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関連審決 不服2004-21293
関連ワード 製造方法 /  頒布された刊行物 /  進歩性(29条2項) /  容易に発明 /  一致点の認定 /  発明の詳細な説明 /  参酌 /  実施 /  拒絶査定不服審判 /  拒絶査定 /  拒絶理由通知 /  請求の範囲 / 
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事件 平成 18年 (行ケ) 10445号 審決取消請求事件
原告日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
訴訟代理人弁理士片寄恭三
被告特 許庁長 官肥塚雅博
指定代理人大嶋洋一
同 城所宏
同 宮崎園子
同 徳永英男
同 大場義則
裁判所 知的財産高等裁判所
判決言渡日 2007/07/11
権利種別 特許権
訴訟類型 行政訴訟
主文 1原告の請求を棄却する。
2訴訟費用は原告の負担とする。
事実及び理由
全容
第1請求特許庁が不服2004-21293号事件について平成18年8月22日にした審決を取り消す。
第2争いのない事実1特許庁における手続の経緯原告は,平成8年12月19日,発明の名称を「半導体装置及びその製造方」( , 法並びに半導体装置用絶縁基板 とする特許出願 特願平8-354427号以下 本願 というをした その後 原告は 平成15年6月3日付けで本 「」。)。,,願に係る明細書 特許請求の範囲を含むを補正する手続補正をした この補 (。) (,「 」。), 正により 発明の名称は 半導体装置及びその製造方法 となったところ平成16年6月1日付けで拒絶理由通知を受けたので,更に同年8月6日付けで特許請求の範囲を補正する手続補正をした(以下,この補正後の本願に係る明細書及び図面を「本願明細書」という。甲2,3,4)が,同年9月3日付けで拒絶査定を受けた。そこで,原告は,平成16年10月14日,拒絶査定不服審判を請求し,上記審判請求は不服2004-21293号事件として特許庁に係属した 特許庁は 審理の結果 平成18年8月22日本件審判の 。,,,「請求は,成り立たない 」との審決(以下「審決」という )をし,同年9月5 。 。
日,その謄本を原告に送達した。
2特許請求の範囲,(, 本願明細書の特許請求の範囲の請求項1の記載は 次のとおりである 以下この発明を「本願発明」という。。)「半導体集積回路チップと,導体パターンを備え,上記半導体集積回路チップが固定される熱可塑性ポリイミド樹脂を主体とする絶縁基材を有し,上記熱可塑性ポリイミド樹脂が150〜250℃の範囲のガラス転移点を有する絶縁基板と,上記半導体集積回路チップの主面に形成された電極パッドと上記導体パターンとを電気的に接続する手段と,上記導体パターンと外部基板との電気的接続を動作可能に形成するために上記導体パターンに設けられた接続手段と,を有する半導体装置 」。
3審決の理由別紙審決書写しのとおりである。要するに,本願発明は,本願の出願日前に頒布された刊行物である特開平8-335653号公報(以下「刊行物」という 甲1 に記載された発明 以下 刊行物発明 というに基づいて当業者 。)(「」。)が容易に発明をすることができたものであり,特許法29条2項の規定により特許を受けることができない,というものである。
審決が上記結論を導くに当たり認定した刊行物発明の内容,本願発明と刊行物発明との一致点・相違点は,次のとおりである。
(刊行物発明の内容)「半導体チップと,引き回し導体を備え,半導体チップが固定される熱融着性ポリイミド樹脂層を絶縁層であるポリイミドフィルム上に有し,熱融着性ポリイミド樹脂層は,150〜250℃の範囲のガラス転移温度を有する補助配線板片と,半導体チップの電極と引き回し導体とを電気的に接続する充填金属と,引き回し導体と外部基板との電気的接続を可能にする金属バンプと,を有する半導体装置」(一致点)「半導体集積回路チップと,導体パターンを備え,上記半導体集積回路チップが固定される熱可塑性ポリイミド樹脂を有し,上記熱可塑性ポリイミド樹脂が150〜250℃の範囲のガラス転移点を有する絶縁基板と,上記半導体集積回路チップの主面に形成された電極パッドと上記導体パターンとを電気的に接続する手段と,上記導体パターンと外部基板との電気的接続を動作可能に形成するために上記導体パターンに設けられた接続手段と,を有する半導体装置」である点。
(相違点)本願発明では,熱可塑性ポリイミド樹脂を主体とする絶縁基材であるのに対して,刊行物発明では,熱可塑性ポリイミド樹脂を絶縁性のポリイミドフィルム上に有し,熱可塑性ポリイミド樹脂を主体とする点については明確に記載されていない点。
第3取消事由に係る原告の主張審決は,以下のとおり,本願発明と刊行物発明との一致点の認定を誤り,両,,。 者の相違点を看過したものであるから 違法として 取り消されるべきである1本願発明について本願明細書の段落0006001200130027及び 【】,【】,【】,【】【0045】の各記載によれば,本願発明の絶縁基板は,熱可塑性ポリイミド樹脂を主体とする絶縁基材上に,該樹脂の接着性を利用して,接着層又は接着剤を用いることなく,直接的に導体パターンを有するものである。特許請求の範囲の記載に 「接着層又は接着剤を用いることなく ,あるいは「直接的に」 , 」などという文言がなくても,本願発明において,熱可塑性ポリイミド樹脂が接着性を有することは明らかであるから,上記解釈は当然に導き出せる(なお,本願発明は,接着剤等を用いないスパッタリング又は電解めっきによる方法を要件とはしていないし,本願明細書には,導体パターンを,接着剤又は接着層を介在させて,熱可塑性ポリイミド樹脂を主体とする絶縁基材上に形成することは,記載されていない。。)2刊行物発明について刊行物発明では,引き回し導体を接着層又は接着剤を用いて絶縁層であるポリイミド樹脂に接着しなければならず,補助配線板片が絶縁層であるポリイミドフィルムを含む構成である以上,引き回し導体を形成するための接着層又は接着剤を必須の構成としなければならない。すなわち,刊行物の段落【0035】の記載によれば,刊行物発明では,引き回し導体を形成するために,合成樹脂フィルムに銅箔を形成するためのワニス溶液を用いるか,熱可塑性又は熱硬化性接着剤を用いる必要があるから,刊行物発明の補助配線板片は,単に引き回し導体を備えるにとどまらず,絶縁層であるポリイミドフィルム上に接着層又は接着剤を用いて備えられた引き回し導体を有するというべきである。
被告は,刊行物にいう融着とは,合成樹脂フィルムを加熱等することにより半溶融・軟化状態とし,銅箔を接着剤などの介在物なく直接接合する技術であるから,合成樹脂フィルム上に接着層又は接着剤を用いない直接的な引き回し導体の形成方法が明示されている旨主張するが,刊行物には合成樹脂フィルム, 。, を加熱する等の記載はなく 半溶融・軟化状態にするような記載もない また, , 被告の上記主張は 融着では接着剤などの介在がないことを前提としているが刊行物にはそのように解すべき根拠となる記載はない。
被告は,融着以外にも,銅薄膜パターンをスパッタリング又は電解めっき法により形成する方法が存在するから,接着性を持たないポリイミドフィルムにスパッタリング又は電解めっきを施し,引き回し導体を形成することができると主張するが,刊行物には,引き回し導体をスパッタリング又は電解めっきにより形成する旨の記載はない。
3本願発明と刊行物発明の対比について本願発明の絶縁基板は,前記1のとおり,熱可塑性ポリイミド樹脂を主体とする絶縁基材上に,該樹脂の接着性を利用することにより,接着層又は接着剤を用いることなく,直接的に導体パターンを有するものであるのに対し,刊行物発明の補助配線板片は,上記2のとおり,絶縁層であるポリイミドフィルム上に接着層又は接着剤を用いて備えられた引き回し導体を有するものであるから,本願発明の絶縁基板と刊行物発明の補助配線板片とは相違する。
したがって,審決が,刊行物発明の補助配線板片が本願発明の絶縁基板に相当するとし導体パターンを備え 上記半導体集積回路チップが固定される熱 ,「,可塑性ポリイミド樹脂を有し,上記熱可塑性ポリイミド樹脂が150〜250℃の範囲のガラス転移点を有する絶縁基板」を有する点を両発明の一致点と認定したのは,本願発明と刊行物発明との上記相違を看過したものであって,誤りである。
第4取消事由に係る被告の反論審決の認定判断に誤りはなく,原告主張の取消事由は理由がない。
1本願発明について本願明細書の請求項1には接着層又は接着剤を用いることなく あるいは ,「 」「直接的に」という文言はないから,原告の主張は特許請求の範囲の記載に基づかない主張である。また,本願発明を原告主張のように限定して解釈すべき特段の事情は見当たらない。
本願明細書の段落【0006【0012】は,従来技術として,接着剤等 】,を用いる方法と接着剤等を用いない方法を,解決すべき課題である生産性やコストと並記し,従来よりも少ない手数及びコストとする目的のために,本願発明が発案されたことを説明するものであって,本願発明が,導体パターンを接着剤等を用いることなく熱可塑性ポリイミド樹脂を主体とする絶縁基材上に直接的に形成することのみを意図していることを示すものとはいえない。
本願明細書の段落 0013 には多層基板を従来のように接着剤を用い 【】,「ることなく実現することを目的としている」との記載があるが,接着剤等を用いず直接的に多層基板を形成する場合は請求項16に規定されており,また,接着層又は接着部材の介在なしに半導体回路チップと絶縁材とを直接的に接合させる場合は,請求項2及び15に規定されているものの,請求項1(本願発明)には,接着層又は接着剤を用いることなく直接的に形成する旨の限定はない。
本願明細書の段落【0027【0045】は,実施例として,導体パター 】,ンを接着剤等を用いることなく熱可塑性ポリイミド樹脂を主体とする絶縁基材上に直接的に形成することが記載されているが,上記のとおり,本願発明は,導体パターンを接着剤等を用いることなく熱可塑性ポリイミド樹脂を主体とする絶縁基材上に直接的に形成したものに限定して解釈されるものではない。
2刊行物発明について刊行物の段落【0035】には,合成樹脂フィルムに引き回し導体を形成する方法として,合成樹脂フィルムに対し,@銅箔を融着する,A銅箔にワニス溶液を塗工する,B銅箔を熱可塑性又は熱硬化性接着剤で接着する,という3つの方法が記載されている。
上記@における融着とは,合成樹脂フィルムを加熱等することにより,半溶融・軟化状態とし,銅箔を接着剤などの介在物なしに直接接合する技術であるから,刊行物には,接着層又は接着剤を用いない直接的な引き回し導体の形成方法が記載されているというべきである。
, ,, また ポリイミドフィルムに引き回し導体を形成するには 上記@以外にも接着層又は接着剤を用いない公知の方法が存在する。例えば,本願明細書の段落【0003】には,ポリイミドフィルム上に導体パターンを形成した従来技術が記載されて その導体パターンの形成方法ついて 段落 0006 に絶 , ,【】 ,「縁基材上に銅薄膜パターンをスパッタリング又は電解めっき法により形成した後,電解めっきで導体パターンを得る方法」という,接着層又は接着剤を用いる方法以外の方法が開示されているから,接着層又は接着剤を用いない形成方法は,本願の出願当時,導体パターン(引き回し導体)をポリイミドフィルムに形成する方法として公知であり,接着層又は接着剤を用いる形成方法と互換的な技術と評価し得るものである。ポリイミドフィルムそれ自身が接着性を持, ,, たないとしても 接着層又は接着剤を用いない形成方法として 融着以外にも銅薄膜パターンをスパッタリング又は電解めっき法により形成後,電解めっきで導体パターン(引き回し導体)を形成する方法は存在する。
3本願発明と刊行物発明の対比について以上のとおりであるから,審決における本願発明と刊行物発明との一致点の認定に誤りはなく,原告主張の相違を看過したものということはできない。
第5当裁判所の判断原告は,本願発明の絶縁基板は,熱可塑性ポリイミド樹脂を主体とする絶縁基材上に該樹脂の接着性を利用して,接着層又は接着剤を用いることなく,直接的に導体パターンを有するものであるのに対し,刊行物発明の補助配線板片は,絶縁層であるポリイミドフィルム上に接着層又は接着剤を用いて備えられた引き回し導体を有するから,刊行物発明の補助配線板片は本願発明の絶縁基板に相当するものではない旨主張する。しかし,以下のとおり,原告の主張は失当である。
1本願発明について(, , )【】,【】, 原告が指摘する本願明細書 甲2 3 4 の段落 000600120027及び0045なお段落0013 は 平成15年6月3 【】【】(,【】 ,〔〕,。), 日付け手続補正書 甲3 に基づく補正により 削除されたの記載によれば発明の詳細な説明において,絶縁基板に関し,熱可塑性ポリイミド樹脂を主体とする絶縁基材上に,該樹脂の接着性を利用して,接着層又は接着剤を用いることなく,直接的に導体パターンを形成することができる旨の説明がされている。
しかし,本願明細書の特許請求の範囲の請求項1の記載は,前記第2,2のとおりであり,本願発明の絶縁基板は,導体パターン及び絶縁基材を構成要素とし,半導体集積回路チップが固定されるよう,150〜250℃の範囲のガラス転移温度を有する熱可塑性ポリイミド樹脂を主体とするものであることが認められるものの,請求項1には,導体パターンと絶縁基材との接続態様ないし相互関係につき規定する請求項18,21,22などとは異なり,この点に関する特定ないし限定があるとはいえない。
したがって,本願発明の絶縁基板は,熱可塑性ポリイミド樹脂を主体とする絶縁基材上に,該樹脂の接着性を利用して,接着層又は接着剤を用いることなく,直接的に導体パターンを有するものに限られるということはできない。
原告の主張は,特許請求の範囲の記載に基づかないものであり,採用することができない。
2刊行物発明について(1)本願発明の絶縁基板は 上記1のとおり 熱可塑性ポリイミド樹脂を主体 ,,とする絶縁基材上に該樹脂の接着性を利用して,接着層又は接着剤を用いることなく,直接的に導体パターンを有するものに限られないから,刊行物発明の補助配線板片が,絶縁層であるポリイミドフィルム上に接着層又は接着剤を用いて備えられた引き回し導体を有するものであるという原告主張の当否を検討するまでもなく,原告主張の取消事由は理由がないというべきであるが,念のため,刊行物発明についても検討する。
(2)ア刊行物(甲1)には,次の記載がある。
(ア)請求項1……少なくとも上記半導体チップと補助配線板片と 「【】の間隙が,熱融着性ポリイミド樹脂層により封止されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】……上記熱融着性ポリイミド樹脂層が,補助配線板片と接する請求項1記載の半導体装置 」。
(イ)請求項18半導体チップを搭載する補助配線板片であり そ 「【】 ,の内部に引回し導体が配設され,……上記半導体チップ搭載側の面に熱融着性ポリイミドフィルムを備えた補助配線板片と,電極を備えた半導体チップとを準備し……ことを特徴とする半導体装置の製法 」。
「【】, , (ウ)0020 ……この半導体装置は CSPタイプのものであり補助配線板片2の板面に,半導体チップ1が,その電極11側(回路形成面側)を上記補助配線板面に対面させた状態で搭載されている。上記補助配線板片2は,絶縁層24,25を積層したものであり,この絶縁層24,25には,ポリイミドフィルムを使用することが,耐熱性の観点から好ましい。……」「【】, , (エ)0021 ……そして この半導体装置において注目すべき点は半導体チップ1と補助配線板片2との間隙が熱融着性ポリイミド樹脂層3により封止されている点である。……」(オ)0072 この製法は 補助配線板片として その半導体チップ 「【】,,搭載面に熱融着ポリイミド樹脂層が形成されたものを使用する方法である。……この補助配線板片は,絶縁層24の上に,熱融着性ポリイミド樹脂層3が形成されている。……」(カ)0075 このように この第2の製法では 半導体チップ搭載 「【】,,面に熱融着性ポリイミド樹脂層が形成された補助配線板片を用いることが特徴であり,これを用いることにより,半導体装置の連続生産が可能になる等の効果を得ることができる 」。
イ上記アの各記載によれば,刊行物には,補助配線板片につき,絶縁層であるポリイミドフィルムを構成要素とする例(上記ア(ア),(ウ),(エ))と,絶縁層であるポリイミドフィルム及び熱融着性ポリイミド樹脂層を構成要素とする例(上記ア(イ),(ウ),(オ),(カ))が開示されているということができ,審決は,このうちの後者を刊行物発明としたものと理解することができる。
ウもっとも,審決では,刊行物発明における補助配線板片の構成要素である,引き回し導体と,絶縁層であるポリイミドフィルム及び熱融着性ポリイミド樹脂層との具体的な接続態様(相互関係)については,認定していない。
, ,【】, そこで 上記の点について検討するに 刊行物の段落 0035 には「……この金属箔積層合成樹脂フィルムとしては,合成樹脂フィルムに銅箔を融着あるいはワニス溶液を塗工することにより得た二層基材,銅箔を熱可塑性または熱硬化性接着剤で合成樹脂フィルムに接着した三層基材等があげられる。……例えば,合成樹脂フィルムとして,ポリイミドフィルム……等があげられる。……」との記載がある。
上記記載によれば,刊行物には,@合成樹脂フィルムに銅箔を融着し,二層基材を得ることと,A銅箔を熱可塑性又は熱硬化性接着剤で合成樹脂フィルムに接着し,三層基材を得ることが説明されているということができる。そして,上記@の二層と上記Aの三層との差は,接着剤の有無によるものと考えられるから,合成樹脂フィルムに銅箔を融着することにより得られた二層基材は,接着剤を有さないものと解するのが相当である。
なお,融着という用語は,刊行物の段落【0038【0040】及び】,【0089】においても用いられている用語であり,上記段落の各記載をも参酌すれば,被着面を加熱により溶融することにより,接着剤なしに固着することを意味するものと理解することができる。
エ以上のとおり,刊行物には,補助配線板片(絶縁基板)に対する引き回し導体(導体パターン)を接着層又は接着剤を用いずに形成する方法が記載されているものと認められ,刊行物発明に関する原告主張は採用することができない。
3本願発明と刊行物発明の対比について以上検討したところによれば,審決が,刊行物発明の補助配線板片が本願発明の絶縁基板に相当するとし導体パターンを備え 上記半導体集積回路チッ ,「,プが固定される熱可塑性ポリイミド樹脂を有し,上記熱可塑性ポリイミド樹脂が150〜250℃の範囲のガラス転移点を有する絶縁基板」を有する点を両発明の一致点と認定したことに誤りはなく,審決が両発明の相違点を看過したということはできない。
4結論その他,原告は縷々主張するがいずれも理由がない。
以上のとおりであるから,原告主張の取消事由は理由がなく,審決にこれを取り消すべき違法はない。原告の本訴請求は理由がないから,これを棄却することとし,主文のとおり判決する。
裁判長裁判官 三村量一
裁判官 嶋末和秀
裁判官 上田洋幸