を取得し,増殖能を有するがん細胞との細胞融合を行って,抗体8を産生するハイブリドーマを作製し,ハイブリドーマの産生するマウス抗体をキメラ化(抗原と結合しない部分〔定常領域〕をヒトと同じにすること ・ヒト化(抗原認識部位〔可変領域の部分〕以外をヒト )CDRと同じにすること)するという過程で行われる。
ウリツキサンリンパ腫細胞の表面には,タンパク質である20が存在する。2CDCD0に結合するマウス抗体2 8のキメラ抗体 2 8が,抗20抗体医薬品 Bc BCDであるリツキサンである。
リツキサンは,活性,活性,アポトーシス誘導能を持つCDCADCCが,?@ 効果を発揮しない種類のリンパ腫がある,?A キメラ抗体であるため,残存するマウス抗体部分が,ヒトにとって異物と認識されるなどの問題点があり,本件共同研究においては,これらリツキサンの問題点を克服するヒト化抗体の開発が試みられていた。
(4) 本件共同研究の作業過程本件共同研究の過程では,主として次のような作業が行われた。
アマウス抗体に係る作業(ア) 抗原準備抗原に細胞(チャイニーズ・ハムスター卵巣由来細胞)を使CHOC用することが提案され(提案者が誰かについて争いがある,Cが。)20細胞を作製した。
D/CHO(イ) 抗体作製とは,それぞれ,抗原となる細胞等をマウスに注射し,抗体GL, , 産生細胞を取得した上 増殖能を有するがん細胞との細胞融合を行い抗体産生能力と増殖能力を併せ持つハイブリドーマを作製した。
(ウ) スクリーニングとは,それぞれ,(抗原と結合した抗体の量を測GLCell ELISA9定する方法)により,ハイブリドーマが産生した抗体の中から,2 CD0結合性のあるものの一次的な選別を行い,約30種類の抗体に絞った。
(エ) 測定等(2次スクリーニング)a結合親和性の測定は,により,結合親和性の測定及び2 8との競合GCell ELISA B試験を行った。
Bは,自ら新たに開発した蛍光遠心法を用いて,解離定数(親和定数の逆数)の測定を行った。
b生物活性の測定が生育阻害の測定を行い,がアポトーシスの測定を行った。
G Lc配列の解析 DNA鳥取大学において,配列の解析が行われた。 DNA(オ) 抗体選抜前記測定等(前記(エ))の結果,キメラ化候補抗体として,1 092K4,1 1228,1 1402,1 1422,1 1712,1 1736,1 1782,1 1791 KKKKKKKの8種類のマウス抗体(以下「本件マウス抗体」という )が選抜さ 。
れた。これらは,いずれもの作製した抗体である(の作製したG Gマウス抗体は,記号1と4桁の数字を組み合わせた番号が付されて Kおり,記号1と上2桁の数字で分類されるグループを「1 17シリー K Kズ」などということがある。。)イキメラ抗体に係る作業(ア) キメラ抗体の作製鳥取大学において,本件マウス抗体について,キメラ抗体のデザイン及びキメラ抗体の作製が行われた。
(イ)活性等の測定CDC10CDCA 愛知県がんセンターにおいて,上記キメラ抗体の活性及び活性の測定を行った。
DCCウヒト化抗体に係る作業(ア) ヒト化抗体のデザイン被告から委託を受けたが,本件マウス抗体のうち1 1791と1 17M KK82について,それぞれ16種類のヒト化抗体をデザインした。
(イ) ヒト化抗体の作製鳥取大学において,のデザインに基づき,本件マウス抗体のうMち1 1791と1 1782について,それぞれ16種類のヒト化抗体が作製 KKされた。
(ウ)活性等の測定CDCCDCA愛知県がんセンターにおいて,上記ヒト化抗体の活性及び活性の測定を行った。
DCC(5) 三者出願,,,, , ア平成17年3月31日 被告 原告及び鳥取大学は 発明者をB AC,J,として,別紙出願目録3記載の特許出願(以下「三者出願」G。) ,, ()。 というを 被告 原告及び鳥取大学を出願人として行った 甲26イ三者出願の願書に添付された要約書には次のとおり記載されている。
【課題】本発明の課題は,細胞膜表面抗原に対するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマの作製法およびそのハイブリドーマを用いる細胞膜表面抗原に対するモノクローナル抗体の作製法,ならびに,細胞膜表面抗原に対して結合する抗体の親和性を測定する方法,および,その測定方法を利用して,細胞膜表面抗原に対して結合する抗体をアッセイまたはスクリーニングする方法を提供する。
【解決手段】抗体の作製のための免疫において,感作抗原として,該抗原を発現する,被免疫動物とは他の目に属する動物に由来する細胞株を11用いる免疫と,感作抗原として,遺伝子組換により細胞膜表面上に該抗原を発現させた,被免疫動物と同目に属する動物に由来する細胞株を用いる免疫とを組み合わせる。抗原と抗体との親和性の測定において,抗原を細胞膜表面に提示する浮遊細胞を用いるとともに,B/F分離を遠心分離又は細胞を通さないフィルターにより行う。
(6) 被告出願1ア平成17年3月31日,被告は,発明者をJ及びとして,別紙出G願目録1記載(1)の特許出願(以下「被告出願1」という )を,被告 。
のみを出願人として行った(甲30の1 。)イ被告出願1の願書に添付された要約書には次の記載がある。
【課題】細胞表面の20抗原に結合することにより特異的な生物学的CD反応を誘導するモノクローナル抗体を提供する。
【解決手段】20抗原の細胞外エピトープに対して強い結合親和性をCD有し且つ細胞増殖阻害活性等の生物学的活性を有するモノクローナル抗体をクローニングする。さらにそのモノクローナル抗体をキメラ化又はヒト化することによりB細胞が関与する疾患に対する治療薬を開発する。
ウ被告出願1の請求項4及び10において配列番号で特定されている合,(), 計6種類のマウス抗体は 本件マウス抗体 8種類 のうち, 1 1422K1 1791,1 1712,1 1402,1 1736,1 1782の6種類である。 KKKKKエみなし取下げ後記(10)アのとおり,被告出願1を基礎として優先権の主張をする特許出願がされたため,被告出願1は,特許法42条1項により,平成18年6月30日の経過時に取り下げたものとみなされた。
(7) 本件共同研究中止の申入れ平成17年9月7日付けの文書で,被告は,Aらに対し,本件共同研究12を中止し,同月末で清算をしたいとの通知をした(甲60 。)(8) 被告出願2ア平成17年12月28日,被告は,発明者をI,F及びとして,G(「」。) , 別紙出願目録1記載(2)の特許出願 以下 被告出願2 というを被告のみを出願人として行った(甲31の1 。)イ被告出願2の願書に添付された要約書の内容は,被告出願1のそれと同じ内容である。
ウ被告出願2の請求項2及び9において配列番号で特定されている合計8種類のマウス抗体は,本件マウス抗体であり,請求項6において配列番号で特定されているヒト化抗体は,本件マウス抗体のうち1 1791をKヒト化したものである。
エみなし取下げ後記(10)アのとおり,被告出願2を基礎として優先権の主張をする特許出願がされたため,被告出願2は,特許法42条1項により,平成19年3月28日の経過時に取り下げたものとみなされた。
(9) 原告出願1ア平成18年3月7日,原告は,発明者をB及びAとして,別紙出願目録2記載(1)の特許出願(以下「原告出願1」という )を,原告のみ 。
を出願人として行った(甲46の2 。)イ原告出願1の願書に添付された要約書には次の記載がある。
CD CDDNA ヒト20抗原を発現しているヒトB細胞株と,ヒト20ので形質転換された非ヒトかつ被免疫動物とは異なる動物由来の細胞株とを免疫原とするヒト20抗原を有する細胞に対する増殖阻害活性を有CDするモノクローナル抗体,及びこれをキメラ化又はヒト化したモノクローナル抗体を提供する。本発明のモノクローナル抗体は,医薬として好適な生物学的活性を示す。
13ウ原告出願1の請求項5及び11において配列番号で特定されている合計8種類のマウス抗体は,本件マウス抗体であり,請求項15において配列番号で特定されているヒト化抗体は,本件マウス抗体のうち1 179K1のヒト化抗体である。
エ寄託請求項14の4種類の細胞は,平成18年3月1日から,独立CHO行政法人産業技術研究所特許生物寄託センターに寄託されている(寄託番号:10543〜10546).FERM ABP-オみなし取下げ後記(11)アのとおり,原告出願1を基礎として優先権の主張をする特許出願がされたため,原告出願1は,特許法42条1項により,平成19年6月7日の経過時に取り下げたものとみなされた。
(10)被告出願3,,, ,, ア平成18年3月31日 被告は 発明者をI F及びとしてGM別紙出願目録1記載(3)の特許出願(以下「被告出願3」といい,被告出願1及び2と併せて「被告各出願」という。また,被告出願3に係る発明を「本件発明」という )を,被告のみを出願人として行った。 。
被告は,被告出願1,2を基礎として,優先権を主張している。
(甲32の1)イ被告出願3の願書に添付された要約書の内容は,被告出願1,2のそれと同じ内容である。
ウ被告出願3の請求項2及び10において配列番号で特定されている合計8種類のマウス抗体は,本件マウス抗体であり,請求項6において配列番号で特定されているヒト化抗体は,本件マウス抗体のうち1 1791Kをヒト化したものである。
(11)原告出願214ア平成18年7月6日,原告は,発明者をB及びAとして,別紙出願目録2記載(2)の特許出願(以下「原告出願2」といい,原告出願1と併せて「原告各出願」という )を,原告のみを出願人として行った。 。
原告は,原告出願1を基礎として,優先権を主張している。
(甲47の2)イ原告出願2の願書に添付された要約書には次の記載がある。
ヒト化抗20モノクローナル抗体,それらの選別基準,ならびにそCDれにより選別された,医薬として好適な生物学的活性を示すヒト化抗体を提供する。
ウ原告出願2の請求項5ないし7において配列番号で特定されているヒト化抗体は,本件マウス抗体のうち1 1791をヒト化したものである。
K(12)動産別紙動産目録記載の動産は,いずれも,本件共同研究の成果有体物として産出され,又は,本件共同研究のために購入されたものであり,それぞれ,同目録記載の保管場所に保管されている。
(13)相殺平成20年5月15日の本件弁論準備手続期日において,被告は,原告に対し,本件共同研究の目的外に支出された研究経費の返還請求権(後記第3の6【被告の主張】参照)をもって,原告の本件契約に基づく1300万円の未払研究経費の支払請求権(前記(2)イ)と,その対当額において相殺するとの意思表示をした。
(14)鳥取大学から原告に対する譲渡平成20年7月10日,鳥取大学は,原告に対し,原告と鳥取大学との間のすい臓がんに関係する2抗原を標的とする抗体医薬品の開発と,ND悪性リンパ腫に関係する20を標的とする抗体医薬品の開発を目的とす CDる共同研究に基づく発明の特許を受ける権利(三者出願に係る権利を除15く )及び成果有体物の所有権等を譲渡した(甲174。なお,譲渡の効 。
果については,当事者間に争いがある。。)2本訴請求及び反訴請求(1) 本訴請求原告は,被告に対し,ア被告各出願は不適法であるとして,被告出願1,2が原告出願1に対して,被告各出願が原告出願2に対して,それぞれ先願たる地位を有しないことの確認を,イ本件発明の特許を受ける権利の持分を取得したとして,5分の4の共有持分の確認を,ウ所有権に基づき,別紙動産目録記載の各動産(以下「本件動産」といい,個々の動産は同目録記載の番号を付して示す )につき3分の2の 。
共有持分の確認を,エ本件契約に基づき,未払研究経費1300万円及びこれに対する支払期限後の商事法定利率による遅延損害金の支払を,それぞれ求めている。
(2) 反訴請求被告は,原告に対し,ア本件発明の特許を受ける権利を取得したとして,これが全て被告に帰属することの確認を,イ所有権に基づき,本件動産1(1)・(7),2(2)ないし(4)以外の本件動産の引渡しを,ウ本件契約に基づき,研究経費のうち不用であった額及びこれに対する( ) 平成20年5月3日 反訴請求の追加的変更に係る書面送達の日の翌日からの商事法定利率による遅延損害金の支払を,それぞれ求めている。
163争点(1) 先願たる地位を有しないことの確認を求める利益(争点1)(2) 被告の出願は,原告の出願に対し先願たる地位を有さないか(争点2)(3) 本件発明の発明者及び寄与の割合(争点3)(4) 鳥取大学から原告への特許を受ける権利の譲渡は有効か(争点4)(5) 本件動産の所有者(共有者)及びその持分割合(争点5)(6) 原告が返還すべき研究経費の存在及び額(争点6)第3争点に関する当事者の主張1争点(1)(先願たる地位を有しないことの確認を求める利益)について【被告の主張】以下のとおり,原告には,先願たる地位を有しないことの確認を求める利益がない。
(1) 判決の効果の不存在被告各出願についても,原告各出願についても,拒絶理由の存否を判断するのは特許庁審査官及び審判官であり,裁判所に第1次的な判断権はない。
したがって,裁判所が本案の判断をしても,特許庁審査官及び審判官は法律上拘束されない。
(2) 被告出願1及び2に係る確認の利益の不存在被告出願1及び2は,被告出願3において優先権の主張の基礎とされ,かつ出願日から1年3か月を経過したため,初めからなかったものとみなされている。
(3) 原告各出願に係る特許登録の可能性の不存在被告各出願について先願たる地位を有しないことが確認されたとしても,原告各出願は,共同出願違反があるため特許を受けられない。
【原告の主張】17以下のような理由から,原告には,被告各出願の全てについて,先願たる地位を有しないことの確認を求める利益がある。
(1) 判決の効果被告各出願が冒認出願共同出願違反であることの確認が裁判所でなされれば,その判断は,原告各出願に係る特許庁での審査・審判における判断においても,事実上尊重される。
(2) 被告出願1及び2に係る確認の利益ア被告出願3が原告各出願に対し先願たる地位を有しているように見え, 。 るのは 被告出願1及び2に基づく優先権が主張されているからであるそして,被告出願1及び2がみなし取下げになった後も,その効果は存,, , 続しているから 被告出願3のみならず 被告出願1及び2についても先願たる地位を有しないことの確認を求める利益がある。
イ原告は,被告出願1及び2の後願排除効果により,原告各出願について,特許を受けられないおそれがあるから,被告出願3のみならず,被告出願1及び2についても,先願たる地位を有しないことの確認を求める利益がある。
2争点(2)(被告の出願は,原告の出願に対し先願たる地位を有さないか)(, ) について 前記1において 確認の利益が認められることを前提とした主張【原告の主張】以下のとおり,被告各出願は不適法な出願であり,出願日の利益を享受できないから,被告出願1及び2は原告出願1に対し,被告各出願は原告出願2に対し,それぞれ先願たる地位を有さない。
(1) 実施不能被告各出願に係る微生物は,明細書の記載のみでは当業者が容易に入手することができないところ,被告は,被告出願1及び2について寄託を行わず,被告出願3についてキメラ抗体産生細胞株及びヒト化抗体産生細胞18株の寄託を行っていない。
したがって,被告各出願は,実施可能要件を欠くものであって,治癒不能な拒絶理由ないし無効理由を含むし,特許法39条1項にいう「発明」には該当しない。
(2) 冒認出願後記3(争点(3))で述べるとおり,B及びCは,被告各出願に係る発明の実質的な発明者であるから,B及びCが発明者とされていない被告各出願は,冒認出願である。
(3) 共同出願違反被告各出願に係る発明は,共同研究の成果であるから,本件契約に基づき,原告と被告が共同出願しなければならないところ,被告はこれを単独出願した。
(4) 優先権の基礎の不存在被告出願3は,先願たる地位を有さない被告出願1及び2を優先権の基礎としている。
【被告の主張】いずれも争う。
3争点(3)(本件発明の発明者及び寄与の割合)について【原告の主張】(1) はじめに(発明者となるべき者)ア物質発明における共同発明者発明の過程に複数の者が関与した場合は,発明の特徴的部分,すなわち,特許請求の範囲に記載された発明の構成のうち従来技術には見られない部分や,当該発明特有の課題解決手段を基礎づける部分に創作的に寄与した者が発明者となる。
また,物質発明の本質は,有用な物質の創製,すなわち,新しい物質19が創製されることと,その物質が有用であることに存在するから,物質発明における共同発明者とは,新しい物質の創製あるいは有用性の発見に貢献した者であると解される。
もっとも,物質発明で求められる有用性は,発明の要件ではあるが,特許請求の範囲に含まれず,また,その物質が化学構造に付随して必然的に備えている性質であるから,有用性の発見に貢献するとは,未だ明らかになっていない有用性を見出したり,目標とする有用性(作用)の設定を行うなどの貢献を必要とするといえる。
イ本件における発明者の認定のあり方前記のとおり,検討されるべきは,物質の創製への貢献及び有用性の発見への貢献であるが,特に前者については,直接的な貢献の有無のみならず,創製(合成)の方向性の示唆や測定方法の工夫による貢献についても検討が必要となる。
もっとも,抗体発明においては,創製段階では全く有用性を予測できず,後に測定することによって初めて有用性が発見されるため,測定及び選抜により有用な抗体に絞ることの貢献度が極めて高いという特殊性がある。そのため,以下のような点を考慮する必要がある。
(ア) 直接的な貢献について抗体は,一般的な免疫法により,マウスなどの生物に備わった機能によって作製されるため,直接的な貢献の寄与度は小さいといえる。
(イ) 抗体作製の方向性の示唆について免疫法による抗体作製の段階では,どのような効果を持つ抗体が作製されるのか予想できないため,できるだけ多数の抗体を作製し,その特性を測定することにより,目的とする特性(有用性)を有する抗体のみを選抜し,開発の方向性を定めることになる。したがって,各抗体の特性を測定し,どの抗体を開発するかを方向づけることによる20貢献を検討すべきである。
そして,抗体の特性を測定し,今後の開発対象として有用性のある抗体のみを選抜するという,抗体作製の方向性の示唆は,極めて重要な貢献をしているといえる。
(ウ) 測定方法の工夫について前記のとおり,物質の測定が重要であるから,測定方法の工夫についても,貢献度が高いことは当然である。
(2) 本件発明の完成時期ア解決すべき課題リツキサンには,?@ 非ホジキンリンパ腫の50%以上を占めるびまん性大細胞型B細胞リンパ腫()には効果が小さい,?A キメDLBCLラ抗体であるためヒトの体内においては異物と認識される,?B 結合親和性が低いため投与量が多くなるという問題点が存在した。
そこで 本件共同研究においては これらの問題点を解消すべく ?@ ,, ,に対する活性及び活性が高い抗体を作製する ?ADLBCLCDCADCC ,ヒト化抗体を作製する,?B できるだけ結合親和性が高い抗体を選択することが課題となった。
イ発明完成時期本件発明が完成したといえるのは,前記課題が解決された時点であるから,発明完成時期は以下のとおりとなる。
(ア) マウス抗体, , マウス抗体の段階では活性や活性は測定できないしCDCADCCCDCADCC測定可能なアポトーシスは,ヒト体内における活性や活性との相関関係がない。そこで,本件共同研究においては,マウス抗体の結合親和性に着目して,リツキサンの元になったマウス抗体28との差違を確認し,キメラ化・ヒト化した場合にリツキサンよりB21優れた特性を持つことが期待される高親和性のマウス抗体,すなわち本件マウス抗体を選抜した。
したがって,本件マウス抗体の発明完成時期は,これらが最終的に選抜された平成16年11月8日である。
(イ) キメラ抗体前記アの課題からすれば,本件発明に係るキメラ抗体の発明完成時期は,リツキサンと同程度以上の結合親和性が確認され,リツキサンより活性や活性が高いことが見出された平成17年6CDCADCC月13日である。
(ウ) ヒト化抗体前記アの課題からすれば,ヒト化抗体の発明の完成時期は,リツキサンと同程度以上の結合親和性が確認され,リツキサンより活CDC性や活性が高いことが見出された平成18年3月16日であADCCる。
(3) 発明完成までになされた各人の寄与アB(ア) マウス抗体についてa抗原準備段階Bは,従前用いられていた大腸菌を用いた抗原20が,CD-GST立体構造を保持しておらず適切でないことを示し,マウス細胞と極めて類似するため,マウス体内で異物と認識されない細胞CHO(チャイニーズ・ハムスター卵巣由来細胞)を使用し,立体構造を保持した20細胞を抗原とすることを提案した。
CD/CHOその結果,より多種類のマウス抗体を得ることができ,優れた抗体を選別できる可能性が高まった。
bマウス抗体の選抜段階22本件共同研究のために,Bが新たに開発した蛍光遠心法により,マウス抗体の解離定数を測定し,結果を解析して,マウス抗体のグループ分け及びそれに基づくキメラ化候補抗体(本件マウス抗体)の合理的選抜を行った。
このグループ分けがなければ,アポトーシス誘導能はないが,結合親和性が2 8より優れているマウス抗体がキメラ化候補抗体としBて選抜されることはなかった。そして,蛍光遠心法は,この選抜にあたり十分信頼できる測定方法であったし,研究メンバー全員が,。, 蛍光遠心法による測定結果を前提として研究を進めていた 被告も抗体選抜というBの役割を重要視していたし,蛍光遠心法による測定結果を前提として,被告出願1を行っている。
(イ) キメラ抗体について本件マウス抗体のキメラ抗体について,Bが,蛍光遠心法を使用し,, , て結合親和性の測定を行い また 愛知県がんセンターの協力を得て活性,活性の測定を行い,これらの解析を行った。
CDCADCC被告は,Bによる測定後に同一内容の測定を行い,データを取り直,, 。 しているが 単なる追試に過ぎず Bの寄与を排除するものではない(ウ) ヒト化抗体について本件マウス抗体のうちヒト化されたものについて,Bが,蛍光遠心法を使用して結合親和性の測定を行い,また,愛知県がんセンターの協力を得て,活性,活性の測定を行い,これらの解析をCDCADCC行った。
この測定結果によって,先行医薬品として存在するリツキサンよりも効果が優れていることが確認され,ヒト化抗体の有用性が裏付けられた。
イC23(ア) マウス抗体についてa抗原準備段階Cが20及び20細胞を作製した。
CD-GSTCD/CHObマウス抗体の選抜段階Cが配列の解析を行った。
DNA(イ) キメラ抗体についてCが,キメラ抗体をデザインし,キメラ抗体の作製を行った。
(ウ) ヒト化抗体についてCが,のデザインに基づき,ヒト化抗体の作製を行った。
MGウによるマウス抗体の作製は,Cから提供された抗原を使用し,外G部受託業者として,らから,細かい指示を受けながら,既に確立され Lた方法()によって作業を行ったものに過ぎず,その寄与 Cell ELISAは極めて小さい。
が行った抗原の組み合わせ免疫は,の発案によるものではない。
G Gまた,組み合わせ免疫が本件発明に貢献したことを裏付ける科学的な根拠はなく,むしろ,20細胞の単独免疫の方が高い効果があっCD/CHOたとさえ判断される。
(4) 本件発明の発明者アマウス抗体の発明者(ア) BについてBが,抗原準備における20細胞の採用を発案したことにCD/CHOより,物質の創製への直接的な貢献が認められる。
,, , また Bは 蛍光遠心法という結合親和性測定方法を新たに開発しこれを用いることによって,マウス抗体のスクリーニング(キメラ化候補の選択)をしたという寄与が認められる。
24このように,結合親和性測定の結果の解析及び抗体選抜は,従来技術には見られない,すなわち,当該発明特有の課題解決手段を基礎づける発明の特徴的部分として位置づけられ,開発の方向性を示唆するとともに,有用性を発見したことによる重大な寄与が認められる。
したがって,Bは発明者に含まれる。
(イ) CについてCは,抗原準備において,20細胞を作製しており,発明CD/CHO者に含まれる。
(ウ)についてGは,本件共同研究において,マウス抗体作製,法に G Cell ELISAよるスクリーニング(1次 ,親和性及び競合反応の測定,マウス抗 )体の精製を行っているが,その寄与は極めて小さい。
イキメラ抗体の発明者キメラ抗体は,Bがキメラ化候補抗体として選抜した本件マウス抗体をキメラ化したものであるから,本件マウス抗体の発明者であるB及びCは当然に発明者となる。
,, ,, これに加えBはキメラ抗体の結合親和性を測定し活性ADCC活性について,愛知県がんセンターに測定の協力を依頼し,測定 CDC結果を解析したから,課題解決手段を基礎づける発明の特徴的部分について,決定的に重要な寄与をしたことは明らかである。また,Cは,キメラ抗体のデザイン及びキメラ抗体の作製を担当しており,重要な寄与をしている。したがって,B及びCは発明者である。
ウヒト化抗体の発明者ヒト化抗体は,Bによってヒト化候補抗体として選抜されたマウス抗体をヒト化したものであるから,キメラ抗体と同様,マウス抗体の発明者であるB及びCは当然に発明者となる。
25AD また,ヒト化抗体についても,キメラ抗体と同様,結合親和性,活性,活性を測定して,従来技術であるリツキサンより優れCCCDCた特性を有することを確認することが,発明の特徴的部分となる。したADCC がって,ヒト化候補抗体の選抜,ヒト化抗体の結合親和性測定,活性及び活性測定の解析を行ったBが決定的に重要な寄与をしたCDCことは明らかであり,Bは発明者である。
エ解離定数の貢献について被告出願3では,Bの測定した解離定数による限定を意図的に避けているが,Bが選択した本件マウス抗体や,それをキメラ化・ヒト化した抗体そのものに,Bの寄与が及んでいる以上,Bは本件発明の発明者である。
(5) 寄与割合, , ,。 以上によると B Cの本件発明に対する寄与は 5分の4を下らない【被告の主張】(1) はじめに(発明者となるべき者)ア物質発明における共同発明者共同研究においては,そこで行われた発明の全てが共同発明となるわけではなく,特許請求の範囲によって決まる個々の発明について,共同することによって初めて得られた成果のみが共同発明となる。
また,物質発明の本質は有用な物質の創製であり,新しい物質の創製あるいは有用性の発見に貢献した者が発明者である。
そして,有用性の発見に関しては,未だ明らかになっていない有用性を見出したり,目標とする有用性(作用)の設定を行うなどの貢献をしていることを必要とする。また,物質の創製への貢献に関しては,直接的な貢献のほか,創製(合成)の方向性の示唆や,測定方法の工夫が検討事項となるが,特段の事情のある場合でない限り,物質の作製行為に26直接的に関与しない者(直接的な貢献がない者)について,方向性の示唆,測定方法の工夫などの要素によって,発明行為が認められる可能性はない。
イ本件における発明者の認定のあり方(ア) 有用性の発見について被告出願3の抗体発明における有用性(作用効果)は,明細書に記載されているように,アポトーシス誘導,生育阻害,活性であCDC, , 。 るが これらは既知の生物活性であって 新規な有用性の発見はない(イ) 抗体作製の方向性の示唆について20抗原でマウスを免疫することによりマウス抗体を取得し,次CDいでこれをキメラ化するという方法論は,既知の方向性である。
(ウ) 測定方法の工夫についてアポトーシス,活性,活性の測定は,いずれも確立しCDCADCCた測定方法である。
(エ) 直接的な貢献について以上のとおり,本件発明においては,方向性の示唆,測定方法の工夫などの要素を考慮すべき特段の事情はなく,マウス抗体の作製に対,, する直接的な貢献のみが検討の対象となり 直接的な貢献がなければ物質特許の発明に対する共同発明行為とはいえない。
ウ原告主張の抗体発明に係る特殊性について(ア) 直接的な貢献について抗体は生物に備わった機能により作製されるため,作製段階においては,産生される抗体やその効果を予測することが極めて困難であるから,現実に効果のある抗体を得たという結果が重要になる。人為的にマウスに有用な抗体を産生させる方法は存在しないが,現に,マウスに有用な抗体を産生させることに成功すれば,それは大発明なので27ある。
これに対し,が既に選抜していた19種類のマウス抗体から8G種類を選んで,確立した測定方法で生物活性を測定し,所望の効果を有する抗体であることを認識する行為には,発明行為性はない。
(イ) 抗体作製の方向性の示唆について方向性の示唆がある場合とは,作製方法が新規であるような場合において,新規物質の作製に直接携わらなくても,作製の方向性を示唆することをもって,創作性のある行為と評価できる場合をいう。
ところが,抗体作製の場合は,マウスをコントロールして特定の抗体を産生することは不可能であり,有用な抗体の作製について,方向性の示唆により貢献するという関係は存在しえない。また,各抗体の特性を測定し,どの抗体を開発するかを決めることは,そもそも全く創作性の認められない行為である。
(ウ) 測定方法の工夫について測定方法の工夫がある場合とは,新規物質の有用な効果が新規に知られたものであることを前提に,新規物質の作製に直接携わった者でなくても,新規な効果の測定方法に対して創作性を発揮した者が共同発明者となる場合をいう。当該物質に新規に発見された効果がなければ,測定方法を工夫しても物質特許の発明者にはならない。
ところが,Bの測定した解離定数は,被告出願3の構成要件要素ではなく,作用効果でもない。
(2) 本件発明の完成時期ア解決すべき課題, ,, リツキサンには ?@ ヒト化抗体でないため ヒトの体内においては異物と認識されて早期に除去され,薬効の持続性が劣る,?A 約半数のBリンパ腫患者には効果が見られないという問題点が存在した。
28そこで,本件共同研究においては,これらの問題点を解消すべく,リツキサンよりも薬効及び持続性に優れたヒト化抗体を開発することが課題となった。
イ発明の完成時期発明の完成時期は,マウス抗体の精製抗体が取得され,アミノ酸配列の特定がされ,など何らかの手段により20との結合性Cell ELISA CDが確認され,生物活性など抗体の有用性が認められたときである。
なお,キメラ化候補抗体の選抜は,スピードが重視される新薬の開発において便宜上行われたに過ぎず,選抜されなかった抗体の有用性を否定するものではない。
(ア) マウス抗体本件発明に係るマウス抗体は,平成16年10月にアミノ酸配列が特定され,このときまでに生物活性を有することが認識されていたので,このときが発明完成時である。
(イ) キメラ抗体本件発明に係るキメラ抗体が作製されたのは平成17年5月で,その生物活性(活性)が認識された平成18年3月23日が発明CDCの完成時である。
(ウ) ヒト化抗体本件発明に係るヒト化抗体が作製されたのは平成17年7月で,その生物活性が認識された平成17年11月15日が発明の完成時である。
(3) 発明完成までになされた各人の寄与G アは,当初はらの指示どおり抗体作製を行ったが,うまくいかなGLかったので,1 09シリーズ以降は,免役の期間や,教科書の常識と異 K29なる独自の具体的な免疫条件(20細胞と細胞の組み合わ CD/CHORajiせ)を考えて抗体作製を行った。
マウスがどんな抗体を産生するかは人為的にコントロールできないが,は幸運にもリツキサンを上回る生物活性(活性)を示す抗G CDC体を取得したのであり,これが唯一の決定的な発明行為である。
イB原告は,マウス抗体の結合親和性の測定にBの貢献があると主張するが,薬効として意味があるのは,マウス抗体をキメラ化・ヒト化したときの生物活性であり,マウス抗体の結合親和性は,これとは結びつかない。したがって,キメラ化候補抗体の選択にあたり,マウス抗体の結合親和性を測定する意味はない。
また,本件マウス抗体は,平成16年10月ころ,蛍光遠心法による結合親和性測定が行われる以前に,?@ 細胞障害活性(アポトーシス誘導と生育阻害)がある,?A リツキサンの抗体と比べてユニークなアミノ酸配列を有している,?B 異なった組み合わせ免疫によって得られている,?C アミノ酸配列が同じ,又は類似している複数の抗体の間では重複しないようにする,などの基準で選抜されたのであり,蛍光遠心法により測定された解離定数は参考にされていない。
しかも,蛍光遠心法は,解離定数の測定方法として適切ではなく,科学的に十分な根拠を有していないから,本件発明に寄与していない。
被告出願1の請求項に蛍光遠心法による解離定数の限定が含まれてい, , たのは キメラ抗体の生物活性データ取得後に行う予定であった出願を急遽行うにあたり,生物活性の確認されていないマウス抗体を特徴づけるため,蛍光遠心法に係る出願データを利用したからに過ぎない。
ウC原告は,20細胞を提供したCの貢献があると主張するが,CD/CHO30本件発明において重要であったのは,20細胞を用いることで CD/CHOはなく,最終回の免疫において細胞を投与したことである。20 Raji CD細胞のような,ヒトのタンパク質を遺伝子組換で動物細胞膜に発 /CHO現させ,その細胞を免疫原や固相に使用することは公知技術である。
したがって,Cによる20細胞の提供は,本件発明に創造的CD/CHOに寄与したものではない。
(4) 本件発明の発明者本件発明に係る発明行為は,が行ったマウス抗体の作製行為(とりGわけ免疫操作によるマウス抗体の取得)と,が行ったヒト化のアミノ M酸配列の設計だけであり,それ以外の者の創作的関与はない。
マウス抗体が取得されなければ,それを選択することもできないのであって,取得行為こそが本件発明の特徴的部分であり,選択行為は発明行為の一部ではない。
(5) 被告の出願に対する原告の同意被告出願1に係る発明には,蛍光遠心法による測定で得られた解離定数の限定が含まれており,Bも発明者の一人であるから原告の共有持分も存在したが,原告は,被告が単独で被告出願1を行うことに同意した。
なお,被告は,本件マウス抗体が上記解離定数による限定範囲に含まれないことを懸念して,被告出願2を行ったが,その後,この懸念は現実のものとなっている。
(6) 寄与割合, , ,, 以上によると B Cの本件発明に対する寄与は0であり 本件発明は及びの寄与からのみなる。
GM4争点(4)(鳥取大学から原告への特許を受ける権利の譲渡は有効か)について【原告の主張】31(1) 鳥取大学の特許を受ける権利(), , 前記3 争点(3) で述べたとおり Cは本件発明の発明者であるから鳥取大学が,発明規程(甲171)に基づき,その特許を受ける権利承継している。
(2) 被告の主張(2),(3)に対する反論ア被告への譲渡の不存在被告と鳥取大学との間には,被告が主張するような,本件発明に係る特許を受ける権利を被告に帰属させる黙示の合意は存在しない。
イ原告への譲渡の有効性共有に係る特許権の持分は,他の共有者の同意を得なければ譲渡することができないが(特許法73条1項 ,これは,他の共有者が知らな )い間に,競争者が当該特許発明実施することを防止するためである。
ところが,原告は,既に本件発明の共有持分を有しているのであるから,上記趣旨は本件には当てはまらず,被告の同意を得なくても,原告への譲渡は有効である。
【被告の主張】(1) 特許を受ける権利不存在前記3(争点(3))で述べたとおり,本件発明について,Cは共同発明者ではなく,また,鳥取大学に発明の届出がされた事実もなく,鳥取大学は,本件発明に係る特許を受ける権利を有していない。
(2) 被告への譲渡仮に,Cの行為により,鳥取大学に特許を受ける権利の一部が発生していたとしても,黙示の合意により,被告に移転されている。
(3) 原告への譲渡に対する不同意仮に,Cの行為により,鳥取大学に特許を受ける権利の一部が発生していたとしても,原告への譲渡には同意しない。
325争点(5)(本件動産の所有者(共有者)及びその持分割合)について【原告の主張】(1) 本件動産が共有物となること本件動産1(1)・(7),2(2)ないし(4)は,いずれも,本件共同研究において購入ないし提供を受けたものであり,いずれも本件共同研究の成果有体物である。
これ以外の本件動産のうち,マウス抗体関係のものは,共同研究グループの外部委託先が作製したものであり,その余のものは,本件共同研究の過程でCが作製したものであって,本件共同研究の成果有体物である。
そして,本件共同研究の成果有体物は,本件契約条項14条に基づき,知的財産権として共有物となる(原告の持分は,後記(2)のとおり,鳥取大学の持分を譲り受けた結果,3分の2となる。。)(2) 鳥取大学から原告への譲渡原告は,本件動産に係る鳥取大学の持分を譲り受けた。
(3) 確認の利益被告は,本件動産1((1)・(7)を除く,2((2)ないし(4)を除 。)く3について 所有権を理由に引渡しを求めており 本件動産1(1)・ 。),, ,(7),2(2)・(3)については,被告に所有権があると主張している。
【被告の主張】(1) 本件動産に係る所有権の帰属以下のとおり,本件動産2(4)を除く本件動産の所有権は,いずれも被告に帰属している。なお,本件動産1(1)・(7),2(2)・(3)については,返還は求めない。
アマウス抗体関係(本件動産1(1),2(1))あるいはが作製したものであるところ,被告は,特殊免役研究GL所に委託費を支払い,大阪市立大学に経済的対価を支払っているから,33所有権は被告に帰属している。
イキメラ抗体関係(本件動産1(2),2(5),3(1))Kが,の取得したマウス抗体のを,Cの作製したヒト抗体のG DNAを含む発現用ベクターの骨格部分に組み込んだもの(本件動産3 DNA(1))を,被告が購入した培地で増殖させた細胞に導入し(本件 CHO動産1(2) ,産生されたものを精製したもの(本件動産2(5))であ )るから,民法243条により,所有権はいずれも被告に帰属している。
仮に,所有権の一部又は全部が鳥取大学に帰属していたとしても,被告は鳥取大学に経済的対価を支払っており,鳥取大学の所有権を被告に帰属させる黙示の合意が存在していた。
ウヒト化抗体関係(本件動産1(3)及び(4),2(6)及び(7),3(2)及び(3))がデザインしたアミノ酸配列に基づき,被告の外部委託先が合成Mしたマウス抗体のを,Cが作製したヒト抗体のを含む発現 DNA DNA() , 用ベクターの骨格部分に組み込んだもの 本件動産3(2)及び(3) をKが,被告が購入した培地で増殖させた細胞に導入し(本件動産CHO1(3)及び(4) ,産生されたものを精製したもの(本件動産2(6)及 )び(7))であるから,民法243条により,所有権はいずれも被告に帰属している。
仮に,所有権の一部又は全部が鳥取大学に帰属していたとしても,被告は鳥取大学に経済的対価を支払っており,鳥取大学の所有権を被告に帰属させる黙示の合意が存在していた。
エ抗20抗体関係(本件動産1(5)及び(6),3(4)及び(5))CD被告の外部委託先が作製したを,Cが発現用ベクターの基本骨 DNA格に組み込んだもの(本件動産3(4)及び(5))を,Kが,細胞 CHOに導入したもの(本件動産1(5)及び(6))であるから,所有権はいず34れも被告に帰属している。
オ20細胞関係(本件動産1(8)〜(10),3(6)〜(8))CD/CHO市販の遺伝子から調製されたを,Cがベクターに組み DNApNOW込んだもの(本件動産3(6)〜(8))を,Kが細胞に導入したも CHOの(本件動産1(8)〜(10))であるから,所有権はいずれも被告に帰属している。
(2) 原告の主張に対する反論次のとおり,本件動産は共有物とはならない。
ア本件共同研究は本件契約の対象ではなく,本件契約条項は適用されない。
イ仮に,本件共同研究が本件契約の対象であったとしても,Bが行ったのは,被告出願1に係る解離定数の測定のみであるから,細胞,抗体,遺伝子などの動産が共同研究の成果有体物となることはない。
ウ鳥取大学は本件契約の当事者ではなく,鳥取大学で作製されたものについて,本件契約条項は適用されない。
6争点(6)(原告が返還すべき研究経費の存在及び額)について【被告の主張】(1) 目的外支出原告が,本件契約に基づく研究経費から支出した費用のうち,次のものに係る支払は,本件共同研究の目的外支出である。
ア質量分析装置及び質量分析用データ解析システム(以下「質量分析装置等」という:2343万6000円 。)購入日である平成18年3月20日時点において,本件共同研究は未だ質量分析を検討するような段階ではなく,その後も質量分析は行われていない。また,質量分析装置等は高額であるため,質量分析を外部委託することも考えられるから,購入について被告の同意を必要とすると35いうべきであるところ,被告は同意していない。
また,仮に購入予定があったとしても,予算計画書に記載がなく,支出について,予算承認を受けていない。
しかも,上記購入当時は,既に共同研究の実体が消失していた上,予定されていた共同研究期間も同月31日までであり,これ以降に行われる質量分析は,本件契約に基づく共同研究ではない。
これらのことからすれば,質量分析装置等の購入は,予算消化のための目的外支出であるといえる。
イ別紙消耗品一覧表記載の消耗品(以下「本件消耗品」といい,個々の消耗品については,同表記載の番号を付して示す )のうち「必要数」 。
欄記載の数量を超えるもの:959万1612円本件消耗品の購入については,原告において,共同研究目的の範囲内であることを立証する必要があるが,被告が具体的に指摘できるだけでも,本件共同研究に係る実験には必要でないものや,現実には使用されなかったもの,必要以上に多くのものが購入されている。
(2) 返還額本件共同研究の名目で支出された研究費は6532万8645円であるところ,前記(1)のとおり,3302万7612円は目的外支出であり,本来,被告が負担すべき経費は,経費負担割合に応じた1597万3039円(1円未満切り上げ)である。
被告は,これまでに3200万円の研究経費を負担しているので,その差額である1602万6961円について,原告に対し,返還請求権を有する。
ところで,原告は,被告に対し1300万円の未払研究経費を請求しているところ,この請求権が存在するのであれば,被告は,上記1602万6961円の返還請求権のうち対当額で相殺する(前提事実(13) 。)36そして,上記相殺によって,被告は1300万円の研究経費を支払ったことになるが,同全額が本件共同研究において,不用の研究経費であり,被告に返還されるべきであるから,結局,被告は,原告に対し,合計1602万6961円の返還請求権を有している。
(上記主張は,被告作成の平成20年5月1日付け「反訴請求の追加的変更」において主張された計算方法をもとに,その後判明した経費の修正結果を反映したものである。なお,被告は,平成21年6月22日付け準備書面(9)において,これと異なる計算方法をしており,その結果は,上記反映結果と同額であるが,同準備書面の計算は,あくまで便宜的な計算方法を示したものと考える。また,上記計算の結果,被告の求めるべき金額は,上記「反訴請求の追加的変更」において求めた2246万8976円から減額となったが,請求の趣旨の変更はしていない )。
【原告の主張】(1) 被告の同意について本件契約において,経理担当は原告であるところ,研究経費は原告が管理しており,機器及び消耗品の購入については,その必要性を判断できる原告側に一任されていたから,購入に関し,個別に被告の同意を得る必要性はない。
また,購入を担当していたのは,被告に雇用されていたJであり,Jが購入内容を被告に報告していたが,共同研究期間中,被告が異議を述べたことはなかった。
なお,被告が共同研究の中止を申し入れてからは,同意を取ることは不可能である。
(2) 目的の範囲内での支出被告が目的外支出であると主張する費用は,以下のとおり,いずれも,本件共同研究のために支出されたものである。
37ア質量分析装置等質量分析は,抗体の質を評価するために欠くことができず,本件共同研究においても予定されていたため,本件共同研究のために質量分析装置等を購入し,実際に使用した。
なお,対被告との関係では,予算承認の有無は,支出の効力に影響を及ぼさない。
イ本件消耗品本件消耗品の用途は,別紙「本共同研究において購入した試薬及び備品の用途一覧表」記載のとおりである。
本件消耗品に係る個別の支出が本件共同研究目的の範囲外であることの立証責任は被告にあるところ,被告は単に,不必要であると主張したり,必要数を主張するのみで,その具体的な根拠を示さない。
第4当裁判所の判断1争点(1)(先願たる地位を有しないことの確認を求める利益)について確認の利益は,判決をもって法律関係の存否を確定することが,その法律関係に関する法律上の紛争を解決し,当事者の法律上の地位の不安,危険を除去するために必要かつ適切である場合に認められるものである。
しかしながら,先願たる地位が争われる特許出願は,特許登録のための実体的・手続的要件が認められるかが未だ不明であり,先願たる地位の存否の判断が,将来,特許庁においてなされるか否かも不明である。したがって,原告が確認を求めている権利あるいは法的地位に係る不安は,未だ現在化していないといえる。
また,原告自身が 「事実上の尊重」という効果を主張しているように, ,特許出願における先願たる地位の存否については,特許庁が第1次的な判断権を有しており,その判断は,法律上,同一事実に係る裁判所の判断に拘束されることはない。したがって,裁判所が先願たる地位の存否について確認38を行うことは,紛争解決にとって有効とはいえず,原告の法律上の地位の不安,危険を除去するために必要でも適切でもない。
以上のとおりであるから,原告には,先願たる地位を有しないことの確認を求める利益がない。
2争点(3)(本件発明の発明者及び寄与の割合)について(1) 本件発明に至る経緯前提事実,証拠(甲20,75,76,78,165〜169,後掲のもの)及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実が認められる(一部争いのない事実を含む。。)ア大阪市立大学の研究かねてから,大阪市立大学では,Nが中心となり,鳥取大学のCも参加して,すい臓がんに対する2抗体の研究が行われていた。
ND米国バイオ医薬開発ベンチャー企業の日本法人代表者であったDは上記研究を知り,同研究をベンチャービジネス化することを提案し,Dの紹介により,大阪大学のAも同研究に参加して,被告が設立されること(,)。, , になった 乙17 18もっとも D自身は被告の役員とはならずDの依頼によりEが代表者となった。
イ被告の設立と大阪市立大学との共同研究Dは,2抗体の開発だけでなく本件共同研究も行えば,全薬工業ND株式会社(以下「全薬工業」という )から研究資金の提供を受けるこ 。
とができると考え,NやCに対し,本件共同研究も併せて行うよう勧めた。その結果,平成15年5月ころから,本件共同研究が行われるようになった。
本件共同研究においては,Cが,鳥取大学で抗原を作製して,大阪市立大学に送付し, が,大阪市立大学で抗体作製及びによL Cell ELISAるスクリーニングを行っていた。また,抗体作製は,特殊免疫研究所に39も外部委託されており,特殊免疫研究所では,が,から抗原や抗体 GLCell ELISAの送付を受け,さらには指示を受けながら,抗体作製及びによるスクリーニングを行っていた(甲175の1〜4,甲176の1〜4 。)当初,Cは,抗原として,大腸菌を使って作製した20を用CD-GSTいていたが,20結合性を有する抗体を得ることができなかったとこ CDろ,タンパク質の構造研究を専門とするBから,20は,自然 CD-GSTな立体構造が保持されていないため,抗原として適切でないとの指摘を受けた。そして,Bから動物細胞を用いることを提案されたCは,Bと話し合った結果,抗原として,チャイニーズハムスターを使って作製した20細胞を用いることにし,平成15年11月ころまでに,CD/CHOこれを作製した 甲145の1〜5そしても 免疫及びスクリー ()。,, Gニングに20細胞を用いるようになり(乙6の2〜4の各1・ CD/CHO2 ,このころから,20結合性を有する抗体が,多く取得されるよう ) CDになった。
共同研究当事者の変更被告は,研究開発資金残額が少なくなったこともあり,それまで大阪市立大学に置いていた研究の中心を,適切な設備・人材を保有し,マッチングファンド(産学協同を推進するため,大学が研究開発能力のみならず,研究経費も負担し,特定の研究テーマについて企業と共同研究を行うための予算であり,大阪大学大学院工学研究科内に設立された大阪大学フロンティア研究機構〔FRC〕が管理していた )の利用が可能 。
な原告に移すことを計画し(乙24,25 ,平成16年2月27日に )は,Aを通じて,原告の研究室の使用を申し込んだ(甲79 。)同年3月15日,被告は,研究の中心を原告に移行し,フロンティア(, 研究機構のマッチングファンドを利用することを正式に決定し 乙264027 ,フロンティア研究機構の承認を得て,同年4月から 「膜表面 ) ,分子非可溶性エピトープの研究」というテーマで,共同研究が開始されることになった(甲12 。そして,被告は,同年4月1日にKを,同 )年6月1日にJを,それぞれテクニシャンとして雇用し,Kは,鳥取大学に派遣されてCの下で,Jは,A’研究室に派遣されてBの下で,それぞれ本件共同研究に携わるようになった(甲13〜15 。その後, )被告は,Bとの共同研究者として原告に派遣する人材を探していたが,結局は見つけることができなかった。
エ開発会議の開催本件共同研究についての進捗状況は,月に1回程度行われる開発会議で報告され,ここで結果の共有が行われ,研究方針が決定されていた。
また,開発会議には,被告への資金提供を検討している全薬工業の従業員らが参加し,報告を受けることもあった(甲167 。)オ標識法に代わる親和性測定方法の開発とその有効性RI(ア) 平成16年6月19日,E,C,B,Jの出席の下,開発会議が行われ,Cから,群馬大学に依頼していた(ラジオアイソトープ)RICell ELISA標識法による解離定数の測定結果が思わしくないこと,は,細胞をグルタルアルデヒド固定しているため,抗体が変性してしまうという問題があることなどが報告された(甲23 。)そこで,Bは,標識法を用いない方法で,自ら解離定数の測定RIを行うことにした(甲25 。)(イ) 平成16年7月9日,E,C, ,B, ,Jの出席の下,開発会GL議が行われ,Bから,新たに開発した,標識法を用いない蛍光遠 RI心法による結合親和性測定の実験結果が報告された(甲33の1・2 。また,同日,引き続いてIや全薬工業の社員も出席しての会議 )も行われ,全薬工業側に対し,本件共同研究の進捗状況について説明41が行われた(甲34の1・2 。)カ蛍光遠心法による結合親和性の測定と法における細胞のCell ELISA非固定の方針決定(ア) 平成16年7月28日,Bは,Eに対し,博士と電話で話してO聴取した内容として,の結果が悪いこと,大腸菌を利用 Cell ELISAする免疫は勧められず,細胞を使用する免疫はよいやり方であ CHOること,細胞を固定する方法でのスクリーニングは妥当でないこと,マウスの腹水を用いる場合,抗体の濃度が疑わしいことなどを報告した(甲28,136 。)(イ) 平成16年8月7日,E,D,C, ,B, ,Jらの出席の下,GL開発会議が行われた(甲29 。)Bは,改めて,博士から聴取した内容(前記(ア))について報O告を行い,は固定しない方法で行うこと,蛍光遠心法に Cell ELISAよる測定を行うこと,抗体はマウス腹水由来のものではなく,培養上清で精製されたもので行うことなどが決まった。
キ全薬工業の関与についての方針決定平成16年8月20日,E, , ,I,J,C,Bのほか,全薬工GL業の社員も出席しての開発会議が行われ,本件共同研究の進捗状況について,J, ,Bらから報告が行われた(甲27 。また,引き続き内G )部的な会議も行われ,Eから,全薬工業との交渉状況に関し,大学及び個人の権利の確認や,ロイヤリティなどの話があった(甲137 。)もっとも,その後,全薬工業は,本件共同研究については原告や鳥取大学が関与しているため,全薬工業が特許権を完全に掌握できないという理由で,本件共同研究への資金提供を行わないことになった。
クらによるマウス抗体の作製と測定G平成16年9月12日までに,は,自ら作製した19種類のマウ G42ス抗体(1 09,1 12〜1 14,1 17の各シリーズ)と,が作製した KKKKL2種類のマウス抗体(12 11,9 10)の合計21種類のマウス抗体のう ECち,培養上清から精製した19種類を,蛍光遠心法による測定のため,Bに送付した(甲186 。)また,は,上記精製マウス抗体について,同月13日に,グルタGルアルデヒドによる固定を行わないによる測定を行い(甲 Cell ELISA40の2,乙7の3 ,同年10月2日から7日にかけて,細胞を ) Raji用いた生育阻害の測定を行った(乙10 。)ケ測定結果の報告とマウス抗体の選抜平成16年10月9日,E,C, ,B,N, ,K,Jらの出席のGL下,開発会議が行われた(甲40の1 。)Eからは,特殊免疫研究所のFが被告の取締役に加わること,全薬工業との関係が従来のものから変更になったこと,他社(シミック)との提携・契約を検討中であることなどが報告された。
また,前記クのマウス抗体について,から,による結GCell ELISA合親和性及び競合反応の測定結果と生育阻害の測定結果が,から,ア Lポトーシスの測定結果が,Kから,配列(シークエンス)の解析 DNA結果が,Jから,蛍光遠心法による結合親和性の測定結果が,それぞれ報告された。そして,これらに基づく検討の結果,前記クの21種類のマウス抗体のうち,実験を進める抗体として,1 0911,1 0924,1 12KKK28,1 1257,1 1402,1 1422,1 1712,1 1791の8種類が選抜されKKKKKた(甲40の1・2,乙35の1〜5 。もっとも,この時点で,1 17 ) Kシリーズについて,蛍光遠心法による結合親和性の測定は行われていなかった。
コBによるマウス抗体(キメラ化候補抗体)の選別平成16年11月1日,Bは,Cから,早急にBと話合いをしてキメ43ラ化抗体の候補を絞るよう,Dの指示があったと連絡を受けた(甲104 。)同月5日,Bは,上記開発会議後に行われた蛍光遠心法による結合親和性測定の結果もふまえた上で,キメラ化の候補として,前記クの21種類のマウス抗体の中から,生育阻害があるもの,結合親和性が高いもの,サブクラスが異なるものを,各免疫法から1つ以上選択し,ほぼ同等の性質のものは削除した結果,前記クの対案として,1 0924,1 12KK28,1 1257,1 1402,1 1422,1 1712,1 1736,1 1791の8種類をKKKKKK改めて選抜し,その結果をCらに報告した(甲39,154,155,162 。)サキメラ化候補抗体の最終選考平成16年11月8日,D,E,C, ,B,N, ,Jらの出席のGL下,開発会議が行われた(甲38の1 。)EやDからは,シミックが参加することに合意したこと,シミックへ開発計画を明示すること,全薬工業とは以前のような関係・契約はないが,何らかの形で関係継続の可能性があることなどが報告された。
そして,キメラ化候補抗体の選考が正式に行われ,Bが事前に選んだ上記8種類のマウス抗体のうち,1 1257は,1 1228とアミノ酸配列がKK近いため,キメラ化候補から外し,1 1782をキメラ化候補に加えるこ Kとが決定され,本件マウス抗体8種類が最終的に選抜された。本件マウス抗体は,?@ リツキサンと類似するものとして,生育阻害があり,結合親和性が2 8と同程度のもの(1 0924,1 1422,1 1791 ,?A リツBKKK )キサンとは結合パターンの異なる高親和性抗体として,生育阻害は□ないが,結合親和性が2 8より強く,で競合反応があるも BCell ELISAの 1 1712生育阻害はないが 結合親和性が2 8より強いもの 1 (),, (K B □,,,)()。 KKKK12281 14021 17361 1782に分類されていた甲38の244その後,本件マウス抗体のうち,1 1791及び1 1782がヒト化される KKことになり(甲41の1・2 ,同年12月2日,に対し,ヒト化抗 ) M体のデザインが依頼された(甲42 。)シ出願についての協議(ア) 平成16年12月8日,Dは,B,C,Eに対し,20関連の出CD願として,?@ 本件マウス抗体全部と,そのキメラ抗体(つなぎ合わせるヒト定常域配列を明記)及びヒト化抗体(以下「出願候補?@」という,?A 抗体作製方法及び効果的なスクリーニング法(以下「出 。)願候補?A というの2つを出願するつもりであることを伝えた 甲 」。) (49,50 。さらに,同月13日,Dは,E,A,B,Cに対し, ), , 出願候補?@について 出願人を被告にすることは既定のことと思うが発明者を決定しなければならないとして,発明者を誰にするか意見を求めた(甲51 。)これに対し,Eは,アイデアを出し,実作業を行ったかテクニシャンに行わせた研究者とすべきであると返答し(甲52 ,Bは,研究 )者が発明者に入り,出願は原告と被告との共同出願となり,権利行使に関しては別途協議となると返答した(甲53 。)しかしながら,Dは,Bに対し,原告の知的財産本部は,権利配分についての合理的見解を持てず,出願関係者の状況を的確に評価して出願を管理・メンテナンスする能力を有しているとは考えられないとして,出願候補?@については,被告単独出願とし,発明者はE(又はJを追加)とすること,出願候補?Aについては,被告と原告との共同出願(場合によっては原告の単独出願)とし,発明者は被告,原告,()。 鳥取大学の関係者とするのが妥当であるとの見解を示した 甲54H (イ) 平成17年2月ころ,Dは,Eに対し,被告の役員としてFとを予定していることを伝えたところ,同月末ころから,Eは,被告の45業務には関与しなくなり,同年4月6日に被告の代表取締役を辞任した(甲167 。)同年3月1日,Bは,約半年間の留学のため,渡英した。
(ウ) 平成17年3月19日,は,に対し,特許出願について,原HG告及び鳥取大学との権利関係があることから,出願候補?Aについては両大学の共有成果とすること,出願候補?@については,被告単独の成果であることで既に合意されていると理解しており,事業化された場合に,相手方との交渉や,将来的なロイヤリティ収入に関して大きな影響を与えるので,上記の構成で出願しておくことが被告にとって最も有利であることを電子メールで伝え,同一のメールを,Bら研究担当者に対しても,送信した(甲57 。
cc ), , , , , ,, , (エ) 平成17年3月25日 E F I C一時帰国したBGHJの出席の下,開発会議が行われた(乙1 。)そして,出願候補?Aは原告と鳥取大学との共同出願,出願候補?@は被告単独出願として,いずれも同月29日に特許出願することが報告され,Bからは,本件マウス抗体のキメラ化・ヒト化について,進捗状況が報告された(乙1 。)ス特許出願(三者出願,被告出願1)平成17年3月31日,は,出願候補?@及び?Aの出願を依頼してHいた特許事務所に対し,明細書の最終案を電子メールで送信し,同一のメールを,Bら研究担当者に対しても,送信した(乙51〜53 。
cc )そして,同日,出願候補?@について,被告のみを出願人として,出願候補?Aについて,原告,被告,鳥取大学を共同出願人として,それぞれ特許出願が行われた(甲30の1,甲26 。)このうち出願候補?@に係る出願が,被告出願1である。
,,,, また 出願候補?Aに係る出願が 三者出願であり 出願にあたっては46同月30日,三者間で,特許共同出願契約が締結された(甲58 。)セその後の研究開発(1 1791への絞り込み)K(ア) 平成17年5月10日,本件共同研究について,による開発タ Hイムラインの進捗状況総括と変更に係る報告,B及びJによる評価試験(アポトーシス試験,試験,試験)に関する報告,CADCCCDCによるキメラ抗体の準備状況及びヒト化抗体の開発状況に関する報告,出席者による討議などを行う予定で,F, ,C,一時帰国したGB,J,の出席の下,開発会議が行われた(甲183の1・2 。 H )(イ) 平成17年7月6日, ,一時帰国したB,F,C,K,Jの出席Gの下,開発会議が行われた(甲43の1 。)C及びKからは,本件マウス抗体のキメラ化の状況と,1 1791及Kび1 1782のヒト化の状況が,からはキメラ抗体のに K GCell ELISAよる試験結果が,B及びJからは,キメラ抗体の蛍光遠心法による結CDCAD 合親和性試験結果と,愛知県がんセンターにおける試験と試験の結果などが,それぞれ報告された。
CCそして,キメラ抗体に評価すべき材料がなかった1 1782のヒト化 Kは行われないこととなり,以後は,1 1791のヒト化のみが進められ Kた(甲45 。)ソ本件共同研究中止の申入れと交渉(ア) 平成17年9月7日付けの文書で,被告は,Aらに対し,本件共同研究を中止し,同月末で清算をしたいとの通知をした(甲60 。)(イ) その後,双方は,弁護士を通じ,交渉を始めたが(被告の代理人弁護士は途中で交代した,原告は,本件共同研究の継続,被告出願 。)1の共有化を求め,被告は,本件共同契約の中止,細胞,抗体等の引渡を求め,平行線を辿った(甲63〜65,甲66の1〜42 。)タその後の特許出願47,,()。 次のとおり 双方から 特許出願が行われた 前提事実(8)〜(10)平成17年12月28日被告出願2平成18年3月7日原告出願1平成18年3月31日被告出願3平成18年7月6日原告出願2(2) 発明者となるべき者ア発明者「発明」とは「自然法則を利用した技術的思想創作のうち高度のもの」をいい(特許法2条1項 ,特許発明技術的範囲は,特許請求の )範囲の記載に基づいて定めなければならない(同法70条1項 。)したがって,発明者(共同発明者)とは,特許請求の範囲の記載から認められる技術的思想について,その創作行為に現実に加担した者ということになる。また,現実に加担することが必要であるから,具体的着想を示さずに,当該創作行為について,単なるアイデアや研究テーマを与えたり,補助,助言,資金の提供,命令を下すなどの行為をしたのみでは,発明者ということはできない。
以下,本件について検討する。
イ特許請求の範囲の記載から認められる技術的思想創作行為部分(ア) 特許請求の範囲の記載被告出願3に係る特許請求の範囲は,別紙出願目録1記載(3)のとおりである。
そして,本件マウス抗体は,第1の態様の抗体と,第2の態様の抗体とにグループ分けされており(被告出願3の願書に添付された明細書の段落【0014【0021 。以下,段落は上記明細書のもの 】,】を指す,前者の実施例として,請求項2において,配列番号で特 。)定された,1 1422(配列番号1及び7 ,1 1791(配列番号2及びK K )488 ,1 0924(配列番号15及び17)が,後者の実施例として,請 ) K求項10において,配列番号で特定された,1 1712(配列番号3及 Kび9 ,1 1402(配列番号4及び10 ,1 1736(配列番号5及び1 ) ) K K1 ,1 1782(配列番号6及び12 ,1 1228(配列番号16及び1 ) ) K K8)が,それぞれクレームされている(1 1782は,補正により削除 Kされている。さらに,上記第1及び第2の各態様ごとに,本件マ 。)ウス抗体のキメラ抗体及びヒト化抗体がクレームされ(請求項4及び5,12及び13 ,ヒト化抗体の実施例として,本件マウス抗体の )うち1 1791のヒト化抗体が,配列番号で特定されてクレームされてKいる(請求項6 。)(イ) 技術的思想創作行為部分aマウス抗体,「 」, 本件発明は その名称が 抗20モノクローナル抗体 でありCD同発明に係る特許出願の願書に添付された明細書には,次の記載がある(甲32の1 。)「本発明の課題は,従来の抗20モノクローナル抗体治療薬よりCDも優れた生物学的機能を有するモノクローナル抗体を提供することである(段落【0007 ) 。」】「本発明者らは,複数の20抗原陽性B細胞株,遺伝子工学的にCDCD GSTヒト20抗原を細胞膜上の発現させた哺乳動物細胞,及び( )タンパクを融合させたヒト20タglutathione S-transferase CDCンパクを免疫原として任意に組み合わせて用いることによりヒト20抗原に対して特異的に結合するマウス由来抗20モノクローD CDナル抗体を得た。このうちいくつかはエフェクター細胞非存在下の20発現細胞培養においてアポトーシス誘導を含む直接in vitro CD的な細胞増殖阻害活性を有していた。また,アポトーシス誘導など49の細胞増殖阻害活性の有無に拘わらず,他の選択されたマウス由来抗20モノクローナル抗体も含め,キメラ化により効果的な補体CD又は抗体依存性の細胞障害活性を有した。これらの中から最も望ましい生物学的活性を有すると判断された抗体のアミノ酸配列をヒト化することにより治療薬として使用できる抗20モノクローナルCD抗体が作製された。これにより,本発明は完成された( 000。」【8 )】これによると,本件発明に係る一連の創作過程は本件マウス抗体の取得により始まるものであり,本件マウス抗体は,本件発明に係る技術的思想の実現に不可欠なものといえる。
したがって,本件マウス抗体の作製は,本件発明の創作行為の中核部分と認められる。
bキメラ抗体キメラ抗体は,マウス抗体の遺伝子を組み換えたものであり,そのオリジナルは本件マウス抗体である(段落【0014。】)また,キメラ化の作業そのものは,被告出願3当時,既にルーティン作業の1つであったと考えられる(弁論の全趣旨 。), , したがって 本件マウス抗体をキメラ化した抗体の作製だけでは本件発明の創作行為とは認められない。
cヒト化抗体ヒト化抗体は,キメラ抗体と同様,そのオリジナルはマウス抗体である(段落【0014。】)しかしながら,ヒト化の作業は,本件でもわざわざにデザイMンを依頼しているように(前提事実(4)ウ,前記(1)サ ,高度な)技術が必要なものであったといえる。
したがって,実際にデザイン・作製がされ,実施例となった1 1K50791のヒト化抗体の作製は,本件発明の創作行為の中核部分と認められる。
(ウ) 以上のとおりであるから,本件において発明者性を検討すべき創作行為は,本件マウス抗体(キメラ化候補抗体)の作製と,マウス抗体1 1791のヒト化抗体の作製であるということになる。
Kウ創作行為への現実的な加担(ア) マウス抗体についてマウス抗体は,マウスに抗原を注射するという定型的な作業により得られるものではあるが,特定の条件で免疫を行えば,必ず希望する抗体が得られるというものではない。本件マウス抗体も,生物であるマウスが,人為的な操作の及ばない場面において,他の多くの抗体と共に,偶然生み出したものである。
しかも,本件マウス抗体は,抗体医薬品となることが期待されるものではあるが マウス抗体の段階では 将来において抗体医薬品となっ ,,た場合の有用性(活性,活性,アポトーシス誘導能)のCDCADCCうち活性及び活性の有無は確認することができない 弁 , (CDCADCC論の全趣旨 。また,アポトーシス誘導能も,マウス細胞に対する効 ), 。 果であって ヒトの細胞に対し同様の効果を発揮するかは不明であるそのため,マウス抗体の発明においては,どのようなマウス抗体が医薬品となった場合に有用性を発揮することが期待されるものであるかについて,専門的知見を下に一定の基準を定め,これに基づいて抗体を効率よく選抜していかざるを得ない(漫然と抗体を作製しても,求める抗体の作製につながるとはいえない。。)したがって,本件のような抗体発明においては,上記のような抗体の取得に向けた作業の方向性の示唆,有望な抗体を選抜するための測定方法の工夫や,選抜基準の設定などが重要となってくるのであり,51これらの行為の方が,創作行為への現実的な加担といえる行為としては,直接的な貢献であるとはいえ幸運によるところが大きい抗体の取得そのもの(これがにより行われたことは争いがない )よりも,G 。
貢献度が高いというべきである。
(イ) ヒト化抗体についてヒト化抗体は,マウス抗体の遺伝子を組み換えたものであるから,当該マウス抗体の取得及び選抜と,前記イ(イ)のとおり高度な技術が要求されるデザインは,創作行為といえる。
他方,ヒト化抗体の作製作業(遺伝子組換作業)そのものは,デザインを実現する作業であって,創作行為とは認めがたい。
エこのように,本件発明においては,発明の技術的思想創作行為への現実的な加担といえる行為が複数考えられる上,複数の者が関与した本件共同研究の過程において創出されたものであるため,この複数の者のうち誰が発明者となるかについて,以下検討する。
(3) 本件共同研究の過程において各人が果たした役割アマウス抗体について(ア) 抗体作製aB, , 前記(1)で認定のとおり 抗20モノクローナル抗体の研究はCD, , 平成15年5月ころから 大阪市立大学において開始されたところC,B, ,は,これに当初から携わっている。そして,タンパGLク質を専門とするBは,Cが抗原として用いていた,大腸菌を用いた20が,その立体構造の観点から不適切であることを指CD-GST摘しており,Bの指摘に基づき,抗原として20細胞を用 CD/CHOいられるようになって以降,本件マウス抗体を含む,20結合性 CDを有するマウス抗体が多く得られるようになったものである。した52がって,Bの示唆した作業の方向性は,本件発明に寄与したといえる。
この点について,被告は,功を奏したのは,が行った組み合Gわせ免疫,特に,最終免疫に細胞を使用したことであると主 Raji張するが,組み合わせ免疫は,20細胞を使用しない場合 CD/CHOにも行われていたものの(1 10,1 11,1 18,1 20の各シリー KKKKズ ,20結合性のある抗体は得られていない。また,最終免疫に ) CD細胞を使用した2シリーズのうち,20細胞を使用し Raji CD/CHOていない1 18シリーズにおいても,やはり20結合性のある抗体 K CDは得られていない(甲46の2【0026 ,甲47の2【004 】0 ,甲50【0014 【0015 ,弁論の全趣旨 。したがっ 】】】)て,作業の方向性として有効であったのは,20細胞の使CD/CHO用であったと認められる。
確かに,多種多様な抗原での免疫を試みることは,免疫作業にあCD/CH たり一般的に行われるであろう範囲の工夫といえるし,20細胞の使用自体も,とりたてて目新しいものではない。しかしOながら,本件では,上記のとおり20細胞の使用が貢献し CD/CHOたことは明白であり,これを現実的な加担として評価できるのであって,工夫の程度は,貢献の割合において考慮すべき事情というべきである。
G bは,具体的な免疫条件の下で作業を行い,本件マウス抗体をG取得したのであり,これは直接的な貢献といえる。原告も,の G貢献があったこと自体は否定していない。
しかしながら,免疫条件の選択・組み合わせについて試行錯誤を試みることは,免疫作業にあたり一般的に行われるであろう範囲の53工夫といえるから,の寄与のみを大きく評価することはできな Gい。被告は,希有なマウス抗体を現実に得ることができたのは,長年にわたり抗体作製を行ってきたが,経験に基づき幸運を引きG寄せたからであると主張するが,幸運を引き寄せる要因となったという免疫条件は,最終免疫に細胞を使用したこと以外には具Raji体的に明らかにされていない。そして,最終免疫に細胞を使 Raji用したことが功を奏したとは認めがたいことは,前記aで述べたとおりである。
cCCによる20細胞の作製は,Bの発案を定型的な作業にCD/CHOより実現したに過ぎないといえ,創作性のある行為とは認められない。
(イ) スクリーニングは,自ら作製したマウス抗体について,によるスクG Cell ELISAリーニングを行い,これにより19種類のマウス抗体が選抜されているところ,本件マウス抗体は,いずれもこの中から選抜されたものである。
しかしながら,によるスクリーニングは,公知の方法Cell ELISAによるものであって,一般的には,創作行為であるとはいいがたい。
(ウ) 本件マウス抗体の選抜被告は,上記19種類のマウス抗体のうち,本件マウス抗体以外のものについても有用性は否定されず,19種類の中から8種類を選抜することは発明行為ではないから,前記(イ)の時点で発明は完成したと主張する。しかしながら,実際には,本件マウス抗体8種類のみが被告出願3の対象とされたのであり,前記(2)イのとおり,本件発明の中核部分を構成するマウス抗体は本件マウス抗体のみであるから,54その選抜は創作行為であるといえる。したがって,本件では,本件マウス抗体の選抜についての寄与を検討すべきである。
a測定にあたっての寄与前記(1)で認定のとおり,本件マウス抗体の選抜は,開発会議における話合いにより行われたものであるが,その際に検討された要素は,21種類のマウス抗体(が作製した19種類のマウス抗G体及びが作製した2種類のマウス抗体)について測定・解析さL,(。),(。 れた アポトーシス 測定担当乙8配列 解析担当K LDNA), (), 乙9による結合親和性及び競合反応 測定担当 Cell ELISA G生育阻害(測定担当,蛍光遠心法による結合親和性(測定担当 G)B)である。
そして,選抜にあたりどのような要素を検討するかについては,リツキサンより優れた薬効を有する抗体医薬品の開発という本件共同研究の目的に沿ったものとなることは当然であるところ,抗体医薬品である以上,抗原との結合親和性が要求されるし,生物活性のうち,マウス抗体段階で測定できるのはアポトーシスと生育阻害だけである。また,配列の解析は,同一の抗体を除外するためDNAに当然必要となる作業である。したがって,上記21種類のマウス抗体について,結合親和性及び2 8との競合反応,アポトーシス,B生育阻害,配列などを,一般的な方法で測定あるいは解析す DNAることは,開発にあたり通常行われるべき作業といえ,創作行為とは認めがたい。
しかしながら,蛍光遠心法による結合親和性の測定は,本件共同研究にあたってBが新たに開発・提案したものであるし,標識RI法による解離定数測定が不奏効であった本件においては,これに替わる解離定数測定方法として,重要な工夫であったといえる。
55b選抜にあたっての寄与平成16年10月9日の開発会議では,実験を進める抗体について話合いがされ,一応の選抜がされたものの,正式な選抜は,同時点では未了であった蛍光遠心法による測定結果が追加された後の同年11月8日に行われており(前記(1)ケ,コ,サ ,蛍光遠心法 )による測定結果が選抜基準となっていたことが窺われる。
, ,, また 正式に選抜された本件マウス抗体は ?@ 生育阻害があり結合親和性が2 8と同程度のもの(第1の態様:前記(2)イ(ア))Bと,?A 生育阻害はないが,結合親和性が2 8より強いもの(第2 Bの態様:前記(2)イ(ア))に分類されている。そして,2 8の結合 B親和性は,及び蛍光遠心法のいずれにおいても1と評 Cell ELISA価されている(甲38の2 。)ところが,上記?@のマウス抗体の結合親和性は,にCell ELISAよる測定では,-1,0,1と評価が分かれており,蛍光遠心法による測定では,いずれも1と評価されているから,結合親和性が28と同程度といえるのは,後者の測定による評価である。また,B, , 上記?Aのマウス抗体の結合親和性はによる測定ではCell ELISAいずれも1と評価され,蛍光遠心法による測定では,いずれも2と評価されているから,結合親和性が2 8より強いといえるのは,やBはり後者の測定による評価である(甲38の2 。)したがって,ここにいう結合親和性は,による結合Cell ELISA親和性ではなく,蛍光遠心法による結合親和性であると認められ,蛍光遠心法による測定の値は,本件発明において,具体的な選抜の基準として採用されたといえる。
c被告の主張について( ) 解離定数の貢献についてa56被告は,被告出願3では,解離定数による数値限定がされていないから,Bの貢献はないと主張する。
しかしながら,被告出願3(補正前)において,本件マウス抗体は,請求項2に記載のもの(1 1422,1 1791,1 0924)と,KKK(,,,, 請求項10に記載のもの1 17121 14021 17361 1782KKKK。,,。) 1 1228ただし1 1782については補正により削除された KKに分類されてクレームされているところ(前提事実(10) ,これ)は,本件マウス抗体の選抜にあたって行われたものと同じグループ分けである。そして,このグループ分けが,蛍光遠心法による結合親和性の測定値を基準に行われたことは,前記bのとおりである。
したがって,Bの開発した蛍光遠心法による測定結果は,本件マウス抗体の出願の内容をなしているといえ,解離定数による数, 。 値限定がないからといって Bの貢献を否定することはできない( ) 蛍光遠心法の信頼性についてb被告は,蛍光遠心法の結果は信頼できるものではなかったと主張する。そして,蛍光遠心法による解離定数の測定は,本件マウス抗体の選抜にあたって2回行われているところ,その測定が,()。 1回目と2回目とで大きく異なるものも存在する 甲38の2しかしながら,本件マウス抗体の選抜において,上記解離定数の測定結果は,具体的な測定値としてではなく,2 8と比較したB相対的な値として利用されたのであって,その限度においては,信頼できるものであったといえる。
そして,本件マウス抗体は,上記相対的な値によるグループ分けで,本件特許の請求の範囲を構成しているのであるから,具体的な数値の信頼性により,本件マウス抗体の選抜に対する貢献が57否定されるものではない。
イヒト化抗体について(ア) ヒト化する抗体の選抜前記(2)イのとおり,発明者性を検討すべきは,本件マウス抗体の, , うち1 1791のヒト化抗体であるところ 前記(1)で認定したとおりKKK本件共同研究の過程においては,本件マウス抗体のうち1 1791と11782がヒト化の対象とされ,さらにその後,1 1791のみのヒト化がK進められている。
また,上記2種類のマウス抗体がヒト化の対象とされた理由については,1 1791は,蛍光遠心法による結合親和性が2 8より高いこととK B(解離定数値の平均値が1.695で,2 8の平均値6.785より低く, Kd B結合親和性は高い,アポトーシス誘導能が最も高いことが決め手 。)となったとされている(甲38の2,甲166 。)すなわち,前記ア(ウ)のとおり,法によっては,1 17Cell ELISAK91は 結合親和性が低いと判断され 本来であれば本件マウス抗体 キ , , (メラ化,ヒト化候補)には選抜されなかったところ,Bが開発した蛍光遠心法による測定方法により,結合親和性が2 8より高いと判断さBれ,21種類の選抜結果に残り(大きな分類としては,結合親和性は,,, 2 8と同程度のものと分類されるが 前述したとおり 数値の上ではB2 8より結合親和性測定値は高い,その後のアポトーシス測定にお B 。)いて最も高い数値を示した抗体であるため,1 1782とともにヒト化K候補に選抜された(甲38の2,甲166 。)一方,アポトーシス測定自体には,従来からある測定方法を実施するに過ぎず,創作行為ということはできない。
そうすると,ヒト化する抗体の選抜についても,キメラ化候補抗体の選抜と同様,Bの開発した蛍光遠心法による結合親和性測定が寄与58したということができる。
(イ) デザインヒト化にあたってのデザインは,専門家に依頼することが必要な,ヒト化の成功を左右するものであったといえるから,これを行ったの創作行為といえる。
M鑑定書(甲179)には,上記デザインについて,ヒト化抗体の構築を考える同業者が考え得る配列であるとの指摘があるが,単に考え得るというだけでは創作行為であることは否定されないし,2種類のマウス抗体について,それぞれ16種類のデザインが行われていることからも,ヒト化のデザインについては,普遍的なデザインが存在するわけではなく,適切なデザインを行うために試行錯誤が必要な,創作性を要する作業であったと考えられる。
(ウ) 測定ヒト化抗体の活性や活性の測定は,ヒト化が成功しCDCADCCたかどうかを後から確認する作業に過ぎず,創作行為ということはできない。
確かに,ヒト化抗体については,マウス抗体段階では測定できない活性や活性を測定することが重要であるが,作製されたCDCADCC抗体を既知の方法で測定することは,誰が行っても同じ結果が得られる定型的な作業に過ぎないといえる。
(4) 出願に係る双方の態度ア被告側前記(1)で認定したとおり,被告は,本件共同研究について,全薬工業からの資金提供を期待していたものの,平成16年10月ころまでには,原告や鳥取大学の関与のため特許権を完全に掌握できないという理由で,資金提供を断られている。
59そして,被告は,被告出願1に際し,出願候補?@を被告の単独出願とすることを当然の前提としているところ,その理由について,Dは,原,, , 告に 権利配分に係る見解や 知的財産権管理能力が欠けることを挙げは,事業化された場合に,被告にとって有利であることを挙げていHる。
これらのことからすれば,被告は,出願にあたり,経済面あるいは経営面における被告のメリットを重視するあまり,真の発明者が誰かという客観的な事実に基づいて出願を行ったとはいいがたい。
イ原告側前記(1)で認定したとおり,被告出願1に際し,Bは,出願候補?@について,研究者が発明者に入り,出願は原告と被告との共同出願となると主張していたものの,被告から拒絶され,さらに,被告単独出願となG cc ることや,J及びが発明者となることについて,開発会議の場や送信されたメールで知らされた後も,特段の異議を述べていない。
しかしながら,誰を出願人あるいは発明者とするかは,本来,原告に所属する一研究者に過ぎず,特許を受ける権利を有しないBの拘泥するところではなかったといえる。また,Bは,平成17年3月から留学のため渡英しており,上記開発会議にも,一時帰国して参加していたのであって,出願内容について十分に関与するだけの状況にもなかったといえる。
したがって,上記のようなBの態度のみを理由として,原告が,被告出願1を被告の単独出願とすることについて承諾していたとか,本件マウス抗体について被告単独の発明とすることに同意していたとみることは困難である。
なお 三者出願に際しては 特許共同出願契約が締結されているが 甲 ,, (58 ,仮に,原告が,被告に対し,特許を受ける権利を譲渡するなど )60して,被告の単独出願を承諾するようなことがあれば,三者出願の際と同じような契約が締結されるはずであるが,そのような契約が締結されたという事情は窺えない。
(5) 本件発明の発明者及び寄与の割合以上のことからすれば,本件発明の発明者は,本件マウス抗体についてはBとであり,1 1791のヒト化抗体については,B, ,と認めらGK GMれる。
また,Bの特許を受ける権利は,発明規程(甲69)に基づき,原告に帰属したものと認められ,及びの特許を受ける権利は,委託料を支GM払って被告が取得したものと認められる(乙20の1・4・5,乙21の4・5 。)そして,前記(3)で認定した,本件発明に係るB, ,の寄与を,本GM件発明全体に占める貢献度の割合として算定すれば,本件発明に係る特許を受ける権利共有持分は,原告が3分の2,被告が3分の1と認める。
なお,本件契約条項14条3項では 「原告又は被告に属する研究担当 ,者が,共同研究の結果,共同して知的財産の創作を行い,当該創作に係る知的財産権の出願等を行おうとするときは,当該知的財産権に係る持分を協議して定めた上で,共同して出願等を行う 」と定められているが(前 。
提事実(2)ア ,協議をすることができなかった以上(前記(1)シ以下 , ) )上記のとおり認めるのが相当である。
3争点(5)(本件動産の所有者(共有者)及びその持分割合)について(1) 本件動産2(4)被告は,本件動産2(4)に係る原告の所有権を争っていないから,原告には,その確認を求める利益がない。
(2) 本件動産2(4)以外の本件動産(本項目において 「本件動産」という ,場合は,本件動産2(4)以外の本件動産を指す )。
61ア本件契約条項(甲18)の適用の可否本件共同研究は,原告と被告が共同して行ったものであるところ,本件動産は,いずれも,本件共同研究の成果有体物あるいは本件共同研究のために提供された物といえる。
本件共同研究は,本件契約書に記載された研究目的及び内容とは異なるが,前記2(1)アないしウの経緯のとおり,大阪市立大学との共同研究(本件契約書に記載された研究目的及び内容に一致する )を引き継 。
ぐ形で行われており,上記契約書に記載された研究題目は,本件共同研究を含んでいるといえる(甲18 。さらに,本件契約に基づき双方が )負担した研究経費も,本件共同研究のために使用されている。
したがって,本件共同研究については,本件契約の対象として,本件契約条項が適用されるというべきである。
イ本件契約に基づく処理(ア) 共有関係の有無本件契約条項では,共同研究の結果共同して創作した知的財産権について出願等を行う場合は,持分を協議して定めることが規定されており(14条3項 ,当該創作に係る知的財産権が共有となることが )前提とされている。また,知的財産権の中には,試薬,材料,微生物株や細胞株等の試料,試作品,モデル品なども含まれる(1条1項2号ホ 。さらに,研究担当者以外の研究協力者が,共同研究の結果, )知的財産権を創作した場合も,14条3項の規定が準用される(27条4項 。)そして,本件契約においては,原告と被告とがほぼ同じ割合(46対45)で研究経費を負担した上で,さらに,原告側は主として知見を提供し,被告側は主として資金(上記研究経費を除く )を提供し 。
ていたことからすれば,本件動産のうち,購入されたもの(本件動産621(7),2(2)〜(4))や,外部委託先が作製あるいは作製に寄与したものについては,購入費あるいは委託費を出損したのが被告であったとしても,本件契約で共有とされている知的財産権とみるべきである。
一方,上述したとおり,研究担当者以外の研究協力者が,共同研究の知的財産権を創作した場合にも,本件契約条項14条3項の規定が準用されるが,大阪市立大学でが作製し,あるいは鳥取大学でCLないしKが作製したものについてまで,当然に,こららの外部の研究協力者の共有になるか否かは別に考えるべきであり,しかも,前記2(5)で述べた事情に照らすと,本件動産は,原告と被告との共有であり,他に共有者はいないと解することが相当である。
(イ) 持分の譲渡被告は,大阪市立大学や鳥取大学に経済的対価を支払ったことを理由に,両大学の持分を取得したと主張する。しかしながら,被告が対価として主張する内容は, の給与や,2抗体に係る設計委託料のLND負担(対大阪市立大学 ,Kの研究料の負担や,装置の無償貸与(対 )),, , 鳥取大学 であるところ これらは もともと被告が負担すべきものあるいは被告が任意に負担したものであって,これらの経済的負担が研究の成果有体物に対する共有持分と対価関係にあるとは認められない。また,これらを対価として成果有体物の共有持分を譲渡する合意を認めるに足りる証拠もない。また,前記(ア)で述べたとおり(前記2(5)参照 ,本件発明に関して,大阪市立大学や鳥取大学,及びこ )れらの研究者が被告に譲渡すべき権利を有していたとは認められない。
一方,原告は,Cの特許を受ける権利承継した鳥取大学から,本件動産に係る持分の譲渡を受けたと主張するが,これについても,前63記(ア)で述べたとおり(前記2(5)参照 ,本件発明に関して,鳥取 )大学は原告に譲渡すべき権利を有していたとは認められない。
(ウ) 持分割合本件契約条項14条3項では 「原告又は被告に属する研究担当者 ,が,共同研究の結果,共同して知的財産の創作を行い,当該創作に係る知的財産権の出願等を行おうとするときは,当該知的財産権に係る持分を協議して定めた上で,共同して出願等を行う 」と定められて 。
いるが(前提事実(2)ア ,協議をすることができなかった以上(前 )記(1)シ以下 ,本件契約に基づく原告と被告との費用負担割合(4 )6対45)により共有持分を定めるのが相当である。
(3) 被告の引渡請求について前記(2)のとおり,被告が引渡しを求める動産は,原告との共有であると認められるが,当該共有物の管理方法についての合意の主張,立証はなく,引渡請求は理由がない。
4争点(6)(原告が返還すべき研究経費の存在及び額)について本件契約に基づく研究経費9100万円のうち,原告は6532万8645円を既に使用しているところ(乙4 ,被告は,質量分析装置等と本件消 )耗品のうち別紙消耗品一覧表の「必要数」欄記載の数量を超えるものに係る支払について,研究経費からの支払が許されない目的外支出であると主張するので,以下検討する。
(1) 質量分析装置等についてア質量分析装置等の購入原告は,本件契約に基づく研究経費から支出し,平成18年3月20日,質量分析装置及び質量分析用データ解析システムを2343万6000円で購入した(乙4 。)イ購入予定64平成16年12月24日時点で作成されていた本件共同研究のタイムライン(甲181の2)によれば,ヒト化抗体の質量分析は,原告が担当して,平成18年の第2ないし第4四半期に行われることが予定されている。被告は,質量分析装置等は高額であるため,質量分析を外部委託することも考えられたと主張しているが,上記タイムラインにおいては,外部委託される場合は,担当欄に「委託」と記載されているから,担当欄に「阪大」と記載のある質量分析については,外部委託することが予定されていなかったと認められる。しかも,上記タイムラインはDが作成したものであって(甲181の1,甲182の1 ,原告が質量 )分析を行うことは,被告側の了解事項であったといえる。
また,被告は,平成17年9月7日,本件契約に基づく共同研究の中止を申し入れた背景事情として,契約締結直後から,質量分析装置等を購入してほしいとの要請が執拗にあったことを挙げていること(被告準備書面(1)45頁)からすると,共同研究者である原告は,一貫して,質量分析装置等の購入を強く希望しており,被告は,当初からこれを十分認識していたといえる。しかも,質量分析を外部委託せず原告が行うという上記被告側の認識は,平成17年7月時点においても変更されていない(甲184 。)また,質量分析装置等を購入しても,研究経費には,なお十分な余剰が生じていたのであり(前述したとおり,9100万円の予定経費のうち,支出は6532万円余である,質量分析装置の購入が予定外の 。)支出であったとは認められない。
そして,質量分析装置等は,平成18年3月18日から23日にかけて,原告への納入及び初期トレーニングが行われ(甲202 ,同月2 )9日に質量分析が行われている(甲195 。)これらのことからすれば,質量分析装置等の購入は,本件共同研究の65, , 目的の範囲内であると認められるし 予定どおり行われたものであって被告もこれを了解していたものと評価することができる。
ウ本件共同研究中止の申入れとの関係平成17年9月7日以降,被告は,本件共同研究中止の申入れを行うとともに,本件動産の回収のために原告を訪問し(甲62 ,研究経費 )の精算等を請求する内容証明郵便を送付するなどしており(甲65 ,)他方,原告も,被告出願1が冒認出願であることや,未払研究経費の存(), , 在などを主張し 甲66の1双方が弁護士を通じて交渉を行うなど原告と被告との関係が悪化している。したがって,平成18年3月時点で,被告に購入の意思を確認すれば,反対も予測されたところである。
しかしながら,共同研究の中止は,天災その他研究遂行上やむを得ない事由があるときに,協議の上で行うものであって(前提事実(2)ア(カ) ,一方の申入れにより直ちに中止されるものではない。 )また,本件契約の期間は,平成18年3月31日までと定められているが(前提事実(2) ,前記アのとおり,質量分析は,原告において, )平成18年の第2ないし第4四半期に行われる予定だったのであるか,, , ら 質量分析装置等の購入が その直前に行われることは自然であるし本件共同研究自体は,平成18年4月以降も(更新合意により)継続することが予定されていたものである。
そうすると,原告としては,被告からの本件共同研究中止の申入れがあったからといって,未だ交渉が継続している限り,更新合意の可能性も否定できず,少なくとも,本件契約の期間満了日である平成18年3月31日が経過するまでは,予定された研究を直ちに中止する必要はない。したがって,予定された研究を遂行することが,本件契約に基づかない研究ということはできないし,質量分析装置等の購入が,本件共同研究の終了間際に,予算消化のために駆け込みで行われたものであると66も認めがたい。
エ以上のことからすれば,質量分析装置等の購入は,本件共同研究の目的外支出であるとは認められない。
(2) 本件消耗品について本件消耗品について,被告は,不必要な種類のものの購入や,必要以上の数量の購入があることを問題にしている。
しかしながら,本件契約において,研究経費は,必要に応じて原告あるいは被告が出損を行うのではなく,予め原告及び被告が総研究経費を出損し,その中から個別の支出をすることになっていたのであるから,限られた経費の中で何をどのくらい購入するかの判断は,原則として,購入担当者の裁量判断に委ねられていたものと考えられる。
したがって,以下では,購入担当者である原告側の判断が適切でなく,目的外支出といえるものがあるかについて,被告の具体的な指摘ごとに検討する。
共同研究の目的での実験では全く使われていないとの指摘があるもの(ア) 質量分析装置用試薬・器材(本件消耗品288〜296)本件共同研究において,もともと原告による質量分析が予定されていたことは,前記(1)で認定したとおりであり,標記試薬・器材は,本件共同研究で行われるべき実験のために購入されたものと認められる。
もっとも,標記試薬・器材は,後に購入されたた質量分析装置等に,()。 は使用できなかったため 現実には使用されていない 弁論の全趣旨しかしながら,本件共同研究で行われるべき実験のために購入されたと認められる以上,結果的に使用されなくとも,本件共同研究の目的と無関係な購入ということはできない。
(イ) カラム精製・吸光度測定器材のうち平成17年10月納品分(本件67消耗品235〜244)本件共同研究において,原告は,カラムを用いて抗体の精製を行っ(), , ているが 甲189このカラムはカラムであるところProtain A標記器材はイオン交換カラムに係るものである。
,,, しかしながら 本件共同研究においてはカラム以外にProtain Aイオン交換カラムを追加することが提案されていたのであるから(甲85の194 ,標記器材も,本件共同研究で行われるべき実験のた )めに購入されたものと認められる。そして,本件共同研究で行われるべき実験のために購入されたと認められる以上,結果的に使用されなくとも,本件共同研究の目的と無関係な購入ということはできない。
(ウ) 遺伝子工学試薬・器材(本件消耗品276〜287)原告は,これらを抗原確認に用いたと主張するが 「抗原確認」と ,いうだけでは何が行われたのかが判然としないところ,原告は,その具体的内容を明らかにしないから 「抗原確認」が,本件共同研究で ,行われるべき実験であったのかは不明である。
そして,標記試薬・器材は,遺伝子工学的な実験に用いられると考えられるところ,本件共同研究において,遺伝子組換が必要なキメラ化・ヒト化の作業は鳥取大学が担当していたのであり,当時,原告に。, おいて遺伝子工学試薬・器材が必要であったとも考えにくい 原告はCが鳥取大学を離れた平成17年10月以降は,Cの担当部分についても原告が担当したと主張するが,標記試薬・器材のほとんどは,同年8月以前に購入されている。しかも,遺伝子工学試薬・器材については,平成17年度において,予算も組まれていない(乙55 。)これらのことからすれば,標記試薬・器材の購入費合計73万20(),(, 68円 税抜 については 目的外支出と認められる 金額について甲196の3・6・10・11・19の2・20・34・44・4688 。)(エ) 組織染色器材(本件消耗品271〜274)原告は,これらを抗原確認に用いたと主張するが 「抗原確認」と ,いうだけでは何が行われたのかが判然としないところ,原告は,その具体的内容を明らかにしないから 「抗原確認」が,本件共同研究で ,行われるべき実験であったのかは不明である。
また,平成17年度において,組織染色器材について予算が組まれていたのは,カバーガラス及びスライドガラスのみであるところ(乙55 ,標記器材は,これらとは価格帯が全く異なっており(甲19 )), 。 6の10・18・45・46予算も組まれていなかったといえるこれらのことからすれば,標記器材の購入費合計56万8800円(税抜)については,目的外支出と認められる。
イ必要数量以上の購入であるとの指摘があるもの(ア)固相用プレート(本件消耗品201〜209)ELISA被告は,標記プレートについて,のみならず結合親和性測 ELISA定に用いられたことを考慮しても,結合親和性測定に利用できないものが購入されたり,結合親和性測定がほとんど行われていない平成1, 。 7年12月以降に 必要量を大幅に超えて購入されていると主張する, () しかしながら 被告が抗体の数を前提に主張する必要量 168枚は,平成17年度の予算数量として,100入りのもの5箱(500枚)が見積もられていることからしても(乙55 ,過少である。 )もっとも 原告は 標記プレートについて 住友ベークライト製 1 ,,,(00入り)を,平成17年6月に6箱(甲196の10 ,同年7月 )に2箱(甲196の18 ,同年9月に1箱(甲196の26 ,同 ) )年12月に8箱(甲196の36 ,平成18年1月に5箱(甲19 )6の47)の合計22箱,ヌンク製(60入り)を,平成17年7月69に1箱(甲196の18 ,同年12月に5箱(甲196の39 , ) )平成18年2月に1箱(甲196の49 ,同年3月に5箱(甲19 )6の51)の合計12箱と,大量に購入しており,これは,本件マウス抗体の選抜が終了している時期における購入量としては,原告側の裁量を考慮しても,適切とはいいがたいものである。しかも,その購入時期と数量からすると,他の用途に使用することを前提とした購入であるという疑いが強い。
そこで,予算数量との誤差(例えば,フローサイトメトリー試薬のフローチェックビーズ〔本件消耗品197〜200〕は,予算数量が2箱のところ〔乙55 ,被告が主張する必要数量ですら,その4倍 〕, 。), の8箱であるが 実際の購入数量は10箱であるを考慮した上で住友ベークライト製及びヌンク製のいずれについても,購入数量の半分を目的外支出と認める。
したがって,目的外支出といえるのは,購入額合計65万8200円の半額である32万9100円(税抜)となる。
(イ) 蛋白の電気泳動用プレート(本件消耗品254〜259)被告は,実験ノート(甲189)において,購入量に相当する量を使用した記録がないことを指摘するが,使用されたことを示す記録がないことや,実際に使用された数量がわずかであること,結果的に使用されなかったことだけでは,必要数量以上の購入ということはできない。
共同研究の目的の実験に使われたとはいえないとの指摘があるもの,(),, 被告は 実験ノート 甲189 によれば 原告が行った試験項目は別紙消耗品一覧表に記載された試験項目(1)ないし(5)であるところ,本件消耗品のうち同一覧表の「試験」欄に記載がない物品については,?@ これらの実験のどれにも必要がない,?A 必要があっても実施期間と70かけ離れたときに納品されている,?B 購入後すぐに多量に重複して納品されているなどしており,共同研究の目的の実験に使われたとはいえ(,「」「」, ないと主張する なお試験 欄に 鳥取大 との記載があるものは鳥取大学に送付されたものであり〔被告は,これが目的の範囲内であることを認めている,斜線の記載があるものは,どの実験に必要であ 。〕るかの主張はないが,被告が目的の範囲内であることを認めたものである。。)しかしながら,上記実験ノートに記載がないことは,実験が行われていないことを意味するものではないし,本件共同研究が平成18年4月以降も継続する予定であったことからしても,上記?@ないし?Bの事実だけでは,共同研究の目的の実験に使われたとはいえないとの被告の主張を認めることはできない。
, () もっとも 株式会社生命誌研究館宛に納品されたもの 甲196の8, (), と 大阪大学薬学部宛に納品されたもの 甲196の20 については共同研究の目的の実験に使われていないと考えられ,これらに係る支出合計47万9450円(前者につき14万1400円(税抜 ,後者に )つき,上記ア(ウ)で控除済みの本件消耗品284の分を除く33万8050円(税抜 )については,目的外支出であると認める。 )(3) 返還額以上のとおりであるから,本件契約に基づく研究経費から支払われた6532万8645円のうち,上記(2)ア(ウ)の73万2068円,同(エ)の56万8800円,同イ(ア)の32万9100円,同ウの47万9450円の合計210万9418円に消費税を加えた221万4888円(1円未満切り捨て)は,目的外支出と認められる(なお,上記(2)ア(ウ)と同ウは,本件消耗品284において重なる。。)したがって,上記金額は,原告の不当利得として,被告に返還されるべ71きであるところ,被告は,上記返還請求権を自働債権として,原告の被告に対する1300万円の研究経費残額請求権と対当額で相殺の意思表示をしているので,これを対当額で相殺することとし(なお,上記返還請求権の履行期は,実際の納品日や支出日が不明であることや,被告は,いずれの返還請求権についても,元本のみを自働債権に供していることから,相殺適状は,未払研究経費1300万円の支払時期である平成17年9月30日より前に納品書が作成されているものについては,平成17年10月1日をもって相殺適状の時点とし,その後に納品書が作成されているものについては,納品書の作成された翌月末日を相殺適状の時点として,対当額を計算するのが相当である,被告は,原告に対し,1117万84 。)68円及びうち1116万6451円に対する平成18年5月1日から支払済みまで年6%の遅延損害金の支払義務があるというべきである。
〔計算の方法〕ア上記目的外支出(税込)を相殺適状の日毎にまとめると次のとおりとなる(別紙消耗品一覧表参照 。)平成17年10月1日166万7082円平成18年1月31日12万2073円平成18年2月28日30万9393円平成18年3月31日7万3290円平成18年4月30日4万3050円イ平成17年10月1日に1300万円と上記166万7082円を対当額で相殺し,その後,1300万円の残金に年6%の遅延損害金を付加したものと,平成18年1月31日以降,上記目的外支出の順に対当額で相殺する(遅延損害金から充当する。。)(4) なお,本件契約は,平成18年3月31日で更新されることなく期間が満了したので,上記相殺後の研究経費残金が,被告から原告に対して支払72われたとしても,その後,本件共同研究に基づく支出が新たに発生するこ, 。 とがない以上 不用の研究費として再び被告に返還されることもあり得るしたがって,上記研究費残金の支払を命じる部分につき,仮執行宣言を付さないこととする。
5まとめ(1) 本訴についてア原告の訴えのうち,先願たる地位を有しないことの確認を求める部分と,本件動産2(4)の共有持分の確認を求める部分は,いずれも確認の利益がなく不適法である。
イ原告のその余の訴えに係る請求のうち,(ア) 特許を受ける権利共有持分に係る確認請求は,争点(4)について判断するまでもなく,共有持分3分の2の限度において理由があり,(イ) 本件動産の共有持分に係る確認請求は,共有持分91分の46の限度において理由があり,(ウ) 1300万円の支払請求は,1117万8468円及び1116万6451円に対する平成18年5月1日から支払済みまで年6%の割合による遅延損害金の支払を求める限度において理由があり(なお,仮執行宣言については,前記4(4)のとおり,これを付さないこととする。。)(2) 反訴について被告の請求のうち,ア特許を受ける権利の確認請求は,共有持分3分の1の限度において理由があり,イ本件動産1(1)・(7),2(2)ないし(4)以外の本件動産に係る引渡請求は,共有者に対する引渡請求であるため理由がなく,ウ2246万8976円の返還請求は,相殺後の残額がないので理由が73ない。
6よって,主文のとおり判決する。
追加
74別紙出願目録1(1)被告出願1発明の名称抗20モノクローナル抗体CD特許出願番号特願2005-103093特許出願日2005年3月31日【請求項1】ヒト20抗原を有する細胞に対して増殖阻害活性を有するモCDノクローナル抗体であって,細胞(浮遊細胞)に対する解離定数Raji(値)が28の12以下である前記抗体。KdB/CDin【請求項2】末梢血単核細胞非存在下でのヒト20抗原を有する細胞の培養に対して増殖阻害活性を有する請求項1のモノクローナル抗vitro体。
【請求項3】増殖阻害活性がアポトーシス誘導による請求項2のモノクローナル抗体。
【請求項4】H鎖可変領域アミノ酸配列とL鎖可変領域アミノ酸配列がそれぞれ配列番号1及び7,又は配列番号2及び8であるマウスを由来とする請求項1〜3のモノクローナル抗体。
【請求項5】請求項4のマウス由来モノクローナル抗体可変領域アミノ酸配C列とヒトイムノグロブリン定常域アミノ酸配列を融合させたキメラ抗20モノクローナル抗体。
D【請求項6】請求項4のマウス由来モノクローナル抗体可変領域のアCDRミノ酸配列とヒトイムノグロブリンのアミノ酸配列を用いてヒト化したモノクローナル抗体。
【請求項7】配列番号1〜2のいずれかのマウス由来モノクローナル抗体可75変領域アミノ酸配列をキメラ化したH鎖と配列番号7〜8のいずれかのマウス由来モノクローナル抗体可変領域アミノ酸配列をキメラ化したL鎖を組み合わせたキメラ抗20モノクローナル抗体。
CD【請求項8】配列番号1〜2のいずれかのマウス由来モノクローナル抗体可変領域のアミノ酸配列をヒト化したH鎖と配列番号7〜8のいずCDRれかのマウス由来モノクローナル抗体可変領域配列をヒト化したCDRL鎖を組み合わせたヒト化抗20モノクローナル抗体。CD【請求項9】細胞(浮遊細胞)に対する解離定数(値)が28の18RajiKdB/以下であるマウス由来モノクローナル抗体をキメラ化またはヒト化したモノクローナル抗体で,ヒト20抗原を有する細胞に対する増殖阻害CD活性は低いか又は認められないが,又はを示すことが期待ADCCCDCされる抗体。
【請求項10】H鎖可変領域アミノ酸配列とL鎖可変領域アミノ酸配列がそれぞれ配列番号3及び9,配列番号4及び10,配列番号5及び11,又は,配列番号6及び12である請求項9に記載の抗体。
【請求項11】配列番号3〜6のいずれかのマウス由来モノクローナル抗体可変領域アミノ酸配列をキメラ化したH鎖と配列番号9〜12のいずれかのマウス由来モノクローナル抗体可変領域アミノ酸配列をキメラ化したL鎖を組み合わせたキメラ抗20モノクローナル抗体。
CD【請求項12】配列番号3〜6のいずれかのマウス由来モノクローナル抗体可変領域のアミノ酸配列をヒト化したH鎖と配列番号9〜12のCDRいずれかのマウス由来モノクローナル抗体可変領域配列をヒト化CDRしたL鎖を組み合わせたヒト化抗20モノクローナル抗体。CD【請求項13】請求項5〜12のいずれか1項に記載の抗20モノクローCDナル抗体を有効成分とするB細胞関連疾患に対する治療薬。
76(2)被告出願2発明の名称抗20モノクローナル抗体CD特許出願番号特願2005-378466特許出願日2005年12月28日【請求項1】エフェクター細胞非存在下でのヒト20抗原発現細胞培養にCDおいて該ヒト20抗原発現細胞に対してアポトーシスを含む増殖阻害CD活性を有するマウス由来抗20モノクローナル抗体。CD【請求項2】H鎖可変領域アミノ酸配列とL鎖可変領域アミノ酸配列がそれぞれ配列番号1及び7,配列番号2及び8,又は配列番号15及び17である請求項1記載の抗20モノクローナル抗体。
CD【請求項3】請求項1又は2に記載の抗20モノクローナル抗体を産生すCDるハイブリドーマ。
【請求項4】請求項2記載の抗20モノクローナル抗体の可変領域アミノCD酸配列とヒトイムノグロブリン定常域アミノ酸配列を融合させたキメラ抗20モノクローナル抗体。
CDCDCDR【請求項5】請求項2記載の抗20モノクローナル抗体の可変領域のアミノ酸配列とヒトイムノグロブリンのアミノ酸配列を用いてヒト化された抗20モノクローナル抗体。
CD【請求項6】H鎖可変領域アミノ酸配列の(と」の誤記と思われる)L「。
鎖可変領域アミノ酸配列の組み合わせがそれぞれ配列番号19及び23,配列番号19及び24,配列番号19及び25,配列番号19及び26,配列番号20及び23,配列番号20及び24,配列番号20及び25,配列番号20及び26,配列番号21及び23,配列番号21及び24,配列番号21及び25,配列番号21及び26,配列番号22及び23,配列番号22及び24,配列番号22及び25,又は配列77番号22及び26である請求項5のヒト化抗20モノクローナル抗CD体。
【請求項7】請求項4〜6のいずれか1項に記載の抗20モノクローナルCD抗体のアミノ酸配列をコードする塩基配列を組み込んだ哺乳動物細胞。
【請求項8】細胞である請求項7記載の哺乳動物細胞。
CHO【請求項9】H鎖可変領域アミノ酸配列とL鎖可変領域アミノ酸配列の組み合わせがそれぞれ配列番号3及び9,配列番号4及び10,配列番号5及び11,配列番号6及び12,又は配列番号16及び18であるマウス由来抗20モノクローナル抗体。
CD【請求項10】請求項9記載の抗20モノクローナル抗体を産生するハイCDブリドーマ。
【請求項11】請求項9記載の抗20モノクローナル抗体の可変領域アミCDノ酸配列とヒトイムノグロブリン定常域アミノ酸配列を融合させたキメラ抗20モノクローナル抗体。
CDCDC【請求項12】請求項11記載の抗20モノクローナル抗体の可変領域のアミノ酸配列とヒトイムノグロブリンのアミノ酸配列を用いてヒDRト化された抗20モノクローナル抗体。CD請求項13請求項11〜12のいずれか1項に記載の抗20モノクロー【】CDナル抗体のアミノ酸をコードする塩基配列を組み込んだ哺乳動物細胞。
【請求項14】細胞である請求項13記載の哺乳動物細胞。
CHO【請求項15】請求項2,4〜6,9,11及び12のいずれか1項に記載の抗20モノクローナル抗体を有効成分とする診断薬。
CDCD【請求項16】請求項4〜6,11及び12のいずれか1項に記載の抗20モノクローナル抗体を有効成分とする治療薬。
(3)被告出願378発明の名称抗20モノクローナル抗体CD特許出願番号PCT/JP2006/306925特許出願日2006年3月31日【請求項1】エフェクター細胞非存在下でのヒト20抗原発現細胞培養にCDおいて該ヒト20抗原発現細胞に対してアポトーシスを含む増殖阻害CD活性を有するマウス由来抗20モノクローナル抗体。CD【請求項2】H鎖可変領域アミノ酸配列とL鎖可変領域アミノ酸配列がそれぞれ配列番号1及び7,配列番号2及び8,又は配列番号15及び17である請求項1記載の抗20モノクローナル抗体。
CD【請求項3】請求項1又は2に記載の抗20モノクローナル抗体を産生すCDるハイブリドーマ。
【請求項4】請求項2記載の抗20モノクローナル抗体の可変領域アミノCD酸配列とヒトイムノグロブリン定常域アミノ酸配列を融合させたキメラ抗20モノクローナル抗体。
CDCDCDR【請求項5】請求項2記載の抗20モノクローナル抗体の可変領域のアミノ酸配列とヒトイムノグロブリンのアミノ酸配列を用いてヒト化された抗20モノクローナル抗体。
CD【請求項6】H鎖可変領域アミノ酸配列の(と」の誤記と思われる)L「。
鎖可変領域アミノ酸配列の組み合わせがそれぞれ配列番号19及び23,配列番号19及び24,配列番号19及び25,配列番号19及び26,配列番号20及び23,配列番号20及び24,配列番号20及び25,配列番号20及び26,配列番号21及び23,配列番号21及び24,配列番号21及び25,配列番号21及び26,配列番号22及び23,配列番号22及び24,配列番号22及び25,又は配列番号22及び26である請求項5のヒト化抗20モノクローナル抗CD79体。
【請求項7】ヒト補体存在下で20抗原発現細胞に対して細胞障害性を有CDする請求項4〜6のいずれか1項に記載の抗20モノクローナル抗CD体。
【請求項8】請求項4〜7のいずれか1項に記載の抗20モノクローナルCD抗体のアミノ酸配列をコードする塩基配列を組み込んだ哺乳動物細胞。
【請求項9】細胞である請求項8記載の哺乳動物細胞。
CHO【請求項10】H鎖可変領域アミノ酸配列とL鎖可変領域アミノ酸配列の組み合わせがそれぞれ配列番号3及び9,配列番号4及び10,配列番号5及び11,配列番号6及び12,又は配列番号16及び18であるマウス由来抗20モノクローナル抗体。
CD【請求項11】請求項10記載の抗20モノクローナル抗体を産生するハCDイブリドーマ。
【請求項12】請求項10記載の抗20モノクローナル抗体の可変領域アCDミノ酸配列とヒトイムノグロブリン定常域アミノ酸配列を融合させたキメラ抗20モノクローナル抗体。
CDCDC【請求項13】請求項10記載の抗20モノクローナル抗体の可変領域のアミノ酸配列とヒトイムノグロブリンのアミノ酸配列を用いてヒDRト化された抗20モノクローナル抗体。CD【請求項14】ヒト補体存在下で20抗原発現細胞に対して細胞障害性をCD有する請求項12または13記載の抗20モノクローナル抗体。CD請求項15請求項12〜14のいずれか1項に記載の抗20モノクロー【】CDナル抗体のアミノ酸をコードする塩基配列を組み込んだ哺乳動物細胞。
【請求項16】細胞である請求項15記載の哺乳動物細胞。
CHO【請求項17】請求項2,4〜7,10及び12〜14のいずれか1項に記載の抗20モノクローナル抗体を有効成分とする診断薬。
CD80CD【請求項18】請求項4〜7及び12〜14のいずれか1項に記載の抗20モノクローナル抗体を有効成分とする治療薬。
(補正後の請求項)【請求項7】ヒト補体またはエフェクター細胞存在下で20抗原発現細胞CDCに対して細胞障害性を有する請求項4〜6のいずれか1項に記載の抗20モノクローナル抗体。
D【請求項10】H鎖可変領域アミノ酸配列とL鎖可変領域アミノ酸配列の組み合わせがそれぞれ配列番号3及び9,配列番号4及び10,配列番号5及び11,又は配列番号16及び18であるマウス由来抗20モノCDクローナル抗体。
【請求項14】ヒト補体またはエフェクター細胞存在下で20抗原発現細CD胞に対して細胞障害性を有する請求項12または13記載の抗20モCDノクローナル抗体。
81別紙出願目録2(1)原告出願1発明の名称抗20モノクローナル抗体CD特許出願番号PCT/JP2006/304370特許出願日2006年3月7日【請求項1】ヒト20抗原を発現しているヒトB細胞株と,ヒト20のCDCDで形質転換された非ヒトかつ被免疫動物とは異なる動物由来の細DNA胞株とを免疫原とするヒト20抗原を有する細胞に対する増殖阻害活CD性を有する抗20モノクローナル抗体。CD【請求項2】ヒト20抗原を有する細胞の培養に対して末梢血単CDinvitro核細胞非存在下で増殖阻害活性を有する請求項1記載の抗20モノクCDローナル抗体。
【請求項3】増殖阻害活性がアポトーシス誘導である請求項2記載のモノクローナル抗体。
【請求項4】細胞(浮遊細胞)に対する解離定数(値)が28の12RajiKdB/以下である請求項1記載の抗20モノクローナル抗体。CD【請求項5】L鎖可変領域アミノ酸配列とH鎖可変領域アミノ酸配列がそれぞれ配列番号1及び9,配列番号2及び10,又は配列番号3及び11であるマウス由来の請求項4記載の抗20モノクローナル抗体。
CD【請求項6】請求項5記載のマウス由来モノクローナル抗体可変領域アミノ酸配列とヒトイムノグロブリン定常域アミノ酸配列を融合させたキメラ抗20モノクローナル抗体。
CDCDR【請求項7】請求項5記載のマウス由来モノクローナル抗体可変領域82のアミノ酸配列とヒトイムノグロブリンのアミノ酸配列を用いてヒト化した抗20モノクローナル抗体。
CD【請求項8】配列番号1,2又は3のマウス由来モノクローナル抗体可変領域アミノ酸配列をキメラ化したL鎖と配列番号9,10又は11のマウス由来モノクローナル抗体可変領域アミノ酸配列をキメラ化したH鎖を組み合わせた請求項6記載のキメラ抗20モノクローナル抗体。
CD【請求項9】配列番号1,2又は3のマウス由来モノクローナル抗体可変領域のアミノ酸配列をヒト化したL鎖と配列番号9,10又は11CDRのマウス由来モノクローナル抗体可変領域配列をヒト化したH鎖CDRを組み合わせた請求項7記載のヒト化抗20モノクローナル抗体。CD【請求項10】細胞(浮遊細胞)に対する解離定数(値)が28の1RajiKdB8以下である請求項1記載のマウス由来モノクローナル抗体をキメラ化/またはヒト化した抗20モノクローナル抗体。CD【請求項11】L鎖可変領域アミノ酸配列とH鎖可変領域アミノ酸配列がそ,,,れぞれ配列番号4及び12配列番号5及び13配列番号6及び14配列番号7及び15,又は,配列番号8及び16である請求項10記載の抗20モノクローナル抗体。
CD【請求項12】配列番号4〜8のいずれかのマウス由来モノクローナル抗体可変領域アミノ酸配列をキメラ化したL鎖と配列番号12〜16のいずれかのマウス由来モノクローナル抗体可変領域アミノ酸配列をキメラ化したH鎖を組み合わせた請求項10記載のキメラ抗20モノクローナCDル抗体。
【請求項13】配列番号4〜8のいずれかのマウス由来モノクローナル抗体可変領域のアミノ酸配列をヒト化したL鎖と配列番号12〜16CDRのいずれかのマウス由来モノクローナル抗体可変領域配列をヒトCDR化したH鎖を組み合わせた請求項10記載のヒト化抗20モノクローCD83ナル抗体。
CHOhz-fvFERMABP-hz-ffF【】(),(請求項14細胞17911010543179134ERMABP-hz-sfFERMABP-hz-s10544,179143(10545)または1791)32(10546)が産生する請求項7記載のヒト化抗20モsFERMABP-CDノクローナル抗体。
【請求項15】配列番号18のL鎖と配列番号24のH鎖,配列番号18のL鎖と配列番号22のH鎖,配列番号19のL鎖と配列番号22のH鎖または配列番号19のL鎖と配列番号23のH鎖を組み合わせた請求項14記載のヒト化抗20モノクローナル抗体。
CD【請求項16】アポトーシスの誘導に2次抗体を必要としない請求項3,6又は7記載の抗20モノクローナル抗体。
CD請求項17請求項671014又は16記載の抗20モノクロー【】,,,CDナル抗体を有効成分としてなるB細胞関連疾患治療剤。
(2)原告出願2発明の名称ヒト化抗20モノクローナル抗体CD特許出願番号PCT/JP2006/313499特許出願日2006年7月6日【請求項1】ヒト20抗原を発現しているヒトB細胞株と,ヒト20のCDCDで形質転換された非ヒトかつ被免疫動物とは異なる動物由来の細DNA胞株とを免疫原とするヒト20抗原を有する細胞に対する増殖阻害活CD性を有する,ヒト化抗20モノクローナル抗体であって,下記選抜基CD準:()ヒト20抗原に対する解離定数(値)が約9.5未満でiCDKdnMあって,B細胞に対する活性が28抗体と同等またはそれ以上のCDCB84抗体を満たすヒト化抗20モノクローナル抗体。
CD【請求項2】ヒト20抗原を発現しているヒトB細胞株と,ヒト20のCDCDで形質転換された非ヒトかつ被免疫動物とは異なる動物由来の細DNA胞株とを免疫原とするヒト20抗原を有する細胞に対する増殖阻害活CD性を有する,ヒト化抗20モノクローナル抗体であって,下記選抜基CD準:(a)ヒト20抗原に対する解離定数値が約9.5未満であっCDKdnM()て,細胞(浮遊細胞)または4細胞に対する活性がRajiSU-DHLCDC28抗体と同等またはそれ以上の抗体Bを満たすヒト化抗20モノクローナル抗体。CD【請求項3】ヒト20抗原を発現しているヒトB細胞株と,ヒト20のCDCDで形質転換された非ヒトかつ被免疫動物とは異なる動物由来の細DNA胞株とを免疫原とするヒト20抗原を有する細胞に対する増殖阻害活CD性を有する,ヒト化抗20モノクローナル抗体であって,下記選抜基CD準:()ヒト20抗原に対する値が約9.5から約13の範iiCDKdnMnMCDCB囲であって,B細胞に対するアポトーシス活性と活性の総和が28抗体と同等またはそれ以上の抗体を満たすヒト化抗20モノクローナル抗体。
CD【請求項4】ヒト20抗原を発現しているヒトB細胞株と,ヒト20のCDCDで形質転換された非ヒトかつ被免疫動物とは異なる動物由来の細DNA胞株とを免疫原とするヒト20抗原を有する細胞に対する増殖阻害活CD性を有する,ヒト化抗20モノクローナル抗体であって,下記選抜基CD準:(b)ヒト20抗原に対する値が約9.5から約13のCDKdnMnM85範囲であって,2細胞または8細胞に対するアポトーシス活性WiLRCKと活性の総和が28抗体と同等またはそれ以上の抗体CDCBを満たすヒト化抗20モノクローナル抗体。CD【請求項5】配列番号18のL鎖と配列番号22のH鎖を組み合わせた請求項1または2記載のヒト化抗20モノクローナル抗体。
CD【請求項6】配列番号18のL鎖と配列番号24のH鎖を組み合わせた請求項1または2記載のヒト化抗20モノクローナル抗体。
CD【請求項7】配列番号19のL鎖と配列番号22のH鎖を組み合わせた請求項3または4記載のヒト化抗20モノクローナル抗体。
CD【請求項8】請求項1〜7のいずれか1項記載のヒト化抗20モノクローCDナル抗体を有効成分として含むB細胞関連疾患治療剤。
86別紙出願目録3三者出願発明の名称細胞膜表面抗原エピトープに対する抗体の作製法及びアッセイ法特許出願番号特願2005-103072特許出願日2005年3月31日【請求項1】被免疫動物に複数回免疫することを含む,細胞膜抗原の細胞外ドメインのエピトープを認識するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを作製する方法であって,免疫の少なくとも1回は,感作抗原として,該抗原を発現する,被免疫動物とは他の目に属する動物に由来する細胞株を用いる免疫であり,かつ,免疫の少なくとも一回は,感作抗原として,遺伝子組換により細胞膜表面上に該抗原を発現させた,被免疫動物と同目に属する動物に由来する細胞株を用いる免疫であることを特徴とする,前記方法。
【請求項2】複数回の免疫のそれぞれが,感作抗原として,該抗原を発現す,,る被免疫動物とは他の目に属する動物に由来する細胞株を用いる免疫または,感作抗原として,遺伝子組換により細胞膜表面上に該抗原を発現させた,被免疫動物と同目に属する動物に由来する細胞株を用いる免疫である請求項1記載の方法。
【請求項3】初回免疫,追加免疫,及び,最終免疫を行うことを含み,初回免疫及び追加免役が,免疫の少なくとも1回は,感作抗原として,該抗原を発現する,被免疫動物とは他の目に属する動物に由来する細胞株を用いる免疫,及び,免疫の少なくとも一回は,感作抗原として,遺伝子87組換により細胞膜表面上に該抗原を発現させた,被免疫動物と同目に属する動物に由来する細胞株を用いる免疫のいずれか一方であり,最終免疫が他方である請求項2記載の方法。
【請求項4】細胞膜抗原が正常動物細胞またはライン化した動物細胞株に発現する分子である請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
【請求項5】細胞膜抗原を発現する正常動物細胞またはライン化した動物細胞株が白血球である請求項4の方法。
【請求項6】細胞膜抗原が膜貫通型分子である請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】細胞膜抗原のエピトープを提示する細胞外ドメインが不溶性または可溶化し難い抗原である請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】被免疫動物がげっ歯目の動物であり,被免疫動物と同目に属する動物に由来する細胞株が細胞,細胞,または,2細CHONSOSP/o胞である請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】請求項1〜8のいずれか1項の方法により作製されたハイブリドーマを用いることを特徴とするモノクローナル抗体の作製方法【請求項10】(a)該抗原を細胞膜表面に提示する浮遊細胞に被測定抗体を結合させ,(b)該細胞の細胞膜表面抗原に結合した被測定抗体と遊離の被測定抗体を分離し,(c)該細胞の細胞膜表面抗原に結合した被測定抗体に,被測定抗体の抗原認識部位とは異なる部位で被測定抗体に結合する物質であって標識された物質を結合させ,(d)該細胞の細胞膜表面抗原に結合した被測定抗体に結合した該物質と,遊離の該物質を分離し,(e)該物質の標識を検出することを含む,被測定抗体と細胞膜表面抗原との結合親和性を測定する方法であって,(b)及び(d)の分離を,それぞれ,遠心分離又は細胞を通さないフィルターにより行うことを特徴と88する前記方法。
【請求項11】(b)及び(d)の分離を,遠心分離により行う請求項10に記載の方法。
【請求項12】(b)及び(d)の分離を,細胞を通さないフィルターにより行う請求項10に記載の方法。
【請求項13】細胞が正常動物細胞,ライン化した動物細胞株または遺伝子操作された動物細胞株である請求項10〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】請求項10〜13のいずれか1項に記載の方法を利用して細胞膜表面抗原に対して結合するモノクローナル抗体をアッセイする方法。
【請求項15】請求項10〜13のいずれか1項に記載の方法を利用して細胞膜表面抗原に対して結合するモノクローナル抗体をスクリーニングする方法。
89別紙動産目録1細胞(1)マウス抗体産生ハイブリドーマ21種類(保管場所:被告)10911,10924,11215,11228,11257,11264,11301,11KKKKKKKK316,11402,11405,11409,11422,11428,11436,1171KKKKKKAK2,11728,11736,11773,11782,11791,1211KKKKKE(2)キメラ抗体産生組換細胞8種類CHO(保管場所:原告工学研究科及び被告)1422,1791,0924,1736,1712,1228,1782,1402cccccccc(3)ヒト化1791抗体産生組換細胞16種類CHO(保管場所:原告工学研究科及び被告)1791,1791,1791,1791,1791,1791,1791,haahafhashavhfahffhfs1791,1791,1791,1791,1791,1791,1791,hfvhsahsfhsshsvhvahvfhvshvv1791,1791(4)ヒト化1782抗体産生組換細胞16種類CHO(保管場所:原告工学研究科)1782,1782,1782,1782,1782,1782,1782,haahafhashavhfahffhfs1782,1782,1782,1782,1782,1782,1782,hfvhsahsfhsshsvhvahvfhvshvv1782,1782(5)マウス抗体産生組換細胞1種類BobCHO(保管場所:原告工学研究科)(6)ヒト抗体産生組換細胞1種類TufCHO90(保管場所:原告工学研究科)(7)マウスハイブリドーマ151種類F(保管場所:原告工学研究科)(8)20発現組換細胞1種類CDCHO(保管場所:原告工学研究科)(9)20-発現組換細胞1種類CDYFPCHO(保管場所:原告工学研究科)(10)20変異体-発現組換細胞3種類CDYFPCHO(保管場所:原告工学研究科)CDSNPCDSNSCDANSC20,20,20(判決注:訴状の目録(三)にはDANPCDANS20とあるが,甲174及び弁論の全趣旨により,20の誤記と認める)。
2抗体(クローン名は1と同一の抗体)(1)マウス抗体21種類(保管場所:被告)10911,10924,11215,11228,11257,11264,11301,11KKKKKKKK316,11402,11405,11409,11422,11428,11436,1171KKKKKKAK2,11728,11736,11773,11782,11791,1211KKKKKE(2)マウス抗体281種類B(保管場所:原告工学研究科及び被告)(3)キメラ抗体281種類cB(保管場所:原告工学研究科及び被告)(4)マウス抗体271種類H(保管場所:原告工学研究科及び被告)(5)キメラ抗体8種類91(保管場所:被告)1422,1791,0924,1736,1712,1228,1782,1402cccccccc(6)ヒト化1791抗体16種類(保管場所:原告工学研究科及び被告)1791,1791,1791,1791,1791,1791,1791,haahafhashavhfahffhfs1791,1791,1791,1791,1791,1791,1791,hfvhsahsfhsshsvhvahvfhvshvv1791,1791(7)ヒト化1782抗体16種類(保管場所:原告工学研究科)1782,1782,1782,1782,1782,1782,1782,haahafhashavhfahffhfs1782,1782,1782,1782,1782,1782,1782,hfvhsahsfhsshsvhvahvfhvshvv1782,17823遺伝子(ホストベクターを含む,1の各クローンに対応の遺伝子)(1)キメラ抗体発現用8種類(保管場所:原告工学研究科)1422,1791,0924,1736,1712,1228,1782,1402cccccccc(2)ヒト化1791抗体発現用16種類(保管場所:原告工学研究科)1791,1791,1791,1791,1791,1791,1791,haahafhashavhfahffhfs1791,1791,1791,1791,1791,1791,1791,hfvhsahsfhsshsvhvahvfhvshvv1791,1791(3)ヒト化1782抗体発現用16種類(保管場所:原告工学研究科)1782,1782,1782,1782,1782,1782,1782,haahafhashavhfahffhfs1782,1782,1782,1782,1782,1782,1782,hfvhsahsfhsshsvhvahvf92hvshvv1782,1782(4)抗体発現用1種類Bob(保管場所:原告工学研究科)(5)抗体発現用1種類Tuf(保管場所:原告工学研究科)(6)20発現用1種類CD(保管場所:原告工学研究科)(7)20-発現用1種類CDYFP(保管場所:原告工学研究科)(8)20変異体-発現用3種類CDYFP(保管場所:原告工学研究科)(判決注:訴状の目録(三)には2CDSNPCDSNSCDANS20,20,20CD0とあるが,甲174及び弁論の全趣旨により,20の誤記ANPCDANSと認める)。
裁判長裁判官 山田陽三
裁判官 達野ゆき
裁判官 北岡裕章
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