関連審決 | 異議2003-70931 訂正2005-39122 |
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関連ワード | 製造方法 / 進歩性(29条2項) / 特許出願日 / 同意 / 設定登録 / 訂正審判 / 請求の範囲 / 減縮 / 審決確定(審決が確定) / 取消決定 / |
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事件 |
平成
17年
(行ケ)
10419号
特許取消決定取消請求事件
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原告 三菱化学株式会社 訴訟代理人弁護士 大野聖二,市橋智峰 被告 特許庁長官中嶋誠 指定代理人 山口由木,前田佳与子,唐木以知良,青木博文 |
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裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
判決言渡日 | 2005/10/27 |
権利種別 | 特許権 |
訴訟類型 | 行政訴訟 |
主文 |
特許庁が異議2003−70931号事件について平成17年3月8日にした決定のうち,請求項1,3及び4に係る特許を取り消した部分を取り消す。 訴訟費用は原告の負担とする。 |
事実及び理由 | |
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原告の求めた裁判
主文第1項と同旨の判決。 |
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事案の概要
本件は,後記本件発明の特許権者である原告が,特許異議の申立てを受けた特許庁により本件特許のうち請求項1ないし4に係る特許を取り消す旨の決定がされたため,同決定の取消しを求めた事案である(なお,原告は,決定のうち請求項2に係る部分の訴えを取り下げ,被告はこれに同意した。)。 1 前提となる事実等 (1) 特許庁における手続の経緯 (1-1) 本件特許 特許権者:三菱化学株式会社(原告) 発明の名称:「電子写真感光体用顔料分散液の製造方法および電子写真感光体の製造方法」 特許出願日:平成4年7月23日(特願平4-197072号の一部を新たな出願とした特願2001-62368号) 設定登録日:平成14年9月6日 特許番号:第3346416号 (1-2) 本件手続 特許異議事件番号:異議2003-70931号 訂正請求日:平成15年12月26日(本件訂正請求) 異議の決定日:平成17年3月8日 決定の結論:「訂正を認める。特許第3346416号の請求項1ないし4に係る特許を取り消す。」 決定謄本送達日:平成17年3月22日(原告に対し) (2) 決定の理由の要旨は,本件訂正請求は適法であるが,訂正後の請求項1ないし4に係る発明は,特許法29条2項により特許を受けることができないものであって,上記各発明についての特許は取り消されるべきである,というものである。 (3) 決定が対象とした発明の要旨は,別紙「@ 訂正前の発明の要旨」のとおりである。 (4) 原告は,本訴係属中の平成17年7月12日,本件特許につき,特許請求の範囲の減縮等を目的として,訂正審判の請求をしたところ(訂正2005-39122号),同年9月16日,当該訂正を認める旨の審決があり,その謄本は同月29日に原告に送達され,訂正審決は確定した。 (5) 上記訂正審決による訂正後の発明の要旨は,別紙「A 訂正後の発明の要旨」のとおりである。 2 原告主張の決定取消事由 決定は,本件発明の要旨を別紙「@ 訂正前の発明の要旨」のとおり認定し,これに基づき,本件発明は特許法29条2項により特許を受けることができないものであるなどとしたが,特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正を認める審決が確定し,本件発明の要旨が別紙「A 訂正後の発明の要旨」のとおり訂正されたことにより,決定は,結果的に本件発明の要旨の認定を誤ったことに帰するので,決定(請求項2に係る部分を除く。)は,取り消されるべきである。 |
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当裁判所の判断
本件証拠及び弁論の全趣旨によれば,第2の1に記載の事実関係を認めることができる。 そして,被告の主張は,原告主張の事由により決定を取り消すことを争う趣旨ではない(本訴において,訂正を認める審決の確定後においても本件特許が特許の要件を欠くなどという主張をするものではない。)。 当裁判所は,本件事案にかんがみ,決定のうち,請求項1,3及び4に係る特許を取り消した部分を取り消すのが相当であると判断し,原告の請求が理由があるものとしてこれを認容し,訴訟費用の負担につき行訴法7条,民訴法62条を適用して,主文のとおり判決する。 |
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追加 | |
【別紙】@訂正前の発明の要旨【請求項1】少なくとも有機顔料粒子を分散してなる電子写真感光体用顔料分散液の製造方法において,前記有機顔料粒子がアゾ系顔料粒子又はフタロシアニン系顔料粒子であり,当該有機顔料をバインダー樹脂を含有しない溶媒中で平均粒径が0.4mm〜0.8mmの球形状微粉砕媒体と共に分散処理することを特徴とする電子写真感光体用顔料分散液の製造方法。 【請求項2】少なくとも有機顔料粒子を分散してなる電子写真感光体用顔料分散液の製造方法において,当該有機顔料をバインダー樹脂を含有しない溶媒中で平均粒径が0.4mm〜0.8mmの球形状微粉砕媒体と共に3時間から6時間分散処理することを特徴とする電子写真感光体用顔料分散液の製造方法。 【請求項3】少なくとも有機顔料粒子を分散してなる電子写真感光体用顔料分散液の製造方法において,前記有機顔料粒子がアゾ系顔料粒子又はフタロシアニン系顔料粒子であり,当該有機顔料をバインダー樹脂を含有しない溶媒中で平均粒径が0.4mm〜0.8mmの球形状微粉砕媒体と共に3時間から6時間分散処理することを特徴とする電子写真感光体用顔料分散液の製造方法。 【請求項4】請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載された電子写真感光体用顔料分散液の製造方法によって得られた顔料分散液を用いて感光層を形成することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。 A訂正後の発明の要旨(従前の請求項2は削除され,従前の請求項3,4が請求項2,3にそれぞれ請求項番号が繰り上げられた。)【請求項1】少なくとも有機顔料粒子を分散してなる電子写真感光体用顔料分散液の製造方法において,前記有機顔料粒子がフタロシアニン系顔料粒子であり,当該有機顔料をバインダー樹脂を含有しない溶媒中で平均粒径が0.4mm〜0.8mmの球形状微粉砕媒体と共に分散処理し,分散後の平均粒径が0.1μm〜0.2μmの前記有機顔料粒子を得ることを特徴とする電子写真感光体用顔料分散液の製造方法。 【請求項2】少なくとも有機顔料粒子を分散してなる電子写真感光体用顔料分散液の製造方法において,前記有機顔料粒子がフタロシアニン系顔料粒子であり,当該有機顔料をバインダー樹脂を含有しない溶媒中で平均粒径が0.4mm〜0.8mmの球形状微粉砕媒体と共に3時間から6時間分散処理し,分散後の平均粒径が0.1μm〜0.2μmの前記有機顔料粒子を得ることを特徴とする電子写真感光体用顔料分散液の製造方法。 【請求項3】請求項1または請求項2に記載された電子写真感光体用顔料分散液の製造方法によって得られた顔料分散液を用いて感光層を形成することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。 |
裁判長裁判官 | 田中昌利 |
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裁判官 | 高野輝久 |
裁判官 | 清水知恵子 |