関連ワード | 技術的思想 / 技術的範囲 / 特許発明 / |
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事件 |
昭和
47年
(オ)
659号
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裁判所 | 最高裁判所第二小法廷 |
判決言渡日 | 1974/06/28 |
権利種別 | 特許権 |
訴訟類型 | 民事訴訟 |
主文 |
本件上告を棄却する。 上告費用は上告人らの負担とする。 |
事実及び理由 | |
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全容
上告代理人山根篤、同下飯坂常世、同新長巖、同海老原元彦の上告理由第一点及び第二点について。 特許権は新規な工業的発明に対して与えられるものである以上、その当時において公知であつた部分は新規な発明とはいえないから、特定の特許発明の技術的範囲を確定するにあたつては、その当時の公知の部分を除外して新規な技術的思想の趣旨を明らかにすることがで(最高裁昭和三七年一二月七日第二小法廷判決・民集一六 きるものと解するのが相当である巻一二号二三二一頁、同三九年八月四日第三小法廷判決・民集一八巻七号一三一九頁参照 。)しかして、所論の技術的思想が本件特許出願以前から公知であつた旨の原審の認定事実は、 原判決(その引用する第一審判決を含む。以下同じ )の挙示する証拠に照らして、首肯する 。 ことができないものではないから、所論の点に関する原審の判断は、正当として是認することができる。原判決に所論の違法はなく、論旨は、ひつきよう、独自の見解を主張し、原審の専権に属する証拠の取捨判断及び事実の認定を非難するに帰し、採用することができない。 同第三点ないし第六点について。 本件特許発明及び被上告人製品の目的、構造及び作用効果に関する所論原審認定の事実関係は、原判決の挙示する証拠関係とその説示に照らして、首肯することができないものではない。そして、右事実関係のもとにおいては、本件特許発明と被上告人製品との間にはその構造及び作用効果に差異があり、したがつて、被上告人製品が本件特許発明の技術的範囲に属するものではない旨の原審の判断は、正当として是認することができる。原判決に所論の違法はなく、論旨は、ひつきよう、原審の専権に属する証拠の取捨判断及び事実の認定を非難するか、又は独自の見解に立つて原判決の違法をいうにすぎず、採用することができない。 よつて、民訴法401条、95条、89条、93条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 |
裁判長裁判官 | 大塚喜一郎 |
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裁判官 | 岡原昌男 |
裁判官 | 小川信雄 |
裁判官 | 吉田豊 |