審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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平成15ネ653特許権侵害差止等請求控訴事件 | 判例 | 特許 |
平成14ネ4193特許権侵害差止等請求控訴事件 | 判例 | 特許 |
平成14ネ3714特許権侵害差止請求控訴事件 | 判例 | 特許 |
平成15ネ3034特許権侵害差止請求控訴事件 | 判例 | 特許 |
平成15ネ2376特許権侵害差止等請求控訴事件 | 判例 | 特許 |
関連ワード | 技術的範囲 / 出願経過 / 均等 / 実施 / 構成要件 / 差止請求(差止) / 侵害 / 不法行為(民法709条) / 実施権 / 通常実施権 / 独占的通常実施権 / 訂正審判 / |
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事件 |
平成
14年
(ネ)
4785号
特許権侵害差止等請求控訴事件
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控訴人(原告) A 控訴人(原告) 有限会社山本商事 控訴人ら訴訟代理人弁護士 金子光邦 同 小池邦吉 同 澤新 被控訴人(被告) 丸井産業株式会社 同訴訟代理人弁護士 水谷直樹 同 岩原将文 同補佐人弁理士 清水千春 |
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裁判所 | 東京高等裁判所 |
判決言渡日 | 2003/03/31 |
権利種別 | 特許権 |
訴訟類型 | 民事訴訟 |
主文 |
1 本件控訴をいずれも棄却する。 2 控訴費用は控訴人らの負担とする。 |
事実及び理由 | |
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当事者の求めた裁判
1 控訴人ら (1) 原判決を取り消す。 (2) 被控訴人は、原判決別紙物件目録記載の製品を製造し、譲渡し、貸し渡してはならない。 (3) 被控訴人は、前項の製品を廃棄せよ。 (4) 被控訴人は、控訴人有限会社山本商事に対し、4347万1088円及びこれに対する平成13年11月2日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 (5) 訴訟費用は、第1、2審とも被控訴人の負担とする。 (6) 第4項につき、仮執行宣言 2 被控訴人 主文と同旨 |
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事案の概要
1 本件は、発明の名称を「梁交差部柱フープ筋幅止め具」とする特許第1746078号の特許権(本件特許権)の特許権者である控訴人A及び本件特許権の独占的通常実施権者である控訴人有限会社山本商事が、被控訴人に対し、被控訴人が原判決別紙物件目録記載の製品(被告製品)を製造販売する行為は本件特許権を侵害していると主張し、控訴人Aが被告製品の製造等の差止め及び廃棄、控訴人有限会社山本商事が不法行為に基づく損害賠償として4347万1088円及びこれに対する不法行為の日の後である平成13年11月2日(本件訴状送達の日の翌日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払をそれぞれ求めた事案である。 原判決は、被告製品は、本件特許権の構成要件を充足せず、本件発明の技術的範囲に属せず、また、本件発明と均等であるとすることもできないとして、控訴人らの請求をいずれも棄却した。これに対し、控訴人らが本件控訴を提起した。 2 本件の争いのない事実、本件の争点及び争点に関する当事者の主張は、次のとおり当審における控訴人らの控訴の理由の要点を付加するほか、原判決の「事実及び理由」中の「第2 事案の概要等」1、3及び4に記載のとおりである。 3 当審における控訴人らの控訴の理由の要点 原判決は、本件発明の構成要件中の「V字型構造体」の文言の解釈について、本件特許明細書の図面の記載を重視し、この図面どおりの形状でなければならないと誤解しているが、同図面は、一実施例を示しているにすぎず、これに基づいて限定解釈することは誤りである。 |
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当裁判所の判断
当裁判所も、控訴人らの請求は、いずれも理由がないものと判断するが、その理由は、原判決が「事実及び理由」中の「第3 争点に対する判断」として説示するとおりである(ただし、原判決14頁22行目の「工法を」を「工法で」と改め、 同15頁25行目の「訂正審判の申立てに対し、」の次に「平成10年10月20日付けで」を加え、同16頁7行目及び24頁20行目の各「複数個の開口部」を「複数個の係合体の開口部」と、同21頁24行目の「130頁」を「113頁」と改める。)。 なお、控訴人らは、原判決は、本件発明の構成要件中の「V字型構造体」の文言の解釈について、本件特許明細書の図面の記載を重視し、この図面どおりの形状でなければならないと誤解しているが、同図面は、一実施例を示しているにすぎず、 これに基づいて限定解釈することは誤りである旨主張する。 しかしながら、本件発明の構成要件中の「V字型構造体」の文言が「係合体全体がV字型」であることを意味しており、その「V字型」の文言が「係合体の横幅が底部から開口部にかけて広がる形状」を指すものと解すべきことは、原判決の説示するように、その構成要件「係合体が、・・・V字型構造体よりなり」の文言の通常の解釈と、本件特許明細書及び図面中、この「V字型」の構成の意味内容に関する記載は、唯一の実施例として記載されている第5図以外にはないこと(甲1、 6)から、明らかであり、また、原判決認定の本件発明の出願経過(原判決14頁15行目冒頭から18頁18行目末尾まで)に照らしても、上記の解釈は正当であり、「V字型」の文言について控訴人らが主張するように広く解釈すべきでないものであって、控訴人らの上記主張は、採用することができない。 |
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結論
以上の次第で、原判決は相当であり、本件控訴は理由がないからいずれも棄却することとして、主文のとおり判決する。 |
裁判長裁判官 | 北山元章 |
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裁判官 | 青柳馨 |
裁判官 | 橋本英史 |