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事件 平成 26年 (行ケ) 10226号 審決取消請求事件
裁判所のデータが存在しません。
裁判所 知的財産高等裁判所
判決言渡日 2015/08/27
権利種別 特許権
訴訟類型 行政訴訟
判例全文
判例全文
平成27年8月27日判決言渡 同日原本受領 裁判所書記官

平成26年(行ケ)第10226号 審決取消請求事件

口頭弁論終結日 平成27年6月25日

判 決



原 告 テレフオンアクチーボラゲット

エル エム エリクソン(パブ

ル)




訴 訟 代 理 人 弁 理 士 大 塚 康 徳

同 大 塚 康 弘

同 高 柳 司 郎

同 江 嶋 清 仁

同 永 川 行 光

同 木 村 秀 二

同 下 山 治



被 告 特 許 庁 長 官

指 定 代 理 人 須 田 勝 巳

同 小 田 浩

同 手 島 聖 治

同 稲 葉 和 生

同 根 岸 克 弘

主 文

1 原告の請求を棄却する。


1
2 訴訟費用は原告の負担とする。

3 この判決に対する上告及び上告受理申立てのための付加期

間を30日と定める。

事実及び理由

第1 請求

特許庁が不服2012−4626号事件について平成26年5月28日に

した審決を取り消す。

第2 事案の概要

1 特許庁における手続の経緯等

? 原告は,発明の名称を「通信ネットワークにおけるサービスノードへ接

続されたエンドユーザ端末へのねらいの定められたメッセージの送信」と

する発明について,2001年(平成13年)5月18日(優先権主張日

2000年〔平成12年〕5月18日,スウェーデン国。以下「本願優先

日」という。)を国際出願日とする特許出願(甲7,甲8〔甲7の国内書

面〕。特願2001−585535号。以下「本件出願」という。)をした。

原告は,平成23年11月4日付けで拒絶査定(甲12)を受けたので,

平成24年3月9日,これに対する不服の審判を請求する(甲13)とと

もに,特許請求の範囲変更を内容とする手続補正(甲14)をした。

? 特許庁は,上記請求を不服2012−4626号事件として審理を行っ

た。

原告は,平成25年6月4日付けで拒絶理由通知(甲17)を受けたの

で,同年12月9日付けで特許請求の範囲変更を内容とする手続補正

(甲18。以下「本件補正」という。)をした。

? 特許庁は,平成26年5月28日,「本件審判の請求は,成り立たない。」

との審決(出訴期間の付加期間90日。以下「本件審決」という。)をし,

同年6月9日,その謄本が原告に送達された。


2
原告は,同年10月7日,本件審決の取消しを求める本件訴訟を提起し

た。

2 特許請求の範囲の記載

本件補正後の特許請求の範囲の請求項7(以下「本件補正後請求項7」と

いう。)の記載は,次のとおりである(以下,同請求項に係る発明を「本願

発明」という。。


【請求項7】

通信ネットワークによってエンドユーザ移動体端末により選択されて接続

され,さらにwebベースのプロトコルを用い,専用のインタフェースによ

って第1のメッセージと第2のメッセージおのおのの異なるタイプの端末に

適合された少なくとも第1及び第2のバージョンを有したインターネット

告者ノードとに接続され,前記インターネット広告者ノードに保持された少

なくとも1つのメッセージを前記端末に提供するサービスプロバイダノード

であって,

前記インターネット広告者ノードから前記端末が情報を取り出す前記端末

への配信のために,前記少なくとも1つのメッセージの配信を前記インター

ネット広告者に対して要求し,前記要求において前記インターネット広告者

ノードから提供されることになる前記メッセージを選択するときに用いられ

る広告のサイズと前記端末のタイプについての情報を含むパラメータを指定

する手段と,

前記パラメータに従って前記インターネット広告者ノードにより選択され

提供された前記少なくとも1つのメッセージの適切なバージョンを受信する

手段とを有することを特徴とするサービスプロバイダノード。

3 本件審決の理由の要旨

? 本件審決の理由は,別紙審決書写しのとおりであり,要するに,本願

発明は,本願優先日前に日本国内において頒布された刊行物である引用例


3
1(特開平11−265398号公報。甲1)に記載された発明(以下

「引用発明」という。 ,引用例2(特開2000−132566号公報。


甲2)及び引用例3(森永輔「アクセス時に表示形式を変換するソフトが

登場 モバイル向けWebページを生成」日経コンピュータ2000年5

月8日号〔no.495〕,42頁から44頁。甲3)に記載されている

事項並びに周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができた

ものであって,特許法29条2項の規定により特許を受けることができな

いから,本願は,他の請求項について検討するまでもなく,拒絶されるべ

きであるというものである。

? 本件審決が認定した引用発明,本願発明と引用発明との一致点及び相

違点は,次のとおりである。

ア 引用発明

「広告,イベント情報などの様々な情報をパソコンや携帯情報端末(P

DA)等を所持するユーザに提供する情報提供システムにおける情報

提供サーバ110であって,

情報提供システムは,情報提供サーバ110,ユーザ管理サーバ13

0,地図サーバ140,店情報サーバ150及び広告イベント情報サ

ーバ160を備えており,

情報提供サーバ110,ユーザ管理サーバ130,地図サーバ140,

店情報サーバ150及び広告イベント情報サーバ160は,LAN

(ローカルエリアネットワーク)170を介して互いに接続されてお

り,

情報提供サーバ110はインターネット180に接続されていて,ユ

ーザはパソコンや携帯情報端末(PDA)などのユーザ端末200か

インターネット180を介してこの情報提供システムにアクセス

き,


4
情報提供サーバ110は,この情報提供システムに保持されている膨

大な情報の中からユーザが必要としている特定の情報等を,ユーザ管

理サーバ130,地図サーバ140,店情報サーバ150,広告イベ

ント情報サーバ160と連携して抽出し,抽出された情報は,インタ

ーネット180を介してユーザ端末200に提供され,

情報提供サーバ110は,WWWサーバ118,データ合成装置11

4,セッション管理部115,制御部116及び内部時計117を備

え,制御部116は,情報提供サーバ110及びこれに接続されたユ

ーザ管理サーバ130,地図サーバ140,店情報サーバ150及び

広告イベント情報サーバ160を統括して制御するものであり,

制御部116の制御により,各サーバにおける情報の検索,検索結果

のフィルタリング,抽出された情報の合成,ユーザ端末200への情

報の配信などが実施され,

地図サーバ140は,地図データ制御部141及び地図データファイ

ル142を備え,

地図データ制御部141は,情報提供サーバ110を介して入力され

るユーザからの入力に従って,特定の範囲に限定された特定の縮尺の

地図データを地図データファイル142から検索して抽出し,

店情報サーバ150は,RDBMS(リレーショナルデータベース管

理システム)151と店情報ファイル152を備え,店情報ファイル

152には,様々な店について,名称,住所,営業時間,料金,地図

上の座標などの情報を保持しており,

ユーザからの検索指示が情報提供サーバ110を介して入力されると,

RDBMS151は該当する店を検索し,その店に関する詳細な情報を

情報提供サーバ110に出力し,

ユーザ管理サーバ130は,RDBMS131,ユーザ情報ファイル


5
132,ログデータファイル133及び現在地情報取得管理部134

を備えており,ユーザ情報ファイル132には,ユーザ情報テーブル

が登録されており,

ユーザ情報テーブルにはデータ項目として,「ユーザID」,「パスワ

ード」,「氏名」,「生年月日」,「性別」,「興味対象1」〜「興味対象

10」,「年収」,「職種コード」,「職業管理コード」及び「役職管理

コード」の各項目が含まれており,

ログデータファイル133には,各ユーザの通信の記録やユーザ情報

ファイル132の更新記録のデータが保存され,現在地情報取得管理

部134は,位置検出が可能な登録されたユーザについて,定期的に

現在位置の情報を取得して管理し,

RDBMS131は,情報提供サーバ110からの要求に応じて,ユ

ーザ情報ファイル132,ログデータファイル133,現在地情報取得

管理部134から特定のユーザの個人情報を取り出し,情報提供サーバ

110の制御部116に渡し,制御部116は,ユーザの個人情報に基

づいて,情報の選別を実施し,

広告イベント情報サーバ160にはRDBMS161,広告イベント

情報ファイル162及びログ情報ファイル163が備わっており,広告

イベント情報ファイル162には,広告イベント情報テーブルが登録さ

れており,この広告イベント情報テーブルのデータ項目には,「広告イ

ベントID」,「名称」,「開始日時」,「終了日時」,「掲載開始日時」,

「掲載終了日時」,「掲載緯度 MIN」,「掲載緯度 MAX」,「掲載経度

MIN」,「掲載経度 MAX」,「緯度」,「経度」,「対象ユーザ1」〜「対

象ユーザ5」,「対象年齢 MIN」,「対象年齢 MAX」,「対象性別」,「対

象年収 MIN」,「対象年収 MAX」,「対象職種」及び「対象職業」が含ま

れており,


6
掲載(提供)対象ユーザを識別するための趣向が「対象ユーザ1」〜

「対象ユーザ5」の各項目に示され,年齢の範囲が「対象年齢 MIN」〜

「対象年齢 MAX」に限定され,年収の範囲が「対象年収 MIN」〜「対象

年収 MAX」に定めてあり,また,対象ユーザの性別,職種,職業につい

ても指定されており,

RDBMS161は,情報提供サーバ110の制御部116からの要

求に従って,広告イベント情報ファイル162の内容を検索し,抽出さ

れた広告イベント情報のデータを情報提供サーバ110に渡し,ログ情

報ファイル163には,広告掲載の記録が保存され,

ユーザが,ユーザ端末200からインターネット180を介してこの

情報提供システムにアクセスすると,ユーザ端末200の表示画面上に

は,上側の地図情報表示エリアに地図情報が表示されるとともに,下側

の広告イベント情報表示エリアには特別な広告イベント情報が表示され,

この広告イベント情報表示エリアに表示される情報は,ユーザが能動的

に取り出したものではなく,情報提供システムが自動的に選択してユー

ザに提供するものであり,

ユーザからの入力に応答して,特定の領域の地図画像データD1を生

成し(ステップS13),

ユーザからの入力に応答して,特定の条件に適合する店情報D2を検

索し(ステップS14),

ステップS13で抽出した地図画像データD1とステップS14で抽

出した店情報D2を合成してフレーム情報D0を生成し,このフレーム

情報D0が,地図情報表示エリアに表示され(ステップS15),

ステップS13で生成した地図画像データD1の地図の中心位置の座

標を,ユーザの注目位置とみなして取得し(ステップS16),

ユーザIDに基づいて,ユーザ管理サーバ130に登録されている


7
様々なユーザ情報のうち,ユーザの属性と趣向の情報を取得し(ステッ

プS17),

ここで使用するユーザIDは,ユーザがこの情報提供システムと接続

する際にユーザがIDとして入力した情報であり,ステップS17で取

得するユーザの属性には,年齢,性別,年収,職種及び職業が含まれて

おり,また,ステップS17で取得するユーザの趣向には,「興味対象

1」〜「興味対象10」の各項目のデータレコードが含まれており,

情報提供サーバ110の内部時計117から,現在の日時の情報を入

力し(ステップS18),

ステップS16で取得した注目位置の情報と,ステップS17で取得

したユーザの属性及び趣向の情報と,ステップS18で取得した現在の

日時に基づいて,条件に適合する提供情報(広告イベント情報)を,広

告イベント情報サーバ160の広告イベント情報ファイル162の中か

ら検索し(ステップS19),

ステップS19で抽出された広告イベント情報D3と表示雛形ファイ

ルの内容とに基づいて,フレーム情報D4を生成し(ステップS20),

ステップS15で生成されたフレーム情報D0とステップS20で生

成されたフレーム情報D4とを合成して,情報ページD6を生成し(ス

テップS21),

この情報ページD6をユーザに送出する(ステップS22),

情報提供システムにおける情報提供サーバ110。」

イ 本願発明と引用発明との一致点

「通信ネットワークによってエンドユーザ移動体端末により接続され,

さらに第1のメッセージと第2のメッセージを有したインターネット

告者ノードに接続され,前記インターネット広告者ノードに保持された

少なくとも1つのメッセージを前記端末に提供するサービスプロバイダ


8
ノードであって,

前記インターネット広告者ノードから前記端末が情報を取り出す前記

端末への配信のために,前記少なくとも1つのメッセージの配信を前記

インターネット広告者ノードに対して要求し,前記要求において前記イ

ンターネット広告者ノードから提供されることになる前記メッセージを

選択するときに用いられるパラメータを指定する手段と,

前記パラメータに従って前記インターネット広告者ノードにより選択

され提供された前記少なくとも1つのメッセージを受信する手段とを有

するサービスプロバイダノード。」である点。

ウ 本願発明と引用発明との相違点

(相違点1)

本願発明では,サービスプロバイダノードが,エンドユーザ移動体端

末により「選択されて」接続されるのに対して,引用発明では,情報提

供サーバ110が,ユーザ端末200に「選択されて」いるかどうか明

らかではない点。

(相違点2)

本願発明では,サービスプロバイダノードとインターネット広告者ノ

ードとが,「webベースのプロトコルを用い,専用のインタフェース

によって」接続されているのに対して,引用発明は,情報提供サーバ1

10と広告イベント情報サーバ160とが,LAN170によって接続

されている点。

(相違点3)

本願発明では,インターネット広告者ノードが第1のメッセージと第

2のメッセージについて,「おのおのの異なるタイプの端末に適合され

た少なくとも第1及び第2のバージョン」を有しており,サービスプロ

バイダノードが,メッセージの配信要求において,「端末のタイプにつ


9
いての情報を含む」パラメータを指定すると,インターネット広告者ノ

ードは,当該パラメータに従って,メッセージの「適切なバージョン」

を選択して提供するのに対して,引用発明はそのような構成となってい

ない点。

(相違点4)

本願発明では,サービスプロバイダノードが,メッセージの配信要求

において,「広告のサイズについての情報を含む」パラメータを指定し

ているのに対して,引用発明は,そのような構成となっていない点。

4 取消事由

? 一致点の認定の誤り−取消事由1

? 相違点3に係る容易想到性の判断の誤り−取消事由2

? 相違点4に係る容易想到性の判断の誤り−取消事由3

第3 当事者の主張

1 取消事由1(一致点の認定の誤り)について

〔原告の主張〕

以下のとおり,引用例1(甲1)には,本願発明の「インターネット広告

者ノード」に係る構成の記載がなく,引用発明は同構成を備えていないから,

本件審決がした一致点の認定は,誤りである。

?ア @本願の願書に添付した明細書(甲8。以下,図面を含めて「本願明

細書」という。)において,「サービスプロバイダ」は,自身のサービ

スに加え,「インターネット広告者」からの広告をエンドユーザに提供

することによって,サービスの資金を調達する旨が記載されているこ

と(【0002】等),A単に,インターネット広告の提供のみであれ

ば,「インターネット広告ノード」と表現すれば足りるところ,あえて,

インターネット広告者ノード」という表現を用いていること,B本

願明細書中,「インターネット広告者ノード」が「インタフェース」を


10
用いて「外の世界との通信を行なう」との記載(【0045】)は,「イ

ンターネット広告者ノード」と「サービスプロバイダノード」とが互

いに「別の世界」に存在することを意味することによれば,本願発明

の「インターネット広告者」は,「サービスプロバイダ」とは互いに異

なる者あるいは組織(事業者等)であり,本願発明の「インターネッ

ト広告者ノード」は,「サービスプロバイダ」とは別個の独立した者で

ある「インターネット広告者」の所有又は管理に係る装置ないしシス

テムであるといえる。

イ 本件審決は,引用発明の「広告イベント情報サーバ160」が本願発

明の「インターネット広告者ノード」に相当する構成である旨判断し

た。

しかるところ,引用発明の「情報提供サーバ110」は,情報をユー

ザ端末に提供するという点において,本願発明の「サービスプロバイ

ダノード」に相当するものであり,また,引用例1(甲1)には,「広

告イベント情報サーバ160」は,「LAN(ローカルエリアネットワ

ーク)170」を介して「情報提供サーバ110」に接続されたもの

であり,「情報提供サーバ110」の「制御部116」によって制御さ

れることが記載されている(【0034】【0037】
, ,図3,図4)。

そうすると,引用発明において,「情報提供サーバ110」 「広告イ


ベント情報サーバ160」等を備えた「情報提供システム」は,同一の

組織(事業者等)の所有又は管理に係るものであるから,引用発明の

「広告イベント情報サーバ160」は,本願発明の「インターネット

告者ノード」に相当するものとはいえない。

ウ したがって,引用発明において,本願発明の「サービスプロバイダノ

ード」に相当する「情報提供サーバ110」を含む「情報提供システム」

が,他の組織(事業者等)である「インターネット広告者」の所有又は


11
管理に係る「インターネット広告者ノード」に対してメッセージの配信

を要求するという構成は,存在しない。

? 以上によれば,引用発明は,本願発明の「インターネット広告者ノード」

に相当する構成を備えていないというべきであるから,本件審決がした一

致点の認定は誤りである。

〔被告の主張〕

原告は,本願発明の「インターネット広告者ノード」が「サービスプロバ

イダ」とは別個の独立した者である「インターネット広告者」の所有又は

管理に係るものであることを前提として,引用発明は,本願発明の「イン

ターネット広告者ノード」に相当する構成を備えていないなどと主張する

が,以下によれば,上記前提は,本件補正後請求項7及び本願明細書(甲

8)の記載に基づかないものであるから,原告の上記主張は,前提を欠く。

? 本件補正後請求項7においては,「インターネット広告者ノード」につ

き,所定の広告情報を記憶してこれを「サービスプロバイダ」との間でや

り取りするという技術的な機能,構成が特定されているにすぎず,所有又

は管理の主体に関する営業上の取決めは具体的に特定されていない。

? 本願明細書においては,「インターネット広告者ノード」の所有又は管

理の主体について何ら記載されておらず,「インターネット広告者ノード」

という記載のみをもって,それが「インターネット広告者」の所有又は

管理に係るもののみを指し,それ以外の者によって所有又は管理される

「ノード」は排除されるとまで限定的に解釈することはできない。

ア 原告がその主張の根拠として挙げる本願明細書の【0002】の記載

から理解できることは,従来,「サービスプロバイダ」が,広告料収入

をもって,無料で提供するサービスの資金源の1つとしていたことにと

どまり,上記記載は,「インターネット広告者ノード」を「インターネ

ット広告者」の所有又は管理に係るものに限定していない。


12
イ 「インターネット広告者ノード」という表現は,多義的なものであり,

「ノード」の所有又は管理の主体を「インターネット広告者」に限定す

るものではない。

すなわち,本願明細書には,「インターネット広告者ノード」の所有

や管理に関する明示的な記載はなく,他方,【0021】中の「移動体

インターネットの広告者を呼出すノード11」という記載によれば,

「ノード」の所有又は管理の主体は,広告者を「呼出す」側とも解す

ることができる。加えて,【0023】には「インターネット広告ノー

ド」という表記も見られる。

また,インターネットの分野においては,広告を格納し,提供する

「ノード(サーバ)」が広告者以外の者によって所有又は管理されてい

る場合もあることは常識であり,情報やサービスを提供する側の主体

を「・・者」と呼ぶことは普通に行われていることにも鑑みると,広

告者以外の者の所有又は管理に係る「ノード(サーバ)」を「インター

ネット広告者ノード」と表現しても,何ら不合理ではない。

ウ 本願明細書の【0045】においては,「移動体広告スケジューラ」

の通信機能が説明されているにすぎない。

すなわち,インターネット広告者ノード11の側からみれば,外部と

の「インタフェース」よりも先の通信相手は「外の世界」である。「外

の世界との通信を行なう」との記載は,その表現自体曖昧なものとい

えるが,「移動体広告スケジューラ」と呼ばれる「インタフェース」を

介して通信相手と通信を行うという程度の意味を有するにとどまり,

同記載から,「インターネット広告者ノード」をインターネット広告者

の所有又は管理に係るものに限定して解釈することはできない。

? 前記?及び?によれば,本願発明の「インターネット広告者ノード」と

引用発明の「広告イベント情報サーバ160」との間には,広告者の広告


13
イベント情報を記憶し,「サービスプロバイダノード」(本願発明)ないし

「情報提供サーバ110」(引用発明)からの「要求」に応じて広告イベ

ント情報を「サービスプロバイダノード」ないし「情報提供サーバ110」

へ送信するという機能を有している点において,実質的に相違はなく,引

用発明の「広告イベント情報サーバ160」が本願発明の「インターネッ

ト広告者ノード」に相当するものであるから,これと同旨の本件審決の判

断に誤りはない。

したがって,原告主張の取消事由1は理由がない。

2 取消事由2(相違点3に係る容易想到性の判断の誤り)について

〔原告の主張〕

本件審決は,@引用例2(甲2)及び引用例3(甲3)によれば,本願優

先日当時において,サーバから端末に送信するコンテンツを当該端末の属性

(端末のタイプ)に応じたものとすることは,周知技術(以下「周知技術A」

という。)であった,A複数のバージョンのコンテンツをあらかじめ作成し

ておき,その中から所望のバージョンを選択して提供すれば,コンテンツの

提供速度が増すことは,引用例3記載のとおり,自明のことであるから,コ

ンテンツの提供速度を増すために複数のバージョンのコンテンツをあらかじ

め作成しておくことは,当業者が必要に応じて適宜なし得る設計的事項であ

るとして,引用発明において,端末に送信するコンテンツを当該端末のタイ

プに応じたものとし,その際,複数のバージョンのコンテンツをあらかじめ

作成しておき,その中から所望のバージョンを選択して提供するように構成

することは,当業者が本願優先日当時において容易に想到し得た旨判断し,

相違点3に係る容易想到性を肯定しているが,以下によれば,この認定,判

断は,誤りである。

? @引用例2には,配信すべきコンテンツをユーザの使用端末に合わせて

最適化した上で,同端末に送信することが(【0056】,【0073】


14
から【0075】,図4),A引用例3には,モバイル端末からのアクセ

ス要求に応じてWebサーバからWebぺージを受け取り,Webぺージ

変換ソフトにより,あらかじめ設定しておいた定義情報に基づいて別の形

式のWebぺージに変換することが,それぞれ記載されているにすぎない。

この点に鑑みると,引用例2及び3に記載された発明は,端末の仕様に

適合していないことを除く全ての編集が完成したWebページのデータを,

端末が接続されるサーバ,すなわち,ユーザ端末に最も近いサーバにおい

て,生成又は取得し,ユーザ端末の仕様に適合するように変換した上で配

信する程度のものである。

以上によれば,仮に,引用例2及び引用例3に記載された発明又は周知

技術Aを引用発明の「情報提供システム」に適用することが,当業者にお

いて本願優先日当時に容易に想到し得た事項であったとしても,上記適用

によって得られるのは,「情報提供システム」の「情報提供サーバ110」

において生成済みのWebページ(より具体的には,甲1の図16に例示

されている広告付きの情報ページD6のようなもの)を,端末の属性に適

合するように変換して提供するという程度のものにすぎず,相違点3に係

る本願発明の構成には至らない。

? 被告主張のとおり,引用発明において,「広告イベント情報サーバ16

0」に,「おのおのの異なるタイプの端末に適合された少なくとも第1及

び第2のバージョン」の「メッセージ」を保持させることについては,以

下のような技術的な欠陥がある。

すなわち,「情報提供サーバ110」で生成される情報ページD6(甲

1の図16)は,フレーム情報D0(地図画像データD1,店情報D2)

及び広告イベント情報D3を含むものであるから,後者のみを送信先の

端末の属性(端末のタイプ)に応じたバージョンとしても無意味であり,

前者も当該端末の属性(端末のタイプ)に応じたバージョンにしなけれ


15
ばならない。

したがって,周知技術Aを引用発明に適用するならば,「情報提供サー

バ110」に適用するべきであり,そうであれば,「広告イベント情報サ

ーバ160」には適用されないはずである。

? 以上によれば,引用発明に,相違点3に係る「第1のメッセージと第2

のメッセージについて,『おのおのの異なるタイプの端末に適合された少

なくとも第1及び第2のバージョン」を有する「インターネット広告者ノ

ード」を設けることは,当業者が本願優先日当時において容易に想到し得

た事項ではない。

〔被告の主張〕

引用例2(甲2)及び引用例3(甲3)によれば,周知技術Aが認められ,

これらの引用例においては,コンテンツ送信の都度,当該送信先の端末に適

したコンテンツを「編集」又は「変換」により作成している。

そして,引用例3の記載によれば,複数のバージョンのコンテンツをあら

かじめ作成しておき,その中から所望のバージョンを選択して提供するよう

にすれば,コンテンツの提供速度が増すことは自明のことであるから(引用

例3に加え,乙3〔特開2000−90001〕【0011】から【001

3】,乙4〔特開平11−65950〕【0026】 【0027】 【009
, ,

3】【0094】【0184】参照。,引用発明において,本願発明の「イ
, , )

ンターネット広告者ノード」に相当する「広告イベント情報サーバ160」

に保持された第1のメッセージと第2のメッセージにつき,「おのおのの異

なるタイプの端末に適合された少なくとも第1及び第2のバージョン」をあ

らかじめ作成しておき,「端末のタイプについての情報を含むパラメータが」

指定されると,当該パラメータに従って,「メッセージの適切なバージョン」

を選択して提供するように構成することは,当業者が本願優先日当時におい

容易に想到し得たといえる。


16
以上によれば,引用例2及び引用例3から認定した周知技術Aに加えて,

メッセージ変換をあらかじめ行うか,必要に応じて行うかは設計的事項で

ある旨を示した上で,相違点3に係る容易想到性を肯定した本件審決の判

断に誤りはなく,原告の主張は,本件審決の上記判断の趣旨を正解しない

ものである。

したがって,原告主張の取消事由2は理由がない。

3 取消事由3(相違点4に係る容易想到性の判断の誤り)について

〔原告の主張〕

本件審決は,「端末のタイプによって,画面サイズやメモリ量に制約があ

ることは,よく知られていることであるから,引用発明に周知技術Aを適

用する際,『端末のタイプ』に加えて,画面サイズやメモリ量に適合する

『広告のサイズ』も指定するように構成することは,当業者が容易に想到

し得たことである。」旨判断するが,以下によれば,同判断は誤りである。

?ア 本件審決の前記判断は,「広告のサイズ」が「端末のタイプ」に応じ

て決定されるというものである。

しかしながら,「端末のタイプ」が「サービスプロバイダノード」に

接続される端末に従って一義的に定まるものであるのに対し,「広告

のサイズ」は,「サービスプロバイダノード」が一定の範囲内におい

て自由に指定できるものであるから,「端末のタイプ」と「広告のサ

イズ」は,全く異なる概念といえる。

そして,「サービスプロバイダ」によって指定されるメッセージのサ

イズ,すなわち,「広告のサイズ」は,エンドユーザ端末の表示部に

おいて相対的に大きな面積を占める場合も小さな面積を占める場合も

あり,「端末のタイプ」によって一義的に決定されるものではない。

イ 本願発明は,「サービスプロバイダ」が,エンドユーザ端末に提供す

るメッセージのサイズ,すなわち,「広告のサイズ」の指定を通じて,


17
収益をコントロールできるようにするものであり,この効果は,「サー

ビスプロバイダノード」が,「広告のサイズ」についての「情報を含む

パラメータを指定する手段」を備えることにより,実現される。

すなわち,「広告のサイズ」は,契約等に基づいて「サービスプロバ

イダノード」に設定され,「サービスプロバイダノード」は,同設定に

基づき,「インターネット広告者ノード」に対し,「広告のサイズ」を

パラメータによって指定することができ,同指定に応じたサイズの広

告が,「インターネット広告者ノード」から「サービスプロバイダノー

ド」に送信される。そして,「広告のサイズ」を指定することが,「サ

ービスプロバイダ」によるサービスの資金調達に有利な効果をもたら

すことは,当業者が推論できることである。

本件審決の前記判断のように,「広告のサイズ」が「端末のタイプ」

のみに応じて決定されるものとすると,「サービスプロバイダ」は,収

益のコントロールに当たって「端末のタイプ」のみに従うほかなくな

り,「インターネット広告者」も,小さな広告の提供で足りる場合も高

額な広告料の支払を要するなどの不都合が生じる。

ウ 以上によれば,「広告のサイズ」が「端末のタイプ」に応じて決定さ

れるという本件審決の前記判断は,失当である。

? また,「広告のサイズ」が「端末のタイプ」に応じて決定されるのであ

れば,そもそも「端末のタイプ」の他に「広告のサイズ」を指定する必要

はなく,したがって,「引用発明に周知技術Aを適用する際,『端末のタイ

プ』に加えて,画面サイズやメモリ量に適合する『広告のサイズ』も指定

するように構成することは,当業者が容易に想到し得たことである。」と

いう本件審決の前記判断は,自己矛盾をはらむものともいえる。

〔被告の主張〕

? 原告は,本願発明につき,「サービスプロバイダ」が「広告のサイズ」


18
の指定を通じて収益をコントロールできるようにするものである旨主張す

るが,以下のとおり,同主張は,本件補正後請求項7及び本願明細書(甲

8)の記載に基づくものではない。

ア すなわち,本件補正後請求項7には,「サービスプロバイダ」が「広

告のサイズ」を自由に指定することも,同指定によって収益をコント

ロールすることも,何ら記載されていない。

イ 本願明細書中,【0012】 【0033】 【0035】及び【005
, ,

6】において「サイズ」に関する記載があるところ,これらにおいて

も,「サービスプロバイダ」が「広告のサイズ」を自由に指定すること

も,同指定によって収益をコントロールすることも,何ら言及されて

いない。

本願明細書の【0033】によれば,「サービスプロバイダ」は,広

告のサイズが「限界を超えていないこと」,すなわち,所定のサイズ以

下であることをチェックしているにすぎず,収益をコントロールする

ことはできない。

? 本件審決は,相違点4に係る容易想到性の有無の判断において,「広告

のサイズ」のパラメータを決定する要因としては,端末の画面サイズやメ

モリ量などの端末能力が想定されることを踏まえて,相違点3に係る容易

想到性の有無の判断において言及した「端末のタイプ」のパラメータに加

え,前記端末能力に起因する「広告のサイズ」もパラメータとして指定す

るように構成することは,当業者が容易に想到し得た旨判断しており,同

判断に誤りはない。

したがって,原告主張の取消事由3は理由がない。

第4 当裁判所の判断

1 取消事由1(一致点の認定の誤り)について

? 本願発明について


19
ア 本願発明の特許請求の範囲(「本件補正後請求項7」)の記載は,前記

第2の2記載のとおりである。

イ 本願明細書(甲8)の「発明の詳細な説明」には,以下のとおり記載

されている(下記記載中に引用する図面について別紙1甲8号証図面を

参照。。


【0001】

技術分野

本発明は通信ネットワークにおける加入者に個人的なメッセージを提

供する方法及びコンピュータプログラムに関する。

【0002】

関連技術の説明

あらゆる種類の通信ネットワークにおいてコストのかからないサービ

スを提供することが望まれている。そのようなサービスの資金を調達

する1つの方法は、サービスを受ける加入者が一定の量の広告を受け

入れることである。この場合、例えば、加入者端末における対応する

クライアントに情報を提供するネットワークのプッシュサーバによっ

て、広告が加入者によって要求された情報に付加されねばならない。

また、好ましくは、受信される広告はいくらか加入者のプロフィール

と合致しているべきである。インターネットを用いたそのような解決

策は、国際特許出願PCT/SE99/01454に開示されている。

【0003】

例えば、人口統計学上のデータに依存して、選択された個人のグルー

プにねらいを定めた情報を送信する別の方法は、ナローキャスト

(narrowcast)として知られている。今日のナローキャストは、ねらい

を定められたメッセージ、主として、広告が、例えば、バナー形式で伝

統的なインターネットを介して選択された個人のグループに送信される


20
のを可能にしている。

【0004】

この解決策は、HTTPとHTMLを用いたインターネットタイプの

ネットワークではよく作用している。今日のたいていの移動体端末はプ

ッシュ・クライアントを有しておらず、それ故に同じクライアント−サ

ーバ技術に基づくプッシュ・サーバからの情報を受信することはできな

い。このため、移動体ネットワークにおいてインターネットのようなサ

ービスを提供するための統一された標準は発展していないのである。そ

の代わり、各サービスプロバイダはそのようなサービスを提供するため

の専有の解決策を開発している。

【0006】

本発明の目的

本発明の目的は、移動体の加入者によって用いられる端末や、サービ

スや、運用者のネットワークの種類に係らず、その移動体の加入者へ

の個人的なメッセージの配信を可能とすることにある。

【0007】

本発明の要約

本発明に従うこの目的は、通信ネットワークにおけるサービスノード

(判決注:サービスプロバイダノードを指す。以下同じ。甲11参照。)

に接続可能なエンドユーザ端末に少なくとも1つのメッセージを提供

する方法であって、そのネットワークはサービスノードに接続される

ライブラリノード(判決注:インターネット広告者ノードを指す。以

下同じ。甲11参照。)を有し、そして、そのサービスノードに接続さ

れる少なくとも第1のメッセージの少なくとも第1及び第2のバージ

ョンを有し、そのバージョンは異なる接続タイプを用いる端末に適合

されており、その方法は、前記ライブラリノードから前記サービスノ


21
ードへ前記端末への配信のために少なくとも1つのメッセージの配信

を要求する一方で、前記端末によって用いられる前記接続タイプを前

記要求において指定する工程と、前記ライブラリノードから前記サー

ビスノードへと、前記端末によって用いられる前記接続タイプに依存

して前記少なくとも1つのメッセージの適切なバージョンを提供する

工程とを有することを特徴とする方法によって達成される。

【0008】

本発明に従う解決策があれば、広告のようなメッセージが、プッシ

ュ・クライアントを有していない端末を含む、どんな種類のエンドユー

ザ端末、サービス、運用者ネットワークにも提供される。

【0009】

好適な実施形態に従えば、その方法にはさらに、前記ライブラリノー

ドにおいて第2のメッセージの少なくとも第1及び第2のバージョンを

提供する工程と、前記要求において、前記ライブラリノードから前記サ

ービスノードへと提供されることになる前記メッセージを選択するとき

に用いられる少なくとも1つのパラメータを指定する工程と、前記少な

くとも1つのパラメータに従って、前記ライブラリノードからのメッセ

ージを選択する工程とを有する。

【0010】

各メッセージはその時、異なる端末について異なるバージョンで提供

され、適切なバージョンが要求時には選択され、端末に提供され、各端

末に適切な形式で提供するのにどんな変換も必要がない。

【0011】

前記要求を行なう工程は、前記サービスノードから前記端末へのサー

ビスを要求する工程によって開始される。このようにして、適切な形式

での広告が要求されたサービスとともに提供される。


22
【0012】

前記少なくとも1つのパラメータは、次のことに関する情報を含んで

も良い。即ち、・要求されたサービスと、・前記移動体端末の瞬間的な

地理的位置と、・前記端末の能力と、・前記端末のユーザの身元と、・広

告のサイズと、・サービスプロバイダの身元と、・適切であることが理

解された他のパラメータとである。

【0013】

これにより、メッセージ選択で、例えば、ねらいの定められた個人向

けの広告を加入者に提供することが可能になる。

【0014】

好適な実施形態に従えば、前記端末は移動体端末であり、前記ネット

ワークは通信ネットワークである。

【0018】

実施形態の詳細な説明

図1は、本発明が用いられるシステムの基本的な要素の概観を示して

いる。移動体端末1のユーザは、移動体通信ネットワーク3の加入者で

ある。ネットワーク3を通して、ユーザは、自分が加入している数多く

のサービス・プロバイダ5、7、9の1つから情報を要求して取り出す

ことができる。この例において、加入者に提供されているメッセージは

その情報と共に呈示される広告であると仮定する。別の例は以下に示さ

れる。

【0019】

この情報は加入者が関心をもった如何なる情報でも良く、例えば、時

刻スケジュール機能、天気情報、或いは、スポーツイベントについて

の情報などである。そのような情報を受信するために、加入者はそれ

とともにある一定量の広告を受信することを受け容れている。それ故


23
に、加入者が所望の情報を要求するとき、サービスプロバイダはまた、

1つ以上の広告を提供する。これらの広告は加入者によって用いられ

ているタイプの移動体端末で読出し可能な形式でなければならない。

もちろん、加入者は異なるタイプのいくつかの端末を有して、異なる

ネットワークを利用し、その情報が同じ加入者に対してさえも同じ形

式で常に与えられなくとも良い。

【0020】

統計情報がフィードバックとして収集されて提供されるメッセージに

対する応答、例えば、広告のキャンペーンの結果を監視し、さらに広告

活動を改善し、将来における広告のターゲットを改善するようにしても

良い。

【0021】

幾つかの異なる形式で、本発明に従う非常に数多くの広告の供給を可

能にするため、移動体インターネットの広告者を呼出すノード11が

備えられ、そして、ノード11とネットワークのサービス・プロバイ

ダノード5、7、9夫々との間のインタフェース13が備えられる。

広告要求のインタフェースとして言及されるインタフェース13は後

でより詳細に議論する。インタフェース13を介して、サービス・プ

ロバイダノード5、7、9はインターネットの広告者ノード11に対

して、用いられる端末のタイプ、即ち、アクセスタイプと、好ましく

はユーザ身元のような他のパラメータを指定することができる。それ

から、インターネットの広告者ノード11は加入者のプロフィールに

マッチし、そして、加入者の端末に表示されるに適切な形式をもった

広告を返す。ネットワークにおける各サービス・プロバイダノード5、

7、9は、1つ以上の移動体運用者の加入者にサービスを提供する。

また、広告要求のインターネット13(判決注:「インタフェース13」


24
の誤記と思われる。)に加えて、統計データが通信される統計インタフ

ェース(図1には示されていないが)は、インターネットの広告者ノ

ード11とサービス・プロバイダノード5、7、9との間に存在して

もよい。

【0022】

加入者のプロフィールは、統計データと動的データとの両方を有して

いても良い。統計データは加入者が加入しているサービスの種類、加入

者の年齢、住所、趣味についての情報、他の人口統計学的なパラメータ

に関係し、インターネット広告者のユーザプロフィール・データベース

に格納される。動的データは、加入者がサービス・プロバイダからデー

タを引き出す度ごとに提出され、例えば、端末のタイプ、要求されたサ

ービス、加入者の現在の地理的な位置を含んでも良い。

【0023】

それ故に、加入者に広告を呈示できるようにするため、サービス・プ

ロバイダ5は、広告要求を適切なインターネットの広告者ノード11に

対して送信して、あるターゲット、選択、或いはパラメータに基づいて

広告をフェッチする。サービス・プロバイダは、加入者端末上への広告

表示を(通常は他のサービスデータとともに)扱う。同時に、サービ

ス・プロバイダは好ましくは、その広告に対する応答として生成される

イベントを収集すると良い。その応答は、統計要求において、広告者の

統計を作り上げるインターネットの広告者ノードへと転送される。その

サービス・プロバイダは、インターネット広告者のノード11への接続

をオープンし確立すること、要求送信を含むこと、応答を読み戻すこと、

インターネットの広告者ノードが応答するまで接続をオープンにしたま

まにすることを担当する。そのサービス・プロバイダとインターネット

広告ノードとの間の接続について、HTTPが用いられても良いし、或


25
いは、安全な接続が望まれるなら、HTTPSを用いると良い。

【0024】

インターネットの広告者ノード11は如何なるタイプの広告をも扱う

ことができ、広告が表示されるべき形式でそれを格納し、そして配信す

る。そのような広告が1つ以上のコンテンツプロバイダ(不図示)によ

ってインターネットの広告者ノード11に提供される。

【0026】

インタフェース13は、システムに入力される種々のデータに基づい

て正しい広告を取り出すために、サービス・プロバイダによって用いら

れる特別に開発された外部インタフェースである。そのインタフェース

は数多くのパラメータを含み、これらのたいていのものは、後で検討す

るようにオプションである。インターネットの広告者ノード11はこれ

らのパラメータに基づいて、的が最も良く絞られた広告を提供すべきで

ある。

【0027】

インタフェース13はHTTPによるXMLに基づいていても良い。

XML文書は、全てが文書型定義(Document Type Definition:DTD)

によって定義された数多くのタグを含んでいるであろう。XMLを用い

る理由は、多くの現存するメッセージシステムがXMLを用いているこ

とにある。

【0028】

次のパラメータがインタフェースによってサポートされねばならない。

即ち、アクセスタイプとしては、例えば、無線マークアップ言語

(Wireless Mark-up Language:WML)、ハイパーテキスト・マーク

アップ言語(Hypertext Markup Language:HTML)、コンパクト・

HTML(C−HTML)、XML、IP電話、シンプルメール転送プ


26
ロトコル(Simple Mail Transfer Protocol:SMTP)、ショート・

メッセージ・ピアー・ツウ・ピアー(SMPP)である。このデータ

はサービスプロバイダがどのフォーマットがこの特定のアクセスに用

いられるのかを知るために必要である。インターネットの広告者は広

告をトランスペアレントに扱い、その広告の実際の形式については何

も知る必要はない。広告のコンテンツのプロバイダは、広告の要求プ

ロトコルに対して知られている何らかの形式と要求されたときには連

続的に付加される新しい形式との広告をアップロードできる。

【0029】

加えて、そのインタフェースは、例えば、動的な次のパラメータをサ

ポートして、そして、コンテンツ、形式、或いは、それらの両方に関し

て、特定の加入者に送信される適切な広告を選択するのに用いられる。

【0030】

・サービスプロバイダ:要求を入力するサービスプロバイダの身元で

あり、これは広告要求における他のパラメータとともに移動体のサービ

スプロバイダから送信される。

【0031】

・ユーザアイデンティティ:ユーザの或いはユーザグループの身元で

ある。

【0032】

・サービス:ユーザによって要求されたサービスの識別である。

【0033】

・サイズ:サービス・プロバイダは広告のサイズがその要求で述べら

れた限界を超えていないことをチェックすべきである。このデータは、

その広告がシステムに登録されるときに、アップロード機構によって設

定されるべきである。


27
【0034】

・位置:ユーザの瞬間的な地理的な位置である。その位置はまた、移

動体のサービスプロバイダから受信される動的なデータでもある。そ

の位置は、広告がアップロードされるとき、テキストの基準として入

力される。(以下略)

【0035】

・端末タイプ:端末の能力を指定するものである。このパラメータに

より、サービスプロバイダが加入者によって用いられているタイプの

端末に適切な広告を選択することが可能になる。このことは、スクリ

プトが広告のサイズとタイプとに基づいたカテゴリを設定できるなら、

広告をアップロードするそのスクリプトによって自動的に扱われる。

端末タイプの代わりに、広告用の適切な形式が記述されても良い。

【0036】

・動的なターゲットデータ:加入者が関心をもつかもしれない広告の

種類に関して加入者或いはサービスプロバイダによって入力される好

みである。

【0037】

統計を収集するため、特別なインタフェースがサービスプロバイダと

インターネットの広告者ノードとの間に備えられる。この統計インタ

ーネット(判決注:「統計インタフェース」の誤記と思われる。)は好

ましくは、カスタマ定義のデータに加えて、次のパラメータをサービ

スすると良い。

【0038】

・広告のアイデンティティ:加入者に配信される広告のアイデンティ

ティである。

【0039】


28
・ユーザアイデンティティ:加入者の身元である。

【0040】

・時刻:インタラクションの日付と時刻である。

【0041】

・インタラクション:例えば、広告を受信した加入者がそれをクリッ

クしたかどうかなどのインタラクションのタイプである。この情報はい

くつかの種類のネットワークで取り出される。

【0042】

・顧客特有のデータ:これは、顧客が望んでいる何らかのタイプのデ

ータである。

【0043】

・広告要求のインタフェースで定義されるような他の全ての動的パラ

メータである。

【0044】

もちろん、ネットワークにおけるサービス・プロバイダノード5、7、

9の1つ以上のもの、或いは、何か他のノードにおいて広告を提供す

ることも可能である。本発明に従うインタフェースは、その時、その

ような広告を含む各ノードと広告を取り出してそれを加入者に転送す

ることが可能な各ノード5、7、9と間において備えられねばならな

いであろう。

【0045】

インターネット広告者(判決注:インターネット広告者ノードの誤記

と思われる。)とそれがどのように作用するのかについて、図2を参照

してより詳細に説明する。インターネット広告者(判決注:「インター

ネット広告者ノード11」の誤記と思われる。)は、移動体広告スケジ

ューラ15を有しており、それは全てのアクセスタイプからの要求を


29
実行するために同じプログラムを用いることができるべきである。D

TDはXML/HTTPを用いた全てのアクセスからの要求を扱うの

に十分に柔軟性があるべきである。このインタフェースは、正しく的

を定められた広告をフェッチすることを望むプッシュ・クライアント

なく、必ずしも移動体端末のためだけではないが、何らかの外部アク

セスのために用いることができるべきである。ここで、移動体広告ス

ケジューラと呼ばれているインタフェースにサービスを行なう処理は、

広告要求インタフェース13と統計インタフェース17とを用いる外

の世界との通信を行なうであろう。或いは、2つの処理が2つの異な

るインタフェースのために用いられても良い。

【0046】

どの広告が特定のユーザに提供されるべきであるのかを決定するため

に、サービス・プロバイダノードからの要求時に、移動体の広告スケジ

ューラ15は、各ユーザについてのプロフィールデータを含むインター

ネットの広告者11(判決注:「インターネット広告者ノード11」の

誤記と思われる。)において、或いは、その広告者に関連して見出され

るユーザ・プロフィール・データベース19からの情報を取り出す。こ

の情報は、インターネット・広告ノード11(判決注:「インターネッ

ト広告者ノード11」の誤記と思われる。)において、或いは、そのノ

ードに関連した広告プロフィール・データベース21に見出された情報

と一致しており、どの広告、そして、その広告のどのバージョンが呈示

されるのかを決定する。この実施形態では、広告データベース22がそ

の広告のために備えられている。好適な実施形態に従えば、インターネ

ットの広告者ノード11はまた、後述するように統計データを格納する

統計データベース23を有している。

【0047】


30
情報が上述したデータベースよりも多くのデータベースに分割できる

こと、或いは、図2に示された2つ以上のデータベースが結合できるこ

とは、当業者には明らかであろう。

【0048】

端末はプッシュ・クライアントをもっておらず、移動体サービスプロ

バイダがどの広告が特定の加入者に対して既に示されたのかに関する情

報を確保しているのは非常にまれなことであるから、移動体インターネ

ット広告者が好ましくは、この情報を別の“広告済み”データベース2

3(判決注: “広告済み”データベース24」の誤記と思われる。
「 )に

格納しておくと良い。移動体の広告スケジューラはそのとき、何回広告

が一定のユーザに示されたのかを判断することができるであろう。

【0049】

次のシナリオは、広告要求の受信時に広告スケジューラにとっては妥

当なものである。

【0050】

1.移動体の広告スケジューラは外部サービスプロバイダから広告要

求を受信する。受信されたDTDではこの特定の要求について妥当なパ

ラメータを定義している。移動体広告スケジューラでは、これらのパラ

メータをとって、次の広告を選択し、関係する加入者に送信するために

構成された方法、findNextAd 方法を呼び出す。findNextAd 方法は、受

信した動的パラメータ、静的なユーザパラメータ、統計的な広告パラメ

ータを処理して正しく的が定められた広告を見出す。

【0058】

図3は特定の加入者について適切なメッセージを選択する一般的な原

理を示している。論理的決定ユニット30は3つの異なるタイプの入力

データを受信する。即ち、第1のタイプは、加入者プロフィール或いは


31
サービスプロフィールに関係した、ユーザプロフィールのデータベース

19、或いは加入者によって要求されたサービスについての情報を有す

る別のデータベース(不図示)からの静的データである。第2のタイプ

のデータは、加入者或いは加入者によって要求されたサービスに関係し

た、広告が要求されたときサービス・プロバイダから受信される動的デ

ータである。第3のタイプの情報は、広告のプロフィールに関係してお

り、広告プロフィールデータベース21と“広告済み”データベース2

4とから受信される。加入者或いはサービスプロフィールに関係するデ

ータは、広告プロフィールに関連するデータと一致させられ、最良な一

致を見出す。矢31によって表現される出力データは、3つの異なるタ

イプのデータ間の最良の一致を構成する広告である。そのとき、その広

告は広告データベース22から取り出され、加入者に転送されるために

サービスプロバイダへと提供される。

ウ 前記ア及びイによれば,本願明細書には,本願発明につき,以下のと

おり開示されているものと認められる。

(ア) 通信ネットワークにおいてコストを要しないサービスの提供手段

の1つとして,当該通信ネットワークの加入者に対し,同加入者が要

求した情報を提供する際,一定量の広告(好ましくは,同加入者のプ

ロフィールに合ったもの)も共に提供するというものがある。

インターネットを用いてそのような広告を提供する手段は,国際特

許出願PCT/SE99/01454に開示されている。それは,ネ

ットワークのプッシュ・サーバにおいて,加入者から要求された情報

に広告を付加して,加入者の端末に対応するプッシュ・クライアント

に提供するというものであり,これは,HTTPとHTMLを用いた

インターネットタイプのネットワークにおいてはよく機能している。

しかしながら,今日,大半の移動体端末は,プッシュ・クライアン


32
トを有していないので,プッシュ・サーバからの情報を受信できない。

このことから,移動体ネットワークにおいては,前述したインターネ

ットと同様のサービスを提供するための統一された標準は発展してお

らず,各サービスプロバイダが,上記サービスを提供するための専有

の解決策を開発している(【0002】から【0004】。


(イ) 本願発明の目的は,移動体の加入者に対し,同加入者が使用する

端末,サービス及び運用者のネットワークの種類にかかわらず,個人

的なメッセージの配信を可能とすることである(【0006】)。

本願発明は,移動体の加入者から要求された情報と共に広告等の

「メッセージ」を,当該加入者の移動体端末(「エンドユーザ移動体

端末」)に提供する「サービスプロバイダノード」に係るものである。

この「サービスプロバイダノード」は,「インターネット広告者ノ

ード」に対し,通信ネットワークによって「サービスプロバイダノー

ド」と接続される「エンドユーザ移動体端末」に前記情報と共に提供

する広告等の「メッセージ」の配信を要求する。この要求の際,「サ

ービスプロバイダノード」は,「専用のインタフェース」を介して,

「広告のサイズ」と「エンドユーザ移動体端末」の能力を指定する当

該「端末のタイプ」についての情報を含む「パラメータ」を指定する。

インターネット広告者ノード」は,広告等の「メッセージ」につ

き,異なるタイプの端末に適合する複数の「バージョン」をあらかじ

め備えており,その中から,上記指定された「パラメータ」に係る

「広告のサイズ」及び「端末のタイプ」に即して「エンドユーザ移動

体端末」に表示されるのに適切な形式を備え,その他に指定された

「パラメータ」があれば,それにも合致した「適切なバージョン」を

選択肢,当該バージョンの広告等の「メッセージ」を,「サービスプ

ロバイダノード」に返す。「サービスプロバイダノード」は,上記


33
「メッセージ」を受信して,加入者から要求された情報と共に,「エ

ンドユーザ移動体端末」に提供する(【0007】,【0009】,

【0011】,【0012】,【0018】,【0019】,【00

21】,【0023】,【0024】,【0026】,【0028】

から【0036】,【0044】から【0046】,【0049】,

【0050】,【0058】,図1から図3)。

(ウ) 本願発明によって,移動体の加入者に対し,同加入者が使用する

端末,サービス及び運用者のネットワークの種類に適した「バージョ

ン」の広告等の個人向けメッセージを配信することができる(【00

08】,【0010】,【0013】)。

? 引用発明について

ア 引用例1から,本件審決が認定したとおりの引用発明(前記第2の3

?ア)が認められる。

イ そして,引用例1(甲1)には,引用発明につき,以下のとおり開示

されている(下記記載中に引用する図面について別紙2甲1号証図面

を参照。。


(ア) パソコンや携帯情報端末等を所持するユーザが,インターネット

等を使用して必要な特定の情報源を検索することについて,従来の

技術には,ユーザの能動的な入力操作が不可欠である,ユーザに不

要な情報が届くなどの問題点があった。

そこで,引用発明は,ユーザが実施する入力操作を削減もしくは不

要にするとともに,当該ユーザが必要とする情報が届く確率を改善

し,不要な情報が届く確率を減少させることを目的としたものであ

る(【0002】 【0003】 【0005】から【0007】 【00
, , ,

08】。


(イ) 引用発明は,ユーザが地図情報を取り出すために入力操作を実施


34
すると,その地図情報に加えて,商店の広告等,当該地図の範囲内

の所定位置に対応する,現在の日時において有効な情報であり,か

つ,ユーザの年齢や職業等の属性に応じたものを,自動的に選別し

てユーザに提供する情報提供システムに係るものである(【請求項

1】 【請求項3】 【請求項4】 【0009】から【0012】 【0
, , , ,

017】から【0020】,図1)。

すなわち,ユーザが,パソコン等のユーザ端末200からインター

ネット180を介して情報提供システムにアクセスし,地図情報を

求めると,ユーザ端末200の表示画面上には,上側の地図情報表

示エリアに当該地図情報が表示されるとともに,下側の広告イベン

ト情報表示エリアには特別な広告イベント情報が表示される。この

広告イベント情報表示エリアに表示される情報は,ユーザが能動的

に取り出したものではなく,情報提供システムが自動的に選択して

ユーザに提供したものである(【0035】 【0052】 【005
, ,

3】,図3,図16)。

(ウ) 情報提供システムは,以下のとおり,ユーザに対し,ユーザの求

めた地図情報を提供するとともに,同情報に対応する広告イベント

情報を自動的に選択して提供する。

a 情報提供システムは,LAN(ローカルエリアネットワーク)1

70を介して互いに接続された,情報提供サーバ110,ユーザ管

理サーバ130,地図サーバ140,店情報サーバ150及び広告

イベント情報サーバ160を備えている。情報提供サーバ110は,

インターネット180に接続されており,ユーザからのアクセス

受ける。

情報提供サーバ110を構成する制御部116は,情報提供サー

バ110及びこれに接続されたユーザ管理サーバ130,地図サー


35
バ140,店情報サーバ150及び広告イベント情報サーバ160

を統括して制御するものであり,同制御により,各サーバにおける

情報の検索,検索結果のフィルタリング,抽出された情報の合成,

ユーザ端末200への情報の配信などが実施される(【0033】,

【0034】【0036】から【0038】
, ,図3,図4)。

b 情報提供サーバ110は,以下のとおり,ユーザから受けたアク

セスの内容を,地図サーバ140及び店情報サーバ150に伝え,

これらのサーバからの情報を受けてユーザに提供する。また,情報

提供サーバ110は,ユーザからのアクセスを受けて,ユーザ管理

サーバ130に対し,当該ユーザの個人情報を要求してこれを受け

取り,その個人情報に基づいて情報の選別等を行った上で,広告イ

ベント情報サーバ160に対し,広告イベント情報を要求してこれ

を受け取り,ユーザに提供する。

まず,ユーザからの入力に応答して,特定の領域の地図画像デー

タD1を生成する(ステップS13)。

すなわち,地図サーバ140において,情報提供サーバ110を

介して受けたユーザからの入力に従い,特定の領域の地図データに

合成し,これを情報提供サーバ110に出力する。

また,ユーザからの入力に応答して,特定の条件に適合する店情

報D2を検索する(ステップS14)。

すなわち,店情報サーバ150において,情報提供サーバ110

を介して受けたユーザからの検索指示に該当する店を検索し,その

店に関する詳細な情報を情報提供サーバ110に出力する。

ステップS13で抽出した地図画像データD1とステップS14

で抽出した店情報D2を合成してフレーム情報D0を生成する(ス

テップS15)。このフレーム情報D0が,ユーザ端末200の表


36
示画面上の地図情報表示エリアに表示される(【0041】から

【0043】【0054】【0055】
, , ,図4,図5,図16)。

c ステップS13で生成した地図画像データD1の地図の中心位置

の座標を,ユーザの注目位置とみなして取得する(ステップS1

6)。

ユーザIDに基づいて,ユーザ管理サーバ130に登録されてい

る様々なユーザ情報のうち,ユーザの属性と趣向の情報を取得する

(ステップS17)。

すなわち,ユーザ管理サーバ130において,情報提供サーバ1

10からの要求に応じて,「性別」 「興味対象」等のデータ項目を


含むユーザ情報テーブル(図13)が登録されているユーザ情報フ

ァイル132等から特定のユーザの個人情報を取り出して,情報提

供サーバ110に渡す。情報提供サーバ110の制御部116は,

ユーザの個人情報に基づいて,情報の選別や連絡先の決定等を行う。

情報提供サーバ110の内部時計117から,現在の日時の情報

を入力する(ステップS18)。

ステップS16で取得したユーザの注目位置の情報,ステップS

17で取得したユーザの属性及び趣向の情報並びにステップS18

で取得した現在の日時の情報に基づいて,条件に適合する提供情報

(広告イベント情報)を,広告イベント情報サーバ160の広告イ

ベント情報ファイル162の中から自動検索し,広告イベント情報

D3を抽出する(ステップS19,32)。

すなわち,広告イベント情報サーバ160は,情報提供サーバ1

10の制御部116からの要求に従って,「広告イベントID」,

「表示雛形ファイル」等のデータ項目を含む広告イベント情報テー

ブル(図14,図15)が登録されている広告イベント情報ファイ


37
ル162を検索し,抽出した広告イベント情報のデータを情報提供

サーバ110に渡す。

ステップS19,32で抽出した広告イベント情報D3と表示雛

形ファイルの内容とに基づいて,フレーム情報D4(図10,図1

2)を生成し(ステップS20),これをステップS15で生成さ

れたフレーム情報D0と合成して情報ページD6(図16)を生成

して(ステップS21),ユーザに送出する(ステップS22)。

この情報ページD6は,ユーザが求めた地図の情報及び情報提供

システムによって自動的に選択された広告イベント情報の両方を含

むものである (【0043】 【0046】から【0049】 【00
, ,

51】 【0056】から【0060】 【0066】 【0077】
, , , ,

図3から図6,図10,図12から図16)。

(エ) 引用発明によれば,ユーザが地図情報を取り出すために情報提供

システムに入力操作をするのに伴い,ユーザの注目位置が自動的に識

別され,当該注目位置に興味を有する人にとって有益な情報が自動的

に識別されて上記地図情報と共にユーザに届けられる。

また,現在の日時において有効な情報のみが自動的に選別されてユ

ーザに届けられるので,ユーザの希望する情報が提供される可能性が

高まる。さらに,ユーザに提供する情報が,あらかじめ登録された個

人情報と各提供情報に対応付けられた提供対象者の属性とを比較する

ことによって自動的に選別され,ユーザに提供される情報の種別とユ

ーザの興味の対象とが,あるいは,ユーザに提供される情報の種別と

当該情報を提供する業者の希望する提供対象者とが一致する可能性が

高まる(【0012】 【0018】から【0020】 【0084】か
, ,

ら【0086】。


このように,引用発明においては,情報提供システムにおいてユー


38
ザの属性等に即した情報を自動的に識別してユーザに提供すること

により,ユーザが必要な情報にアクセスするために実施する入力操

作の削減,また,ユーザに必要な情報が届く確率の向上及び不要な

情報が届く確率の減少という効果を奏するものといえる。

? 一致点の認定の誤りの有無について

ア 本願発明における「サービスプロバイダノード」及び「インターネッ

ト広告者ノード」について

(ア) 特許請求の範囲の記載

本件補正後請求項7においては,「サービスプロバイダノード」に

つき,@通信ネットワークによって「エンドユーザ移動体端末」に

より選択されて接続され,さらに「インターネット広告者ノード」

に接続され,「インターネット広告者ノード」に保持された「メッセ

ージ」を「エンドユーザ移動体端末」に提供するものであること,

A「エンドユーザ移動体端末」への配信のために,少なくとも1つ

の「メッセージ」の配信をインターネット広告者に対して要求し,

前記要求において,「インターネット広告者ノード」から提供される

ことになる「メッセージ」を選択するときに用いられる広告のサイ

ズと「エンドユーザ移動体端末 」のタイプについての情報を含む

「パラメータ」を指定する手段と,「インターネット広告者ノード」

により選択され提供された「メッセージ」の適切なバージョンを受

信する手段とを有することを特徴とすることが記載されている。

また,「インターネット広告者ノード」については,第1のメッセ

ージと第2のメッセージおのおのの異なるタイプの端末に適合され

た少なくとも第1及び第2のバージョンを有することが記載されて

いる。

(イ) 本願明細書(甲8)の開示内容


39
前記?ウによれば,本願明細書には,「サービスプロバイダノード」

(ただし,本願明細書においては「サービスノード」と表現されて

いる。)につき,@「インターネット広告者ノード」(ただし,本願

明細書においては「ライブラリノード」と表現されている。)に対

し,通信ネットワークによって「サービスプロバイダノード」と接

続される「エンドユーザ移動体端末」に提供する広告等の「メッセ

ージ」の配信を要求すること,Aこの要求の際,「サービスプロバ

イダノード」は,「広告のサイズ」と「エンドユーザ移動体端末」

の能力を指定する当該「端末のタイプ」についての情報を含む「パ

ラメータ」を指定すること,B「インターネット広告者ノード」か

ら広告等の「メッセージ」を受信して「エンドユーザ移動体端末」

に提供することが開示されている。

また,「インターネット広告者ノード」については,広告等の「メ

ッセージ」につき,異なるタイプの端末に適合する複数の「バージ

ョン」をあらかじめ備えており,その中から,上記指定された「パ

ラメータ」に係る「広告のサイズ」及び「端末のタイプ」に即して

「エンドユーザ移動体端末」に表示されるのに適切な形式を備え,

その他に指定された「パラメータ」があれば,それにも合致した

「適切なバージョン」を選択し,当該バージョンの広告等の「メッ

セージ」を,「サービスプロバイダノード」に返すことが開示され

ている(【0007】,【0009】,【0011】,【001

2】,【0018】,【0019】,【0021】,【0023】,

【0024】,【0026】, 【0028】から【0036】,

【0044】から【0046】,【0049】,【0050】,

【0058】,図1から図3)。

(ウ) 以上によれば,本願発明の「サービスプロバイダノード」は,


40
インターネット広告者ノード」に対し,通信ネットワークによって

「サービスプロバイダノード」と接続される「エンドユーザ移動体端

末」に提供する広告等の「メッセージ」の配信を要求し,同要求に応

じて「インターネット広告者ノード」から返された「メッセージ」を

「エンドユーザ移動体端末」に提供するものである。

イ 引用発明における「情報提供サーバ110」と「広告イベント情報サ

ーバ160」について

前記?ア及びイによれば引用発明の「情報提供サーバ110」は,イ

ンターネット180を介して「ユーザ端末200」からのアクセスを受

け,「広告イベント情報サーバ160」に対し,「ユーザ端末200」

に提供する「広告イベント情報」を要求してこれを受け取り,「ユーザ

端末200」に提供するものである。

ウ 本願発明における「サービスプロバイダノード」,「インターネット

広告者ノード」と,引用発明における「情報提供サーバ110」と「広

告イベント情報サーバ160」との対比

(ア) 以上に鑑みると,本願発明の「エンドユーザ移動体端末」は,引

用発明の「ユーザ端末」に相当するものであることは明らかといえ

るところ,本願発明の「サービスプロバイダノード」は,通信ネッ

トワークによって「エンドユーザ移動体端末」と接続されており,

引用発明の「情報提供サーバ110」も,通信ネットワークの一種

である「インターネット180」によって「ユーザ端末200」に

接続されている。

(イ) そして,前記ア(ウ)及びイによれば,本願発明の「サービスプロ

バイダノード」と引用発明の「情報提供サーバ110」は,いずれ

もユーザの端末からの要求ないしアクセスを受けて,それぞれ本願

発明の「インターネット広告者ノード」,引用発明の「広告イベン


41
ト情報サーバ160」に対してユーザの端末に提供すべき情報を要

求してこれを受け取り,ユーザの端末に提供するものであり,本願

発明の「インターネット広告者ノード」と引用発明の「広告イベン

ト情報サーバ160」は,それぞれ本願発明の「サービスプロバイ

ダノード」,引用発明の「情報提供サーバ110」からの要求を受

け,同要求に応じた情報を提供するものといえる。

(ウ) 以上によれば,本願発明の「サービスプロバイダノード」,「イ

ンターネット広告者ノード」は,それぞれ引用発明の「情報提供サー

バ110」,「広告イベント情報サーバ160」に相当するものと考

えられ,同旨の認定をした上で,これに基づき,前記第2の3?イの

とおり本願発明と引用発明との一致点を認定した本件審決の判断に,

誤りはない。

エ 原告の主張に対し

これに対し,原告は,以下のとおり主張する。

すなわち,@本願明細書(甲8)において,「サービスプロバイダ」

は,自身のサービスに加え,「インターネット広告者」からの広告をエ

ンドユーザに提供することによって,サービスの資金を調達する旨が

記載されていること, 【0002】等)
( ,A単に,インターネット広告

の提供のみであれば,「インターネット広告ノード」と表現すれば足り

るところ,あえて,「インターネット広告者ノード」という表現を用い

ていること,B本願明細書中の「インターネット広告者ノード」が

「インタフェース」を用いて「外の世界との通信を行なう」との記載

(【0045】)は,「インターネット広告者ノード」と「サービスプロ

バイダノード」とが互いに「別の世界」に存在することを意味するこ

とから,本願発明の「インターネット広告者ノード」は,「サービスプ

ロバイダ」とは別個の独立した者である「インターネット広告者」の


42
所有又は管理に係る装置ないしシステムである。

他方,引用発明における「広告イベント情報サーバ160」は,本願

発明の「サービスプロバイダノード」に相当する「情報提供サーバ11

0」と,同一の組織(事業者等)の所有又は管理に係るものであるから,

引用発明の「広告イベント情報サーバ160」は,本願発明の「インタ

ーネット広告者ノード」に相当するものとはいえない。

したがって,引用発明は,本願発明の「インターネット広告者ノード」

に相当する構成を備えてないというべきであるから,本件審決が,引用

発明の「広告イベント情報サーバ160」が本願発明の「インターネッ

ト広告者ノード」に相当する旨判断した一致点の認定は,誤りである。

(ア) しかしながら,前記?によれば,本件補正後請求項7及び本願明

細書のいずれにおいても,「インターネット広告者」と「サービスプ

ロバイダ」との異同については何ら触れられておらず,「インターネ

ット広告者ノード」及び「サービスプロバイダノード」の各所有又は

管理の主体の異同についても,全く言及されていない。また,本願明

細書の【0044】には,「もちろん,ネットワークにおけるサービ

ス・プロバイダノード5,7,9の1つ以上のもの,或いは,何か他

のノードにおいて広告を提供することも可能である。」と記載されて

おり,同記載は,「サービスプロバイダ」が自ら広告を提供する「イ

ンターネット広告者」にもなり得ることを示すものといえる。

そして,前記?ウによれば,本願発明は,移動体の加入者に対し,

同加入者が使用する端末,サービス及び運用者のネットワークの種

類にかかわらず,個人的なメッセージの配信を可能とすることを目

的としており(【0006】),移動体の加入者に対し,同加入者

が使用する端末,サービス及び運用者のネットワークの種類に適し

た「バージョン」の広告等の個人向けメッセージを配信することに


43
より,同目的を達成するという効果を奏するものである(【000

8】,【0010】,【0013】)。同効果は,「サービスプロ

バイダノード」が「インターネット広告者ノード」に対して「エン

ドユーザ移動体端末」に提供する「メッセージ」の配信を要求する

際,「広告のサイズ」と「エンドユーザ移動体端末」の能力を指定

する当該「端末のタイプ」についての情報を含む「パラメータ」を

指定し,「インターネット広告者ノード」は,「メッセージ」につ

き,異なるタイプの端末に適合する複数の「バージョン」をあらか

じめ備えており,その中から,上記指定された「パラメータ」に係

る「広告のサイズ」と「端末のタイプ」等の情報に即した「適切な

バージョン」を選択して,当該バージョンの「メッセージ」を「サ

ービスプロバイダノード」に返し,「サービスプロバイダノード」

が上記「メッセージ」を「エンドユーザ移動体端末」に提供すると

いう構成によるものである。

この点に鑑みると,本願発明の「インターネット広告者ノード」及

び「サービスプロバイダノード」の各所有又は管理の主体の異同と,

本願発明の目的,効果との間に,特段の関連性は認め難く,「イン

ターネット広告者ノード」及び「サービスプロバイダノード」の各

所有又は管理の主体の異同にかかわらず,本願発明は,前記の目的

を達成する効果を奏するというべきである。

(イ) 原告が挙げる@の点については,原告が指摘する本願明細書の

【0002】には,前記?イ及びウのとおり,通信ネットワークに

おいてコストを要しないサービスの提供手段の1つとして,当該通

信ネットワークの加入者に対し,同加入者が要求した情報を提供す

る際,一定量の広告(好ましくは,同加入者のプロフィールに合っ

たもの)も共に提供するというものがあること,インターネット


44
用いてそのような広告を提供する手段は,国際特許出願PCT/S

E99/01454に開示されていること,それは,ネットワーク

のプッシュ・サーバにおいて,加入者から要求された情報に広告を

付加して,加入者の端末に対応するプッシュ・クライアントに提供

するというものであることが記載されているにすぎず,「インターネ

ット広告者」と「サービスプロバイダ」との関係及び「インターネ

ット広告者ノード」と「サービスプロバイダノード」の各所有又は

管理の主体の異同のいずれについても,何ら言及されていない。

加えて,前記イのとおり,本願明細書の【0044】には,「サー

ビスプロバイダ」が自ら広告を提供する「インターネット広告者」

にもなり得ることを示す記載がある。

(ウ) 原告が挙げるAの点については,確かに,本願明細書においては,

インターネット広告者ノード(Internet advertiser node」と

いう表現が用いられているが,前述した本願明細書の【0044】

の記載内容にも鑑みると,上記表現が使用されているという事実を

もって,必然的に,「インターネット広告者」が「サービスプロバ

イダ」とは別個の主体であり,「インターネット広告者ノード」が

「サービスプロバイダノード」を所有又は管理する主体とは別個の

異なる主体によって所有又は管理されているものということは,で

きない。

(エ) 原告が挙げるBの点に関し,本願明細書によれば,「移動体広告

スケジューラ」は,「インターネット広告者ノード」を構成するイン

タフェースの 1 つであり,「全てのアクセスタイプからの要求を実行

するために同じプログラムを用いることができるべき」ものである

(【0045】,図2)。

また,本願明細書には,「インタフェース13を介して,サービ


45
ス・プロバイダノード5,7,9はインターネットの広告者ノード1

1に対して,用いられる端末のタイプ,即ち,アクセスタイプと,好

ましくはユーザ身元のような他のパラメータを指定することができ

る。(
」【0021】,
)「インタフェース13は,システムに入力される

種々のデータに基づいて正しい広告を取り出すために,サービス・プ

ロバイダによって用いられる特別に開発された外部インタフェースで

ある。そのインタフェースは数多くのパラメータを含み,(中略)イ

ンターネットの広告者ノード11はこれらのパラメータに基づいて,

的が最も良く絞られた広告を提供すべきである。(
」【0026】,
)「統

計を収集するため,特別なインタフェースがサービスプロバイダとイ

ンターネットの広告者ノードとの間に備えられる。この統計インタフ

ェースは好ましくは,カスタマ定義のデータに加えて,次のパラメー

タをサービスすると良い。(
」【0037】,
)「広告のアイデンティティ」

(【0038】 ,
) 「顧客特有のデータ」 【0042】
( )等の記載がある。

これらの記載並びに甲8号証の図1及び図2によれば,「インタフ

ェース13」は,「サービスプロバイダノード」が指定したユーザ端

末のタイプ等のパラメータを,「統計インタフェース」は,広告のア

イデンティティや顧客特有のデータ等のパラメータを,それぞれ「イ

ンターネット広告者ノード」に伝えるものと認められる。

以上に鑑みると,原告が指摘する本願明細書の「(インターネット

広告者ノード11が有する)移動体広告スケジューラと呼ばれている

インタフェースにサービスを行なう処理は,広告要求インタフェース

13と統計インタフェース17とを用いる外の世界との通信を行なう

であろう。 (
」 【0045】)との記載の趣旨は,「インターネット広告

者ノード」が,その構成に含まれる「移動体広告スケジューラ」とい

うインタフェースを用いて,「広告要求インタフェース」及び「統計


46
インタフェース」を介した通信により,前述したパラメータを取得す

るというものであり,「外の世界」とは,単に,「インターネット広告

者ノード」の通信相手を意味するにすぎないと解される。

したがって,原告が指摘する上記記載をもって,「インターネット

広告者ノード」が,「サービスプロバイダ」とは別個の独立した者で

ある「インターネット広告者」の所有又は管理に係るものということ

はできない。

オ 以上によれば,本願発明において,必ずしも,「インターネット広告

者ノード」と「サービスプロバイダノード」とは,互いに異なる者あ

るいは組織(事業者等)の所有又は管理に係る装置ないしシステムで

あるとはいえず,原告の前記主張は,前提を欠き,採用できない。

? 小括

したがって,原告主張の取消事由1は,理由がない。

2 取消事由2(相違点3に係る容易想到性の判断の誤り)について

? 相違点3について

前記1によれば,本願発明と引用発明との間には,本件審決が認定した

とおりの相違点3(前記第2の3?ウ)が認められる。相違点3は,要

するに,本願発明においては,「インターネット広告者ノード」が存在し,

広告等の「メッセージ」につき,異なるタイプの端末に適合する複数の

「バージョン」をあらかじめ備えており,「サービスプロバイダノード」

から,「メッセージ」を配信すべき「端末のタイプについての情報を含む」

パラメータが指定されると,当該パラメータに従って,前述した複数の

「バージョン」の「メッセージ」の中から「適切なバージョン」の「メ

ッセージ」を選択して提供するのに対し,引用発明はそのような構成を

有していないというものである。

原告は,本件審決が相違点3に係る容易想到性を認めたことは誤りであ


47
る旨主張する。

? 本願優先日当時の技術について

ア 引用例2(甲2)には,ユーザの多種多様な利用端末に応じたコンテ

ンツの配信・提供を行うことができる情報提供装置について記載され

ているところ(【0001】 【0016】 【0018】 ,@従来のイン
, , )

ターネット利用術については,端末性能と入手するデータとの不適合,

すなわち,ユーザが自らの使用端末の性能等の端末属性にかかわらず

コンテンツへアクセスするために,同端末属性に適合しない量のデー

タを受信することになり,受信に長時間を要するなどの不都合が生じ

るという問題があったこと(【0004】 【0014】
, )A同問題を解

決するために,前記情報提供装置において,ユーザは,自らが利用す

る携帯電話等の端末装置の画面サイズ,色数,HTMLページを読み

込めるメモリ量など性能に関する情報(「端末属性情報」)をプラット

フォームに送信し,プラットフォームは,ユーザから送信された端末

属性情報をデータベースに蓄えておき,ユーザから求められたコンテ

ンツについては,上記端末属性情報に合わせて,画像サイズ調整,画

像フォーマット変換など端末種類ごとに設定されたコンテンツ最適化

処理を行った上で,ユーザに送信することが開示されている(【請求項

6】 【0020】 【0040】から【0043】 【0056】 【00
, , , ,

73】から【0075】。


イ 引用例3(甲3)には,概要,以下の趣旨が記載されている。

(ア) 「Webぺージは,通常,パソコンのWebブラウザで表示する

ことを前提としてHTML形式で作成されているので,携帯電話か

らWebぺージにアクセスできるようにするためには,例えば,i

モード向けのWebぺージは,HTMLのサブセットであるC−H

TML形式で作成しなければならないなど,同じコンテンツのWe


48
bぺージについて端末の種類ごとに異なるファイル形式のものを作

成する必要があり,モバイル・コンピューティングに取り組む企業

にとっては,大きな負担になりつつある。

『Webぺージ変換ソフト』は,モバイル端末からのアクセス要求

を受けると,パソコンのWebブラウザで表示するために作成され

たWebぺージのファイル形式を動的に変換して当該端末に合った

Webぺージを自動生成し,当該端末から閲覧できる状態にするも

のである。『Webぺージ変換ソフト』には,多数のモバイル端末か

アクセスする大規模なシステム構成に向くPrism,多様なモ

バイル端末に対応するPortal−to−go,IBMサーバー

を利用している企業に適したTranscoding Publi

sherがある。」

(イ) 「『Webぺージ変換ソフト』は,HTML形式のWebぺージ

を各端末向けのWebぺージに変換するための定義情報をあらかじ

め設定しており,モバイル端末からのアクセス要求に応じて,We

bサーバーからWebぺージを受け取り,これを,上記定義情報に

基づき別の形式のWebぺージに変換する。変換後のデータはキャ

ッシュしておくので,一度アクセスされたWebぺージに再びアク

セス要求が来た場合は,結果を素早く返せる。」

ウ 乙3号証には,@標準的なSVGA解像度で見ることを想定してワー

ルドワイドウエブ用に開発された電子文書には,携帯電話等の携帯装置

のユーザが当該電子文書を見ようとしても,大半の携帯装置のディスプ

レイの解像度は前記SVGA解像度よりも低いために,同ディスプレイ

に上記電子文書の内容が適切に表示されないという問題が あること

(【0010】 ,Aこの問題の解決策の1つとして,各種の装置用に電


子文書の様々なバージョンを準備することが挙げられるものの,この方


49
策によると,電子文書の複数のコピーに広大な格納場所を割かれるなど

電子文書の管理が困難になるという問題があること(【0011】 ,B


別の解決策として,内容変換プログラムを提供して,装置やユーザの性

能に合わせて電子文書を変換することが挙げられるものの,この方策に

よると,各携帯装置は必要な内容変換プログラムを保持しなければなら

ないこと(【0012】 ,C電子文書用の内容変換プログラムをワール


ドワイドウエブ用に提供しようとする試みとして開発された技術は,画

像用のハイパーテキスト文書を解析して画像データを圧縮し,ユーザ装

置に高速でその画像を送信できるようにするものであり,また,ユーザ

から要求された画像をキャッシュに保存しておき,次に同じ要求がある

と,キャッシュからその画像を提供すること(【0013】)が開示され

ている。

エ 乙4号証には,携帯無線通信網を用いてデータ通信を行うシステム,

方法及びシステムに使用する携帯無線通信端末及びサーバ装置に関する

発明(【0001】)につき,@処理機能や処理能力の異なる携帯無線通

信端末が混在する場合,各種携帯無線通信端末において,サーバ装置か

ら送信されてくる情報を当該端末の機能や能力に応じて処理するための

アプリケーションが必要になり,結局,携帯無線通信端末の負担が大き

くなるなどの問題があること(【0013】 【0014】 ,A上記発明
, )

実施例は,処理機能や処理能力が異なる携帯無線通信端末のそれぞれ

に対して,各携帯無線通信端末の備える処理機能や処理能力に応じて情

報を形成し,送信することができるようにした共通サーバ装置を備えて

いること(【0026】 【0027】 ,B共通サーバ装置から各会員端
, )

末に供給可能なコンテンツ情報などについては,処理機能や処理能力が

異なる各会員端末ごとに送信する情報をあらかじめ作成しておき,会員

端末から接続要求があったときに,即座にその会員端末の処理機能や処


50
理能力に応じた情報を送信するように構成することもできること(【0

184】)が開示されている。

オ 以上によれば,本願優先日当時において,端末に送信されるコンテン

ツが当該端末の性能に合わない場合,コンテンツの内容が適切に表示さ

れないなどの支障が生ずることは,当業者に広く知られており,この問

題を解決するために,サーバから端末に送信するコンテンツを当該端末

の属性(タイプ)に応じたものにすることは,周知の技術(「周知技術

A」)であったものと認められる。

そして,コンテンツを送信先の端末の属性に応じたものにする具体的

方法については,@ユーザからコンテンツを求められる都度,当該コン

テンツを当該ユーザの使用端末の属性に合うように変換等の処理を行う

方法(引用例2),A@に加え,ユーザからのコンテンツの要求に応じ

て当該ユーザの使用端末の属性に合うように変換等して提供したコンテ

ンツのデータを蓄積しておき,再度,同様の要求があった場合,同要求

に沿うものを上記データから提供する方法(引用例3,乙3)及びBユ

ーザに供給可能なコンテンツにつき,属性を異にする各ユーザの使用端

末ごとに送信する情報をあらかじめ作成しておき,ユーザからの要求に

応じて,それらの情報のうち当該ユーザの使用端末に適したものを送信

する方法(乙4)が存在していた。

これらの方法の違いは,ユーザの使用端末の属性に応じたコンテンツ

を提供する方法として,ユーザからコンテンツを求められるたびに,当

該コンテンツを当該ユーザの使用端末の属性に適したバージョンになる

ように変換等の処理を行った上で送るか,ユーザからのコンテンツの要

求を待たずに,異なるタイプの端末に適合する複数のバージョンのコン

テンツをあらかじめ準備しておき,ユーザからの要求があった場合,複

数のバージョンのコンテンツから当該ユーザの使用端末の属性に適した


51
ものを選んで送るかの相違にすぎない。

この点に鑑みると,当業者は,コンテンツを送信先の端末の属性に応

じたものにする具体的方法につき,前記の方法から,データの種類,コ

ンテンツを提供する構成,ユーザ使用端末の種類等に応じて適宜,選択

し得たものというべきである。

? 相違点3に係る本願発明の構成の容易想到性について

以上によれば,当業者は,本願優先日当時において,端末に送信される

コンテンツが当該端末の性能に合わないことにより,コンテンツの内容

が適切に表示されないなどの支障が生ずることを避けるために,引用発

明に周知技術Aを適用してサーバから端末に送信するコンテンツを当該

端末の属性(タイプ)に応じたものとすることを容易に想到し,コンテ

ンツを端末の属性に応じたものにする具体的方法の1つとして,ユーザ

に供給可能なコンテンツにつき,属性を異にするユーザの端末ごとに送

信する情報をあらかじめ作成しておき,ユーザからの要求に応じて,そ

れらの情報のうち当該ユーザの端末に適したものを送信する方法を,適

宜,選択し得たものと認められる。

したがって,当業者は,本願優先日当時,引用発明に加え,周知技術

並びに前述した引用例2及び引用例3並びに乙3号証及び乙4号証の記

載により,相違点3に係る本願発明の構成,すなわち,「インターネット

広告者ノード」が,広告等の「メッセージ」につき,異なるタイプの端

末に適合する複数の「バージョン」をあらかじめ備えており,「サービス

プロバイダノード」から,「メッセージ」を配信すべき「端末のタイプに

ついての情報を含む」パラメータが指定されると,当該パラメータに従

って,前述した複数の「バージョン」の「メッセージ」の中から「適切

なバージョン」の「メッセージ」を選択して提供するという本願発明の

構成を,容易に想到し得たものと認定できる。


52
以上によれば,相違点3に係る本願発明の構成の容易想到性を肯定した

本件審決の判断に誤りはない。

? 原告の主張について

ア 原告は,仮に,引用例2及び引用例3に記載された発明又は周知技術

Aを引用発明の「情報提供システム」に適用することが,当業者におい

て本願優先日当時に容易に想到し得る事項であったとしても,上記適用

によって得られるのは,「情報提供システム」の「情報提供サーバ11

0」において生成済みのWebページを,端末の属性に適合するように

変換して提供するという程度のものにすぎず,相違点3に係る本願発明

の構成には至らない旨主張する。

しかしながら,前記?によれば,当業者は,本願優先日当時において,

引用発明に周知技術Aを適用してサーバから端末に送信するコンテンツ

を当該端末の属性(タイプ)に応じたものとすることを容易に想到し得

たものと認められる。

そして,本願優先日当時,コンテンツを端末の属性に応じたものにす

る具体的方法は,原告が挙げる,当該コンテンツを端末の属性に適合

するように変換して提供するという方法に限られず,ユーザに供給可

能なコンテンツにつき,属性を異にする各ユーザの端末ごとに送信す

る情報をあらかじめ作成しておき,ユーザからの要求に応じて,それ

らの情報のうち当該ユーザの端末に適したものを送信するという方法

も存在していた。

当業者は,データの種類,コンテンツを提供する構成,ユーザ使用端

末の種類等に応じて,同方法を適宜,選択し得たものというべきであり,

したがって,上記方法を選択することによって,相違点3に係る本願発

明の構成に至ることは,容易に想到し得たといえる。

以上によれば,原告の前記主張は,採用できない。


53
イ 原告は,「情報提供サーバ110」で生成される情報ページD6(甲

1の図16)は,フレーム情報D0(地図画像データD1,店情報D2)

及び広告イベント情報D3を含むものであるから,これらの情報のいず

れも送信先の端末の属性(端末のタイプ)に応じたバージョンとしなけ

ればならず,したがって,周知技術Aを引用発明に適用するならば,

「情報提供サーバ110」に適用するべきであるところ,そうであれば,

「広告イベント情報サーバ160」には適用されないはずであるとして,

引用発明において,「広告イベント情報サーバ160」に,「おのおのの

異なるタイプの端末に適合された少なくとも第1及び第2のバージョン」

の「メッセージ」を保持させることについては,技術的な欠陥がある旨

主張する。

前記アのとおり,当業者は,本願優先日当時において,引用発明に周

知技術Aを適用してサーバから端末に送信するコンテンツを当該端末の

属性(タイプ)に応じたものとすることを容易に想到し,コンテンツを

端末の属性に応じたものにする具体的方法の1つとして,ユーザに供給

可能なコンテンツにつき,属性を異にするユーザの端末ごとに送信する

情報をあらかじめ作成しておき,ユーザからの要求に応じて,それらの

情報のうち当該ユーザの端末に適したものを送信する方法を,適宜,選

択し得たものと認められる。

そして,前記1?のとおり,引用発明の「情報提供サーバ110」は,

「広告イベント情報サーバ160」に対し,「広告イベント情報」を要

求してこれを受け取り,「ユーザ端末200」に提供するものであるが,

引用例1(甲1)によれば,「情報提供サーバ110」は,「広告イベ

ント情報サーバ160」のみならず,「ユーザ端末200」に提供する

情報の種類に応じて,「地図サーバ140」及び「店情報サーバ150」

に対しても,情報を要求してこれを受け取り,「ユーザ端末200」に


54
提供することが認められる(甲1【0036】,【0041】から【0

043】等)。

この点に鑑みると,当業者は,引用発明に周知技術Aを適用する際,

コンテンツを送信先の端末の属性に応じたものにするために前記方法を

選択したとき,常に「広告イベント情報サーバ160」にのみ同方法を

適用するわけではなく,ユーザの使用端末に提供する情報の種類に応じ

て,「地図サーバ140」や「店情報サーバ150」にも前記方法を適

用するものというべきである。

原告が掲げる「情報提供サーバ110」で生成される情報ページD6

(甲1の図16)は,フレーム情報D0とフレーム情報D4とを合成し

て生成されるものであるところ,フレーム情報D0は,地図サーバ14

0から抽出された特定の領域の地図画像データD1と店情報サーバ15

0から抽出された特定の店情報D2とを合成して生成されるものであり,

フレーム情報D4は,広告イベント情報サーバ160から抽出された広

告イベント情報D3と表示雛形ファイルの内容とに基づいて生成される

ものである(甲1【0054】 【0055】 【0060】 【0066】
, , , ,

【0077】。


したがって,情報ページD6は,地図サーバ140から抽出された地

図画像データD1,店情報サーバ150から抽出された店情報D2及び

広告イベント情報サーバ160から抽出された広告イベント情報D3か

らなり,これらの情報をユーザに提供するものであるから,当業者は,

地図サーバ140,店情報サーバ150及び広告イベント情報サーバ1

60に,前記方法,すなわち,ユーザに供給可能なコンテンツにつき,

属性を異にするユーザの端末ごとに送信する情報をあらかじめ作成して

おき,ユーザからの要求に応じて,それらの情報のうち当該ユーザの端

末に適したものを送信する方法を採用するものと考えられ,そして,同


55
採用によって,情報ページD6は,ユーザの端末に適したバージョンに

なるものと推認できる。

したがって,情報ページD6につき,必ずしも「情報提供サーバ11

0」においてコンテンツを送信先の端末の属性に応じたバージョンにす

る必要はないものといえるから,原告の前記主張は,前提を欠き,採用

できない。

? 小括

以上によれば,原告主張の取消事由2は,理由がない。

3 取消事由3(相違点4に係る容易想到性の判断の誤り)について

? 前記2?のとおり,当業者は,本願優先日当時,引用発明に加え,周知

技術A並びに前述した引用例2(甲2)及び引用例3(甲3)並びに乙

3号証及び乙4号証の記載により,相違点3に係る本願発明の構成,す

なわち,「インターネット広告者ノード」が,広告等の「メッセージ」に

つき,異なるタイプの端末に適合する複数の「バージョン」をあらかじ

め備えており,「サービスプロバイダノード」から,「メッセージ」を配

信すべき「端末のタイプについての情報を含む」パラメータが指定され

ると,当該パラメータに従って,前述した複数の「バージョン」の「メ

ッセージ」の中から「適切なバージョン」の「メッセージ」を選択して

提供するという本願発明の構成を,容易に想到し得たものと認定できる。

そして,前記「パラメータ」は,配信先の端末に適合する「バージョン」

の広告等の「メッセージ」を選択して提供するために指定されるもので

あるところ,一般的に,端末が受信して表示し得る広告等の「メッセー

ジ」のサイズについては,当該端末の画面サイズ及びメモリ量等によっ

て一定の制約を受けるものといえる。

この点に鑑みると,当業者は,本願優先日当時,前述した相違点3に係

る本願発明の構成において,「パラメータ」の指定に当たり,「端末のタ


56
イプについての情報」のみならず,配信すべき「メッセージ」である

「広告のサイズについての情報」を含む「パラメータ」を指定すること

は,容易に想到し得たといえる。

以上によれば,相違点4に係る容易想到性を肯定した本件審決の判断に

誤りはない。

? 原告の主張について

ア 原告は,@「広告のサイズ」は,「端末のタイプ」によって一義的に

決定されるものではないこと,A本願発明は,「サービスプロバイダ」

が「広告のサイズ」の指定を通じて収益をコントロールできるようにす

るものであるところ,「広告のサイズ」が「端末のタイプ」のみに応じ

て決定されるものとすると,「サービスプロバイダ」は,収益のコント

ロールに当たって「端末のタイプ」のみに従うほかなくなり,「インタ

ーネット広告者」も,小さな広告の提供で足りる場合も高額な広告料の

支払を要するなどの不都合が生じることから,「広告のサイズ」が「端

末のタイプ」に応じて決定されるという本件審決の判断は,失当である

旨主張する。

しかしながら,本件審決の判断は,前記?のとおり,一般的に,端末

が受信して表示し得る広告等の「メッセージ」のサイズについては,当

該端末の画面サイズ及びメモリ量等によって一定の制約を受けるものと

いえるので,広告等の「メッセージ」についてあらかじめ複数備えられ

ている「バージョン」から,配信先の端末に適合する「バージョン」の

「メッセージ」を選択して提供するためには,「サービスプロバイダノ

ード」は,「インターネット広告者ノード」に対し,「パラメータ」の指

定に当たり,「端末のタイプについての情報」のみならず,配信すべき

「メッセージ」である「広告のサイズについての情報」を含む「パラメ

ータ」を指定するという本願発明の構成については,当業者は本願優先


57
日当時に容易に想到し得たというものである。

本件審決は,「広告のサイズ」自体について「端末のタイプ」により

一義的に決定されると判断したものとは解されない。

原告が主張する本願発明の意義,すなわち,「サービスプロバイダ」

が「広告のサイズ」の指定を通じて収益をコントロールできるようにす

るものであることについては,本願明細書(甲8)に何ら開示されてお

らず,示唆もされていない。

以上によれば,原告の前記主張は,採用できない。

イ 原告は,「広告のサイズ」が「端末のタイプ」に応じて決定されるの

であれば,そもそも「端末のタイプ」の他に「広告のサイズ」を指定

する必要はなく,したがって,「引用発明に周知技術Aを適用する際,

『端末のタイプ』に加えて,画面サイズやメモリ量に適合する『広告

のサイズ』も指定するように構成することは,当業者が容易に想到

得たことである。」という本件審決の判断は,自己矛盾をはらむものと

もいえる旨主張する。

しかしながら,前記アのとおり,本件審決は,「広告のサイズ」自体

について「端末のタイプ」により一義的に決定されると判断したもの

とは解されず,したがって,原告の上記主張は前提を欠くものといえ,

採用できない。

? 小括

したがって,原告主張の取消事由3は,理由がない。

4 結論

以上のとおり,原告主張の取消事由はいずれも理由がなく,本件審決にこ

れを取り消すべき違法は認められない。したがって,原告の請求は理由がな

いから棄却することとし,主文のとおり判決する。




58
知的財産高等裁判所第4部



裁判長裁判官 富 田 善 範




裁判官 大 鷹 一 郎




裁判官 鈴 木 わ か な




59
別紙1(甲8号証図面)




本願発明を採用するシステムの基本的な要素の概観図




本願発明を採用するシステムのより詳細な図


60
特定の加入者に対して適切なメッセージを選択する一般的な原理




61
別紙2(甲1号証図面)




62
情報提供システム全体の構成を示すブロック図




図3に示す各サーバの内部構成を示すブロック図


63
図3の情報提供システムにより実行される地図情報検索時の情報提供処理の

内容を示すフローチャート




64
図5のステップS19の内容を示すフローチャート




65
66
67
68
69
ユーザ側で表示される情報のレイアウトを示す平面図




70

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