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【要旨】特許を無効にすべき旨の審決(以下「無効審決」という )の取消しを求める 該当部分へ

が確定した場合には、当該無効審決を取り消さなければならないものと解するのが相当
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そして、このような審理判断を、特許庁における審判の手続を経ることなく、審決取消訴訟の係属する裁判所において第一次的に行うことはできないと解すべきであるから、訂正後の明細書に基づく発明が特許を受けることができるかどうかは、当該特許についてされた無効審決を取り消した上、改めてまず特許庁における審判の手続によってこれを審理判断すべき 該当部分へ

なかった公知事実との対比における無効原因は審決を違法とし又はこれを適法とする理由として主張することができないことは、当審の判例とするところである(最高裁昭和四二年(行ツ)第二八号同五一年三月一〇日大法廷判決・民集三〇巻二号七九頁
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関連審決 審判1993-18041 審判1996-19266
この判例には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
平成15行ヒ265 判例 商標
平成14受1100損害賠償,商標権侵害差止等請求事件 判例 商標
平成10行ツ19審決取消請求事件 判例 特許
平成10受153医薬品販売差止請求事件 判例 特許
平成18受1772特許権に基づく製造販売禁止等請求事件 判例 特許
関連ワード 使用方法 /  請求の範囲 /  減縮 /  公知事実 / 
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事件 平成 10年 (行ツ) 81号
裁判所のデータが存在しません。
裁判所 最高裁判所第一小法廷
判決言渡日 1999/04/22
権利種別 特許権
訴訟類型 行政訴訟
主文 本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
事実及び理由
全容
上告代理人近藤惠嗣の上告理由について一本件は、特許権者である被上告人が当該特許についてされた無効審決の取消しを請求するものであるところ、原審の適法に確定した事実関係及び本件訴訟の経緯の概要は、次のとおりである。
1被上告人は、名称を「六本ロールカレンダーの構造及び使用方法」とする特許第一七三五一七九号発明(以下「本件発明」という )の特許権者である。本件発明に係る特許(以 。
「」。)、 (「」 下本件特許というについて特許出願の願書に添付された明細書以下本件明細書という )の特許請求の範囲第一項及び第二項の記載は、別紙一のとおりである。 。
2上告人は、平成五年九月一四日、特許庁に対し、本件特許を無効にすることについて審判を請求し、平成五年審判第一八〇四一号事件として審理された結果、平成七年一二月二二日、本件明細書の特許請求の範囲第一項及び第二項に記載された発明に係る特許を無効に(「」。)。、、 すべき旨の審決以下本件無効審決というがされた被上告人は平成八年二月八日本件無効審決の取消しを求める本件訴訟を提起した。被上告人は、平成八年一一月一三日、
本件明細書の特許請求の範囲の記載等を訂正することについて審判を請求し、平成八年審判第一九二六六号事件として審理された結果、本件訴訟の原審口頭弁論終結の前である平成九年一月八日、右訂正をすべき旨の審決(以下「本件訂正審決」という )がされ、確定した。 。
本件訂正審決により、本件明細書の特許請求の範囲第一項及び第二項の記載は、別紙二のとおりに訂正された。
【要旨】特許を無効にすべき旨の審決(以下「無効審決」という )の取消しを求める
訴訟の係属中に、当該特許権について、特許出願の願書に添付された明細書の特許請求の範囲が、明細書を訂正すべき旨の審決(以下「訂正審決」という )により減縮され、訂正審決 。
が確定した場合には、当該無効審決を取り消さなければならないものと解するのが相当
である。その理由は、次のとおりである。
審決に対する訴え(以下「審決取消訴訟」という )において、審判の手続で審理判断され 。
なかった公知事実との対比における無効原因は審決を違法とし又はこれを適法とする理由として主張することができないことは、当審の判例とするところである(最高裁昭和四二年(行ツ)第二八号同五一年三月一〇日大法廷判決・民集三〇巻二号七九頁
。明細書の特許請求の )範囲が訂正審決により減縮された場合には、減縮後の特許請求の範囲に新たな要件が付加されているから、通常の場合、訂正前の明細書に基づく発明について対比された公知事実のみならず、その他の公知事実との対比を行わなければ、右発明が特許を受けることができるかどうかの判断をすることができない。そして、このような審理判断を、特許庁における審判の手続を経ることなく、審決取消訴訟の係属する裁判所において第一次的に行うことはできないと解すべきであるから、訂正後の明細書に基づく発明が特許を受けることができるかどうかは、当該特許についてされた無効審決を取り消した上、改めてまず特許庁における審判の手続によってこれを審理判断すべきものである。
もっとも、訂正後の明細書に基づく発明が無効審決において対比されたのと同一の公知事実により無効とされるべき場合があり得ないではないが、特許法は、123条1項8号において、126条4項に違反して訂正審決がされたことが特許の無効原因となる旨を規定するから、右のような場合には、これを理由として改めて特許の無効の審判によりこれを無効とすることが予定されているというべきである。
三そうすると、本件訂正審決による本件明細書の特許請求の範囲の前記訂正のうち、ロール軸交叉装置及びロール間隙調整装置が所定のロールに分けて備えられる構成が付加された点並びに各ロール周速及び各ロール間のバンクの回転についての構成が付加された点は、
特許請求の範囲減縮に当たるものであるから、本件無効審決はこれを取り消すべきものである。
したがって、本件無効審決を取り消した原審の判断は、結論において是認することができる。論旨は採用することができない。
よって、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官大出峻郎裁判官小野幹雄裁判官遠藤光男裁判官井嶋一友裁判官藤井正雄)(別紙一)第一項ゴム及びプラスチック等の高分子用カレンダーにおいて、第一ロールR1と第二ロールR2とを略水平に並列し、該第二ロールR2の下側または上側に第三ロールR3を第二ロールR2と平行でかつ第一ロールR1と略直交状に配置し、該第三ロールR3の横側で第一ロールR1と反対側に第四ロールR4を第三ロールR3と略水平でかつ第二ロールR2と略直交状に並置し、この第四ロールR4の下側または上側で前記第二ロールR2と反対側に第五ロールR5を第四ロールR4と平行でかつ第三ロールR3と略直交状に配置し、更に第五ロールR5の下側または上側で前記第二ロールR2と反対側に第六ロールR6を第四ロールR4及び第五ロールR5と平行でかつ第三ロールR3と略直交状に設置したことを特徴とする六本ロールカレンダーの構造。
第二項ゴム及びプラスチック等の高分子用カレンダーにおいて、第一ロールR1と第二ロールR2とを略水平に並列し、該第二ロールR2の下側または上側に第三ロールR3を第二ロールR2と平行でかつ第一ロールR1と略直交状に配置し、該第三ロールR3の横側で第一ロールR1と反対側に第四ロールR4を第三ロールR3と略水平でかつ第二ロールR2と略直交状に並置し、この第四ロールR4の下側または上側で前記第二ロールR2と反対側に第五ロールR5を第四ロールR4と平行でかつ第三ロールR3と略直交状に配置し、更に第五ロールR5の下側または上側で前記第二ロールR2と反対側に第六ロールR6を第四ロールR4及び第五ロールR5と平行でかつ第三ロールR3と略直交状に設置した六本ロールカレンダーの構造において、第一ロールR1と第二ロールR2との間に高分子材料を投入して両ロール間で圧延し、これを第二ロールR2のロール表面に沿って後方に送り、次に第二ロールR2と第三ロールR3との間で圧延して、順次第三ロールR3と第四ロールR4との間で圧延し、更に第四ロールR4と第五ロールR5との間で圧延して、最後に第五ロールR5と第六ロールR6との間で圧延することを特徴とする六本ロールカレンダーの使用方法
(別紙二)第一項ゴム及びプラスチック等の高分子用カレンダーにおいて、第一ロールR1と第二ロールR2とを略水平に並列し、該第二ロールR2の下側または上側に第三ロールR3を第二ロールR2と平行でかつ第一ロールR1方向と略直交状に配置し、該第三ロールR3の横側で第一ロールR1と反対側位置に第四ロールR4を第三ロールR3と略水平でかつ第二ロールR2方向と略直交状に並置し、この第四ロールR4の下側または上側で前記第二ロールR2と反対側位置にロール軸交叉装置を備えた第五ロールR5を第四ロールR4と略平行でかつ第三ロールR3方向と略直交状に配置し、更に第五ロールR5の下側または上側で前記第二ロールR2と反対側位置にロール間隙調整装置を有する第六ロールR6を第四ロールR4及び第五ロールR5と平行でかつ第三ロールR3と略直交状に設置し、各ロール周速を第一ロールR1から順次後方に行くに従って速くしたことを特徴とする六本ロールカレンダーの構造。
第二項ゴム及びプラスチック等の高分子用カレンダーにおいて、第一ロールR1と第二ロールR2とを略水平に並列し、該第二ロールR2の下側または上側に第三ロールR3を第二ロールR2と平行でかつ第一ロールR1方向と略直交状に配置し、該第三ロールR3の横側で第一ロールR1と反対側位置に第四ロールR4を第三ロールR3と略水平でかつ第二ロールR2方向と略直交状に並置し、この第四ロールR4の下側または上側で前記第二ロールR2と反対側位置にロール軸交叉装置を備えた第五ロールR5を第四ロールR4と略平行でかつ第三ロールR3方向と略直交状に配置し、更に第五ロールR5の下側または上側で前記第二ロールR2と反対側位置にロール間隙調整装置を有する第六ロールR6を第四ロールR4及び第五ロールR5と平行でかつ第三ロールR3と略直交状に設置し、各ロール周速を第一ロールR1から順次後方に行くに従って速くした六本ロールカレンダーの構造において、
第一ロールR1と第二ロールR2との間に高分子材料を投入して両ロール間で圧延し、これを第二ロールR2のロール表面に沿って後方に送り、次に第二ロールR2と第三ロールR3との間で圧延して、順次第三ロールR3と第四ロールR4との間で圧延し、更に第四ロールR4と第五ロールR5との間で圧延して、最後に第五ロールR5と第六ロールR6との間で圧延する各ロール間のバンクの回転が順次反対方向となることを特徴とする六本ロールカレンダーの使用方法